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2001年12月7日 |
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参議院 本会議 議事録 |
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地方自治法等の一部を改正する法律案について |
| 第153回国会 本会議 第18号 平成十三年十二月七日(金曜日) 午前十時一分開議 ━━━━━━━━━━━━━ ○議事日程 第十八号 平成十三年十二月七日 午前十時開議 第一 第二 第三 第四 第五 第六 第七 第八 第九 女子差別撤廃条約選択議定書の批准に関する請願(二十三件) 第一〇 第一一 子供の権利に関する三条約の早期批准に関する請願 第一二 第一三 第一四 保育制度の改善及び充実に関する請願 第一五 第一六 第一七
地方自治法等の一部を改正する法律案の趣旨について御説明申し上げます。 地方自治法等の一部を改正する法律案につきましては、住民自治のさらなる充実及び自主的な市町村の合併の推進を図り、もって地方分権を推進するため、地方制度調査会の答申及び地方分権推進委員会の意見にのっとり、直接請求に必要な署名数の要件の緩和、議会制度の充実、住民監査請求制度及び住民訴訟制度の充実、中核市の指定要件の緩和等の措置を講ずるとともに、合併協議会の設置に係る直接請求制度の拡充及び住民投票制度の創設を行い、あわせて法律において地方公共団体の規則等に委任している事項のうち、必要なものについて条例で定めることとするほか、所要の規定の整備を行おうとするものであります。 以下、その概要について御説明申し上げます。 ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。松井孝治君。 ○松井孝治君 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題になりました政府提出の地方自治法等の一部を改正する法律案に関しまして、関係大臣に質問いたします。 初めに、本法案の大きな柱である市町村合併推進措置及び本法案の大目的である地方分権の推進に関連して、地方財源の充実強化についてお伺いいたします。 市町村合併については、地方分権の担い手としての市町村がその自立性を高めるための手段として極めて有効なものであり、今回、幅広くその推進メニューが用意されていることは率直に評価をしたいと存じます。 しかし、多くの自治体が抱える不安は、いかにこうした措置がとられたとしても、将来的に独自財源の充実がかなわない限りにおいては、真の地方の自立は達成されないという点にあります。 地方税財源の充実確保については、平成十年の地方分権推進計画に明確に位置づけられ、改革工程表やいわゆる骨太の方針にも税源移譲の趣旨が規定されております。 これを受けて、総務大臣はいわゆる片山プランを発出し、国税、地方税の比率を一対一にするとの方針で、個人住民税、地方消費税という個別の税目を挙げて地方税源の充実を提案しておられます。 しかし、現実には本年の政府税調においても、自民党税調においても全くと言っていいほど税源移譲の議論は行われておりません。 この際、片山大臣、論敵である塩川大臣の前で、今後の地方税源移譲についての片山大臣としての具体的なビジョンを改めてお示しいただきたいと存じます。 今後の地方分権推進のかぎが補助金の統合、撤廃、税財源の思い切った地方移譲にあることは、政府関連文書においても繰り返し指摘されているところであります。 しかし、それが実現できないのは、他の行政改革や構造改革上の懸案と同じく、補助金や税制特例措置を地方や業界団体に分配することによってのみ威信を保っている一部の族議員や中央集権的な各省庁の官僚にとって、こうした改革がみずからの利権配分権限の縮小を意味するものであり、根強い抵抗があることによるものであります。 道路公団問題をめぐる極めて玉虫色の決着を見るまでもなく、高度成長期に導入された政府・自民党の巧みな利権吸収、調整型の意思決定システム、与党の事前審査制度を今改めなければ、国際的に政治のリーダーシップでダイナミックな政策運営が図られていく中で、我が国のみが取り残されているという事態は一向に改善されません。 一部の社会主義国家を除けば、英国のような議院内閣制の国においても類例のない与党事前審査制を見直すことによって、責任の所在が不明確な政府、与党の二元体制を改め、ポリティカルアポインティーをさらに思い切って増員してでも、内閣のもとに政策決定権限を一元化し、その上で国会において活発な実質的な議論を行う必要があるのではないでしょうか。 自由民主党の若手のホープとして入閣されながら、道路公団問題を初めとする特殊法人改革などで族議員、抵抗勢力の激しい抵抗に直面され御苦労の絶えない石原大臣、そして、唯一の天下りでない正真正銘の民間出身大臣として、予想はされていたでしょうけれども、永田町の論理や霞が関の論理を実感されているであろう竹中大臣に、その御経験を踏まえ、時代おくれの与党事前審査制の廃止についての御見解をいただきたいと存じます。 与党事前審査制の最も典型的かつある意味では完成された事例は、自民党税制調査会の審査体制であります。 多くの議員はこの制度を所与のものとしてお考えかもしれませんが、実は本制度はたかだか二十数年前に完成した政策調整メカニズムであります。 それ以前は、内閣は党税調よりも政府税制調査会の決定に重心を置き、党税調は政府税調を追認する形で税制大綱を取りまとめていたわけであります。 本来、税制は、財政に比較して、政治家や官僚における箇所づけなどの裁量性が少なく、構造改革のインセンティブとしてすぐれた機能を有するツールであります。 我が国では、この税制という政策ツールを自民党税調という利権配分機構にゆだね、見事なまでに族議員の支配下に置き、主要国に比較して税制の制度設計を極めて硬直的なものとしてしまっているわけであります。 塩川財務大臣、日本の租税政策の責任者は塩川大臣御自身ですか、それとも自民党税制調査会の長老議員の方々ですか。 関係者の皆さんは税のプロだとか自負しておられますけれども、構造改革が数年来叫ばれながら、連結納税一ついまだに実現されていない状況、地方税源の移譲もままならず、総理の公約の道路特定財源の問題にも正面から取り組まず、業界団体の陳情合戦を繰り返すこの集団のどこがプロの集団なんでしょうか。プロが聞いてあきれます。 この際、党税調による事前審査制を改め、名実ともに内閣が総理のリーダーシップのもとに大胆かつ機動的な税制改正を行う体制へと変えなければ、真の構造改革も地方分権もなし得ないのではないかと考えますが、塩川大臣、いかがでございましょうか。 また、竹中大臣御担当の経済財政政策の中には当然税制も入っております。改革工程表や骨太方針については、不十分ながらも地方税源移譲への言及はありました。 今後の我が国の構造改革の実現に当たって、地方税源の充実強化を含め、税制の抜本改革は極めて重要な課題であります。 これまで大蔵省、財務省と自民党税調の専決事項とされてきた税制改正について、機動的かつ思い切った論議を早急に行い、大なたを振るっていただきたいと思います。 来年早々にでも、自民党税調を通さず、経済財政諮問会議の場で、地方への財源移譲の問題も含めて思い切った税制に関する政策提言を行っていただけるのかどうか、竹中大臣の御決意を伺っておきたいと思います。 次に、住民訴訟制度の改変についてお尋ねします。 今後の地方分権の推進の中で、ますます地方公共団体、特にその首長の権限は巨大なものになります。 また、地方自治体における各種の不祥事が相次ぐ中で、首長など自治体幹部に以前にも増して倫理的、政治的責任が重く求められることも当然であります。 そうした中で、地方行政の執行についての住民によるチェック手段の確保が極めて重要な課題であることは論をまちません。 住民訴訟制度の改変を行うに当たっては、首長や自治体側の事情とともに、住民サービスの受益者、すなわち住民側の利益について配慮が必要であることは当然であります。 現行の地方自治法上のいわゆる四号訴訟は、住民が自治体の首長や職員、企業などの不正について直接、損害賠償などを求める訴訟を提起できる制度ですが、片山大臣は、本制度によって官官接待や食糧費の不正支出、談合の防止などのチェック機能が果たされている事実など、現行の四号訴訟の社会的役割をどのように評価しておられるのでしょうか。 また、訴訟対象を個人から機関としての自治体に変更するという政府提案は、住民にとっては一体どのような利益をもたらされるものなのでしょうか。明快な御答弁をいただきたいと存じます。 本改正案について、しばしば、地方公共団体が被告になることによって、団体が有する証拠や資料の活用が容易になり、住民側にとってメリットがあるという説明が政府側から行われております。しかし、考えてみてください。 証拠文書提出の是非の判断を自治体が行う以上、被告たる自治体が原告住民側にとって有利な資料を提出するなどという事態は望むべくもないというのが一般的な常識ではないでしょうか。 団体が被告になることによって証拠提出が促進されるといった政府側の詭弁が、住民代表のみならず、幅広い関係者に対してかえって不信感を強めている実態を大臣はどのように認識しておられるでしょうか。 実際問題、多くの善良な住民は、みずからの直接的な利害を超えて手弁当で訴訟を行っておられます。 訴訟対象を変更し、例えば首長の違法行為について、税金や税金で雇われた職員を訴訟に大量投入して住民訴訟を迎え撃つ体制となったのでは、まさに多勢に無勢で、事実上住民の訴権を奪うものになってしまいませんか。総務大臣の御見解を伺いたいと思います。 本来、四号訴訟は、自治体に損害を発生させた個人、企業に対して、住民が自治体にかわってその賠償を求めるものであります。 その意味では自治体も被害者であり、個人や企業から自治体に被告を変更する政府案では、被害者同士で裁判を争わせる形になりますし、自治体は住民から徴収した税金によって住民と争うことになるわけであります。 これでは代位訴訟の意味を失ってしまうものと考えますが、総務大臣の見解はいかがでしょうか。 さらに、問題なのは、住民が談合企業を訴えようとした場合、現行では、住民が談合企業の責任を直接追及することになるのに対し、政府案では、談合企業を自治体が裁判で代弁することにもなりかねません。 このような事態について、到底国民の理解を得ることは困難であると思いますが、片山大臣、いかがでしょうか。 また、本法案では、第一段階の機関訴訟で住民が勝訴したとしても、機関としての首長あるいは首長が任命した代表監査委員が原告として速やかに訴訟に当たることが当然の前提となっていますが、彼らがこれを怠って引き延ばしを図る場合に、第二段階訴訟を強制する手段はあるのでしょうか。 善意の制度として二段階訴訟制度を組み立てることは結構ですが、実質的に裁判期間が長期化し、住民側から見ると手弁当の裁判が延々続く、結局、首長などが組織の力で粘り勝ちをおさめるという結果が圧倒的な多数を占めるのではないかと懸念しますが、大臣の見解を伺います。 以上、申し上げましたように、自立した市民が自主的に地方行政に参画し、改善しようとする活動の一形態である現行の個人、企業を被告とする四号訴訟の道を閉ざす今回の改正案は、明らかに自治体側の意見のみを取り上げたバランスを欠いた判断と言わざるを得ません。 大臣は、自治官僚として、また岡山県副知事として地方行政の現場を熟知されておられますが、そのことによって、逆に地方公共団体や首長の置かれた状況のみを重視し、不正をただす地域住民の真摯な訴えには耳を傾けておられないのではないかとの疑念を禁じ得ません。 総務大臣は、しょせん地方行政の提供者である地方自治体のみの味方であって、地域住民の味方ではない、そのような批判を受けてもいたし方のない状況であると考えられますが、もし御反論があれば賜りたいと存じます かく言う我々も、現行の四号訴訟制度には種々の問題点があることは十分認識しています。議会の議決を受けて団体として行った政策判断の責任まで個人に問われていることや、一部に乱訴や住民訴訟を提起するという言辞を弄した自治体職員への脅迫等の行為がある事実、訴訟を相続された御遺族が大変な御苦労をされている実態なども存じております。 また、第三セクターの破綻処理に公金を投入せざるを得ないけれども、住民訴訟を恐れる余り判断に萎縮が生じ、処理が先延ばしになることによってかえって傷口が広がっているという実例も承知いたしております。 そこで、我々民主党としましては、衆議院におきまして、住民の権利を擁護するとともに、一部の悪質な住民訴訟や脅迫等の行為によって首長や自治体職員の政策判断に萎縮が生じることを防止するために、 第一に、あくまでも個人・企業対象の訴訟形態は維持する。 第二に、議会の承認を得て団体として行った政策判断、例えば第三セクターの処理などの政策判断は四号訴訟の対象から除外する。 第三に、自治体職員への脅迫という理不尽な行為を排除するため、非管理職は訴訟の対象外とし、非管理職の違法行為は別途、首長が損害賠償を求める。 第四に、個人への過重かつ非現実的な負担の軽減のために、賠償責任限度額を定めるとともに、弁護士費用の自治体負担の適用範囲を現行の被告勝訴から原告取り下げ、和解にまで拡大するなどの規定を織り込んだ修正案を用意しました。 我々としては、住民の権利は擁護し、現行の四号訴訟の弊害を取り除くという形で、自治体側の便宜のみを優先した政府案に比較して、はるかにすぐれた内容の修正案であると自負をいたしております。 片山大臣から、民主党の修正案について、具体的にどの部分にどのような問題があるのか、明確かつ総合的な答弁をお願いします。 最後に、最も住民と密接な行政分野である福祉、年金、医療制度を所掌されるとともに、住民福祉の向上を党是としておられる公明党の代表として入閣しておられる坂口国務大臣に対して伺います。 これまでの私の質問、そして、さらにはこの後に予定される片山大臣の御答弁をお聞きいただいた上で、坂口大臣は、今回の政府案によって住民の権利や地方行政へのチェック機能が侵害される側面が全くないとお考えかどうか、さらに我々民主党の修正案をどのように評価されるのか。 これまでの与党審査や閣議決定の経緯にとらわれず、率直に一国務大臣あるいは一政治家としての坂口大臣の見解を賜って、私の質問を終わらせていただきます。(拍手) 〔国務大臣片山虎之助君登壇、拍手〕 ○国務大臣(片山虎之助君) 松井議員からたくさんの質問をいただきました。 だから、できるだけこれを私は縮めることが必要だと思っておりまして、経済財政諮問会議でもできるだけ五〇対五〇にしてほしいと。税源をたくさんもらいましても、東京や大阪のようなところはふえて、そうでないところが、いわゆる地方はそんなに税がふえないものですから、税収の格差は拡大するんですね。 私は、五〇対五〇ぐらいがいいんではなかろうかと、こう思っておりまして、そのためには安定的な、例えば所得税から個人住民税へ、消費税を今四対一で分けておりますけれども、地方消費税の比率をふやすというようなことをお願いしまして、経済財政諮問会議では骨太の方針の中にそれでは税源移譲というのも明記しようと、こういう御理解ある御決定をいただいたわけでありまして、今後とも努力いたしたいと思いますが、当面の景気の状況や、国、地方の財政の状況を考えるときに、それでは来年度からすぐそういうふうに五対五にできるかと、これは私はなかなか大変だと思います。 だから、地方分権改革推進会議等で御議論をいただきながら、粘り強く五〇対五〇を目指して我々は努力してまいりたいと、こういうふうに思っておりますし、当面、国の補助金について、今総合補助金制度というのがありまして、七千億ちょっとそういう形で地方に交付しておりますけれども、それをさらに拡大をしてもらおうと、こういうふうに考えておりますので、ぜひ御理解を賜りたいと思います。 それから、住民訴訟制度は、住民訴訟制度の再編成は、実は第二十六次の地方制度調査会と地方分権推進委員会の御意見に基づいて我々は改正を考えたわけでありまして、役所が勝手に考えたわけじゃありません。 今の住民訴訟の問題点は、個人に着目して個人を訴えるんですよ。ところが、実際は職務で行っている。その行うことについてはその団体の政策判断ということが、意思決定がくっついて行っているわけでありまして、個人だけつかまえてきて訴訟の対象にするというのは、私はそれは適当でないと。 だから、まず地方団体の機関の責任を問う、あわせて個人の責任を問うと。今は個人の責任だけなんですよ。あわせて二つ問うというところが今回の法改正の意味でありまして、私は現行の制度が一定の役割を果たしてきたことは十分認めております。お話しのように、食糧費の問題その他、今の住民訴訟制度が一定の役割を果たしてきたことは認めますけれども、よりよい制度にするための改正でございますので御理解を賜りたいと、こういうふうに思います。 そこで、今の訴訟は個人に着目しておりますから、書類なんか出せと言ってもなかなか出さないですよ、出せない。そこで、裁判の場合に裁判所が命令を出すんですよ。嘱託手続をやったり提出命令を出すことによって資料が出てくるんですよ、個人ですから、地方団体から。今度は地方団体の機関が被告になりますからね、これはもう自動的に出てくるわけです、裁判所に言われれば。今は個人ですから、地方団体の機関の資料を出すのに手続が要るんですよ。私は今回の改正の方がずっと資料の提出は容易になると考えております。 それから、組織で応対するから、個人対組織で、大変住民の方が不利になるというんですが、まあ裁判ですから、機関の長が訴訟の当事者になれば組織で対応することは私はある程度はやむを得ないと思いますが、最終的には裁判所が中立公正な判断をするわけでありまして、松井議員の御心配はやや杞憂ではなかろうかと、こう思っております。 それから、被害者同士で裁判を争わせるものだというお話なんですが、被害者は地方団体なんですよ。住民の皆さんは、その地方団体にかわって今回は地方団体の機関を訴えてもらうんですよ。だから、団体の利益の代位をするわけでありまして、訴える対象は機関なんですよ。団体の中の執行機関を訴えるんですよ。だから、これは代位訴訟の意味を失わせるものでは私はないと考えています。機関の責任を聞く、あわせて個人の責任を問うと、こういう今回の仕組みの方が私は意味があるんではなかろうかと思いますし、基本的にはこの訴訟はアメリカの納税者訴訟なんですよ、原型は。それは、団体に与えた損害を補てんするというところにこの制度のポイントがあるわけでありまして、そういう意味ではぜひひとつ御理解を賜りたいと思います。 それから、談合企業を訴えるときに、談合企業を守るんではないかと。守りません。これは、仮に談合があったとすれば、発注者の責任もかなりあるんですよ、地方団体の機関の。だから、地方団体の機関の責任をまず問うんですよ。その上に、談合企業の責任も問うんですよ。今は企業だけの責任を問うているんですよ。地方団体は後ろに引っ込んでいるわけでありまして、その点はぜひ御理解を賜りたいと、こういうふうに思います。 それから、二段階になるんで、代表監査委員が例えば長を訴えなかったらどうするのか。これは訴える法律上の義務があるわけですよ。もし代表監査委員が二段階目の訴訟をやらなければ、これは責任を問われるんです、法律上の義務違反ですから。そういう意味でございまして、また、住民や議会の監視もありますから、代表監査委員が二段階目の訴訟をやらないということはない。また、二段階目の訴訟の個人なり企業は、訴訟告知によって補助参加することもあるし、参加しなくても判決の効力は及ぶわけでありますから、二段階目の訴訟の意味がほとんどなくなるんです。また、結論が出ていますから、仮に起こしてもすぐ終わる、長期化するおそれはないと考えております。 それから、おまえは役人だったし、岡山県の副知事だったからというわけでありますが、何度も言いますように、私は、住民自治というのが地方自治の根幹でありますから、まず地域住民の利益を考えると。そういう意味でも、先ほども言いましたが、地方制度調査会なり地方分権改革推進委員会の御意見、御答申をいただいての制度化でございますので、ぜひ御理解を賜りたいと思います。 それから、民主党の修正案については、私もいろいろ研究させていただきました。ただ、基本的には個人を対象にしていると。ここがやっぱり我々とは考え方が違うところでありますし、個人を対象としながら、機関の長や職員の実体責任や訴訟対象を限定していますよね。その方が合理的だというお考えなんでしょうが、これはやっぱり私は問題があると。この二点が民主党案では問題があると思いますので、賛成しろと言われても、それはなかなか賛成しにくいわけでありまして、我々は今回出した案が最善のものと考えておりますので、ぜひ御理解を賜りますように。(拍手) 〔国務大臣石原伸晃君登壇、拍手〕 私に対しましては、与党の事前審査制度についてのお尋ねと存じます。 与党の事前審査制度については、議員御指摘のような、与党の慣例であるからやめてしまえといったような意見や、政党政治に立脚した議院内閣制であるのだから絶対堅持すべきだ、さまざまな意見がございます。 そのような中で、先日、綿貫衆議院議長の私的諮問機関でございます衆議院改革に関する調査会の答申において、「法律案や予算が国会で審議されて決まるという過程が国民から見て明らかになるようにするため、与党の事前審査は、政府の原案が決まった後に行うようにすべきである。」との指摘もなされております。 また、本問題につきましては、我が党の国家戦略本部においても検討がなされておりますが、現時点ではまだ最終結論が出ていないと承知しております。この問題は、議院内閣制や政党政治の根幹にかかわる問題でありますことから、今後とも幅広く意見を聞きながら、与野党を問わず議会に身を置く者すべてがみずからの問題として考えていくべき問題ではないかと考えております。(拍手) 〔国務大臣竹中平蔵君登壇、拍手〕 私に対しては二点のお尋ねがございました。 第一点は、与党の事前審査制についてでございますけれども、これは石原大臣の今の答弁と基本的に重複するかと思います。議院内閣制を採用しているわけでありますから、内閣と与党が密接に連携して一体となって政策決定していく、これは当然重要なことであると思います。しかし、その内閣と与党の連携、協力のあり方についてはさまざまな議論がある、あってしかるべきだと思います。 ことし一月の中央省庁改革の結果、例えば総理大臣を強力にサポートする機関としての内閣府ができまして、その中で、経済財政諮問会議、総合科学技術会議などの重要な機関が新設されています。また、このために、例えば石原大臣でありますとか私などが拝命しております特命担当大臣という官職も新設されたわけであります。 今、こうした組織、機関をどのように活用して総理の指導力を発揮していくか。私たちも、さまざまな試行錯誤を繰り返しながら新体制における最初の予算編成過程の終盤にようやくたどり着いているというところであります。したがって、これに合わせて、党の側でもさまざまな議論を深めていくということが当然のことながら必要であるというふうに承知しております。 いずれにしましても、こうした中央省庁等改革の成果を最大限に生かしながら、かつ議院内閣制の趣旨を発揮していくためには、政府、与党双方でいろんな議論をして努力を積み重ねていくことが必要だというふうに考えております。 第二点のお尋ねは、地方税を含む税制改革についてでございます。 ことしの六月に閣議決定されておりますいわゆる基本方針、骨太の方針でありますけれども、これについても地方税の拡充、確保については二点明記しております。 第一点は、国と地方の役割分担の見直しを踏まえつつ、国庫補助負担金の整理合理化や地方交付税のあり方を見直すとともに、税源移譲を含め国と地方の税源配分について根本から見直し、そのあり方を検討するという点。第二点は、その際、国、地方それぞれの財政事情や個々の自治体に与える影響等を踏まえる必要があるという点であります。 こうした議論に沿って、方向に沿って今議論を進めているところでありますが、総理からは、諮問会議において税制の基本的な枠組みについて、予断を持たず幅広く議論を進めるようにという指示を得ておりまして、こうした方向で議論を深めて政策に反映させていきたいというふうに考えております。(拍手) 〔国務大臣塩川正十郎君登壇、拍手〕 私に対する御質問は、自由民主党税制調査会による事前審査制を改めて、名実ともに内閣主導、総理大臣のリーダーシップのもとにおいて税制を改革すべきと、こういう御質問であったと思います。 賢明な松井さんでございます、御存じのとおり税制はすべて法律によって定められておりまして、我が国は厳格な租税法律主義をとっております。したがって、税制をお決めになりますのは、提案は政府なり、あるいは議員立法ということでございますけれども、決定は国会でされるのでございますから、したがいまして、国民を代表される皆さんの意思によって税制は決められると、これはまずしっかりとひとつ御認識いただきたいと思っております。 でございますから、御質問の中にございましたように、まるで自民党が一党で税制を決めておるような、いわば族議員が集まって、質問の中にございましたが、族議員が集まって利権分配の機構のようなことをやっていると、これを改めるべきだということでございますが、そんなことは絶対にございませんで、これは私からしっかりと申し上げたいと思います。 現在では、提案されるのは、与党三党で協議されまして、それを提案としてされてございます。そして、私たちは政府税制調査会にもちゃんとこのことを諮問いたしまして、その御意見をとって内閣で決めるのでございまして、閣議で決定して出しておりますので、一党一派によって支配されておるものではない。しかしながら、国民を代表される政党でございますから、その意見は十分に尊重するということはいたしておりますので、どうぞ、そういう趣旨であるということを御認識いただいて、この税制を考えていただきたいと思っております。 もっともっと広く国民の意見を聞いた、生な声を生かした税制に今後とも主導していくことをお誓いいたしまして、終わりにいたします。(拍手) 松井先生にお答えをさせていただきたいと存じます。 厚生労働行政の立場から見た住民訴訟の改正についてのお尋ねでございました。 今さら申し上げるまでもなく、厚生労働行政は、福祉を初め住民の日常生活に密着した行政でございますし、少子高齢化の進展に伴いまして、住民に身近な行政機関であります市町村の役割はますます大きくなってきていると思っております。 今回の改正案につきましては、これからの地方分権時代にふさわしいものとするという観点から取りまとめられたものと承知をいたしております。御指摘の住民訴訟制度の改正につきましても、住民の権利を狭めることのないよう十分配慮されなければならないと思っている次第でございます。 また、御党御提出の修正案につきましては、先ほど総務大臣がお答えになりましたとおりと考えているところでございます。(拍手) ○議長(井上裕君) これにて質疑は終了いたしました。 |