本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○インターネット異性紹介事業を利用して児童を
誘引する行為の規制等に関する法律案(内閣提
出、衆議院送付)
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○委員長(小川敏夫君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律案審査のため、本日の委員会に政府参考人として、理事会協議のとおり、警察庁生活安全局長瀬川勝久君外十二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小川敏夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(小川敏夫君) インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律案を議題とし、前回に引き続き質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
○松井孝治君
おはようございます。民主党の松井孝治でございます。前回に引き続いて、法案の質疑をさせていただきたいと思います。
前回の議論で、インターネット社会の光と影という話をさせていただきました。今日は、理事に御配慮をいただきまして、特に細田IT担当大臣を、御出席いただけることになりました。細田大臣、御公務の関係で後半にお見えになりますので、その問題は後半に質問をさせていただきたいと思います。
まず、前回の委員会でも一言申し上げましたが、この法律の適用に当たって成り済ましという問題が懸念をされています。要するに、会社で自分のパソコンを自分以外の方がいじられて、その名前で異性紹介サイトで誘引行為のようなことをされてしまったようなときに果たしてどうなるのか。あるいは、最近はインターネットカフェというような公衆のスペースでアドレスを打ち込んで、場合によってはそれは人のアドレスを打ち込んでそういうサイトに書き込みをされるケースも出てくると思います。そういう場合に、これ、成り済まし問題が出てくると。
当然のことながら、そういうことが行われると、捜査当局としてはそれに対して捜査をされるということになろうと思いますが、そうすると、成り済まされて、例えば谷垣大臣が、谷垣大臣のメールアドレスを使ってインターネットカフェや、あるいは御自分のパソコンや、どこかで自分が知らない間にそういった行為をだれか第三者がなされると。それで、谷垣大臣の実際のサーバーが捜査対象になるとか、あるいはサービスプロバイダーに契約をされているとしたら、そのサービスプロバイダーにおける谷垣大臣のいろんな通信記録が捜査対象になるというようなことがこれ現実にあるわけでありまして、こういう成り済まし問題について、これは政府参考人からでも結構でございますので、具体的に成り済ましの可能性があるからといって捜査しないわけにもいかないでしょう、この法律の運用上。しかしながら、そういうことで、第三者によって勝手に通信が行われて、それの累がメールアドレスを使われてしまった人に及ぶというようなこと、あるいは、その成り済まし問題を契機に過剰な捜査が行われてしまうことはないだろうかと、そういう懸念が各方面から最近寄せられています。これについての御見解を賜りたいと思います。
○政府参考人(瀬川勝久君)
成り済ましの問題といいますのは、いかなる犯罪においてもこれ考えなきゃいけない問題でございますし、特にインターネットに関連する犯罪におきましては、非常に匿名性が高いということでそういった懸念があるのはもう当然のことだろうというふうに思います。
私どもとしましては、このインターネット異性紹介事業を利用した不正誘引に係る罪につきましては、まず公開のデータベース等を使いましてそのサーバーを特定をすると。それで、捜索差押令状等によりまして通信ログを差し押さえるということで、まずその端末を特定をするということが捜査としては第一歩だと思います。
その端末を利用して不正誘引を行った者がだれかということについて次に捜査をすることになるわけでありますが、その端末についての、端末の契約者でありますとか、それが使われた時間、実際に不正誘引の書き込みが行われた時間などをしっかり確認をいたしまして、だれがそのときその端末を使っていたのかということを次に特定をしていくということになるわけでございます。
この場合に、御指摘のような成り済ましをしている者がいると、そういう可能性があるということは十分配慮して捜査をしなければいけないと考えております。
それから、インターネットカフェの場合は、特に問題がなかなか難しいというふうに思います。インターネットカフェにつきましては、そのカフェにあります端末は特定されるわけでございますので、その残されたログでありますとか、目撃者でありますとか、インターネットカフェの従業員等に対する事情聴取でありますとか、そういった捜査を通じまして、実際その時間にその端末を使った者というものの特定に努めるということでございます。
それから、関係のない人に迷惑が掛かるのではないかという御指摘もございまして、その成り済ましによる犯罪が行われた場合、その捜査の過程におきましてその名義人から事情を聴取するというようなことは、捜査の過程でこれは当然あり得るわけでございますが、御指摘のとおり、被疑者でない者に過重な負担を掛けることがないように適切な措置を講じていく必要があるというふうに思います。
犯罪捜査規範におきましても、その十条で、捜査を行うに当たっては、常に言動を慎み、関係者の利便を考慮し、必要な限度を超えて迷惑を及ぼさないように注意しなければいけないという規定が犯罪捜査規範にもございます。これをしっかり踏まえて対処してまいりたい。特に、児童が当該名義人であるというような場合もございますので、その児童については、これも犯罪捜査規範に規定がございますが、他人の耳目に触れないようにするなど、児童の心情を傷付けないように配慮した措置を講じていく必要があると、こう考えております。
○松井孝治君
今のお話を伺いまして、まずは端末から入っていくと。
したがって、仮に、どこかのインターネット異性紹介サイトで谷垣大臣のメールアドレスがそこに載っていたと、ここに連絡してねといって谷垣大臣のメールアドレスが載っていたと。これはもうだれでも使えるわけですね。特に政治家でも、あるいはホームページなんかを開設してメールアドレスを明らかにしている人のメールアドレスであれば、あるいは携帯番号であればどこにでも使えるわけですね、どなたかが。
これは、よく言われているのは、最近、小さなお子さんも携帯電話を持たれている場合が多い。そうすると、いたずらで、人の携帯電話の番号とかメールアドレスで、何かだれそれにここに連絡してくれというメールを打たれるというケースがあるわけでありまして、その手のことというのは本当に極めて簡易にだれにでもできることでありまして、そういう意味では、故意にだれかを陥れようとか、あるいはからかおうとかいう形で、人のメールアドレスを使って、そこに連絡をしてくれなんということが行われる事態なんというのは本当に日常茶飯的に行われる可能性があるので、そのことによって捜査当局が、そのメールアドレスを使われたという理由でそのメールアドレスが記載されている方の通信記録を捜査されるというようなことがあれば、これはもう社会的に大混乱に陥ってしまうわけでありますので、今、局長がおっしゃったような形で、非常にそこは慎重に留意をいただいて、やはりインターネット社会全体が混乱に陥ったり、あるいはこれが過剰な捜査に結び付くようなことがないように是非とも御配慮をいただきたいんですが、大臣、一言、御答弁をお願いします。
○国務大臣(谷垣禎一君)
今、松井委員がおっしゃった点は、成り済ましというのはほかの犯罪でもあるというのは先ほど局長の答弁のとおりでございまして、捜査上難しい問題があるわけですが、特にインターネットの場合には、非対面性といいますか、そういうものが非常に長所となる反面、また問題も生むという一つの例だろうと思います。
インターネットに適した捜査手法、これがいたずらに通信の秘密を害したりしないように十分注意をしなければなりませんし、また、この特質に見合った捜査手法をどう開発していくかということも真剣に検討しなければいけないと。委員の今の御意見は十分頭に入れて対応をしたいと、指導したいと思っております。
○松井孝治君
是非よろしくお願いをいたします。
細田大臣、今日は所管外の委員会であるにもかかわらず、法案審査という意味で所管外であるにもかかわらず御出席いただきましてありがとうございました。
細田大臣にわざわざおいでいただいたのは、前回の委員会で私が御質問申し上げましたこのインターネット社会の光と影の影の部分に我々がどう対応するか。警察庁あるいは国家公安委員会としての対応もある部分必要かもしれませんが、何でもかでも国家公安委員会がいきなり出ていって規制をするというのは、インターネット社会を健全に発展させる上で私は好ましくないと思っています。
前回も加藤副大臣にも御出席いただいて、残念ながら時間の関係で御答弁いただけなかったわけでありますが、前回御議論をさせていただいたのは、例えばインターネットサイトを通じて自殺の出会いのようなことが行われていて、この前、瀬川局長からの御答弁では、警察庁として把握されているそういう事案が八件、インターネット上で知り合われた方々がそれに基づいて自殺に至った事案が八件あるという御答弁がございました。
そういうインターネットを通じて自殺を、お互いに自殺しようという出会いが行われる。あるいはピッキングの用具の販売であるとか、あるいは爆発物の作り方であるとか、あるいは架空口座をこういうふうに作ったらいいよというようなことが、インターネット上でそういう情報提供が行われているという事案がありました。薬物や麻薬の取引にインターネットが使われているという部分もあります。そうした社会的な種々の問題がインターネットを介して行われている。
これは、私は必ずしもインターネットというものが悪いということではないと思うんですが、情報通信を担当しておられる立場から加藤副大臣にお尋ねしたいんですけれども、副大臣の方では、こういうインターネット、非常にこれで社会の利便性は高まっているんですが、同時にやはりいろんな問題、反社会的な行為も含めてその温床になっている部分もある、この問題についてどのように対応することが必要だと思われますか。
○副大臣(加藤紀文君)
正に松井委員御指摘のように、インターネットが手軽に利用できるような環境になりまして、多くの利用者の方がその利便性を享受している反面、御指摘のようないわゆる自殺サイトですか、社会的に問題になっているような情報にも容易にアクセスできるというようなことが現状であります。
総務省といたしましては、利用者が安心してインターネットを利用できるような環境を作ることが大変重要であると思いますが、そこにおきましても、やはり憲法で保障されている表現の自由との関係がございますので、いたずらに表現行為を損なうような方法というのはいかがなものかと、慎重に検討していかなきゃいけないと考えております。
そういった中で、見たくない人が偶然に見てしまうことのないような方法として、コンテンツの中の文字や表現、これを判別しまして、これが含まれるコンテンツへのアクセスを遮断するフィルタリング技術というのが有効でありますので、その活用が普及していくように、その意義等についてホームページなどを通じて広く周知してまいりたいと考えております。
○松井孝治君
おっしゃるように、表現の自由を侵すようなことが軽々に行われてはいけないと思いますし、そうしたフィルタリング技術の活用というのも私は一案だと思います。ただ、これも一つ間違うと難しいいろいろな問題を招来することになるんではないかと思います。
次に、今日、自殺問題、自殺サイトの問題を前回議論するプロセスで、自殺対策は、これは警察庁じゃなくて厚生労働省なんですよというお話がございまして、それは必ずしも自殺問題イコールすべて厚生労働省ということでもないんでしょうけれども、厚生労働省としては、最近、インターネットサイトで自殺の誘引のようなことが行われているようなものがあるということについてどう現状認識され、どのような対応を取られているか、御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(上田茂君)
お答えいたします。
インターネット上の自殺志願者向けサイトを通じて知り合ったと見られる人同士の自殺は、本人にとってこの上ない悲劇であるばかりでなく、残された家族や周囲の者にも大きな悲しみをもたらすものであり、大変痛ましい出来事であると認識しております。
また、全国の自殺死亡者は平成十年に三万人を超え、その後も横ばいの状態であり、国民の心の健康の確保の観点からも緊急に対応を要する重要な問題であるというふうに認識しております。
このため、厚生労働省といたしましては、平成十三年度より継続しまして、命の電話など、地域、職域における相談体制の充実強化、あるいは自殺防止に関する正しい知識の普及啓発、また自殺防止に関する研究の推進など、自殺防止対策を推進しているところでございます。
また、昨年十二月には、厚生労働省に設置しました自殺防止対策有識者懇談会、設置いたしましたが、この報告としまして、人と人とのきずなを重視した温かな社会づくりを理念とする「自殺予防に向けての提言」が公表されたところでございます。
私ども、この提言を受けまして、今年度は新たにうつ病など、心の健康問題への対応方法を示した保健医療従事者向けのマニュアルを作成、配付することとしておりまして、今後とも自殺防止対策を、着実に取り組んでいく考えでございます。
○松井孝治君
一般的なそういう自殺のできるだけ抑止というようなことには是非努めていただきたいわけでありますが、今おっしゃったようなことだけでは、なかなかインターネット上、これもちょっとある種のはやりのような現象になっていて、これを抑えるということにはそれだけではなかなか十分ではない部分もあるんではないかと思います。
やはり、この自殺の誘引もそうですけれども、インターネットでいろんな人々の誹謗中傷が行われているとか、インターネットのユーザーの言わば倫理の問題というものをきちんと考えていかなければいけない。しかし、これは情報通信を担当している役所だけでもなかなかできないし、そういったことを警察庁あるいは国家公安委員会がいきなりやっていくというわけにもいかない。
今日は文部科学省にもおいでいただいておりますが、文部科学省も最近パソコン教育というようなことを小中学校でも行っておられますけれども、そういう際に、パソコンあるいはインターネット社会というこの非対面型社会でどのような倫理というものを確立していくか。単にキーボードに慣れるとかパソコンに慣れるということだけじゃなくて、インターネットを通じた、あるいはコンピューターを使ったコミュニケーションの在り方というものについてきちんと教育上の御指導をされているんでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君)
学校教育におきましては、情報活用能力として子供たちにコンピューターやインターネットを的確に使う技術を習得させますとともに、適切な情報モラルを身に付けさせることといたしておりまして、このために平成十四年度から実施しております新しい教育課程、カリキュラムにおきましては、例えば中学校の技術・家庭におきまして「情報とコンピュータ」という領域を必修といたしておりますし、また、高等学校におきましても普通教科として「情報」というそういう教科を新設をして、すべての生徒に必修といたしたところでございます。
そこで、御指摘の情報モラルということでございますけれども、そのことにつきましては、例えばこれは中学校の学習指導要領、技術・家庭科でございますが、そこの中で情報モラルの必要性について考えさせるということが一つの教育上の大きなテーマになっているわけでございまして、具体的には、個人の情報を利用したりあるいは情報を作り出したりすることによって、情報社会において情報の被害者となるばかりではなくて加害者となるおそれがあること、そういったことなどを教えまして、情報モラルの重要性について子供たちに考えさせるということにいたしているところでございます。
今後とも、私どもといたしましては、小中高等学校の教育活動を通じまして子供たちに適切な情報活用能力が身に付きますように、御指摘の点も含めまして情報教育の充実に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○松井孝治君
矢野局長、ありがとうございます。
今の点でもう少し伺いたいんですけれども、具体的に、今の情報モラルの教育というのはどれぐらいの子供たちに、すべての子供たちはそういう教育を今受けているんでしょうか、それとも一部の学校でそういうものが始まった段階なんでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君)
今、私が申し上げましたのは中学校の技術・家庭科における情報モラルの取扱いについてでございまして、そういう意味で、すべての学校において共通して教えられる内容となっているところでございます。また、そのことは、発達段階に応じて、小学校あるいは中学校、高等学校、それぞれの発達段階に応じた教育がすべての学校においてなされることになっております。
○松井孝治君
それは、どういう先生が、どういう教科の先生が、技術・家庭の先生が教えておられるんですか。
○政府参考人(矢野重典君)
これは、中学校でいいますと技術・家庭科でございまして、高等学校でいいますと、これは「情報」という教科を新しく新設いたしましたので、これはすべての生徒が学ばなければならない教科でございますから、これも情報を担当する教科あるいはそれを担当する教員によって教えられているところでございます。
○松井孝治君
それは、具体的にその教える先生方は、従来の、情報科の先生はある程度そういうトレーニングなり最先端の知識を持っておられるのかもしれませんが、技術・家庭科の先生方は、そういう実際、インターネット社会におけるモラルなりエシックスを教えるだけの研修なりを受けておられますか。
○政府参考人(矢野重典君)
これは、程度はございますけれども、私どもとしては、今御指摘の点について十分教えられるように、国としてまた都道府県として計画的に研修を実施いたしておるところでございます。
○松井孝治君
是非、それはよろしくお願いしたいと思います。
今日は経産省からも林局長、おいでいただいておりますが、今お話をるるさせていただきましたが、経済産業省は情報通信の産業面あるいは経済面の側面を見ておられると思いますが、これも、いろんなネット詐欺であるとか、いろんな被害が出ていると思います。また、インターネットという新しいメディアというものが出てきてそこでいろんな活動が行われているときに、この規制の在り方、あるいは何でもかんでも規制すればいいということではなくて、どうやってこの情報通信というものを社会の中に取り入れて利便でなおかつ健全な社会を築くかということについて経済産業省の見解を伺いたいと思います。
○政府参考人(林洋和君)
お答え申し上げます。
先ほど加藤副大臣からお話がございましたけれども、私どもでフィルタリングシステムを開発いたしまして、六千の学校などに配付をして無償で使っております。そういう観点で、松井議員御指摘の自殺関連のサイトなどをこのフィルタリングの対象に拡大するかという検討はしております。
ただ、他方、松井議員御指摘になりましたように、インターネットの世界は今後最も成長が期待される分野でございますし、国民生活の利便性の向上という点からも重要な分野だと思います。そういう意味では、明らかに例えば児童を犯罪行為に巻き込んでいくような特定の形態を除いて過剰な規制は好ましくない、むしろ市場の創意工夫をどうやって最大限引き出していくかということが大切だと思っております。
なお、ちなみに、自動車が普及するときには車の負の側面、例えば交通事故であるとか、渋滞であるとか、排ガスであるとか、そういうマイナス面を含めて自動車文化論あるいは車社会論という議論が国民的に行われたと承知しておりますし、例として適当かどうか分かりませんが、悪書追放とか、そういうものもあったわけでございます。
ITとかインターネットというのは、ともすると技術論とかあるいは利便性だけに目が奪われがちでございますけれども、今申し上げたように、文化論あるいは社会の在り方そのもの、こういう幅広い視点から国民的な議論を行って、過剰な規制によらないで社会全体が自発的に取り組んでいくという、こういう姿勢が大切ではないかと思っております。
○松井孝治君
今、自動車の例示を出されて、なるほどと思いました。
おっしゃるように、自動車という新しい媒体というか乗り物が出てくることによって社会、非常に便利になったわけですが、交通事故が非常に増大するとか、大気汚染の問題であるとか、騒音の問題であるとか、様々な負の側面も出てきた。これは当然、警察が交通安全規制を導入するという形で対応しなければいけない部分もあったし、環境規制を設けなければいけないという部分もあった。しかし同時に、交通安全運動というようなものを地域でどうやって盛り上げていくのかというような形で市民社会が努力した部分、あるいは、自賠責保険のような経済的に自動車事故についてのリスクを社会全体でどうやって軽減するかというようなシステムも自動車の普及に伴って、モータリゼーションの普及に伴って、工夫が社会的に凝らされてきたというふうに言えると思います。それでも、やはり自動車の問題というのはいまだに光と影を、両面を持った問題であることに間違いはないと思います。
そういう意味で、私、前回、谷垣大臣と質疑をさせていただいて気になったのは、谷垣大臣の方も、関係行政機関とも従来どおり協議をしながら、事業者とも協議をしながら最低限の規制をしていきますというような趣旨のことを御答弁されたと思うんです。ただ、これは警察庁あるいは国家公安委員会だけが事業者、例えばヤフーさんと協議をして、これ、ヤフーさんが納得して最低限の規制であるというふうにして済む問題では私、ないんじゃないかと思います。
今日は時間もありませんので質問いたしませんが、インターネットオークションで例えばどれだけの、古物の販売についてヤフーや楽天やそういう事業者の方々がどれだけの落札情報を保存するかということで今いろいろ議論がパブリックコメントに付されていて、一応、国家公安委員会としては一年間落札情報を保存してくれというふうにおっしゃっている。ところが、事業者からいうと、一年間の落札情報を保存するのは物すごい設備投資が要って、これはとてもじゃないけれども、そういうインターネットオークションといっても結局ある種の掲示板ですから、それはなかなかできないということをやり取りされている。
これはひょっとしたら、この問題はパブリックコメントに付されて、またヤフーなどの事業者もある段階で折り合うかもしれない。だけれども、これすべてが同じ根っこの問題だと思うんです。このインターネット社会で行われるいろんな様々な営みについてどの程度の規制をするかというのは、私は警察庁の規制も必要だと思いますけれども、それだけで済む問題ではないというのは、今、関係省庁の方から、副大臣あるいは政府参考人から答弁いただいたとおりの問題ではないかと思うんです。
その意味で最後に、せっかく細田大臣が御出席ですから、最後に細田大臣にはコメントをいただきますが、その前に谷垣大臣として、どういうふうに関係省庁間で連絡を取りながら、谷垣大臣も何でもかんでも警察規制に乗り出すんだということではないというふうに私は理解していますが、谷垣大臣の御意思は、谷垣大臣の方から、まず御答弁をいただけますでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君)
今、松井委員がおっしゃることは私、おおむね私も全く同意見でございます。
ただ、直ちに例えばヤフーなりなんなり事業者とまず警察が話し合うというものでもないと思いますけれども、現実の犯罪を防いだり何かするときにどういう、それぞれの事業者はどういう事業としてのいろんな問題を持ち、警察からすればどういう関心があるのかというような情報交換やすり合わせがありませんと、それぞれお互い相手の問題に関しては分からぬというようなことではなかなかうまくいかないと、こういう意識で連携といいますか、対話はなきゃいかぬというふうに思っております。
それから、関係省庁については、細田大臣がお答えいただくと思いますけれども、IT戦略会議そのほかいろいろございますので、私としては積極的にそういう連携の道を探ってまいりたいと思っております。
○松井孝治君
最後に、細田大臣にお伺いをしたいと思いますが、今るる申し上げてきて、御答弁があったような問題がインターネット社会で起こっているということは細田大臣も十分御認識をされていると思うんです。是非、大臣としてどういう、既存の閣僚会議のような場を使うのか、あるいは新たなものを作るのか。
とにかくこれ、関係省庁に非常にかかわる、インターネットというのは一つの媒体ですから、そこを通じて本当にいろんな活動が行われている。情報提供が行われている、あるいは情報交換が行われている、場合によってはビジネスが行われている。そういうものについて、本当にインターネット文化論というか、インターネットエシックスの在り方のようなことを、これを谷垣大臣が事業者とコンタクトされるのは僕は大いに結構だと思います。
しかしながら、そこだけに任せるのではなくて、いや、これは例えば経済産業省の知恵をもっとかりたらいいんじゃないか、これは文部科学省の政策をもっと活用すべきじゃないか、あるいはこれは厚生労働省ともっと密接にこういうことを深堀りできるんじゃないか、そういう形で総合的に、なおかつ各省ばらばらにやらせるんではなくて、細田大臣、わざわざ今日おいでいただいたのは、細田大臣のリーダーシップでこのインターネット社会のあるべき規制の在り方、あるいはあるべき自発性といいましょうか、事業者や市民社会の自発性にまつ分野、そういったものを総合的に判断をし、総合的な対策を是非取っていただきたいと思うんですが、細田大臣、端的に、そういう取組をされるおつもりがあるかどうか、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(細田博之君)
先般、先生方には個人情報保護法案を御審議いただきまして、そのときも、川橋先生その他の先生から、これやるには担当の大臣を決めて、様々な各省に起こってくる問題を統括して、しかも連絡をよく取りながら総合的な個人情報の保護を図る必要があるという御提言をいただきまして、そうなりましたら、それが真実のものとなりまして、明日、私もその担当大臣になることになりました。
それは、したがって、直ちに関係各省と、どういう問題が起こって、所管等の問題もありますが、どのように国民の皆様におこたえしながらやっていくかということを皆で協議しようと、こういう協議体ができるわけでございます。
それと非常に似たような状態が発生しておるわけでございまして、IT戦略本部において、今、新IT戦略、基本戦略のUというものを今パブリックコメントにかけておりまして、六月十二日まででコメントが様々出てまいりますので、七月上旬までにこれをセットいたしますが、その中にはっきりと、「情報セキュリティを確保し、不正アクセス、違法・有害な情報の流通その他の不正行為に対処するための対策を推進する。また、必要な法制度の検討を行う。」と明言しておるわけでございます。
したがいまして、今回の規制法というのは、いろいろ起こってきた社会現象の中で、最もこの点は法規制でなきゃならないというものがはっきりしておりますので、警察庁の方でも御検討いただいて法制化されるわけですが、今おっしゃいましたように、光と影の部分で、eエシックスといいますか、いろいろな倫理的な問題も含めて社会問題が次々に起きてまいる。しかも、それが文部科学省の問題だったり経済産業省だったり総務省だったり、関係各省、もちろん警察の問題であったりするわけでございますので、政府としては、できるだけこれを統一的にまた考え、また情報も集めていかなきゃいけません。
どういう社会現象が起こっておるか、その中で、本来法律で規制すべきものは何であるのか、あるいは今の現行法でできるもの、できないものは何であるのか、あるいはどのような対応をしていかなければならないのか。教育の方でお願いする部分もあるでしょうし、社会的な現象として社会で対応すべき問題もあると思いますので、そういったことにつきまして、当然ながら国家公安委員会、警察庁にも入っていただくとともに、関係各省も広く呼び掛けて、関係の連絡の会議は少なくとも持ちたいと思っております。
閣僚会議が必要かどうかというような点についてはちょっと検討にお任せいただきまして、少なくとも実質において松井議員のおっしゃるような御趣旨に沿って、今の社会の激動、そしてインターネット社会の進展に対応できるような対応をしてまいりたいと思っております。
○松井孝治君
是非よろしくお願いします。
私の持ち時間終わりましたので、終わります。
ありがとうございました。
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