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平成十六年十一月二日(火曜日) 午前十時開会

=委員長(高嶋良充君)= 
 ただいまから内閣委員会を開会をいたします。
 委員の異動について御報告いたします。

 去る十月二十九日、松下新平君及び水岡俊一君が委員を辞任され、その補欠として
工藤堅太郎君及び松井孝治君が選任されました。
    ─────────────

=松井孝治君=
 おはようございます。民主党の松井孝治でございます。
 今日は、御多忙の中、官房長官も御出席をいただきまして、まず前半部分は官房長官、そして各副大臣、政務官を中心に、災害問題についてお尋ねをさせていただきたいと思います。

 まず最初に、官房長官、私も地元が京都府でございまして、台風二十三号における被害、そして新潟の、今日は森委員や黒岩委員のような地元の委員の方々もおいででございますが、新潟中越震災、これに対して政府として全力を挙げていただいていることは、被災地を代表いたしまして御礼は申し上げたいと思います。また私は、この災害対策というのは、必ずしも与野党、論争は必要ですけれども、これはもう地域の方々にとってみれば、政治の争いではなくて与野党乗り越えて全力を尽くしていただきたいというのが地域の声だと思いますので、是非その意味で御質問をさせていただきたいと思います。

 まず最初に、官房長官に御質問を申し上げたいと思うんですが、激甚災害指定という言葉がいろいろニュースでも流れています。本来は、激甚災害指定というのは、その災害を受けられた地域がその地域の財政力に比して非常に厳しい災害を受けられて、それに対して財政力基盤、財政基盤を揺るがす、したがって、その災害に対して補助率のかさ上げというような国としての特別な措置が必要だということで災害指定がされるというふうには理解をしております。

 そういう意味で、これ政府側からも資料をいただいているわけでありますが、災害が発生してから実際の閣議を経て激甚災害の指定に至るまで、これ政府側からいただいた資料でおおむね二か月後と、こう書いてあるわけですね。これ、このプロセスを見る限りにおいては、地元の被害を受けた市町村とか都道府県が被害状況を調査をして、そしてそれを各省庁が査定する、そして関係省庁と財務省あるいは内閣府が協議をして、そして災害、激甚災害指定がされるというのがプロセスであります。

 制度上、こういうプロセスであるということは私もよく存じ上げた上であえて聞くわけでありますが、これやはり実際、各、今日お並びの政府側の皆さんも災害の現地に行かれて十分御認識だと思うんですが、地域の自治体、これ市長さんであるとか町長さんであるとかあるいは助役の方々とお話しすると、これが将来、例えば過去五十年前の台風災害で受けて、そのときの財政支出によって経済再建団体に陥ってしまったと、これどうなるのかという不安を抱えながら今復旧活動に取り組んでおられるわけであります。

 しかしながら、これ、激甚災害指定を一日も早く受けたい、受けたいんだけれども、この流れでいいますと、まずは地元が被害状況を調査しなきゃいかぬ。一生懸命復旧して、その瓦れきを取り除いて、まあそもそも最初は人命救助から始まって、経済的な復旧をしながら被害状況を自分たちが調査して各省庁の査定を受けなければいけないというのは、いかにも制度がこうなっているとはいえ、やっぱりお気の毒な感じがするわけであります。ましてや、このおおむね二か月の後に激甚災害指定は行われると。二か月間も、ただでさえも被災地、苦しい状況に置かれているにもかかわらず、その作業はしなさい、しかもその指定は二か月後ということでは、やっぱり地域住民の不安は取り除けないと思うわけであります。

 過去に、阪神・淡路大震災のときは特例的措置ということで、政治判断でこれを約一週間で激甚災害指定をされているケースがあります。私は、この台風二十三号もそうですし、特に新潟の地震もそうでありますが、やっぱりこの地元の地域の市町村は、もう本当に現場の対応で大わらわなわけでありますよね。それだったら、せめてこのプロセス、これ今年の福井とかやっぱり新潟の水害のとき、今までの史上新記録で四十八日間で指定したと、それでも一月半掛かっているわけですね。これ何とか、これだけ災害が来ているわけです。もう災害、もう特に新潟の方々なんてもう災害に次ぐ災害で本当にくたびれておられて、行政の方々、これ台風二十三号もそうですが、行政の方々がもう疲れてダウンするという状況が続発しているわけですね。

 ですから、これは官房長官、一部、内閣官房、これは非常に事務的な話じゃないかという話がございましたけれども、そうじゃなくて、これ内閣官房として是非各省庁督励していただいて、今の制度内でもできること、例えば各省庁の役人あるいは地方出先機関の職員が現地に赴いて被害状況の調査をもうやってしまうと、そんな市町村や都道府県の職員の手を煩わせずにやってしまうとか、いろんな現実面の工夫はできると思うんです。

 また、私が聞いている限りでは、そうやって現実の被害報告が上がってきても、何か内閣法制局は閣議案件ですからチェックをする、そのために内閣法制局の参事官やあるいは部長説明で何日も待たされるなんという話を実務の方からは、これは別に法制局の悪口とかいうことではなくて、実務の方々は何でそんな時間掛かるんですかということを個別にブレークダウンしていくとそういう話があるわけですよ。

 こういう問題については、もう極力官房長官の指示で、なかなかこれ、各省庁からいうと法制局というのはこれ、なかなか言えないわけですね、恐くて。後でどういう仕返しがあるか分からないから。これをやっぱり、これ本当にもう与野党超えて官房長官が指示していただかないと、これもう早くやれと、いついつまでにやれと。事務手続はもうある意味では省略してでも、国の役人が行って、そこで現地で確認してこいと、こういう指示を出すだけの政治的判断をしていただけないかどうか、官房長官、いかがでしょうか。

=国務大臣(細田博之君)=
 今回の震災に伴います被害は非常に大きなものと認識しております。特に、この激甚災害指定に関連して、一番重要な点となります社会資本については極めて大きな被害が出ておるという認識を持っております。したがいまして、この激甚災害の指定に向けましては、速やかに、具体的な被害額を把握する必要はあるわけでございますが、速やかに対応したいと思います。

 そのため、十月三十日の非常災害対策本部会議におきまして、防災担当大臣から、市町村からの最終的な被害報告を待つことなく、国土交通省、農林水産省等の関係各省庁が中心となって被害額の早期把握を行えという指示を出しております。さらに、各省協議や中央防災会議等の指定に必要な事務手続についても可能な限り短縮するということで早期の指定に努めてまいる所存でございます。いろいろおっしゃったような抵抗勢力があれば、断固説得をするように私も責任を持って対応いたします。

=松井孝治君= よろしくお願いします。
 阪神・淡路大震災のときは、あの状況を見て、どう見ても神戸に対する、あの災害というのはもう激甚なものであるというふうに政治判断して一週間でやられています。これは細かな話になりますが、本激と局激によってまた具体的なその認定の時期とかが違ってくるわけですので、制度全体の見直しが必要かもしれませんけれども、例えば今回の新潟の地震でいえば、山古志村とか小千谷市とか川口町とか、このピンポイントのスポットで見れば、どう見たってこれはもう激甚災害指定を免れないというか、お気の毒なことでありますが、それは恐らくもう、一々個別に村役場の人が行ってもう算定するまでもないような地域があるわけです。

 これは局激で、仮にその地域限定で本激でないということで判断した場合に、またこの実際の指定の時期が、今まででいうと二か月後とかいうのと、個別の時期、例えば二月下旬とかそういう時期がありますから、それで局激で指定すればそれで済むという話ではありませんが、やっぱりどう見ても、その当該町、村に関する限りは、その要件を満たすようなときにはやっぱり全体の本激の指定を待たずに、その地域についてはこれはもう激甚災害だということを政治判断で言うようなことも含めてこれは御判断をいただいて、やっぱり住民あるいはその当該自治体の不安というのをできるだけ早く取り除いてあげていただきたいと思うわけですが、官房長官いかがでしょうか。

=国務大臣(細田博之君)=
 当然速やかな対応をしなければならないということで今全力を尽くしておりますが、それに加えまして、今委員がおっしゃいました自治体が、今の当該自治体も非常に財政的にはなかなか厳しい自治体ばかりでございます。非常に財政的に豊かなところとは全く事情も違うわけですし、そこにいろいろな不安が、将来の不安が生じてはいけないと、そういうことも十分考慮しまして、そういった心配がないんだということをお伝えしながら災害復旧に努めてまいりたいと思います。

=松井孝治君=
 是非よろしくお願いいたします。是非この激甚災害指定の制度自身も含めて、政府・与党で見直しの作業に着手していただきたいと思うわけであります。

 もう一つだけ、官房長官、せっかく御出席をいただきましたので、これは、本来は江渡政務官にお伺いしようと思っていたことでございますが、昨日も私ニュースを見ておりましたら、これは官房長官の後輩でもあります泉田知事がニュースで発言をしておられましたが、仮設住宅もいいんだけれども、それよりもやっぱりその仮設住宅にもあるコストが掛かるわけですから、やっぱり被災者の生活の安定、将来のことを考えると、この住宅再建にもう少し力を注いだ方がいいんじゃないかと。もし国がどうしても駄目だということだったら県単独でも措置を考えたいということを泉田知事がおっしゃっておられましたね。

 それから、これは片山知事が以前やはり同じような趣旨で、これはそもそも仮設住宅の一戸当たりの大体の設置金額は三百万円ぐらいだと。そういうことだったら、むしろその分を住宅再建、ついの住みかの方の再建の方に充てた方がいいんじゃないかということで、これも国との関係いろいろあったけれども、結局、国は個人財産の保障的色彩のあるものは駄目だということで、これは県として三百万円までの個別の支援制度を、これは片山知事のリーダーシップで導入されました。同じようなことを泉田知事もおっしゃっています。

 これについては私どもの岡田代表も小泉総理とのクエスチョンタイムで、例えば今のこの生活、被災者生活再建支援法で今回改正されて三百万円という上限が認められたと。その中で、今の制度でいうと、その三百万円の内訳というのをほとんどの費目はちゃんと領収書を出して、これ瓦れきの撤去の撤去費だとかいうような領収書を求めるなんということを実際要求しているわけですね。何でそんなことをやっているかというと、これは個人の財産保障に使われていないんだということをある種担保するためにそんなことをやっているわけであります。これをせめて住宅再建に、同じ例えば三百万円の枠内であっても住宅再建に直接使えるような余地を認めるような制度改正をすべきではないか、あるいは運用改正をすべきではないかというふうに我が党の岡田代表がクエスチョンタイムで質問をされて、総理は検討するというふうに明言されました。

 また、これは別の場だと思いますが、官房長自身もこの被災者生活再建支援法の法改正も含めて検討するというふうにおっしゃったというふうに仄聞をいたしておりますけれども、この実際の現地で被災された地域の知事、例えば片山知事や泉田知事が具体的にアクションを起こしておられる、あるいはそういう検討をするというふうなことを表明しておられます。
 それも含めて、これはやっぱり国全体としてこの住宅再建、仮設住宅もいいけれども、その費用でできるんだったら、個人財産の保障というところに踏み込むか踏み込まないかは、片山知事もおっしゃっているように、いろんな立論があると思います。いろんな立論あるけれども、結局そこの被災者の住宅再建にもう少し財政資金が同じ枠内であっても柔軟に使えるような制度の解釈変更なりあるいは法改正というものについて政府として踏み込まれるおつもりがあるかどうか、この委員会の場で是非長官に明らかにしていただきたいと思います。

=国務大臣(細田博之君)=
 私自身も地元でもこういう経験をしておりまして、実は島根県東部と鳥取県西部の間の地震というのは、マグニチュード七を超える実は大地震でございまして、ただ、非常な過疎地であったために家等は相当大きな損壊をしたのでありますが、局地的であったということも含めて、こういった支援について非常に被災者の要請と実際にそれぞれ国がした対応との乖離が見られたわけで、非常に歯がゆい思いをしたわけでございます。
そして、県も対応でそれぞれ上乗せをしますが、島根県と鳥取県の上乗せの額が違ったりして、また非常に大きな問題になったことを思い出しておるわけですが、やはりこの被災者の方の思いというのはこれからも大切にしていかなければならないということで、しかも、家を本当に建て替えればそんな何百万円かのお金で足りるわけがないんですね。したがって、それだけ巨額な支出をしなければならない方に対して、どこまで自治体も政府も誠意を示して言わば財政的な支援をするかと、こういう基本論だと思うわけでございます。

 その中で、確かにおっしゃるように補助金という、こういうこの仕組み自体は、一般的に国が出すお金というのは、それぞれもう出しますとこれは血税から出したものであるからこの明細を求め、会計検査に耐えられるようにという議論が必ず付いて回るんですね。だから、私はこれを政府の皆さんにやゆをして、助成というのはもう正に規制じゃないかと、その助成をすればそれを上回る義務を課してやっていく、これは補助金改革などにも通用するんですが、私は今できるだけこの巨額な住宅その他の費用が要る被災者に対して最も使い勝手のいいような、しかもやかましいことを言わなくて済むような助成の在り方をまず考えるべきであるということを強く指示しております。

 この個人、固有、私有財産に補助金を出すということは、非常にやはり国家の財政の基本的な考え方からハードルが高いことも事実でございますが、それを実質的に回避しながら必要なものは出せると、そしてやかましいことは言わないということを是非私は実現しないと、何かその支援しているのか邪魔しているのか分からないような状態じゃいけませんので、そこはしっかりと対応していきたいと思いますが、まだそこまでは至っておりませんので、そういった全体的な議論を踏まえ、また委員の御意見を踏まえて積極的に対応してまいりたいと思います。

=松井孝治君=
 今の長官のお言葉を私は真摯なお言葉だと受け止めたいと思います。是非法改正も含めて制度改正を検討いただきたいと思いますが、その御検討をいただくということはよろしいわけですね。

=国務大臣(細田博之君)=
 関係省庁もございますので、私は官房長官として、しばしば検討というときに関係各省庁との調整においていろんな理屈が出てきたりいろんな調整が出てきたりすることはありますが、私はまず指示をしたいと思います。どういうふうに先ほど申した趣旨が実現できるのか、被災者の皆さんのために一番なることはどういうことかと、そしていろんな横並び論がありますので、隣の、一番いけないのは同じ村の中での扱いが変わったり、隣の市と村がまた扱いが変わったりという、これが一番後からの紛争のもとになることが多いわけですから、やはり行政でありますから、公平かつ心のこもった措置を取れるように検討を命じたいと思います。

=松井孝治君=
 正にそうだと思うんですよ。こういう災害、しかも大規模災害になって、でも結局県知事がそれぞれもう被災者の声を聞いて踏み切らざるを得なくなっている、そのときにこの県は県知事がそういう意向を酌んだからやれる、同じような被害を受けていても、今正に長官おっしゃったように隣の県だったらそれは知事がそういうことに対していろんな意味で積極的じゃないから受けられない、こういうことがないように、こういう話はやっぱり大規模災害に対する対応というのはやっぱり私は国の責任だと思いますので、今の長官の御答弁は非常に前向きな御答弁だったと思いますので、おっしゃったように各省庁に指示を飛ばしていただいて検討を進めていただきたいと思います。

 長官、もう結構です。ありがとうございました。
 それでは、続いて、本来これ内閣府に、江渡政務官にお伺いしようとしていた御質問だったわけですが、政務官には一点補足的にお伺いをしたいと思います。

 それは、私も被災現場に行ってまいりましたが、この被災者生活再建支援法の認定基準で全壊とか半壊というのがありますから、それについても個別具体的な基準を作っておられますけれども、やっぱりどうしてもよく分からない部分がある。例えば、建物はきれいに残っている、しかし土台が完全に水につかっている、あるいは基盤がもう三分の一ぐらい崩れているようなもの、これが本当に全壊として扱われるのかどうか。これは内閣府が作られた基準に基づいて市町村の、最終的には職員の判断に任されているというような説明も受けましたけれども、いわゆる建物がきれいに残っていても現実的にそこに安全上住むに堪えないというようなものについては、これはこの被災者生活再建支援法の適用上全壊扱いあるいは半壊扱い、そういうものが柔軟に判断されるのかどうか、その点について政務官の御所見を伺いたいと思います。

=大臣政務官(江渡聡徳君)=
 お答えさせていただきたいと思うわけでございます。
 先ほど官房長官の方からも積極的な活用を図っていきたいという、そしてまた被災者の方の立場に立ってというお答えがありましたとおり、私どもの方にいたしましても、一見判断できないという部分、一杯あると思うわけでございますけれども、それでもそういうような流れの中におきまして、例えば地震の場合なんかで、傾斜が大きいとかそういうようなところの場合なんかですと全壊として取り扱うというような形で、できるだけ積極的にこの支援法を活用していきたいと、そのように思っているところでございます。

=松井孝治君=
 是非そこは弾力的に、その現場、被災地の現場でなければ分からない、一概に土台が水につかっているといってもいろんなつかり方があります。基盤が崩れているといってもいろんな崩れ方があります。そこは現実的に、弾力的に対応していただけるようにお願いをしておきたいと思います。

 政務官の方も結構でございますので、具体的な復旧の方の業務に戻っていただきたいと思います。

=大臣政務官(江渡聡徳君)=
 失礼いたします。

=松井孝治君=
 引き続きまして、これは岩井副大臣お見えでございますんで、若干鉄道の関係について伺いたいと思います。

 今回、京都府の北部も非常に大きな水害、台風二十三号の影響を受けております。現地はKTRと言われております北近畿タンゴ鉄道というのが通っておりまして、これも今復旧いたしましたけど、土砂崩落によって不通になりました。ここ、このKTR、北近畿タンゴ鉄道というのは非常に経営基盤が苦しい第三セクターによるローカル線でございまして、今これも、先ほどの激甚災害じゃありませんけれども、具体的にこの会社が被害の状況を算定しているというふうに聞いております。

 したがって、まだ国土交通省の方にはこの鉄道災害復旧事業費補助の申入れは行われていないんだと私は思っておるんですけれども、ただ、私が聞き及ぶ範囲におきましては、この鉄道災害復旧事業費補助には幾つかの要件がございます。その要件について、例えば赤字経営であるとか当該路線の運輸収入の一割以上の被害があった場合とか、いろんな要件がありますけれども、その要件は私が聞いている範囲ではもう十分に満たしていると思いますけれども、これ今、副大臣のところにどこまで個別具体的な正式な申請があるかどうかは別として、事前に一応お話をして通告をしておりますが、この北近畿タンゴ鉄道の場合は、もしその個別具体的な補助事業の申出があった場合には、一般的に言って十分なその補助対象になり得るのか、あるいは、なかなか今の段階でははっきりしたことは言えないかもしれませんが、この被害、このKTRの被害の状況をどう受け止めておられるか、御答弁いただきたいと思います。

=副大臣(岩井國臣君)=
 北近畿タンゴ鉄道から正式の申請はもちろんまだ来ておりませんけれども、補助をしてもらいたいという意向は来ておりまして、いろいろ連絡を取りながら必要な作業は始めております。

 今、松井先生おっしゃいましたとおり、鉄道施設の災害復旧につきましては、ある一定の条件、鉄道軌道整備法に基づく要件を満足すれば鉄道事業者に補助金を交付するという、これは相当昔からの制度でございますけど、そういう制度があります。

 一番大事なのは、これも先生おっしゃいましたけれども、その被害額、被害額が運賃収入以外の収入も含めて、運輸収入と言っておるようでございますが、運輸収入の収入の一割以上の被害がなけりゃいかぬとか、それから、経営が良くて、例えばJRの東日本なんかだったらまあ黒字経営ですけれども、そういうもうかっておるところは駄目で、赤字の状態が、これもちょっと幾つかございますけれども、要は赤字の状態も見ますというふうなことになっておりまして、それで、その北近畿タンゴ鉄道につきましては、これ残念ながらここ数年ずっと赤字が続いておりまして、その赤字の状態云々という条件はまあ満足しております。

 それで、問題はその災害の被害額でございますけど、これも事業者の方で現地の調査は大体終わっております、どういうと。大きな、中越地震のようなそんな大きな被害はないんですけど、細かい被害、中規模の被害がたくさんありまして、だからトータルとして相当の被害額になるのではないかと思いますが、要は被害額、被害の状態は分かるんですけれども、問題は、被害額ということになりますと、それを原形復旧するときの事業費がどうだと積み上げないかぬわけですよね。そんな作業に今入っておりまして、早晩その辺の様子が分かってくると思います。これは作業が全部終わってみないと何とも言えませんけれども、私の感じではこれは十分補助の対象になるのではないかということで、前向きに検討していきたいと考えております。

=松井孝治君=
 非常に前向きに御答弁いただきまして、ありがとうございました。
 まあ本当に貴重な住民の足でございますし、交通の便のいいところではございませんもんですから、是非よろしくお願いしたいと思います。

 あと一つだけ、これは副大臣に要望を申し上げておきたいんですが、実は、由良川の水量が増えまして、それで例の舞鶴でバスがつかって、これは本当に京都府のダムの放水管理が良くて奇跡的に皆さん救出されたわけであります。これ一つ間違っていたら大惨事だったわけでありますが、ただ、そのときに、まあバスの運転手さんが、これ通行可能かどうか確認して、通行可能というふうに言ったと。これについて、国土交通省の事務所から流された情報がちゃんと十分に伝わらなかったんじゃないかという話がございました。

 私は、それぞれの現場の方々、一生懸命情報連絡、努力していただきましたし、今一生懸命復旧しておられるときにそのことをとかく言うつもりはございません。ただ、このこういう本当に警報連絡の在り方については是非事後にしっかりと検証をいただいて、副大臣、御専門の河川の問題、ただ、河川と河川管理者としての事務所とそれから道路管理者としての事務所、ここの連携の問題もあろうと思うんですね。ですから、これは私別に、今回の連絡、国土交通省の事務方にも聞きまして、きちんと御連絡をされているということは伺いましたし、京都府は京都府で必死になって御努力をいただいていたわけですから、ただ、こういう災害情報の連絡の在り方については、いずれこれ一段落したときにしっかりと検証し、今後できるだけ速やかに確実に情報伝達が行われるように御努力をお願いをしたいと思います。もうこれは要望でございます。

=副大臣(岩井國臣君)=
 非常災害のときにはもう何と申しましても情報が的確に伝わり、入ってくるということが大事でございまして、今回、由良川につきましては若干その辺に、まあ事務所の方は適正にやっておったということでございますけれど、トータル的に何か問題がなかったか、今後どういう対応をやればいいか、私は現場の事務所長のときにもいろいろ経験もございますけれども、事務方にその辺、指示をしながら、私も一緒にやって考えるというか、適正に検討してまいりたいと思います。
 ありがとうございました。

=松井孝治君=
 ありがとうございました。是非よろしくお願いします。
 副大臣、結構でございます。できるだけ現場の指揮に当たっていただきたいものですから。
 次に、お待たせしました、小泉政務官。
 政務官、私も台風二十三号の被害の直後に現地に入らせていただきましたが、相前後して政務官もお入りをいただいたという話を現地の方々からもお話を伺いました。

 地元の議員としてのお立場も踏まえて御答弁をいただきたいと思うんですが、お仕事柄、これ非常に災害のときに忘れられがちなのが文化財の問題があろうと思います。これ台風二十三号でも、私が伺いました限り、京都府の教育委員会からこれ伺いましたら、京都だけでも十四件の重要文化財等が被害を受けております。これですね、この二十三号の被害ということだと、またこれは到底被害状況を把握しておられないんじゃないか。

 文化庁全体でこの文化財の管理の専門家というのは何か五十名ぐらいしかいらっしゃらないということですから、恐らくまだ全然手が回っていないんじゃないかと思いますけれども、例えばここ二、三年の自然災害で文化財がどれぐらい被害に遭ったか。件数とか被害額とか分かる範囲で結構なんですけれども、もしお手元に数字がございましたら、例えば十五年度でも結構です、十四年度でも結構です。大体の、自然災害でどれぐらい文化財が被害を受けているかという概数が分かりましたら、特に金額が分かりましたら教えていただきたいと思います。分からなければ、そうおっしゃってください。

=大臣政務官(小泉顕雄君)=
 どうも御質問ありがとうございます。
 松井委員には、常に京都のいろんな課題につきまして積極的にお取り組みをいただいておりますことに深く敬意を表したいと思います。また、今般の台風二十三号に関連しまして、先ほどKTRの問題でありますとか、事前には、いろいろ学校施設のことについても御心配をいただいているというような話を伺っておるわけでありますが、京都府民の一人として深く御礼を申し上げたいと思います。

 今文化財につきましてのお問い合わせ、御質問でありますが、ちょっとあいにく過去のものについては、十五年以前のものについては私持ち合わせておりませんのでまた改めて御紹介をしたいと思いますけれども、今年のことでありますけれども、台風十六号、これで百四十八件、あるいは台風十八号で二百四十八件等、今年だけでも台風あるいは地震による文化財の被害というのは非常に多く報告をされておるということだけ御紹介をしておきたいと思います。

=松井孝治君=
 そうなんですね。できればこれ、台風被害によるものとそうでないものの区分というのは、統計を取っておられるのかどうか分かりませんけれども、ただでさえも、私が伺っている限りでは年間の文化財の、これ自然災害であるとないとかかわらず、そもそも文化財の保存とか修理の費用、これ修理だけじゃなくて保存とかの費用も含めて年間予算が百八十三億円だと伺っているんですね。

 今回だけでも、今おっしゃったように台風十六号、十八号、二十一号、二十二号、二十三号、こう含めていくと数百件の文化財の被害があるわけでありまして、この百八十三億円の中でこの文化財の修理までしろといっても正直言って無理じゃないかと思うんですけれども、これ、政務官、文化財の保存、修理に対する予算というのは、これ本当にこういう金額でいいのか、あるいはこれは補正も含めてもう少し積極的な対応を考えていかなければいけないというふうに思っておられるのか、その辺り、是非御意見をお聞かせいただきたいと思います。

=大臣政務官(小泉顕雄君)=
 文化財の保護行政というものが非常に重要であるということは私も強く意識をしております。

 今御紹介のとおり、今、今年だけを考えてみましてももう既に多額の予算が執行されて、本当にあと残額が非常に少ないというような状況にも追い込まれておるわけであります。今後、文化財の被災につきましては、十分な手当てができるような対策が必要であるというふうに私は考えております。

=松井孝治君=
 是非よろしくお願いします。
 その上で、これはもう所掌を離れて、先ほどから私、細田官房長官にも申し上げておりました激甚災害指定をどうやって迅速に行うかという問題、あるいは生活再建支援法をその解釈あるいは法改正も含めて、もっと弾力的に現地の被災者の方々の立場に立ってこの運用あるいは制度を変えていくべきではないか、あるいは、それは個別の知事の判断で別の上乗せの補助制度ができていますけれども、それは本当に被災地間のバランスを考えてそれでいいのか、この辺りについて、実際被災地を見られているお立場から見て御意見をいただきたいと思います。

=大臣政務官(小泉顕雄君)=
 本当に想像を絶する被害でありまして、これは強力な支援体制が本当に必要だということはつくづく感じたところであります。

 先ほど来、官房長官あるいは岩井副大臣の方からも非常に前向きなお話もありました。そのような御答弁を承りながら、私どもも十分な連携を取りながら皆さんの御期待にこたえていかなければならないと思っております。

=松井孝治君=
 先ほどの細田官房長官もそうだったんですが、やはり被災地でいろいろ現場を見られると、それぞれの行政上のお立場はいろいろあるのは分かるんですが、やはり硬直的な運営では駄目だなということが明らかだと思うんですね。是非小泉政務官も政府部内の文部科学省の責任を負っておられるお立場からも、この被災地の復興に全力を挙げていただきたい、その旨、お願いをしておきたいと思います。

 政務官もどうぞ、もう御退席いただいて結構でございます。
 あと、災害関係で村上大臣もお見えいただきましたが、二点だけ簡単に御質問をさせていただきたいと思います。

 一つは環境省への御質問でございますが、これ、被災地に行ってごみの山で本当にびっくりするんですね。ボランティアの方々やあるいはトラック業者の方々なんかもボランティアでごみを家屋から、被災された家屋から駄目になった冷蔵庫とかも含めて、ごみの取りあえず仮設の収集場に運んでおられます。ところが、自治体の方々に聞くと、大体夜来て、朝になるとその量がどんどん増えていくと。

 特に私、今日伺いたいのは、家電リサイクル法の対象になっているような洗濯機であるとか冷蔵庫であるとか、こういうのが水につかると全部駄目になりますね。そうすると、それを持ってこられる。で、夜中のうちに持ってこられている部分もあるし、どんどん増えていくし、個別にそれについての負担を請求するわけにもいかない。ひょっとしたら、場合によっては、余りこんなことを言いたかないけれども、どこかの業者が不法投棄をこのどさくさに紛れてしている可能性もあるけれども、それも分からないという状況にあるわけですね。

 ところが、これ、具体的なその市町村になれば、その自治体の責任でその処分費用を業者に対して出さなければいけないという問題があります。これに対する環境省としての、これ市町村から見れば大変な負担を、本来であれば個人個人あるいは事業所が負担すべきものを負担しなければいけない、これに対してどういう補助制度があるのか。あるいは、補助制度があったとしても、それに対する裏負担が必要になってきます。ただでさえも、先ほど来申し上げているように個別の自治体、この災害対応で非常に財政的に厳しい状況の中で、この裏負担はどういうふうに対応されているのか。裏負担の部分は交付税ですから、本来であれば総務省でしょうけれども、時間もございませんので、環境省としてこのごみ対策、特に家電リサイクル法の対象物品なんかは非常に高い費用が個別に掛かります。それについての財政的な手当てについて御説明いただきたいと思います。

=政府参考人(南川秀樹君)=
 御説明いたします。
 テレビ、冷蔵庫、クーラー、洗濯機といいました家電リサイクル法の対象の物資でございます。これにつきましても台風、地震などの災害時には廃棄物となってたくさん排出されるわけでございます。これにつきまして、リサイクルに回すか、あるいはほかのごみと一緒につぶすかということにつきましては、人命や財産の保護、あるいは衛生上の措置が優先して行われるということでございますので、どちらにするかについては地元の判断にゆだねております。

 ただ、リサイクルに回す場合、当然リサイクルの費用は必要なわけでございます。これにつきましても、市町村で御負担いただきまして、他の費用を含めて全体の二分の一を国が補助するということでございます。この場合、したがいまして通常であれば、例えばテレビであれば二千八百三十五円、リサイクルする際に小売店に払うものについて、一切個人の負担はなく、結果的には市町村と国が半々ということになるわけでございます。

 なお、こういった災害の処理事業につきましては二分の一の国庫負担を行うわけでございます。その余につきましては特別交付税の算定対象になっておりまして、所要の措置がなされておるものと承知しております。

=松井孝治君=
 意外とこれ自治体の皆さん方からいうと、このごみの問題で一番頭を悩ましておられる方が多いんですね。これは是非、環境省としてもその自治体の方々の不安を取り除くように、余り家電リサイクル法の指定のものを一般のごみと一緒に処分していいということは、それは環境の観点から言えないでしょうけれども、是非、今おっしゃった両方のやり方があるということを自治体の方々に、私ももう実際視察しましたのは一週間以上前ですからその時点と今とは違うかもしれませんけれども、周知徹底をして、財政的なバックアップを総務省とともによろしくお願いしたいと思います。

 あと、災害関係、もう一問だけ中小企業庁の方に御質問をさせていただきたいと思います。
 これ私も現地見まして、これ新潟はもっとひどいと思うんですけれども、京都の水害でも商店街のお店とか、あるいは町工場というか小さな事業所を営んでおられるところなんか、この水害によってもう営業がしばらくできない、あるいはもう設備機器が全然、電気系統が駄目になって全然使えない、こういうところが多うございました。当然、こういうものについてはほとんど保障はなく、せいぜい融資が、政府系金融機関の融資があるだけだと思っています。

 もっと悲惨なケースは、融資で何とかできればいいんですけれども、やっぱり自転車操業しておられるところがある。そうすると、その水害で例えば一月二月もう事業が止まってしまうと、これはもう前に進まないといいましょうか、キャッシュフローがありませんから、それで運転資金がショートして、現実にはもう廃業せざるを得ないとか、あるいはもう倒産の憂き目を見るとか、そういうケースがやはり特に恐らく新潟の場合なんかは本当に数多くこれから存在してくると思います。

 当面、例えば今年は台風がたくさんありましたけれども、この台風災害、この自然災害によって中小企業が正に運転資金ショートして廃業あるいは倒産に追い込まれたというような事例というのは、経済産業省としてどの程度把握しておられますか。

=政府参考人(福岡徹君)=
 ただいま御質問ありました点でございますが、災害により大きな被害を受けた企業の中には、残念ながら一部の企業に廃業を選択しておられる、そういう事例があるというふうに承知しております。

 ただ、件数ということにつきましては、倒産につきましては個別事例ごとにその要因を特定することは必ずしも容易でないということでございまして、災害の被災により倒産した企業数、数については把握してございません。

=松井孝治君=
 今、事実としては認めておられましたように、そういうことがやはり多数発生していますし、またこれから本当にこの新潟の地震についていうと、水害もそうですけれども、現実にそういう件数が出てくると思うんです。

 で、今災害復旧貸付制度というのがこういう例えば中小企業者を救う唯一の道だと思うんですけれども、これは運転資金も対象になっているということですから、理念的には災害復旧貸付けで運転資金の貸付けを行ってもらえばいいわけですが、これよく聞くのは、なかなか災害復旧貸付制度といっても使い勝手が悪くて、まあそのまず自分たちのところを片付けをしたり復旧するのが必死であるのにもかかわらず、その手続がやっぱりなかなか煩雑なんじゃないかという批判があるわけでありますが、これ、具体的に例えば、十六年度でなくていいんですが、これまでの災害復旧貸付制度について平均の審査日数、これまあ事前の、よく審査日数というときに事前の相談が含まれていたり含まれていなかったりするわけですが、ある程度概数でもいいんですよ、十四年度とか十五年度の災害復旧貸付けがどれぐらいの審査日数で実際の貸付けに及んでいるのか、そういうデータはございますか。

=政府参考人(橘高公久君)=
 御説明申し上げます。
 もとより、今御指摘ございましたように、災害の被害を被っておられる方にとりましては一日も早い融資の実行というのが大事でございますので、私どもといたしましても、殊に災害復旧貸付けにつきましては、事前相談も含めまして迅速なリスポンスと迅速な融資決定というものを強く指導しておるところでございます。

 私ども、手元の情報によりますと、報告によりますと、既に政府系金融機関とこれまでお借入れの実績があるような方につきましては、これはこういう非常事態におきましてもやはり迅速な対応がより容易でございますので、お申込みをいただきましてから早ければ数日で融資の決定ができると。ただ、初めてお見えになる方も当然いらっしゃいますので、この場合につきましては、最小限必要な情報をそろえていただきましてお申込みをいただきましてから二、三週間、長くても一か月以内に結論を出すように最大限努力しているというふうに聞いております。

=松井孝治君=
 私が伺ったのはそういう具体的な審査日数があるかどうかということなんですが、今年の十六年度はまだそれはなくて当然かもしれませんが、十五年度とか十四年度は早くて五日とかいうようなことをおっしゃいましたけれども、具体的に数字はありますか、あるいはそれは取っておられませんか。

=政府参考人(橘高公久君)=
 今申し上げました早くて数日、長くても一月以内というものは、これは政府系金融機関、対象になっております国民生活金融公庫、中小企業金融公庫、商工中金、それぞれの性格によりましてある程度の幅がございますが、それぞれ、おおむね実際の申込みの実績を抽出調査をいたしまして、今申し上げたような実態として報告を受けております。

=松井孝治君=
 今日、橘高課長に来ていただいたのは、橘高課長が正にその迅速に手続の弾力化とか手続の迅速化の書面での中小企業金融公庫への依頼、周知徹底依頼をされているということもあって橘高課長においでいただいたわけでありますが、是非、抽象的に依頼していただくのはそれはもうもちろん大事なことなんですが、やはり今正に復旧しているときに、こういうことで中小公庫の作業をして日数出せなんていうことは言いませんけれども、こういう災害シーズンが一段落してからでも結構ですが、やはり具体的な数値目標を決めて、今まで十四年度、十五年度はこれぐらい掛かっていたけど、もう少しやっぱり短くしていこうという具体的な努力を政府系金融機関には、中小企業金融機関には出していただきたい。そのことを、これまで数字がなかったんならなかったで結構ですけれども、これからはそこを具体的に周知徹底していただきたいし、実態を把握していただきたい、このことをお願いをしておきます。

 答弁は結構です。中小企業庁もありがとうございました。
 それで、済みません、村上大臣、大変お待たせをいたしました。災害関係のもう質問はこれでやめますので、関係者の方はもう御退席いただいて結構でございます。

 今日、村上大臣に私伺いたいのは、もう時間が限られておりますからもう本当に入口のところだけに限られてしまうと思いますが、先日の所信を伺わせていただきまして、市場化テストということについて特記をしておられました。これ、非常に私大事なことだと思っておりまして、小泉総理が官から民へとおっしゃるんであれば、まあ郵政も大事かもしれませんが、郵政だけが官から民へということではなくて、この官業の日本経済に占めるシェアというのは非常に大きいものなわけですね。そこをできるだけ、官業が自ら努力をしていくという可能性も含めて、何も民間が絶対的に正しくって官僚がやっていることすべて悪だなんてことは私は申し上げません。だけど、官の行政サイドも効率化の努力をする、民間サイドもそれに対していろんな提案をしていくということで、全体としてやっぱり国民の行政サービスの受益者の利益というものを確保して、もちろんその財政の健全化にも寄与するということは非常に大事だと私も心から共感をいたしております。

 その意味で、市場化テストについて今意見募集を、提案募集をしておられるようでありますが、何か各省庁によっては、私も資料を見ましたら、こういう分野は、例えば外交関係の分野とかあるいは国の安全にかかわる分野とかいうのは、これはもう適用除外にしろというようなことをもう早速に各省が言っているようなケースもあるようですが、この市場化テスト、取りあえずモデル事業を行うための提案募集だと聞いておりますが、これについて、具体的にこの分野だけ、この枠内でその提案を募集するというおつもりなのか、それとも、むしろそういうことを、聖域というものをあらかじめ設けずに広く提案を求めるということなのか、どちらなんでしょうか。

=国務大臣(村上誠一郎君)=
 松井委員の御質問に、松井委員の御質問にお答えします。
 今委員から御質問が出ましたように、市場化テストの対象を、あらかじめこういう事業は除外するといった聖域を設けることなく、やっぱり独立行政法人等を含めたすべての官業が検討対象となり得る仕組みにしたいというふうに考えているところでございます。

=松井孝治君=
 分かりました。それは結構なことだと思います。
 その上で伺いますけれども、これ、提案者が実際この出されている文書を見ますと、別に個人でもいいと、民間企業でもいいというふうになっていますけれども、これはそういう意味では地方自治体も含めて、個人、民間企業あるいはNPO、すべてが提案者になり得る、場合によっては国の一部部局が、いや、うちがやりたい、うちの観点からいうともっとこういうふうにやれるんじゃないかという提案があってもいいというところまで、提案者はどなたでもいいということでございましょうか。

=国務大臣(村上誠一郎君)=
 今の御質問でございますが、原則として民間事業者や地方公共団体も含め幅広い主体から提案を受けていくことが私は重要だと考えています。

 ですから、すなわち市場化テストの対象事業を決定するに当たっては、民間事業者や地方公共団体を含めた幅広い主体からまた提案を受け付けていくことが重要ですし、現在、モデル事業の決定に向け規制改革・民間開放推進会議が提案の募集を行っていますが、ここでも企業、NPO、個人などどなたでも提案できますといった形で幅広い主体から提案を受け付けていきたいと、そういうふうに考えております。

=松井孝治君=
 もうこれは確認なんですけれども、当然その方が、手を挙げたからにはあなたのところで責任持ってやりなさいよということではなくてもいいと、あるいは地方自治体が、本来自分の仕事ではない、例えば国の、例えばですよ、ハローワークの仕事を地元で見ていたら、あれは民間でもできるんじゃないか、ただ別にそれは自分が地方自治体としてやるというわけではないというような、第三者からの提案というのも受け付けられるということですね。

=国務大臣(村上誠一郎君)=
 委員は橋本行革のときに原案出されているスペシャリストであられるように、やっぱり現場を見ている方がそういうのを見てやはり積極的に、自分の守備範囲じゃなくてもそういう案があったら提案できるようにする方がいろんなアイデアが出てくるので、私はそういうふうに前向きに考えていきたいと、そういうふうに考えています。

=松井孝治君=
 分かりました。
 それでは、例えば、伺いますけれども、外務省の旅券発券事務というのがありますね。これも具体的に提案募集されるときに、先進国の事例としながらも、例えば失業者の就労支援とか、旅券申請の受領、手数料の徴収なんということが例示で挙がっていますから当然そうだと思うんですが、これは法定受託事務で、外務省から都道府県に下りていますね。下りているんですけれども、これは法定受託事務で、当然外務省からの受託に基づく事務なんです。これを提案しようとすると、当然その、例えば外務省の事務だけではなくて、その自治体と外務省が協力して行うような事務についても、これは当然、例えば自治体がそういうものを言ってきて、それに基づいていろんな補助制度であるとか根拠となっている法令の見直しということも含めてこれは見直しの対象になる、モデル事業の対象になり得るというふうに当然考えるべきだと思うんですが、そういう理解でよろしいですよね。

=国務大臣(村上誠一郎君)=
 今言われています地方公共団体が実施する事務事業についても、私は委員と同じ考えで、幅広く市場化テストの対象とし得る仕組みをやっぱり構築していくことが肝要じゃないかなと考えています。すなわち、規制改革・民間開放会議は、本年八月の中間取りまとめで、今言われたような地方公共団体の事業に対して国の事業を対象として市場化テストを実施することにしていますけれども、今言われたような先進的な地方公共団体が自発的に市場化テストを導入するために環境整備を行うこと、そしてまた、国が率先して自らの事業を対象として制度の整備を行うように、そういうような地方公共団体が実施できるような事務事業について幅広く市場化テストの対象とし得るような仕組みをやっぱり考えていくことが必要じゃないかなと、そういうふうに考えています。

=松井孝治君=
 そうすると、例えば、これも例えばの話ですが、私立学校であるとか、あるいは株式会社で事実上学校みたいなことを経営しているところが、公立学校の在り方とか、そこを何らかの形で自分たちが、チャータースクールというんでしょうか、コミュニティ・スクールというようなことでもいいと思うんですが、もっと自分たちが、我々として引き受けたいという提案をされるということも当然含まれる。まあ、うなずいておられるから、そういうことだと思います。

 そういうものも含まれるし、もっと言うと、例えば行政、行政に属している事務、例えば社会保険のシステム、これは今社会保険庁がやっておられますね。国税の徴収事務というのは当然国税庁がやっておられますね。こういうふうに複数の個別の役所が分担して実施しているものを、例えばそれを一括してうちが民間企業として受けたいというようなこと、こういうようになってくると、省庁間の問題にもわたるわけですね。

 それから、例示としてよく言われる統計の事務なんというのは、もう各省庁ごと、これ、ばらばらの統計があって、これはそもそも市場化テストの前に行政改革の一環としてそれをどうするかという議論があろうと思いますけれども、そういうものも含めて、例えばここの役所のこういう事務とこういう事務とこういう事務と合わせてだったら私は受けますよというような提案も出てき得ると思うんですね。

 ここは、規制改革担当大臣と行政改革担当大臣を村上大臣が兼ねておられるから、私としてはそれは非常に好都合だと思うんですが、これを機会にマーケットテストと並行して、逆に縦割りの行政でそれが非常に非効率になっているという、私どもも、実は社会保険徴収の事務と国税の徴収事務は一緒にして歳入庁にした方がいいんじゃないかという民主党の案も実は提案をしているわけでありますが、例えばそういうものも含めて今回の提案に当たっては受け付けられるのか。

 そうなってくると、行政改革も含めて、各省の縦割りのものも含めて、それを一括して例えば民間にゆだねるということを、イコールフッティングで競争条件を見ながら場合によってはゆだねるということも含めて議論をされるのか。私は、個人的にはそういうことも含めて行政の見直しというものを行っていかなければいけないという立場に立っておりますけれども、大臣のお考えを聞かせていただきたいと思います。

=国務大臣(村上誠一郎君)=
 委員の御指摘は非常に重要な御指摘だと思うんですね。
 まあ、私もいろいろ今研究しているんですけれども、特に欧米はコンピューター、ITを利用した行財政改革が物すごく進んでいるんですね。特に、例えばフィンランドですと、もう日本のような申告制度ないんですね。もう三月に、例えば松井幾ら、村上幾らと来て、それに不服だったら不服審査を出すんですね。それだけデータベースもできているし。

 今御指摘があったように、労働力の調査等、今まで通産省の試算と別々にやっていると、そういうものも考え方によっては効率、一緒にやった方がいいんじゃないかと考えています。

 ですから、私としては、そういうような提案があった場合には一応全部前向きに検討していきたいなと、そういうふうに考えています。すなわち、複数の省庁にまたがる関連事業を統合して市場化テストに掛けるべきという提案があった場合には、こうした提案を今委員言われたように排除するんではなくて、やっぱりどのような工夫をすれば実施していくことができるのか、やっぱりそういう具体化できるような観点から、どうしたらいいかというふうに十分に検討していくことが私は重要じゃないかなと、そういうふうに考えています。

=松井孝治君=
 ありがとうございました。
 この八月三日に、今年の八月三日に規制改革・民間開放推進会議が中間取りまとめを出しておられます。それを拝見すると、「「市場化テスト」の対象は、すべての官業とする。」と、こう規定があります。モデル事業の選定というのは、まずそれは、この市場化テストは国が率先してやるべきである、ただしそれは独立行政法人なども含むということでありましたが、この市場化テストの範囲、射程というものをどうとらえるかなんですが、「すべての官業とする。」というふうに見ますと、多くの国民の方々は、むしろ自分たちが接している官業というのは国よりも地方自治体の業務の方が多いと。そこは、これ、市場化テストの対象として、まず最初のモデル事業の選定とかあるいは提案募集に当たっては含まれないのかもしれませんが、市場化テストというのは当然その地方自治体の行政サービスにも及んでいくと。

 まあこの市場化テストという発想自体は、もう大臣もお詳しいように、インディアナポリスなんかの事例で、むしろ自治体でやっておられて、むしろ住民に近いところのサービスの方が適しているという見方もあるわけですが、そこら辺を含めて、今後、将来、どこまでを対象にしていくのかということについて大臣の所見を伺いたいと思います。

=国務大臣(村上誠一郎君)=
 今、松井委員から御指摘あったように、実は私も財務副大臣のときからこのインディアナポリスの例は非常に関心を持って見ていました。特にインディアナポリスの場合、下水道処理の施設の運営、それからゴミ収集の例、それから市道の維持の補修、それからゴルフコースの運営までやっているんですね。それから、車両保守の維持、それから建物管理、場合によっては刑務所のあれまでやっているんですね。

 私はそのとき思ったのは、インディアナポリスの市長は、多分、前市長の仕事の七割をカットして三割しかしなかったんですけど、市民税は半分に下げたんですね。

 やっぱり私は、今委員言われるように、今はこれ国の事業から始めていますけれども、はっきり言って、国の補助を受けてやっている、まあ地方公共団体もやっぱりその市場化テストの問題も出てくると思いますんで、私は、今委員が言われたように、そういう問題も、やっぱり今三位一体の議論もありますけれども、国全体で、やはり地方も含めて考える時期に来たんじゃないかなと、そういうふうに考えています。

=松井孝治君=
 もう時間が来たので終わりますけれども、是非、その意味で、特定の聖域を作り出すことなく、積極的に前向きの議論を行っていただきたい。

 ただ、その際に、インディアナポリスなんかでも一回やって、やはり公務員の雇用の問題もありますから、そこはどうするのか。それから、本当の意味は、官であれ民であれ、官が悪いということではなくて、官も競争的にやっていただければ、サービスを向上していただければいいんですから、そこも含めて、国と地方を含めて、補助事業の問題とかあって峻別できない部分もありますので、是非これから積極的な御議論をお願いをして、私の質問を終わらせていただきます。

=国務大臣(村上誠一郎君)=
 ちょっと最後、よろしいでしょうか。

=委員長(高嶋良充君)=
 短く。

=国務大臣(村上誠一郎君)=
 正に委員のおっしゃるとおりでして、今のそのインディアナポリスの例もすべてが民が勝ったわけじゃないですね。やっぱり官も努力してやっぱりコストダウンを図り、いい、質のいいサービスをやって官を取ったこともあるわけで、正に官民がお互いに今委員が言われるように切磋琢磨して、最終的にはコストダウンを図り、その国民や市民に対していい行政サービスができるのが一番の方向じゃないかと思います。
 どうも御質問ありがとうございました。

=委員長(高嶋良充君)=
 午後二時三十分に再開することとし、休憩をいたします。
   午後零時二分休憩
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