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2003年5月23日 156回

参議院 決算委員会   会議録

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○松井孝治君

 民主党の松井孝治でございます。

 今、お手元に資料を配付させていただいておりますが、エコタウン補助事業に関する事後評価書という資料を今お手元に配付をさせていただいております。

 これは、大臣、まず伺いたいんですが、資料はもう既に目を通しておられると思いますので、平成十四年度事後評価書というのを経済産業省が作成をしておりまして、大臣、こっち見てもらえます、これ、大臣、目を通されました。御答弁を求めています。

○国務大臣(平沼赳夫君)

 報告は受けましたけれども、それを詳細には点検をしておりません。

○松井孝治君

 これは平成十四年度の事後評価書ですので、十三年度の今回の決算の対象となる領域についての評価をされているんだと思います。

 私も、事後評価書を見せてくださいと言ったら、経済産業省の方がこのファイル一冊持ってこられまして、ちょっとびっくりしまして、いじめかなと思ったんですけれども、中身拝見をいたしまして、非常にいろんな、私も全部目を通したわけではありませんが、ざっといろんなものを目を通させていただきまして、非常にいろんなものがありますけれども、概してまじめに事後評価をしておられるんじゃないかと思いました。

 その中で、今日お配りをさせていただきましたのはエコタウン補助事業というものについての事後評価書でありまして、今日は、政府参考人としてここの表紙に書いてある作成者、リサイクル推進課長の貞森恵祐さんにもお見えいただいたわけでありますが、ちょっと政府参考人にお伺いをいたしますが、この事後評価書を作られるに当たって、これ、エコタウンというのをすべて対象にしておられるわけではないですね。その中の一部を対象にしておられると思いますが、具体的に、エコタウンのうちどういうものを選定したのか、その基準、それからこの評価書を作成した作成者の方、貞森さんが現地を訪問した事実及び回数、それから、この評価書を実際作成して、この政策についての個人的な見解も含めて感想を持たれたと思うんですが、それらについて端的に御答弁いただけますでしょうか。

○政府参考人(貞森恵祐君)

 御答弁申し上げます。

 まず初めに、エコタウン事業の中で、本事後評価書の中に記載されております三つのプロジェクトが選定された経緯でございますけれども、本件につきましては、当省としての政策評価全体を行う中で、エコタウン事業の中で、今回の政策評価につきましては十二年度の第二次補正によって行った三つの事業に焦点を当てるということで選定されたものと承知をしております。

 それで、具体的にどのようにして評価を行ったかということでございますけれども、今回の事後評価の実施に当たりましては、リサイクル政策に関して専門的な知見を有していらっしゃいます有識者である慶応義塾大学経済学部の細田教授、富士常葉大学松田助教授を委員とするエコタウン補助事業に係る事後評価有識者委員会におきまして、補助事業の公共性などの行政関与の必要性の観点、廃棄物の最終処分量の削減効果や経済活性化効果などの効率性の観点、さらに民間ビジネスとしての採算性確保といった効果が得られたかどうかにつきましての有効性の観点の三つの観点からの評価を平成十年三月から十五年三月に掛けて実施したものでございます。

 具体的につきましては、対象となりましたリサイクル事業の関係者に対するアンケート調査を実施しますとともに、先ほど申し上げました委員の先生方とともに経済産業省の事務方も含めて現地での調査、これを実施するなど、実際のリサイクル現場での状況を把握した上で、費用と便益に関する分析を行いまして事後評価を行ったものでございます。

 私自身も八月に行われました秋田及び川崎の現地での調査及び現地での関係者を一堂に会しての評価委員会に出席いたしまして、本事業を実施しております。

○松井孝治君

 この内容についていろいろ議論しようかとも思ったんですが、余り細かい点に入っても、委員各位の今後のいろんな政策的な意味合いというのは余り薄いと思いますので。

 ただ、私、こういう形で定量的に政策の効果を評価する試みというのは大変結構じゃないか。個々具体的に、例えば便益の計算について、いろんな議論はあるかもしれないけれども、こういう形で根拠をすべて示して、そしてコストと便益を比較するというのは非常に結構なことじゃないか。この便益の在り方がおかしいというんなら、それは根拠を示しているわけですから、この材料に沿っていろんな方々が議論をされればいい。そういう意味では非常に先駆的試みではないかと思うんです。

 ただ、大臣、私、これちょっと考えていただきたいのは、エコ事業でもエコタウンでも、これ全部やられているわけじゃないんですね。これ、国が、このエコタウン事業にしても、いろんな補助事業あるいは公共事業について、基本的には予算の評価あるいは財政の評価というのはこういう形でやっていかなけりゃいけない。だけれども、これを全部の予算制度についてやるということになったら本当に莫大な手間が掛かることは、この一つ見ていただいても分かると思うんです。それはどういう意味かというと、やっぱり国が補助事業でいろんなものを抱え過ぎているんじゃないか、あるいはその評価というものを本当に従来国がやってきたのかと。

 従来、例えば経済産業省、あるいは古くは通産省の予算の査定あるいは要求するプロセスで、どういう形で要求されてきたかといったら、こんなもの作られたことないわけですね。言ってみれば、昔であれば通産省と大蔵省の主計官、今日も会計課長もお見えでございますが、そういった方々が交渉して、その交渉の中でいろんな駆け引きをして、それはいろんな政策の趣旨の説明もされる、それでやはり説明のうまい人、下手な人がいて、そんな中で予算が査定される。はっきり言って役所のゲームだったわけですね。うまい方もいらっしゃいます。今日お見えの方々は大体うまい方々ばっかりですけれども。

 こういうことじゃなくて、やっぱりそういうゲームも当然政治や行政の現場で必要な部分は否定しませんけれども、しかし、やっぱりこの予算がどんな有効性を持っているのか、どれぐらいの便益を国民経済的に与えるものなのかというのはきちんと分析をして、それを次の年度の予算要求に、あるいは査定に反映させるということが必要だと思うんです。

 この後、私、大臣にお伺いしたいのは、国全体の予算の編成システムあるいは財政のシステムをどう変えていくかということが本来大臣にお伺いしたい点であります。

 経済財政諮問会議でいろいろ議論が行われています。大臣も議員として御発言をされています。その際には、できるだけ各省に弾力的な裁量の幅を与えるべきではないか、その前段階として政府として大きな政策目標を掲げていって、その政策目標の中で各省に裁量を与えて、しかしその予算の評価についてはきっちり厳格に定量的な評価が行われると。プラン・ドゥー・シーと竹中大臣おっしゃっていますけれども、そういう予算制度が求められているわけですね。

 そういう中で、大臣、二つお伺いしたいんですが、一つは、こういう事後評価の在り方についてどう今後進めていくべきか、あるいは予算編成、経済産業省の予算編成の在り方をどう変えていくべきか。そしてもう一つは、経済産業省も補助事業をたくさん持っていますが、分権、今後の国と地方の役割についてどうあるべきか。これは、政府参考人お見えでございますが、政府参考人の答弁は要りません。大臣の御見解を伺いたいと思います。

○国務大臣(平沼赳夫君)

 この事後評価に関しましては松井先生も大変御尽瘁をいただいて、そして、そこに膨大な資料が出ておりますけれども、そういうものが出てくる大変大きな力になっていただいたと、こういうことを私はよく承知しております。

 当省は、事後評価を、各施策、事業が何を目指して実施され、そして現時点でその目標がどこまで達成されたのかを把握して、改善する絶好の機会ととらえまして、これはお力をいただいたわけですけれども、十四年度から積極的に評価作業を行ってきました。事後評価によりまして明らかになってきた改善点につきましては、次年度の予算、それから税制などの要求プロセスに確実に反映すること、これが非常に大切な視点だと、こういうふうに思っています。

 例えば、平成十四年度に事後評価を行った総合保養地域の整備の施策に関しましては、これまでリゾート地域の整備等によりまして国民の余暇活動の充実や地域の社会経済の活性化に一定の効果を上げてきた一方で、近年の政策金融及び税制の利用実績が大きく減少している状況等も踏まえまして、例えば平成十五年度要求においては私どもとしてはこの延長要求は行わなかったと、こういう成果が出てきています。また、十五年度の一般会計概算要求におきましては、政策評価の結果等を踏まえまして既存の研究開発プロジェクトの七割について見直しを行いました。そして、金額にして四割縮減を行った、これも一つ大きな効果だったと思っています。また、地方公共団体向け既存補助金についても、その七割を見直しまして、金額にして二割の縮減を行ったと。

 こういう基本的な姿勢がやっぱり非常に大切でございまして、これはひとつ、経済産業省のみならず、やっぱり幅広く各省庁で行われるということが非常に私は望ましい方向だと思っています。そういう意味で、私も、政府全体に拡大すべく、例えば今御指摘ありました経済財政諮問会議の場におきましても累次私は主張をしてきたわけでございまして、見直しによる思い切った削減、それと同時に重点分野に対する資源の集中投入、こういったことが、現在財政状況厳しいわけですから、こういったことをしっかりやって、そしてやっぱり国民の皆様方の御理解をいただかなければならないと、こう思っております。

 当省は、この事後評価に加えまして、予算要求等に当たっても、網羅的に実施する事前評価においては、毎年度、全施策の実績や成果等を把握して、その結果を、当然のことですけれども、予算要求に反映していく、こういったことで、私どもは非常に大切なことだと、こういう意識の下で展開をさせていただいていると、こういうことでございます。

○松井孝治君

 分権の方を答弁いただいていませんが、時間の問題もありますので結構です。

 それで、具体的に、例えば行政評価書がありますが、正直言って、これだけ分厚いと予算要求のプロセスにおいて本当にこれが反映するのかどうかと、私ちょっと、若干不安というか疑問を持っております。ですから、行政評価とか政策評価を議論したときに非常に大事なのは、その政策評価が言いっ放しになる、従来の、今日は総務省の方もお見えでございますが、はっきり言って、会計検査もそうですし行政監察もそうでしたが、今の、私正直言って行政評価もそうなっていると思いますが、言いっ放しになっていて、それが次の要求とか査定につながらないというのが最大の問題だと思っています。

 ですから、この行政評価というものは、言わば政策の悪い部分を見直すときの、その見直すことに対して何らかの武器を与える、その武器であったと思いますので、これは本当は大臣というよりは官房長以下の実務を担われる方々がこれを使っていただいて、そして切り込んでいただくということ、それを是非努めていただきたい。これは御要望申し上げておきます。

 それで、むしろ今日の本題は、三月十日に経済財政諮問会議で、民間議員といいますか、これは本間先生だったと思いますが、国の予算制度の在り方について提案をなされています。これ、大臣もその議論に参加をされています。

 今、経済産業省でもある程度やられようとしていることを、国全体で予算編成プロセスを改革していこうと、そういう動きがございます。これについては実は既にこの決算委員会の内閣の担当の部分で私が質問させていただきまして、竹中大臣から御答弁もいただいているところであります。さらに、それに先立って、本院の内閣委員会で、竹中大臣はこの予算編成改革についてこういうふうにおっしゃっているんです。「御承知のように、例えば三重県等々は大幅に変わっておりますし、割と近いところでは、実は足立区が財政課を廃止したそうでございます。つまり、主計局を廃止したということに等しくて、むしろ事前に予算を割り当てるための評価よりは事後の評価をきっちりとして予算の枠に結び付けていく。そのような形で申し上げますと、やはり日本も非常に変わりつつあると思いますので、そういうような例も参考にしながら、これは予断を持たずに忌憚なく大胆な議論をしていきたいというふうに思っております。」と、こういうふうにおっしゃっております。

 決算委員会におきましても同様の趣旨の議論をしておられまして、プラン・ドゥー・シーというような話もしておられます。

 そこで、大臣のこの経済財政諮問会議のメンバーとしての御見解も伺いたいわけでありますが、大臣は、こういう予算編成の仕組みを変えていこう、財政の仕組みを変えていこう、ニューパブリックマネジメントの思想に立った考え方、こういう考え方をどう考えておられるのか。

 御承知のように、日本の予算制度、財政制度というのは、戦後直後にイギリスの制度を参考にして導入したものであります。そして、イギリスはその制度でいろいろ行き詰まりにぶち当たりまして、それを変えてニューパブリックマネジメントを導入したわけであります。

 その中で、複数年度予算の制度を採用したり、これは主要国で今どんどん採用されていますが、政策目標を大きく立てて、大きく立てるということは毎年毎年ということではない。今のような毎年毎年の単年度予算で、しかもそれを各省ごとに細切れの目標を、小さな目標を立てるのではなくて、大きな目標、各省にまたがるような大きな目標を複数年度で立てて、そして、ひょっとしたら憲法上の制約もありますから予算は毎年度これは国会で議論しなければいけないのかもしれないけれども、その事後評価をきっちりして予算制度を回していく、こういう考え方ですね。

 その中で、各省にはできるだけ執行の弾力性を与えていく、こういうプラン・ドゥー・シーの考え方、特に、恐らく各省にもっと裁量の度合いを与えていくということはもう大臣もいろんな場でおっしゃっていますから御異論がないと思いますが、大きな政策目標を内閣全体として示していくべきではないか、その際に複数年度予算ということも含めて考えていくべきではないか。そのときに、例えば憲法の制約、これをどう読むか、ここら辺について大臣の御見解を伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。

国務大臣(平沼赳夫君)

 経済財政諮問会議でもこういう予算の在り方については御承知のように議論になっているわけでありまして、複数年度にまたがるということに関しても随分議論が出ています。そういう中では、できるところからやっていこうという形で、例えば研究部門なんかはそういう手法を取り入れてやっていこうと、こういうことで大体意見が一致を見ています。

 それから、今触れられましたように、私が主張しておりますのは、それぞれ大きな目標を設定して、それに向かって各省が努力をして、そしてその成果が上がってちゃんと目的は達して、さらにそこで余裕ができたようなときはその省庁がさらに集中的にそういう予算を使えるようなそういう弾力性、こういった手法も必要じゃないかということを私は主張さしていただきました。

 いずれにいたしましても、私は、今、松井先生が言われたような、そういう予算のやっぱり弾力を持った在り方、そういう多年度にまたがるということは御指摘のように憲法上のいろいろな問題はありますけれども、そういったことを工夫しながら、やっぱり国民の予算でありますから、効率的に効果が上がる、そういう予算というものを私は目指していくべきだと。そういう基本に立って、私どもとしては、やっぱりこの成果が上がった分はそれがまた予算に反映できる、そういうシステムを取るべきだ、こういうことは主張さしていただいておりますので、基本的に賛成でございます。

○松井孝治君

 ありがとうございます。是非その意気込みで取り組んでいただきたいと思います。

 憲法八十六条に、「内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。」。これ単年度予算の原則を言うときに、大体根源は、ここを根拠にして、特に財務省の方は複数年度予算はできませんと言われるんです。でも、これ、何度読んでみても、「内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。」というのは、複数年度の政府としてのビジョンを示すことは何の妨げにもならないはずなんです。その上で、その年の予算を議決を経ればいいわけでありまして、ここを非常に狭く狭く解釈するような傾向があると思いますが。

 今、大臣、弾力的にとおっしゃった。複数年度予算ということも念頭に置いておっしゃって、憲法上の制約はあるけれどもとおっしゃいましたけれども、この憲法の「内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。」というのは、いわゆる複数年度予算として経済財政諮問会議で議員の方が提案されているものは私はこれに抵触しないんじゃないかと思いますけれども、大臣の御見解、いかがですか。

○国務大臣(平沼赳夫君)

 それは、今八十六条のことをおっしゃいましたけれども、それを根拠にして今までやってきました。それは、それなりの法解釈という形で存在をしていると思います。

 そういう意味では、私どもは、更にそこは議論を深めて、そして法制局等の見解もあると思いますし、そういった形でやはりこれからの予算というものは弾力的に考えていくという基本姿勢で大いに私は経済財政諮問会議の場でも議論をしていかなきゃいけない、こう思っています。


○松井孝治君

 是非、今の憲法の八十六条の従来の解釈も含めて議論をしていただくという御答弁で、今うなずいていただいておりますので、それも含めて経済財政諮問会議で議論をいただきたいと思います。

 その関係で、経済財政諮問会議で、従来、塩川大臣が、経済財政諮問会議というのは百貨店型だったら駄目なんだと、三つの重要項目があるから、その重要項目に絞り込んだ議論を行えというような議論をよくされますね。で、大臣は必ずしもそれに対して賛成をしておられないような御意見であろうと議事録を見る限り私は思っています。

 私、その三つの議論の中で非常に欠け落ちているのは、経済財政諮問会議はやっぱり財政の基本的なシステムというものを議論すべきだと。それが、どうも塩川大臣のおっしゃっているのは、財政の基本的な仕組みの議論がその三つに入っていないんですね。いや、入っているという解釈かもしれないですけれども、入っているように私は見受けられません。公共事業の在り方、社会資本整備の在り方と、それから社会保障制度の在り方と国と地方の関係、これを三つというふうにおっしゃっていると思います。ひょっとしたら、国と地方の関係には当然国の財政の在り方も入っているから入っているんだというふうにおっしゃるのかもしれませんが、是非この経済財政諮問会議で予算編成の在り方そのものを議論をしていただきたいと思いますが、議員として大臣の御見解を伺いたいと思います。

○国務大臣(平沼赳夫君)

 塩川大臣はそういう財政の問題は当然のこととして発言をされているんだと私は思っています。

 私ども、経済財政諮問会議でいろいろ議論をしているわけでございますけれども、やはり塩川大臣がそういうふうに言われたのは、今非常に大きな一つの問題と、こういうことで、そこを集中してやるべきだと。塩川大臣はよく、総花的に何でもかんでもここでやるというものじゃなくて、やっぱり集中してやるべきだと、そういう趣旨で私は言われていると思っています。

 ですから、当然、そういう意味では、経済財政諮問会議の中でも私は予算に関してもやっぱり議論することは当然必要なことだと。そして、やっぱり幅広くやっても、私は、経済財政諮問会議というのは、そういう中で、本当の諮問会議ですから、幅広いそのときのいろいろな重要事項についても当然経済財政に関することはやるべきだと、こういうふうに思っております。

○松井孝治君

 是非そういうスタンスで議論をしていただきたいと思います。

 話題を変えまして、基盤技術研究促進センターの解散について伺いたいと思いますが、この基盤センター、過去にこの決算委員会でも会計検査報告の中でも取り上げられていて、平成十三年度にこれは解散されたんだと思いますが、これについて、どういう評価で解散をされたのか、それから、この基盤センターを作り、解散、清算をされるに至るまでのプロセスで得た経済産業省としての教訓というのはどういうものなのか、大臣、簡単にお答えいただけますでしょうか。

○国務大臣(平沼赳夫君)

 基盤技術研究促進センターは、従来、我が国が基礎産業はただ乗りだと、こういう国際的な批判がありまして、それを背景として、やっぱり民間による基盤的研究を促進するために、相当昔になりますけれども、昭和六十年の十月に創設をされました。そして、多数のプロジェクトが実施されてきたことは事実です。その結果、研究成果としては基盤技術研究の強化という当初の政策目的は私は果たしたと、こういうふうに思っております。研究の主体であった出資会社におきましては、その欠損金の解消が困難であることが時を経るに従って非常に顕在化をしてきた、こういう背景があります。

 このような中で、平成十二年には、産業技術審議会と電気通信技術審議会の合同専門委員会から、研究開発によって得られる特許等の収入で資金回収を期待することにはおのずから限界があると、事業を抜本的に見直すべき旨の報告がなされたのを受けまして、平成十三年に基盤技術研究円滑化法を改正をいたしまして、そして十五年四月一日に同センターを解散をいたしたところでございます。

 教訓はと、こういうことでございますけれども、基盤的な研究開発の促進においては、民間会社に出資を行いまして、得られた特許等の収入によって配当をして、それによって資金を回収するという仕組みでは限界があると、こういうことが自明の理としてよく分かりました。むしろ、民間企業の研究活動を直接支援をして、バイ・ドール条項による特許の移転を通じまして研究成果の実用化を図る仕組みの方が効率的であるという認識に至ったところでございまして、私どもとしては、この教訓に基づきまして、前述いたしました法改正によりまして、民間における基盤技術研究を促進するに当たっては出資ではなくて民間企業等への委託研究により行う制度、この方が望ましいと、こういうことで変更をしたところでございます

○松井孝治君

 農水大臣にお伺いしたいと思うんですが、この生研機構、長い名前ですが、生物系特定産業技術研究推進機構、これは農林水産省版基盤センターというふうに言われているわけです。業務はもちろん一部違うところがあります。しかしながら、この生研機構の中のメーンの民間企業部門というんでしょうか、民間研究促進業務部門というんでしょうか、そこの部分は全く基盤センターと同じような仕組みででき上がっていると思います。

 この中身、行政コスト計算書というのを出されていて、それを見ましても、その部門の現在の状況を見ますと、二百三十九億円の欠損、資本は三百六十二億円ですから、今ならまだ間に合う。基盤センターも、出資総額が二千八百億円で欠損処理が二千七百七十億円ですから、ぎりぎり何とか間に合ったと。それでも大きな損失を出していますよ。要するに、その分、結局産投会計かもしれませんが、回り回って税金ですから、大きな損失だと思いますが、ただ何とかその出資金の範囲で間に合った。

 これ、もう生研機構も、今、平沼大臣が正に教訓としておっしゃったことというのは、生研機構のこの部分については同じだと思うんです、民間研究促進部門については。少なくともこの部門は清算されるという御判断をされるべきじゃないですか、あるいはされるべきでないという理由があったら具体的に教えていただけませんか。

○国務大臣(亀井善之君) 

生物系特定産業技術研究推進機構、生研機構は、民間における農林水産、食品産業の分野に係るバイオテクノロジーを始めとする先端技術の研究開発を促進するため、研究開発を行う企業に出資また融資の事業を行っておるわけでありまして、この先端的な技術開発への出融資という事業の性格上、欠損金がこうして出ておるわけでありますが、この出融資事業については、特許件数もこれまで約七百五十件に上ってもおるわけでありますし、実用的な成果、これも出しておりまして、果実の比較自動選別システムの開発等の成果が上がったところでもございます。

 これら農林水産関係の試験研究は生物を対象としております。その成果を得るまでには長期を要するなどリスクが高いものでもあります。農林水産、食品産業の発展を図っていく上では技術開発に対する生研機構からの支援は今後とも重要なことと、このように認識をいたします。

 先般、私もつくばに参りまして、技術関係のいろいろな話を伺う中でも、やはりこれからの日本の農業、そういう面でいろいろその面の努力は必要なことではなかろうかと、こう思っておるわけでありまして、研究開発の課題の採択に際しましても、収益性についてより一層厳格な審査を行うとともに、研究開発の進行状況を適切にチェックするなど、状況によっては中止又は見直しを行うということによりまして収益性の確保に努めていくことが必要ではなかろうかと、こう思います。

○松井孝治君

 研究開発の重要性は平沼大臣も全然否定しておられない、むしろそれはより重要になってきているとおっしゃっているんです。その助成ツールとして、こういう出融資とかその成果物の収入で賄うというやり方がはっきり言って破綻した。そういうやり方よりは、もっと直接的に委託費で研究助成をするとか、そういう形にしていきたいというふうにおっしゃっている。私はこれは同じだと思うんですよ。

 ですから、今なかなか、大臣、この場ですぐ、分かりました、清算しようということにならないかもしれませんけれども、やはり大臣の御答弁、この場において、もし清算しておけば後々欠損額は膨らまなかったということにならないように、この場の議論というのは記録されていますから、是非見直しの御努力をしていただきたいと思います。

 それで、ちょっとこれ、その生研機構を調べておりまして気になったことがあるんですが、これは十月から独立法人になるんですね、農林水産省の別の試験研究法人と一緒になって。ところが、生研機構というのは認可法人、簡単に言うと特殊法人のような存在ですね。したがって、職員は公務員じゃないんですね。民間の方なんです。ところが、今度独立行政法人になると、十月になると、ここにいらっしゃる約百名の方々の職員は、従来民間の方だったのが公務員になるんですね。これは変ですね。

 そもそも私は、この生研機構はある程度事業を見直して清算をしなきゃいかぬと思っているんですが、私の意見はそうなんですが、それ、清算されないどころか、いや、何と公務員になりましたという話なんですよ。

 これ、農林水産省に聞いてもしようがないんです。今日は羽深参事官に来ていただいています、羽深さんは特殊法人改革担当でいらっしゃいますから。これ、どうして公務員身分でない人が、行革の結果、公務員になるんですか。いや、大きいところと一緒になったらその百名の方は公務員になるんですか。どういう理屈ですか。理屈がないんなら、済みませんと言って謝っていただければそれ以上は議論は続けませんけれども、いかがでしょうか、羽深参事官。

○政府参考人(羽深成樹君)

 お答えを申し上げます。
 御指摘のとおり、生研機構、約百名の法人ですが、これが公務員型の独立行政法人であります農業技術研究機構と今回十月に統合されまして新しい独立行政法人となります。この新しい独立行政法人は、今、委員御指摘のとおり、全体として公務員型になるということでございます。これは、業務の内容、それから職員数で見ても既存の農業技術研究機構の方が圧倒的に大きいというような事情もございまして、発足時はこういうことでスタートをいたします。

 ただ、我々も、特殊法人改革、今、委員から御指摘ございましたように、公務員が非公務員になるのはおかしいではないかということで、我々も整理合理化計画を作りましたときに、特殊法人等を独立行政法人化する場合には原則として非公務員型とするということを決めておりますので、これとの関係もありますので、昨年十月、この法案を出す直前でございますけれども、政府として、特殊法人等の廃止・民営化等及び独立行政法人の設立等に当たっての基本方針というものを政府として決めまして、このような場合につきまして、非国家公務員型とした場合に発生すると予想される支障の回避方策の検討等を踏まえつつ、統合する独立行政法人の中期目標の期間の終了時、つまり今度の法人は十八年三月に今の中期目標期間が終わるわけですけれども、その時点で非公務員型に移行することを基本とし、必要な措置を講ずるということを決めておりまして、今後これに沿って対応していくということにさせていただきたいと思います。

○松井孝治君

 これはチョンボだったとしか聞こえないですよね。後で、こういうケースもあって、これは慌てて次のタイミングにそうしますと。あるいは分かっておられたんでしょうけれども。これはちょっと、えらいゆったりとした議論ですね。ちょっと国民には通用しない議論としか言いようがないです。

 ところが、この国民に通用しない議論というのはほかにもたくさんありまして、今日は独立行政法人の経済産業研究所の理事長も参考人としてお見えいただいていますが、これは独立行政法人経済産業研究所、これは従来、通産省の中に通産研究所ということで役所の附属機関として、公務員組織として、当然、役所の組織としてあったわけですね。

 大臣、これは独立行政法人できて二年たったわけでありますが、これを独立行政法人にして、非公務員型にしてこの研究活動はおろそかになりましたでしょうか。この二年間、大臣、この研究所をどういうふうに評価しておられますか。

○国務大臣(平沼赳夫君)

 独立行政法人の経済産業研究所についてのお尋ねですね。

 設立後、短い期間であるために試行錯誤を重ねている部分もありますけれども、業務の効率化を図りながら多様な人材を柔軟に活用し、様々な分野において調査研究及び政策提言を活発に行っているところでございまして、総じて非公務員型独立行政法人制度の趣旨に沿った活動が行われているものと認識しております。

 今後は、中期目標の期間中の目標達成に向けまして、更に効率的な運営と質の向上を目指すことを私どもとしては期待をしている、こういうことでございます。

○松井孝治君

 なかなか微妙な表現がありましたね。面白いですね。試行錯誤を重ねている、ちょっと本当はここへ入っていって、どういう部分が試行錯誤なのかなというふうに具体的に聞きたいような気がいたしますけれども、それは本論ではありませんので。ただ、充実した活動を続けておられるという評価だったと思うんですね。

 ところが、これ、松田行管局長でしょうか、羽深参事官でしょうか、聞いておいてくださいね、これ、経済産業研究所と同じような組織が役所の中にはあるんですよね。これは「選択」という雑誌に書いてありますが、内閣府と財務省の経済研究所は無用の長物と書いてあります。激しい記事ですが、私はそんなふうには思いませんけれども。

 ただ、財務省に財務総合政策研究所というのがあり、内閣府には経済社会総合研究所がある。これは世間の人から見たら経済研究所が役所関係で三つある、同じようなことをやっているというふうに見られています。細かい制度を言えば、それは趣旨が違うと思います。片方はもう二年前に非公務員型の独立行政法人になっています。その残り二つはいまだに役所の中の組織であります。これ、どうしてこういう状態でほっておくんですかね。むしろ一つにして、全部もうどこかの所管で一個独立行政法人にして、政府全体として経済政策を議論する独立行政法人にした方がよっぽどいいんじゃないかと思いますが、それは本論ではありません。

 本論は、どうしてこの政策研究機関で経済についての研究をする組織が三つあって、しかも一つは独立行政法人になって、非公務員組織になって、しかも大臣は試行錯誤はあるけれどもという留保条件付だったけれども、しかし活発な活動をしておられることは大臣も認めておられますし、この「選択」という雑誌も経済産業研究所は非常に活性化していると書いてある。残り二つが存在感が乏しいというふうに言われている。そういう状況の中で、何で三つ要るのか、あるいはその残り二つをどうして役所の組織に置いておく必要があるのかというのは私は疑問でありますが、時間の関係がありますのでまとめて聞きます。

 農林水産大臣もお見えでございます。農林水産省にもあるんですね。農林水産政策研究所というのは、これも国の組織であります。これ、どうしてこういう国の組織を、経済産業省がやって、もう二年間実績も見られているはずです。独立行政法人、非公務員型の独立行政法人にしないかというのが一つの大きな論点。
 もう一つ別の論点があります。

 今日、国立大学の法案が参議院でも本会議に付託されました。国立大学は、これは皆さん御承知のように、非公務員型の独立行政法人になるわけです。それで、その国立大学と一生懸命産学連携ということで一緒に研究開発なんかを進めておられる国の試験研究法人、さきの生研機構が一緒になるのもそれでしたけれども、あるいは経済産業省所管、農林水産省所管の試験研究法人がたくさんあります。つくばなんかにたくさんあるやつですね。これは公務員型の独立行政法人なんですよ。一緒に産学連携でやっている、片方は大学、国立大学の方は非公務員型で、片方は公務員型なんですね。一緒の研究やっているんですよ。一杯事例ありますよ、時間がないから言いませんけれども。

 これは、政策研究機関も一つは非公務員型で一つは役所の組織、それから試験研究の機関も公務員型のものがあって、しかしやっぱり国立大学なんかのいろんな研究一緒にやっている人たちは非公務員型ですよ。ばらばらじゃないですか。これ、政府として行政改革推進本部というのがあるらしいんですが、どこに目を付けて仕事をしているのか、これ全く理解できないですよ。

 これは、あえて今日この場で言っているのは、それぞれ経済産業省、農林水産省に試験研究法人があって、それは公務員型の独立行政法人なんですよ。それを、両大臣に伺いますから、その前座の質問なわけですが、これはどちらでしょうか。どちらでも結構ですから、政府参考人の方から合理的な理屈のある答弁をしてください。もし理屈がないんなら、いや、そこは是正するとおっしゃってください

○政府参考人(松田隆利君)

 お答え申し上げます。
 まず一つは、同じような政策研究所でも国の機関であったり独立行政法人であったりしている、おかしいじゃないかと、こういうお話でございます。

 独立行政法人化をこの間省庁改革の一環として進めてまいりまして、国の試験研究機関等について独立行政法人化を進めてきているわけでございますが、政策研究など、国の政策との関連性が極めて高く、政策形成が一体不可分であるため国が直接に実施する必要があるようなそういう研究、ほかには例えば感染研のような、ああいう危機管理を行うようなそういう研究所もそういうものと考えておりますが、独立行政法人にして分離するということはかえって非効率となるということで、独立行政法人化はなじまないんではないかということで、実は中央省庁等改革基本法におきましても、第四十三条の四項三号で「政策研究等の国が直接に実施する必要のある業務を行う機関以外の機関は、原則として独立行政法人に移行すべく具体的な検討を行う」ということで、言わば例外的な取扱いを決めていただいているところでございます。

 中でも、先ほどの経済産業研究所につきましては、特に独立行政法人化し、あるいはさらに非公務員型にしているわけでありますが、これは経済産業政策の研究の特殊性ということで特にそういう選択をなされたものと承知いたしております。

 それから、公務員型と非公務員型でございますが、これも中央省庁等改革基本法におきまして、独立行政法人化する場合には、特にその業務の停滞が国民生活又は社会経済の安定に直接かつ著しい支障を及ぼすと認められるもの、その他当該独立行政法人の目的、業務の性質等を総合的に勘案して、公務員を利用する場合には公務員にするということになっておるわけでございまして……

○委員長(中原爽君)

 答弁は簡略にしてください。

○政府参考人(松田隆利君)

 個々にそのような判断をしているわけでございます。

○松井孝治君

 もうやっぱり端的に答弁していただきたいと思うんですよね。やっぱりおかしいと思うんですよ。これ、いろんな経緯があって引きずっているものがあるのは事実ですけれども、どう考えても経済産業研究所がやっていることと財務総合政策研究所がやっていることとそんなに違いませんよ。別に国の危機管理やっているわけじゃないんですよ、両方とも。片方は非公務員型の独立行政法人になって、ひょっとしたら研究員が外部の人が来たから大臣に気に食わないことをおっしゃるとか、これは大臣だけじゃなくて、いろんな人に気に食わないことをおっしゃることもあるでしょう、政治家に対して。

 そういうこともあるかもしれないけれども、だけれども、それはそれで、やっぱり経済産業省の中でそういう組織を使っていろいろ政策論争をしておられる。その中で、何で財務省ではそれができないのか、あるいは内閣府の研究所はそれができないのか。全く合理的な説明できていないと思いますよ。

 それは、じゃ役所が、ある役所が自分は積極的にやってみましょうと言えばそういうことになって、非公務員型になって、ある役所は保守的でじっとしていればそれはならない。これはやっぱり役所として、少なくとも行政組織を担当している部署としてはやっぱり正していかなければいけない。いろんな経緯もありましたし、私も松田政府参考人と一緒に仕事をさせていただいたこともありますけれども、そんな中で、どこから手を付けていくかというときに、ややばらつきが出てくることはあるでしょう。だけれども、それをずっと放置しておくというのはやっぱり私は無責任じゃないか。

 同様に、それはひょっとしたら国立大学の方が後から走った部分だけ逆に先に行くということはあったかもしれない。だから、それは認めますよ、私は。だけれども、今国立大学は非公務員型の組織になったんですから、少なくとも経済産業省、農林水産省の試験研究組織、一緒に国立大学と研究しているんですよ。しかも、これ数字がありますけれども、国立大学と国が一緒になって共同研究をやっている数は、産総研、昔の工業技術院ですね、平成十三年度は百九十二件、平成十四年度は三百十二件、どんどん増えているんですよ。やっぱり制度の互換性を持たせるためにも、別にこれ、国が危機管理上絶対やらなきゃいけないような研究やっていませんよ、ほとんど。ひょっとしたらそういう部分もあるかもしれませんよ。だけれども、そのために公務員身分を持たせるなんということは常識で考えられない。

 だから、経緯論として、国立大学が後から進んで、その後から進んだところがよりそういう先例を見ながら、じゃ、自分たちはもう非公務員型で行こう、これは大いに結構だと思います。だけれども、それを踏まえて、私はこの国立の従来の試験研究機関というものの非公務員化というのを進めていただきたい。そのことについて、そうですね、これは経済産業大臣、もう思い切って非公務員化の方向性を持って検討されませんか、どうですか。

○国務大臣(平沼赳夫君)

 御指摘のように、国立大学の独立行政法人化に際しまして非国家公務員型が採用されることになっております。大学と我が方の産総研の人材の流動性の確保を図る観点からも、産総研の非公務員化の検討の必要性が実は独立行政法人評価委員会などにおいても指摘をされているところでございまして、経済産業省といたしましても、こうした指摘を踏まえまして、この産総研の職員の身分の在り方については早急に検討をしていきたいと、こういうふうに思っています。

○松井孝治君

 是非御検討をいただきたいと思います。
 こういう問題は割と地味な問題で、皆さん気付かれない問題なんですけれども、しばしばこういう不整合が起こります。是非、どんどん新しい事例が取り入れられていますし、これは松田局長にもお願いをしたいわけですが、確かにそれは部分的に改革を前に進めていく、それで改革の突破口にしていくという部分があります。ですけれども、それはやはり、そこである程度うまくいった、そういう先例があるときに、ほかのものにも是非適用をしていただきたいと思うわけであります。

 何か、私が出身が経済産業省なものですから、経済産業省に甘くなってはいけないと思いまして、ちょっと苦言を呈しておきたいと思います。

 岡松政府参考人おいででございます。経済産業研究所について活性化しているという評価を世間一般はしていると思いますし、評価委員会の評価も非常にいいというのは、Aランクだというのは私も中身も含めて拝見をいたしました。

 それはいいんですけれども、この中期計画というものを、経済産業研究所が作られた中期計画を拝見して、私、ちょっとあれっと思ったことがあったんですが、その中に「人員に係る指標」というものがあって、そこの参考に期初の常勤職員数五十一人、期末の常勤職員数の見込み五十一人。何で非公務員型の組織がこんな定員みたいなことを書いてあるんですか。その下に言い訳がましく定員ではないみたいなことが書いてありますが。これ、独立行政法人、非公務員型にしたというのは、こういう定員の縛りというのはやめましょう、その代わり成果を、客員でも何でもいいから、あるいは外国人でも採用します、その代わり成果をきっちり出していきましょう、評価しましょう、そういう発想だったはずが、何でこんな五十一人なんていう数字がここに入っているんでしょうか。これだったら非公務員型の独立行政法人にした意味がないと思います。

 非公務員型の独立行政法人の言わばパイオニアである経済産業研究所がこんな数字を入れているというのは私はちょっと恥ずかしいと思いますが、その中期計画を作られた責任者でもあろうと思います理事長、御見解をお伺いしたいと思います。

○参考人(岡松壯三郎君) 

 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、中期計画の中にそういう数字が入っております。これにつきまして経緯をたどりますと、具体的には、公務員型でありますと政府に対する報告、国会に対する報告というのが規定されているわけでございますが、非公務員型にはそれがないということでございますけれども、一応参考値として書き込もうということで、目安として入れてある。

 ただ、目安であるというところから、具体的には、私どもの場合、五十一人の常勤ということが書いてございますが、これはあくまでも参考値だということでございまして、研究活動全般の状況に応じて、任期付きの職員に限って最小限の追加があり得るという弾力規定が置かれているということをもって、この参考値を参考にしながら私どもとしては行動をしているということでございます

○松井孝治君

 私の持ち時間がもう終わりましたので終わりますけれども、是非、非公務員型の独立行政法人というのは、そういう定員制度の縛りをなくしていこう、その代わり結果をきっちり評価していこうというものだったというふうに理解しておりますし、その中でも政策研究機関というのはそういう定員管理に最もなじまない部分だと思います。財政上の規律が必要であれば、それは別途の観点でやればいいわけで、何人が定員であるかとかだれが常勤職員であるかなんということは、政策研究の世界でいうと、本当にそういうことを書くこと自体が多少なりともこの設立にかかわった人間からいうと本当に不本意であることは申し上げておきます。

 最後に、大臣、両大臣おられますけれども、是非、行政改革というのはやっぱり不断の見直しが必要だと思います。今は経緯があっていろんな制度上のそごがあるかもしれませんが、それはいいものはどんどん取り入れて、行政はすべて中央官庁自体が担っていかなければいけないという発想を捨てていただいて、せっかくこういう独立行政法人制度がある、これを活用していただきたい。

 そのことは、国の予算でも何でもかんでも財務省あるいは各省の官房が全部ぎちぎちに管理をして、そして縛っていくという発想ではなくて、大きな枠を示して、そしてその大きな枠の中で現場の裁量性、弾力性というものをきちっと確保して自由に使わせて、しかしその成果はきっちり見ていく、厳しく見ていく。この発想というのは、私は独立行政法人の運用あるいは政府の行財政の仕組みそのもの全部に適用可能なものではないかと思います。そのことを両大臣にお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。


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