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○松井孝治君
民主党の松井孝治でございます。
今日は、各大臣に貴重なお時間をいただきましたので、簡潔にそれぞれ御答弁をいただきたいと思います。
最初にイラク問題でございますが、昨日も衆議院、参議院、両院の予算委員会で相当突っ込んだ質疑が行われました。私は、この際、昨日も議論になっておりましたが、やはりこの米英のイラク攻撃についての国際法上の根拠というものについて、今日は条約局長にもおいでいただいておりますので、場合によっては条約局長から補足的に答弁をしていただいて、何を国際法上の根拠としているのかもう少し具体的に、予算委員会では一四四一、一四四一という話が出ておりますけれども、まず福田官房長官、この米英のイラク攻撃の根拠、これは国連憲章でいうと、外務大臣はたしか第七章というふうにおっしゃっていましたが、具体的に第七章のどの条文でこれが正当化されるというふうに考えられますか。
まず官房長官、お願いします。後で条約局長に細かく聞きます。
○国務大臣(福田康夫君)
国連憲章、今回のものにつきましては国連憲章の下で許されたものと、こういうことになっています。
今御指摘の一四四一という決議、これと六八七、六七八がこれの、国連憲章の中において正当化されている決議と、こういうふうになっております。
七章の中身がどうなっているか、ちょっと私は分かりませんので、これは条約局長に答弁をさせますけれども、その決議に基づいて今回の武力行使というのは正当化されているというのは我が国の考えであり、また他国もこれは同じ考え方をしているわけでございます。
○松井孝治君
国連憲章の第七章の中には個別的あるいは集団的自衛権の条項と集団的安全保障の条項があると思いますが、そのどちらでこの武力行使は正当化されるというふうに解釈しておられますか。官房長官、これは基本的なことですからお答えください。
○政府参考人(林景一君)
七章の下におきますその自衛権といわゆる集団的安全保障、いずれの考え方に基づくのかというお話でございますけれども、これは自衛権ということではございませんで、七章に基づきます安保理の権限によって定められました決議によるものでございまして、そういう意味では集団安全保障に基づくものというふうに理解しております。
○松井孝治君
どうも福田官房長官は、私、事前に内閣官房の方には国連憲章を基本的なところは読んでおいていただくようにお伝えしておいたんですが、どうも伝わっていなかったようでございまして、条約局長にお伺いした方が国際法上、研究しておられる方のためにもひょっとしたら効果的かもしれませんので、条約局長に場合によってはお伺いをしておきたいと思います。
そうしますと、これは、集団的安全保障ということは、国連憲章三十九条、あるいはその後四十条、四十一条と規定がありますが、四十二条、この国連決議一四四一というのは、国連憲章四十二条の安保理は云々々々々の行動を取ることができるという、この根拠として国連決議一四四一を挙げておられるというふうに理解してよろしいですか。
○政府参考人(林景一君)
これは究極的には、今回の武力行使の容認する根拠といいますか、武力行使を含めたあらゆる必要な措置を取る権限を与えた決議というのは、一連の決議というふうに御説明しておりますけれども、究極的には決議六七八でございます。六七八は、ごらんいただければお分かりのとおり、憲章第七章の下に行動するということが基本的な位置付けとして書いてございます。
今、じゃその七章の第何条に基づくものかという御質問でございますけれども、これは具体的な条文として明記されているということではございませんで、これは、その憲章七章の言わば平和と安全、国際の平和と安全を維持し回復するということの目的のために安保理に与えられた権限に基づいて制定、制定されたといいますか、策定された決議と、こういうことでございます。
○松井孝治君 基本的に武力行使というのは国連憲章上原則としては禁止されているわけですよね。それを第七章で解除しているわけですね、限定的な条件の下で。それを、この四十二条以外であるとしたら、どこで解除しているというふうに読めばいいんですか。
○政府参考人(林景一君)
これは、国連憲章第七章の解釈に基づく、七章全体の趣旨に基づいて安保理に与えられた権限であるというのが、これは決議六七八がそもそも策定されました段階で若干議論ございましたですけれども、そのときに、具体的な第何条ということではなく、憲章第七章に基づく安保理の、安保理事会の権限の中に、その加盟国に対して武力の行使を含む必要な手段を取ることを容認する決議を行う権限が与えられておる、そういう認識が共有されている、加盟国の間で共有されていると、こういうことでございます。
○松井孝治君
ちょっとあいまいな根拠なので不満が残りますが、この一四四一あるいはその一四四一がクオートしている六七八を根拠とするということについては、これはもう予算委員会でも昨日ずっと議論になったことですからこの場で貴重な時間を使って繰り返そうとは思いませんが、私はどう考えても、例えば一四四一を見ますと、決定するというパラが後ろの方にずっと十項目ぐらいある、その前に想起するということで六七八をクオートしている。その項目を根拠に私は国連憲章第七章が今回の武力行使を容認しているというふうにはおよそ思えないわけであります。
これ以上議論していてもちょっと私の持ち時間今日少ないですから建設的ではありませんが、私自身は、これ、林条約局長のところに日本の国際法学者、全国いろんな大学の国際法学者二十人ぐらいが、今回の米英の武力行使、イラクに対する武力行使は国際法違反であるという主張を根拠を挙げてしておられますが、この国際法学者二十人余りの申入れに対して条約局長はどういうふうに受け止めておられますか。
○政府参考人(林景一君)
お答えいたします。
これ、確かに国際法の研究をなさっておられる先生方、たしか二十三、四名だったと思いますが、その代表の方が私のところにお越しになりまして、イラク問題に関する国際法研究者の声明と題する声明文をお持ちになりました。それで、川口大臣に伝達するようにという御要請がございまして、私がこれをちょうだいいたしまして川口大臣にも報告したところでございます。
この声明自体については国際法の先生方の何人かの方が御意見を表明されたというものとして受け止めておりますけれども、ここでおっしゃっている一番のポイントというのは、恐らく安保理決議一四四一に武力行使の権限を与えた規定がないということをおっしゃっているということだろうと思います。
○松井孝治君
そういうことなんですね。私も、この一四四一から見て武力行使が国連憲章第七章、さっき少なくともそれは自衛権の行使の部分ではないというふうにおっしゃったわけですが、どこでこの国連決議がこの国連憲章にのっとって武力行使を容認しているかについて、今の条約局長の御答弁では納得できません。
しかし、この問題をずっと議論していると一時間でも二時間でも掛かりますので、むしろ今、その国際法違反の疑いが私は極めて濃いと思いますが、そういう状況の下で米英が攻撃していることは事実であります。国連の権威というのは、昨日もマレーシアのマハティール首相がアナン事務総長を批判するような声明を出されておられましたけれども、相当これによって失墜したんではないかと思います。
福田官房長官、この国連の権威、失墜した国連の権威をどうやって復活し、我々の日本政府が取っている国連中心主義というものを、今後、この国際社会でのこの紛争を解決に向かわせるために我々はどういう立場で国連の権威を今後復活させていくシナリオがあるんでしょうか、あるいは今回の戦争の早期終結に向けて日本政府はどういうスタンスを取られるんでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君)
今回の武力行使は、一刻も早く、また人的、物的被害をできるだけ少なく、しかも国際社会に対するイラクの脅威を取り除くというような形でもって終結することを政府も望んでおるわけでございまして、今現在は事態の進展を注視しておるわけでありますけれども、そういう思いを持って注視しておるということであります。
最終的には安保理が一致団結できなかったということは残念でありますけれども、今後とも、安保理が国際社会の平和と安定の、安全ですね、平和と安全の維持に主要な役割を果たしていくということに変わりはございません。
我が国は、国連が今後とも期待された役割を果たしていけるように、安保理改革を始めとする国連改革に引き続き積極的に取り組んでいきたいと考えておるところでございます。
○松井孝治君
これはもう私からの意見表明だけにとどめておきますが、その意味では昨日の衆議院の予算委員会での川口外務大臣の発言は極めて私は問題であったと思います。すなわち、国連の事務総長についての、今回の武力行使についての国連憲章違反であるという疑いがあるということについての、国連の事務総長には国際法違反の解釈権がないと言わんばかりの答弁というのは、私ははっきり言って国連の権威を更に傷付けるものではなかったかなと、そんなふうに考えております。このことは私の意見として表明させていただきます。
時間がありませんので、ちょっと特区の問題に話題を変えさせていただきたいと思います。
まず、ちょっとこの特区の各論から入らせていただきます。
外国人医師の受入れの問題、今回、鴻池大臣折衝されて、これは特区ということで限定されていませんで、全国的に外国人医師の受入れの拡大が進んだと思います。そして、私がちょっと中身を見ましたら、条件が付いているんですね。すなわち、英語の試験を受かること、これは何人であろうとですね。それから、その医師と同じ国の患者しか診てはいけない。それから、診療場所はもう決められたところでしか駄目、要するに往診とかしては駄目だと。なおかつ保険の適用はない。これは決定的ですね。これ、事実上、こんなことをしたら外国人医師の受入れといったって、現実にそんなことで、保険の適用もないと。外国人でも今一生懸命日本の企業で働いておられる方たくさんいらっしゃいます。こういう要件が課せられております。
こういうことについて、鴻池大臣、御存じでしたか。
○国務大臣(鴻池祥肇君)
外国人医師の件に関しましては、特に東京に限って言えば、外国人の東京に住まいされる方が約三十万人いらっしゃる。アメリカ人が一万八千人でフランス人が八千人、中国人二十万人とか、何かちょっと今数字はきちっと申し上げられませんが、そういう方々が大病をなさると皆自分の国に帰っていかれると。そういうことから特区で外国人医師を来ていただいて使いたいと、こういう話がありました。
非常に大事なことだと思って、この件に関しては私自身、厚生労働大臣と、お考えを進めていただきたいというお願いもいたしてこの結果になったわけでありますが、松井委員御存じのとおり、これは大変難しい相互主義というのがありまして、しかし相互主義というのは、今更申し上げることではございませんけれども、受け入れれば日本人も行けるようにすると。これを特区で別枠で考えていただいて、来ていただいてもよいというところまで前進をいたしたということは、大変厚生労働省、厚生労働大臣の御決断に敬意を表するところであります。
さて、今の松井委員のお話でございますが、そういう形で厚生労働省が一つの後追い壁を作っておるということは耳にいたしております。しかし、今申し上げましたように、百年進まないやつがやっと一歩進んだということは大変な結果として結構なことだと思いますので、次の段階、地方なりあるいはそういう特区で御申請をいただいたけれども、結果としてできないじゃないかというような段階に入った場合には、なお厚生労働省と十分調整をしてこの特区の構想が生きるようにしていく努力をするつもりでございます。
○松井孝治君
今おっしゃったようにこれ一般的には相互主義なんですね。今回は相互主義ということだけではなくて日本国だけの措置として、自発的な措置としてやる、そういうことで受け入れられたというのは一歩前進であると思います。
しかしながら、これ医療保険の適用もない、場所も往診も駄目だ、しかも同じ言語をしゃべる国の人しか診てはいけない。これはちょっとやっぱり人道上の問題ですよ。しかも、試験はちゃんと受けさせるんですよ、英語で画一的に。スペイン語の試験とか認めないわけですよ。
やっぱり、こういう問題については私は、もう少し規制改革全般の流れで、これはもう特区で認められていませんから石原大臣の御担当になるわけでございますが、今後この規制をどうやって撤廃していくか。具体的に言うと医師免許の問題なんですね。外交上の問題ですと言って厚生省おっしゃるんだけれども、聞いてみると医師免許をどういう場合に与えるかというときの条件を外交文書で約束させているだけで、今日、外務省の方にもおいでいただいていますが、外務省の方は決して外交上そういう、例えば同国人しか診てはいけないと、そういう配慮があってそういう条件を付けているわけではないというふうにおっしゃっています。
そういう意味では、今回のこの規制改革の一環の中で、これは石原大臣に是非、鴻池大臣とともにこういう問題についても、人道上の問題もありますから、規制改革を更に前に進めていただきたいと思いますが、時間がありませんので答弁は結構であります。
もう一つ特区の問題で、今回、自由診療分野で株式会社の参入が、病院の分野で参入が認められました。この本部の会議ですか、閣僚による会議、その中で、今日お見えいただいています木村副大臣は、この自由診療分野での株式会社の医療参入について、高度先進医療に限定して認めるべきだというふうにおっしゃったというのが私も議事録で確認をいたしました。政府の決定文書を見ますと自由診療分野であって、必ずしも高度先進医療に限定するという規定はないわけでありますが、木村副大臣、せっかくおいでいただきました、これについてのお考えをお聞かせいただけますでしょうか。
○副大臣(木村義雄君)
お答えをいたします。
構造改革特区における株式会社の医療参入につきましては様々な懸念があるわけでございます。厚生労働省といたしましては、今まで慎重にこのことを検討する必要があると考えてきたところでございます。
しかしながら、今、委員が御指摘のように、二月の二十七日の構造改革特別区域推進本部におきまして、いわゆる官邸で行われた会議でございますが、このような問題があると踏まえた上で、総理の御裁断により、公的医療保険とは関係ない分野の自由診療の分野で、そしてかつ高度先端医療分野等を前提といたしまして特区における株式会社の医療参入を認めることとされたところでございます。
いずれにいたしましても、株式会社の参入につきましては様々な意見があるわけでございます。今後、これらに十分に耳を傾けながら、六月中に成案を作成することとしておりまして、慎重に検討を進めてまいりたいと、このように思っておるような次第でございます。
○松井孝治君
今高度先進医療分野を前提にと答弁されたと思います。文書には、政府の決定文書には私そのような前提条件はなかったと思いますが、鴻池大臣、私の聞き間違いでしょうか。
○国務大臣(鴻池祥肇君)
聞き間違いあるいはお調べの間違いではなく、紛れもなく高度先進医療という文字、文言あるいはその決定はありません。
○松井孝治君
そうすると今の副大臣の御発言はどういう意味なんでしょうか、その前提としてとおっしゃいましたけれども、鴻池大臣。
○国務大臣(鴻池祥肇君)
二月二十七日は、厚生労働大臣に代わって木村副大臣がお見えでございました。そして、御自身の政治家としての御主張もなさいましたけれども、しかし、私が座長というか司会役をしておりまして、克明に覚えております、御発言についてもしっかりと覚えておりますけれども、その会議の結論といたしまして、自由診療そして株式会社参入、この二つだけであります。
○松井孝治君
官房長官、今聞いていただいていたと思うんですが、この特区の内容、何を認めるかと、それについて随分、鴻池大臣と各省の大臣あるいは事務方とか、激しいやり取りをして今回も案をまとめられたと。しかも、その案をまとめたものの内容をめぐって明らかに食い違いが出てくるんですね。今のを食い違いというべきなのかどうか、私は食い違いにも至っていないと思いますが、後でこういう条件が出てくる。昨年もこの委員会で議論させていただきましたが、特別養護老人ホームで民間参入を認めると言いながら、いろんな通達で条件を課してくる、税引き前利益が一億円ないと認めないというようなことを厚生省が課長通達でそういうものを付してくる。これはもう撤廃されたんですね、撤廃されたようですが、そういうことがたくさん出てくるんですよ。
これは私、内閣府に、今内閣官房、国務大臣として鴻池大臣、獅子奮迅の御活躍でございますが、これは私、前の委員会でも申し上げて、あるいは国会答弁の準備をされるときに若干ブリーフィングを聞いておられるかもしれませんが、内閣府設置法上、特命大臣というのがあって、勧告権を持たせて、きちんと今内閣官房を補佐するという立場で鴻池大臣は総理の指示を受けて動いておられるわけですが、なかなか、はっきり言って、鴻池大臣が決定して、本部で決定したことを後で役所が通達を出す、あるいは今のような副大臣と鴻池大臣の見解が違う。やっぱりこれもう少し鴻池大臣に権限を、内閣府設置法上あって、これは法制局にも今日おいでいただいておりますが、これは特命大臣の権限は付与できるというふうに法制局からも私、昨年答弁いただいております。
これは官房長官、官房長官は内閣官房を支える大臣という位置付けですが、はっきり言ってお忙しいですね。やっぱり鴻池大臣に勧告権、最終的にはそれは総理の、内閣府法六条に基づく指揮命令権までつながる勧告権というものをきちんと付与されてはいかがかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君)
鴻池大臣は構造改革特区を担当する大臣でございます。これは、法令に基づく権限はこれはございません。しかし、担当大臣というのは、内閣総理大臣の直接の命を受けて、内閣の構成員という高い立場において特定の分野における重要案件の積極的推進のため総合調整を行うと、こういうことになっておりまして、今いろいろ問題が指摘していただきましたけれども、そういうような問題が生じたときは鴻池大臣と所管省で十分な論議を尽くしていただくと、こういうことが一番大事なのでありますけれども、その後に、それでも問題が解決しないというときには総理の御判断が必要になると。鴻池大臣が、総理と御判断をする。要するに、事実上の権限を有しているというのが考え方でございます。
○松井孝治君
そういうことだと調整が進まないんですよ、縦割りの壁破れないんですよ。だからこそこういう特命大臣という規定を置いて、勧告権というのを持たせたわけですよ。それを全然、今回のようなケースがあって、二回にもわたってヒアリングをして、特区の、何を特区の対象にするか議論をしておられるときに使わない。何の意味があるんですか。
私は、いや、要するに今の御答弁だったら、特命大臣にするということは考えておられないということですね。考えておられないというふうにここでおっしゃるんですね。もう一回確認しておきたいと思います。
○国務大臣(福田康夫君)
今私が申し上げましたのは、鴻池大臣は、構造改革特区というのは、これは本当に従来発想を転換して地域の特性に応じた規制の特例措置を導入するという全く新しい試みでございまして、その推進をするためには、内閣として最終的な調整権限を有する内閣官房に担当させると、そういうことが適当だと、こういう考え方をしているわけです。したがいまして、その担当大臣も内閣総理大臣の直接の命を受けてこの業務の推進に関し総合調整を行い得る担当大臣とするということは適当だと、こういう考え方をしております。
○松井孝治君
それは前からあるんですよ、そういう考え方は。だけれども、それで前に進まないからこういう制度を設けたわけですよ。私は恐らく、特命大臣の権限についてもいろんな議論がありますけれども、どこまでを特命大臣として内閣府の大臣に認めさせられるのかという議論もあります、内閣官房と内閣府の関係もありますけれども、少なくとも、今、鴻池大臣を特命大臣に発令するということも検討さえしておられないか、その答えだけください。検討もしておられないんですか。検討はされるんですか。
○国務大臣(福田康夫君)
そのやり方はいろいろ検討をしなければいけないと思います。しかし、今現在、今私申しましたように、新しいことをやろうというときに、やっぱり内閣官房の調整機能というものはこれは大事でございまして、その機能を十分に発揮していただくということは大変な利点になっているわけであります。最後は総理と相談をしていただくということで、これは私はそういう意味においては非常に大きな権限を実際には持っているというように考えております。
○松井孝治君
内閣官房としての調整権限を捨てろなんて言っていないんですよ。内閣官房としての調整権限というのはあるけれども、それは勧告権に裏打ちされていないんですよ。実際問題、この委員会で議論されて、これは与野党を通じていろんなことを目撃しておられますけれども、はっきり言って、鴻池大臣が幾らおっしゃっても、それをある意味では裏打ちしないような発言をする政府参考人の発言というのはたくさん出ているんですよ。なぜそういう事態にもかかわらずこの勧告権を持った特命大臣制度というのを活用されないのか。私はそれをきちんと官房長官に訴えたい、そんな思いで質問をさせていただいております。
これ以上御答弁いただけないようでありましたらもう結構でございますが、私はやっぱりここはもう少し制度的に官邸主導で、せっかく今日は竹中大臣にもお見えいただいています。これは、私、小泉内閣の官邸主導の考え方自体は悪くないと思うんです。それは橋本行革のときに官邸機能強化を決定した。それをある程度使いこなされている部分がある。ところが、それをもう一歩のところで制度的に使いこなせていない部分があるんじゃないか。やっぱり閣内不一致というものを、不協和音を前に出すことを恐れて、どうしてもそれに対して制度的に使いこなせていない。それについて、もう一歩内閣官房長官に踏み込んで私は御答弁いただけるかと思っていたんですが、いただけませんので、またこの議論は今後に。──もし御答弁あれば。
○国務大臣(福田康夫君)
勧告権をというお話でございますけれども、新しい、全く新しいことをするわけでございますので、これはやっぱりいろいろな政治的な判断も含めましてしていかなければいけないということがございます。勧告権だけで済む問題ではない。最後は総理のリーダーシップで事を進めていくということで、そのことについては鴻池大臣が積極的に今取り組んでくださっているわけでありまして、鴻池大臣と総理大臣とよく相談をして最終判断をしておるところでございます。
○松井孝治君
その総理のリーダーシップは当然なんですよ。それに加えて、こういう制度を作ったわけですから、その制度を発動して任命したらどうか。内閣総理大臣は必要に応じて任命できると書いてあるわけです。権限的には、法的に見ても、内閣府設置法から見ても十分法的に特命大臣に値する事務であるということは法制局からも答弁をいただいているわけであります。この問題については是非よろしく御検討いただきたい、そのことを述べておきたいと思います。
せっかく竹中大臣にお忙しい、財政金融委員会もある中でお見えいただいております。
実は今、公益法人改革、今年度末を目途に大きな公益法人制度改革の考え方をまとめようとして石原大臣に御苦労をいただいているところであります。政府・与党内で、公益法人制度改革に当たってはNPOあるいは中間法人というものも同じ視野に入れて新しい制度を作ろうという話が元々だったと思うんですが、残念ながら今その議論がややとんざをいたしております。いろんな要因があってとんざをいたしておりますが、竹中大臣、NPOと公益法人、相当程度類似の法人もあろうかと思いますし、ただ、出自が違いますし、それぞれ自分たちは一緒にされたくないという関係者の思いもあります。
竹中大臣は、このNPOを所管しておられるわけでありまして、この前も所信の中でその重要性について触れられておりますが、このNPO制度と新たな公益法人制度、公益法人というよりは新たな非営利法人制度の枠組みの中でNPOをどういうふうに位置付けるべきだと考えておられますでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君)
非常に大きな御質問だと思います。
もうNPOの重要性等々についてこの場では申し上げませんですけれども、このNPOの制度が始まったのは平成十年でありますから、五年の歴史が既にございます。五年間、これはもう野党の先生方にいろいろ御努力をいただいて積み重ねてきた制度がある。これやはり今回は税制の面でもいろいろな工夫もしておりますので、更にこれを転がしていきたいという非常に強い気持ちを持っております。
しかし、一方で、これは石原大臣に今骨折りいただいている公益法人改革全般の中でこれをどのように位置付けるかという、これは少し別の観点からのまた御議論をいただいている。まだこれは議論の最中でございますし、公益法人改革の中でどのように位置付けるかということに関しても石原大臣の下で様々な今御意見を御検討いただいているというふうに聞いております。
我々としては、したがいまして、この公益法人の改革は改革でしっかりとやっていただくと。これはもうそれに尽きるわけでありますが、同時に、これまで五年積み重ねてきたNPOの育成、この社会に定着させるという方向と是非矛盾しないような形で、この方向を、今までの方向を評価して、それを伸ばすような形で是非総合的な御議論を石原大臣の下でいただきたい、そのように思っているところでございます。
○松井孝治君
もう時間ですので最後の質問にさせていただきますが、端的に言いまして、NPOを包摂した非営利法人制度改革、そういったもの、具体的に内容はきちんとNPO関係者の理解も得ることが必要かもしれませんが、そういったものに賛成なのか、あるいは公益法人制度は公益法人制度で長い歴史があるので、それと切り離してNPO制度はNPO制度として位置付けるべきなのか、そこについて端的に、竹中大臣はNPO制度も包摂した非営利法人改革というものを追求すべきだと考えておられるのかどうかについて、御見解を承りたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君)
大変申し訳ありませんけれども、公益法人改革の議論そのものが、今いろんな可能性を考慮に入れながら石原大臣の方で行ってくださっておりますので、包摂する方がよいか独立した方がよいかというのは、必ずしも二者択一の問題ではないというふうに思っております。その意味では、いろんな方法があり得ると思います。
ただ、繰り返しになりますが、日本の場合はこの五年間、ようやくいいところまで来つつあるNPO法人の定着、育成を阻害するものであっては、これは担当大臣としては非常に困る。この点は石原大臣も非常によく御理解、御検討くださっているというふうに理解をしておりますので、柔軟な中にも、今申し上げたような方向がしっかり貫かれるような改革にしていきたいというふうに思っております。
○松井孝治君
石原大臣、最後、せっかくおいでいただいて、議論聞いていただいたと思いますが、規制改革あるいは公益法人制度改革、今の議論も踏んまえて是非よろしく御検討いただきたいということを最後に申し上げて、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
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