2002年05月30日 154回

参議院 経済産業省委員会   議事録

会議録 ホーム


○松井孝治君

 民主党の松井孝治でございます。

 本日は、関係議員の御配慮によりまして、この経済産業委員会でこの新エネ特別措置法という重要な法案の審議に加わらせていただきまして、関係者の皆様にまず感謝を申し上げたいと思います。

 今の近藤議員の御質疑も伺わせていただきまして、大臣からただいま、経済発展と環境の問題の両立、調和ということについての御答弁もございました。非常に重要な課題だと思っております。その意味では、これは質問ではございませんが、この法律の最初の「目的」を見ますと、やはりエネルギーの安定供給というのがどうもやっぱり前面に出ているなと。「もって」という言い方でしか環境というものが位置付けられていない。これは一つの法律ですから、そういう法律があってもいいのかもしれませんが、もう少し環境配慮とエネルギーの安定供給確保ということが車の両輪として位置付けられてもいいような気がいたしておりました。

 私に与えられた時間は限られておりますので、早速でございますが、質問に入らせていただきたいと思います。

 この新エネルギー、この法案でも「新エネルギー等」という言葉が付いています。いかにもお役所的な「等」という言葉でございますが、元々の新エネ利用促進法においても新エネルギーの定義というのは、実は法律の中で完全に書き込んであるわけではなくて、政令にゆだねられている。それだけ、新エネルギーということですから、新しいものが生まれてきたときに政令で書き込めるように配慮してあるという見方もできるのかもしれませんが、今回の法律においても二条でこの「新エネルギー等」の定義がなされていますが、先ほど来の御質疑にもございましたが、二条の第二項の六号には、「前各号に掲げるもののほか、」「政令で定めるもの」という規定がございます。これは、新エネルギーについての一定の目標値を掲げ、また個別事業者に義務を課すようなものでございます。

 新エネルギーの定義が政令で非常に、法律をせっかく作りながら、内閣だけの意思でどんどん広がるということがあってはいけないと思うんですが、これは政府参考人の方からで結構なんですが、二条の第二項の第六号に掲げてある「政令で定めるもの」、これは具体的にどういうものなのか、端的に御答弁いただきたいと思います。

 

○政府参考人(河野博文君)

 今後、「政令で定めるもの」として当面検討してまいる所存でありますものは、例えば廃棄物による発電がございます。しかし将来的には、例えば波力、潮力などのような技術は、実用化されることがあれば、これを対象とすることもあり得ると考えております。

 

○松井孝治君

 ここに五月十三日の電気新聞の記事がございます。「原子力、供給割当も」と書いてありまして、その中身を見ますと、経済産業省が本法案の成立後、三年後の見直しの際に、本法案に原子力を対象に追加することを検討しているという五月十三日の記事がございます。

 確かに、これ見ますと、私、そんなことを思ってもみなかったんですが、二条の定義で、この政令で見ますと、前各号に掲げるもののほか、石油を熱源とする熱以外のエネルギーであって、政令で定めるものと、こういうふうにしか書いていないんですね。確かに、原子力と書いてしまえばこの法律の中に原子力まで入ってしまう、そういう余地があるのかなと。ちょっと考えてもみなかったんですが、そういう工夫が凝らされているのかどうか。この政令規定の中に原子力とか石炭、そうしたものが入り得るのかどうか。これは、もしよろしければ、政府参考人から御答弁いただいた上で、重要な本法案の外延にかかわるものですので、大臣からも確認的に御答弁をいただきたいと思います。

 

○政府参考人(河野博文君)

 この法案で義務付け対象にしておりますのは、確かに第二条でございます。そこでは、石油を代替するエネルギーであり、エネルギーの安定供給に資するものであること、そしてCO2の追加的な排出が少なく環境保全にも寄与するもの、そしてこの法律全体が義務付けという体系を取っているわけでありますから、特に政策的に支援が必要であるものというのが私どもの観念でございます。

 こうした観点に立ちまして、この本法案の第二条の第二項で例示が挙がっておりますが、更に確かに政令指定の可能性を残しておりますが、検討しておりますのは先ほど申し上げたようなことでございまして、石炭あるいは原子力についてこの法案の対象として想定したことはございません。

 

○国務大臣(平沼赳夫君)

 今、資源エネルギー庁長官からお答えをしたとおりで、石炭、原子力は想定をしておりません。

 

○松井孝治君

 想定をされていないという答弁だったんですが、この、今、想定をしていない、あるいは検討をしていない、けれどもこの新エネ利用に関する特別措置法に原子力は法令上入り得る可能性があるということですか。今、想定していない、検討していないけれども、将来は想定する、検討する可能性はあるということでしょうか。これ、大臣から御答弁いただきたいんですが。

 

○国務大臣(平沼赳夫君)

 電気新聞の記事というのは、私もよく分かりません。私どもはそういったことについては何もコメントをしておりませんので、恐らく新聞独自の判断で書いたものだと思っています。

 ただ、エネルギーというものはこれからいろいろな面で、先ほど来の御答弁させていただいたこともありますけれども、今の段階では石炭ですとかそれから原子力というものは我々は考えておりません。しかし、この三年ごとの見直しということを考えて、いろいろなそういう事態というものが新技術の開発だとかそういう形で起こってくる可能性もあります。

 したがいまして、私どもは、この法律を作るときに、それは想定をしておりませんけれども、私どもとしては、やはり技術というのはいろんな形で日進月歩をしておりますから、そういう中で私どもとしては、今の段階では全く想定していない、しかし、これから十年、二十年、三十年、そういう中でやはり国民の皆様方がいろいろな形で合意が形成され、そういうものが、もちろんその時点でやっぱりしっかりした判断をしなきゃいけませんけれども、今の段階では、私どもが御答弁申し上げたように、全くそういうことは想定していないと、こういうお返事であります。

 

○松井孝治君

 今の段階では全く想定していないという御答弁は明確にいただいたと思います。

 ただ、私、申し上げたいのは、十年、二十年、三十年、技術は日進月歩で進歩する、大臣おっしゃった、そのとおりだと思います。しかし、そのようなものであれば、十年、二十年、三十年、技術進歩に応じて見直すべきものであれば、それは法律に基づいてきちんと議論をし直せばいいわけでありまして、この政令指定というような形で、もし仮にも原子力というものをこの法律の枠組みで、我々も、原子力を今直ちになくせとか、それを全廃しろとか、基本的な今の政府の方針を見直せというのは今の民主党の基本政策ではありません、しかしながら、この法律の枠組みの中で、将来の技術進歩によっては政令指定によって原子力が位置付けられる、そういうことがやっぱりあってはいけないのではないかと。それは、議院としての常識、この国会における議論の常識としてあってはいけないんではないかと思うんですが、大臣、政治家としてどういうふうに思われますでしょうか。

 

○国務大臣(平沼赳夫君)

 そういう意味で全く想定していないと、こういうふうに申し上げました。

 

○松井孝治君

 分かりました。

 それでは、先ほどの政令指定の検討対象になっているということで、廃棄物発電の議論がございました。

 この廃棄物発電でございますが、先ほど来、近藤議員の方からもお話がありましたように、やはり確かに、今ただ燃やしているだけのものから電力を取り出すという意味で、それなりの位置付けが与えられるということは私も否定しませんけれども、ただ、そもそも循環型社会基本法において廃棄物利用の基本原則というのは、第一に発生抑制であり、第二に再使用であり、第三に再生利用がある。その後に初めて熱回収というものが位置付けられているわけでありまして、これについて何らの制限なく、この法律に基づいて電気事業者があるいは発電事業者が廃棄物発電をどんどん使うと、目標値あるいは基準利用量の達成のために廃棄物発電、どんどんこれ取り入れていくということになってしまうと、環境型社会基本法で位置付けられた価値観とこの法律の求める政策目標というものがそごを来す可能性があると思うわけです。

 このことは衆議院の委員会においてもるる議論をされてきていると思うんですけれども、廃棄物発電について何らかのシーリングといいましょうか、具体的には抑制措置、具体的な抑制措置というものを位置付けないといけないのではないかと思うんですが、政府参考人の方からで結構でございますので、御答弁いただけますでしょうか。

 

○政府参考人(河野博文君)

 循環型社会形成推進基本法の考え方は正に先生御指摘のとおりでございます。

 こうした基本原則あるいは廃棄物の現状を踏まえまして、法案第二条に規定する政令によりまして、廃棄物、とりわけ廃プラスチックなどのいわゆる化石燃料系の廃棄物による発電を対象に指定するような場合には、循環型社会形成推進基本法の基本原則にのっとって、本来再使用、再生利用すべき廃棄物の焼却が促進されないように、抑制的な観点から慎重に検討してまいりたいということをこれまでの委員会でも申し上げてきたわけでございますけれども、具体的には、政令指定する場合には、これは環境省とも当然のことながらよく相談をしながら制定をさせていただきます。また、具体的な発電施設の認定に際しましても、環境省と協議をしながら認定を行うということでございますので、こういった趣旨は制度上十分生かされるものというふうに考えております。

 

○松井孝治君

 是非制度上そういう趣旨が生かされるように、環境省とも十分協議をして運用をしていただきたいと思うわけであります。

 その関係で、私としてはせめて、この法律の十条に電気事業者による供給電気量の届出というものがございます。どういう届出をするかというのは、これ基本的に役所がこの法律の運用をする上で、どういうデータを明らかにして届出をしなさいということを決められるんだと思います。その中で、せめて電気事業者が、この新エネ電気と新エネ電力というもののうち、例えば太陽光はこれだけ供給しましたよ、風力はこれだけですよ、バイオマスはこうですよ、そして廃棄物はこれだけですよと、その内訳ぐらいは明らかにしていかなければいけないんじゃないか。

 といいますのも、総合エネ調の資料で見ましても、これからの政府全体の目標の中でやっぱり廃棄物発電でこの新エネ発電を賄おうという方々が相当多い、ボリューム的には。太陽光での増分に次いで多いのがこの廃棄物発電なんですね。それを法律的に何らかのシーリングを掛けるかどうか、あるいは歯止めを掛けるかどうかというのは制度の運用を工夫していただくということですから、それはそれとして、少なくともそういう電気事業者が、新エネと言ってもいろんなものがある。言ってみれば環境影響においてのレベルが違うわけですね。そのどれをどれだけ供給したのかということを明らかにさせて報告させるべきではないか、情報公開させるべきではないかと、そのように思うんですが、これ大臣、どのように思われますでしょうか。

 

○政府参考人(河野博文君)

 御指摘のようなことは受け止めて、今後の情報公開の在り方、情報提供の在り方、考えていくべきだと思いますが、現時点でこの電気事業者の利用状況のどの程度までのことを公開あるいは情報提供をさせていただくかは検討途上でございまして、今御指摘のあったような点も含めて検討させていただきたいと思います。

 

○松井孝治君

 是非こういう点も検討していただきたいと思います。

 決して、別に個別企業のコストを出せとか、そういう話を言っているわけじゃないんです。この新エネのうちの内訳を出してくださいということですから、個別企業の経営上の機密を出せと言っているわけではありませんので、その程度のことはやはり経済産業省の方できちんと制度を整えられるべきだと私は考えております。

 次に、新エネルギー等電気利用目標の設定について伺いたいと思います。

 この法案において、この目標の設定に当たっては、これ経済産業大臣が告示されるんでしょうが、総合エネルギー調査会や環境大臣ほかの関係大臣の意見を聴くということになっています。ただ、これ意見を聴くというのはくせ者でございまして、意見は聴けるわけですね。聴いたけれども、別にそれは参考にさせていただきましたということで終わる可能性があるわけです。法律上は意見を聴く、聴きっ放しでもいい、何の担保もありません。これはもう皆さん御承知のとおりであります。

 ちなみに代エネ法では、代エネ供給目標と石油代替エネルギーの供給目標というものをやはり作っています、この法案と類似の。その代エネ法上は、供給目標を作るに当たっては閣議決定を要件としています。これは法律上明確に書いてあります。閣議決定ということは、基本的にこれ、今で言うと環境大臣あるいは国土交通大臣です、その他農林水産大臣ですか、その関係大臣の議が整わなければ閣議決定ができない。これははるかに代エネ法の代エネ供給目標の方が厳しい枠組みになっているわけであります。

 どうせお役所のことですから、いろんなことをおっしゃるということは想定できます。これは電気事業者に対して義務を掛けました、代エネは国民全体のものですとかなんとかおっしゃるんでしょう、おっしゃるんで、そういう答弁は要りません。

 しかし、この法律、最初に私、目的についての自分の意見を言わせていただきましたが、単に電気事業者にどういうものをどれだけ供給しなさいというだけのものなのか、それとも、そもそも今電力の自由化の議論がある中で、その電力の自由化とあるいは社会的な電力供給に対する要請、環境配慮も含めた要請、それも含めて本当は国民的な議論が必要なんじゃないか。そうしたときに、単に意見を聴くと、閣議決定も要求しないというこのやり方が非常に私は大きな問題を持っているんではないかなと。このことは指摘だけさせていただきます。

 時間がないので、次に進みます。

 これは大臣に伺いたいんですけれども、この法案の構成上、個別の電気事業者が基準利用量、新エネの基準利用量を満たさない場合に一定の罰則が最終的には担保されています。しかし、この一定の罰則を適用するためには、いろんなハードルをクリアしなければ罰則というのは適用されません。

 具体的に言うと勧告、命令ですね、勧告と命令が本当にその法律上、勧告が命令の前置なのかどうかはともかくとして、そういうものを経てようやく罰則にたどり着くわけでございます。しかも、その前には、法案の七条一項のやむを得ない事由があった場合は除かれるとか、八条一項に正当な理由がなければいけないというようなこととか、あるいは八条の二項の省令で定める命令基準を下回っているような場合であるとか、もっと言うと、この法律の附則三条にある経過措置で免責されてしまう部分もあると。極めてこの法律の罰則というのは、いろんな二重、三重に電気事業者はこの罰則の適用から逃れているというふうに見てもいいわけであります。

 恐らく、経済産業省の方から資料もいただきましたが、この法律が、いろんな諸外国の法令も参考にされたと思います。例えば、アメリカのテキサス州の制度であれば、その未達、基準に満たない場合、ある電力の、例えば一ミリオンワットアワー当たり五十ドルのペナルティーを未達の部分について科すとか、そういった制度が導入されているわけです。

 この法律について言うと、いろいろ電気事業者の方々との調整もあったんだと思うんですが、正にこのペナルティーの考え方が極めて甘い。しかも、そのペナルティーを設定するに当たっての非常に、そのしんしゃく条件が非常に裁量、経済産業省の裁量でしんしゃくできるような条件が二重三重にあるというふうに思うわけですが、こういう罰則をこういう仕組みで掛けるというような形にしたことについて、大臣、もし御説明がございましたら、いただきたいと思います。

 

○国務大臣(平沼赳夫君)

 御指摘のように、本法案の第八条では、勧告の発動要件として、正当の理由がないと認めるときに、こういうふうに限定をしているわけです。ここで言う正当な理由というのは、新エネルギー等電気の利用契約相手が倒産してしまった場合など、当該の電気事業者の責に帰さないような想定外の事由が発生した場合に、本来予定していなかった、予定していた利用量が確保できず基準利用量が達成できなかった場合等を想定している、想定してやっていることでございまして、今後、いろいろ御指摘がございましたけれども、今後、実際の運用に当たりましては、我々としては、具体的なケースというのを明記をしまして、適度に、過度に裁量が働かないように担保をしていかなければならないと思っています。

 ただ、御指摘のように、そういう形でそのインセンティブが働かなくてこれは非常に抜け道が多いんじゃないかと、こういう御指摘でありますけれども、やはり我々としては、こういう新エネルギーを利用していく、そして電気事業者にもやっぱりその協力をして、そしてこの新エネ推進に協力をしてもらう。そういう前提の中で、全部悪いことをしていくという、そういう前提に立っていなくて、我々としては、そういう形の中で一定の枠を決め、そしてその中で個々の、今申し上げたように、実際の運用に当たっては、やっぱり具体的なケースをちゃんと明記するようなことにして、過度に経済産業省の裁量が働いたり、彼らの裁量が働かないように私どもはやらなきゃいかぬと思っています。

 また、電気事業者というのは非常に公益性の高い事業だと思っておりまして、事業者も社会的責任を果たすことが非常に重要視されておりまして、その実態を踏まえるならば、自ら罰金を選択することは余り想定をされませんで、電気事業者の代表者や幹部職員個人が罰金刑の対象となるので、私どもはその抑止効果というのは十分強いものがあると、こういう基本的な考え方に立っております。

 

○松井孝治君

 罰金というのは百万円以内なんですね。ですから、大きな電力会社でいうと、その百万円の罰金払って済むようなことであれば、非常にコストは、全体の新エネを、新発電を行う、ある一定の比率を行うということに比べてそれは安いといえば安いというふうに見られるわけです。ですから、罰金の考え方とは違う考え方で、もし未達の場合はそのコスト負担をきちんと電気事業者が行うんだという発想を取り入れてもよかったんではないかということを私は申し上げたかったわけでございます。

 時間が迫ってまいりましたので、少しスピードアップをいたしますが、今回のRPS制度でございます。

 これについては、本来の証書取引制度というよな趣旨が法文上は余り出てきませんで、肩代わりという概念になっております。この肩代わりということなんですが、本当にこの制度で自由かつ透明な取引が確保されるのか。この証券化による自由な取引を担保するためには、新エネ発電事業者が、地域の系統電気事業者のみならず地域外の系統事業者などにも、市場原理を通じて高く買ってくれるところにきちっと販売できるような売手の自由というものもきちんと確保していかなければいけないと思うわけです。

 その際、この法律外の問題かもしれませんが、託送の障害ということがよく言われます。この託送料金の設定について、その料金の引下げや、あるいは上限設定など、これをどういうふうに進めていくか。これは電力改革、今御検討されているこの改革とも関連するわけですが、御答弁をいただけますでしょうか。

 

○政府参考人(河野博文君)

 御指摘の系統の利用がその新エネルギーの発電事業者にとって重要なことは御指摘のとおりでございます。

 託送制度でございますけれども、平成十二年の三月の小売の自由化と同時に創設をされました。これまで二年間の間に各社平均で七・三%の値下げが行われ、また今年四月一日からの東京電力の引下げは五・九%というようなことですから、値下げが図られて言わば系統の利用が促進されやすくなりつつあると思います。

 しかし、依然として高コスト構造であるという指摘もあるわけでございまして、この点については、現在開催中でございます総合資源エネルギー調査会の電気事業分科会、自由化を議論している場でございますけれども、ここでも、託送料金の今後の在り方について議論をしていただいているところでございます。

 

○松井孝治君

 是非前向きな御議論をお願いをしたいと思います。

 この法案全体を見まして、一つ感想を申し上げますと、非常に政省令にゆだねられる部分が多い。その政省令にゆだねなければいけないような手続的な部分は確かにあると思うんですが、この法案でいいますと、さっき私が申し上げましたこの新エネルギーの定義を政令にゆだねているということを始めといたしまして、第四条第一項の電気事業者に課する基準利用量を決める経済産業省令。これはですから、フォーミュラですね。目標から個別の事業者にどういうふうにそれを当てはめるかというフォーミュラは経済産業省令で決めます。

 そして八条第二項、具体的なその勧告とか命令とか、そこにつながる手続で、基準利用量に満たない場合で命令を発出する基準、簡単に言えば、百の義務が課されていたときに、七十だったら命令につなげてもいいよというふうに言うのか、八十だったらいいと言うのか、その猶予基準というようなことを恐らくこの省令で決めるんだと思いますが、そういう経済産業省令。

 こういうようなものが、正に、この法律の何が新エネルギーかを決める政令、あるいはどういう場合に命令を経済産業大臣が下せるのかということを決める省令、あるいはその個別の事業者の具体的な数値の目標、目標というか基準値を決めるということが、全部省令になっているわけです。これは、この政省令にゆだねられるという、非常に法律の言わば事業者に義務を課するような部分の根源的部分が政省令にゆだねられると思います。

 そうした中で、私は是非、この政省令を作るに当たってはきちんと関係者の意見を聞いてほしい。それは、電気事業者の意見も必要でしょうし、新エネ発電事業者の意見も必要でしょうし、あるいはその地域の方々の意見ということも必要かもしれぬ。幅広く私はこれはパブリックコメントというものを求めて、意見を聞くプロセスをきちっと作っていただきたいということを是非お願いをしておきたいと思います。

 時間がないので自分である程度言いますが、平成十一年、そして十二年に閣議決定が行われております。規制の設定又は改廃に当たってはパブリックコメント手続を経るということが閣議決定で行われています。

 私は、この閣議決定、細かくは時間もありませんし技術的なことですから紹介いたしませんが、この閣議決定の趣旨にのっとっても、別にこの閣議決定の趣旨にのっとらなくてもそうだと思いますが、法律の本来の目的からいっても、この政省令を作るに当たっては、全面的にパブリックコメント、特に関係者、新エネ発電事業者や地域の方々の意見、国民の幅広い方々の意見というものをきちんと聞いていくというのが新しい行政のスタイルだと思いますが、この点につきまして、もう時間も最後になりますので、最後に平沼大臣から御答弁をいただきたいと思います。

 

○国務大臣(平沼赳夫君)

 お答えさしていただきます。

 規制に関する政省令の策定につきましては、規制緩和白書や規制の設定又は改廃に係る意見提出手続の閣議決定が御指摘のとおりあるわけでございます。パブリックコメント等の所定の手続を経ることに相なっております。

 本法案の政省令等の策定に当たりましては、もとより関係大臣のみならず専門家や、そして関係の業界にも十分意見を聴きながら策定することとしておりますけれども、閣議決定等を踏まえ、策定過程においてはパブリックコメントに付すべきものは当然その手続を経るとの心構えを持って、私どもとしては真剣に、そして慎重に対処をしていかなければならない、そのように思っております。

 

○松井孝治君

 政省令の策定に当たってはパブリックコメントを求めるという明確な大臣の御答弁がありましたことを確認させていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。



会議録 ホーム