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平成十六年十一月十八日(木曜日) 午前十時三分開会
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=委員長(高嶋良充君)=

 ただいまから内閣委員会を開会をいたします。
 政府参考人の出席要求に関する件及び参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律案及び民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、政府参考人として、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官松井英生君外九名の出席を求め、その説明を聴取することとし、また、参考人として独立行政法人日本貿易保険総務部審議役畑幸宏君の出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

=委員長(高嶋良充君)=
 
御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
=委員長(高嶋良充君)=

 民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律案及び民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、両案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
    ─────────────

        〔省略〕

    ─────────────

 =松井孝治君=

 おはようございます。民主党の松井孝治でございます。
 この通称e―文書法案について御質問をしたいと思うんですが、せっかくの機会ですので、今日は新進気鋭の棚橋大臣がせっかく張り付いていただきますから、それ以外のIT政策全般についても関連して御質問をさせていただきたいと思います。

 まず、このe―文書法案について御質問をさせていただきたいわけでありますが、このe―文書法案、一番コアになる規定というのは、この第三条にある「民間事業者等は、保存のうち当該保存に関する他の法令の規定により書面により行わなければならないとされているもの(主務省令で定めるものに限る。)については、当該法令の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、書面の保存に代えて当該書面に係る電磁的記録の保存を行うことができる。」と、これが一番中核の条文だと思うんです。

 これは我々も、私個人もこのe―文書法案の趣旨には賛成であります。IT社会を形成する上で、やはりできるだけ民間の事業者の負担を軽減するためにも、幅広い領域の文書がe―文書として保存することが可能になる、選択肢を提供するという意味では、これは是非推進していただきたいと思うわけであります。

 ただ、その際、ちょっと幾つかの懸念といいましょうか、確認しておきたい点がございますので、事務的な御答弁も含めて少しまず確認をさせていただきたいんですが、これ政府参考人にまず伺いたいんですけれども、この第三条にもございますが、「法令の規定により」という、書面により行わなければならない文書ですね、これが対象になっているわけでして、なおかつ、それを「主務省令で定めるものに限る。」と、こうなっているわけですが、この法案の対象の法令の規定によるもの、具体的にこれは「定義」のところにあると思うんですが、「法律及び法律に基づく命令」と、こう書いてあるわけですね。これは具体的に言いますと、もうイエス、ノーで結構なんですが、法律、政省令までの規定と考えてよろしいんでしょうか。

=政府参考人(桜井俊君)=

 御指摘のとおりでございます。

=松井孝治君=

 そうすると、民間事業者が、これは確認だけなんですが、法律、政省令以下の文書、ありますね、例えば大臣告示とかあるいは通達、それに基づいて保管を義務付けられている文書というのはないんですね。確認だけです。

=政府参考人(桜井俊君)=

 実態としては通達等で事実上文書保存というようなことをやっているケースというのが全くないとは言い難いと思いますけれども、この法律は、法令に基づいて義務付けられているものを対象として電磁的な保存を可能とするというものでございます。

=松井孝治君=

 確認したいんですが、この法律の対象範囲分かりました。ただ、できる限り多くの文書を、いろんな事情があってそれは必ずしも電子保存に適さない文書があるというのは理解しているつもりなんですが、できる限り多くの文書をこの電子保存を可能にさせていくというのがこの法律の趣旨であるわけでありますが、これは内閣として、そういう民間に保存義務が掛かっているような文書が、法令によらないものがあるかないかは調査はされたんですか。

=政府参考人(桜井俊君)=

 今回の法律策定に当たって、改めて調査しておりません。

=松井孝治君=

 これは後で棚橋大臣に伺いますけれども、ないならないんでいいんです。例えば、大臣告示とか局長通達でこういう文書を保存しろと、何か根っこの法令の恐らく義務付けがあったときに、それに若干上乗せでこういう文書も参考資料として保存してくれというようなことが、これはなければいいんですよ、もしそういうものがあるのならば、これはやっぱり実際この法律を運用される後で、これが通った場合ですけれども、やはり是非そういう文書があるのかないのか、これも含めて、省令を作られるときどうせパブリックコメントも募集されるでしょうから、これは是非確認をしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 それから、政府参考人に確認をしておきたいんですが、これは省令になっているんですね。ですから、今のところ大体これどれぐらいの、まあ法律は二百五十本とかいう話を聞きましたけれども、大体どれぐらいの規定が、さっきおっしゃった法律又は政省令で規定している文書、民間に保存が求められている文書は何項目ぐらいあるのか、大体それは把握されているんでしょうか。

=政府参考人(桜井俊君)=

 このe―文書法案によりまして、様々な法令で義務付けられております定款ですとか、あるいは決算関係書類などの電子保存が容認される見込みでございますが、その規定数は約千二百でございます。

=松井孝治君=

 その千二百規定、これはそうすると、この法律が対象としてない、想定としてないものはどれぐらいあるんでしょうか。

=政府参考人(桜井俊君)=

 このe―文書法案の適用を除外される見込みの規定数というものは約百三十規定でございます。

=松井孝治君=

 今は通則法についておっしゃったのかなと思いますけれども、それと整備法で義務付けられている、対象とされている部分を含めていくと、そうすると分母が、通則法でいうと千三百何十規定のうち千二百規定ぐらいを対象にしていくということでよろしいですね。──うなずいておられるから結構です。

 それでは、これは先ほど同僚議員の御質問にもありましたけれども、除外される、今想定されているものでいうと百三十程度除外されるということでございましたけれども、これ政務官の方から、どういうものが具体的に、この電子保存をオプションとして認めるものではないもの、どういうものがあるのか簡単に、何か三類型ぐらいあるというふうに伺いましたけれども、もう一度確認的に御答弁いただけますか。

=大臣政務官(西銘順志郎君)=

 お答えをいたします。
 先ほど秋元先生から質問ございましたけれども、容認されないものにつきましては、安全のために船舶に備え付ける書類、緊急時に即座に見ることを求められるもの、条約により保存が義務付けられており現に書面で保存することが国際的に行われている書類、免許証、許可証等、法的地位等を第三者に標章する書類等でございまして、これらは電子保存の対象にはなっておりません。

=松井孝治君=

 素朴な質問なんですが、そういう要件が明確にあって、私もその要件を伺って、なるほどなと思いましたが、そういう要件をどうして法律上明定されないんですか。

=副大臣(七条明君)=

 今、それについては私の方からお答えさせていただこうと思いますけれども、e―文書法そのもの自身は、民間の中で、今民間事業者等に対する書面による保存義務について、統一的な方針等の下に原則すべて電子保存を容認することとすると。いわゆる若干例外があるということもあるんだろうと思いますけれども、しかしながらITの進展は急速に進んでおりますし、ITの技術水準の向上により、将来的に代替できない範囲が縮小していくものと考えられております。

 その関係も含めまして、いかなる措置が必要かについては、保存義務の課せられている制度ごとに、その目的、罰則等による抑制力の有無、あるいは改ざんというような、今虚偽記載がなされる危険性やその影響の程度等が異なっているということなどから、ITの技術水準やら制度趣旨に応じて的確な電子保存が行えるよう電子保存の対象範囲と要件について主務大臣の判断にゆだねることとする、方法については主務大臣がゆだねることにすると、こういうような内容になろうというふうに思っています。

=松井孝治君=

 そこがちょっと引っ掛かるところでありまして、そもそも三要件、今政務官の方から割と明確におっしゃっていただいて、それを、ただ法律の趣旨等によっても違うし、技術革新のスピードも速いので、弾力的に見直しておくためにやっぱり省令にして、なおかつ各省がその法律の運用状況を見ながら的確に対応していくべきだという趣旨は分かるんですが、それは性善説的に見ればそうだと思うんですが、悪く取るつもりはないんですけれども、せっかく内閣全体でIT戦略本部でこれは電子政府を作るという意味で大事なことだということで、電子政府のみならずIT社会をより高度にしていくということでやっておられるんですが、これ各省の省令にゆだねられてしまいますと、さっきせっかく政務官がおっしゃった三要件といっても、各省が、やっぱりこれは見読性が、緊急時の見読性が求められるといって、何でもかんでもそれは、これはちょっと電子化には必ずしも適さないというふうに解釈する余地があるんじゃないか、あるいはどんどん情報革新、情報技術の革新が進んでいるにもかかわらず、いやいや、なかなかこれは改ざん防止という意味においてはこの程度では十分ではありませんといって、やっぱり文書にしておいてくださいというようなことが起こりはしないかという懸念が一応理念上はあるわけですね。

 少なくとも、省令に落とすんであれば、政令というのもあるわけですね、内閣全体で決める、これであれば、自動的に各省ではなくて内閣全体が横のチェックができるわけですが、そういう政令でもなくて省令にしている。そうなってくると、各省ごとにばらばらに対応がなってしまうとか、非常に前向きな官庁と余り積極的でない官庁、そういうところによってばらつきが出る。現に、例えば国税なんかは扱いが違っていますね。

 これは当然守るべき法益が違うから、一律的に全部一緒のスピードでやれとはなかなか言えないわけですが、ただやっぱり全体として、このさっきの除外の三要件をどう解釈するか。これ省令で決められるなら決められるでもいいんですけれども、やはりそれは内閣全体として、各省の対応にばらつきが出ないか、あるいは余りそういうことはないということかもしれませんが、サボタージュのようなことが行われないのか、そこを十分チェックする必要があると思うんですけれども、先ほどの省令でこれは規定するということ、それから除外要件の解釈もしたがって各省が一義的には握っているわけですが、それでばらばらにならないというようなことを担保するために、これ何らかの政府として対応をされるおつもりはありますか。副大臣でも結構ですが、あるいは大臣でも。

=国務大臣(棚橋泰文君)=

 松井委員にお答えをいたします。
 この分野は松井先生、もう第一人者的な知見をお持ちでございますし、また今の御質問にございましたように、行政組織の中も非常によくお詳しい先生にお答えするのは大変緊張いたしますが、少しお答えをさせていただきたいと思います。

 まず、硬い答弁をさせていただきますと、主務省令で、なぜ主務省令ごとに任せるのかということですが、これは御承知のように、保存義務の課されている制度ごとに必要とする電子保存に係る要件等が異なることから、各制度を所管する主務大臣が決定していくことといたしております。

 これまた先生重々御承知でしょうが、要は、文書の保存に関してどのような目的でどのような形で保存をさせるのか、あるいはそれに対して罰則等がどうあるのか。これはそれぞれの法律によって法益が正に先生のお話にございましたように違いますので、異なっておりまして、今法案は文書での保存を電磁的な保存に変えることを選択肢として認めるということでございますので、それをどのような形で、またどのような、例えば今お話にございましたように、国税でいうと、領収書の範囲を幾らまでの領収書までなら認めるのかというようなことも含めて、基本的にはそれぞれの個別法の法益、法目的に従って、主務省令が文書として、書面として保存することを求めていると。それと、ある意味ではパラレルな形での電磁的記録での保存を認めるという観点から主務省令にゆだねているというふうに私は考えております。

 ただ、おっしゃるように、やはり現実に各省それがばらばらになって、本来やはり法目的からしても、あるいは政府全体のIT化の進行という観点からしても、この部分はやはり電磁的記録による保存を認めるべきではないかというようなものが、個別の主務省令の中でそれが認められないというようなケースが生じるようでは、これはせっかくこの法案を今御審議いただき、もしお通しをいただけるんでしたら、お通しをしていただいた意味が弱くなりますので、ここの部分はやっぱりきちんとフォローしていかなければいけないというふうに考えております。

 政府全体といたしましては、今先生の御指摘の趣旨も踏まえながら、さらに、民間事業者等の意見も聴きながら、さらには民間の保存コストの削減と、それから各法令で義務付けられている書面による保存の目的、これらのバランスを考えた上で、まず必要に応じて省令のひな形を私どもとしては示してまいりたいと思います。

 それから、各府省の主務省令の規定内容の整合を図ってまいりたいと思いまして、こういった一体的な取組を推進すると同時に、IT戦略本部を中心に各府省の主務省令の制定作業の進捗状況の管理などを行ってまいりまして、先生の御懸念の問題が発生しないように努力してまいりたいと思います。

=松井孝治君=

 御丁寧な答弁をいただいたと思います。是非そうしていただきたいと思うんですね。
 今私が申し上げた懸念以外にも、多くの共管の法律というのはあるわけですね。それで、民間事業者が、例えば国土交通省と経済産業省共管で、それぞれの大臣に文書を提出し、それを保存しなければいけない。これが、個別の省令で国土交通省と経済産業省が全然違う省令を作って、e―文書化の基準が異なっているとこれは民間事業者は混乱をいたします。

 それから、このちょっと法案を拝見をいたしまして気になったのは、当然なんでしょうけれども、省令をいついつまでに策定するという規定がないんですね。これは、私の理解としては、法律が施行されるときには当然、このさっきの千二百項目をカバーするような省令というのが各省ごとに、余りばらばらではなくて恐らく束ねて、この法律に関してはこういう条件でe―文書化は認めるというようなことを列記したような省令が出るんだと思うんですが、これも性悪説的に見ると、法律ができても省令が制定されなければ事実上効力を発揮しないということも想定されるわけですので、やはり、これは大臣から御答弁いただきたいんですが、法律の施行前に各省の省令の整備を推進すると。

 それは相互に整合的なものである、あるいは民間事業者に混乱を招かないように、やはり事前に、まあ政令とまで言わなくても、やはりIT戦略本部で、さっき大臣が正におっしゃっていただいたようにチェックをし、また督励をしていただく。その中の水準も、それは例えば改ざん防止のために、ある一定の技術は必要でしょうけれども、余りにもそれが、そのハードルが高くなってしまうと、事実上電子保存も認めないという形になってしまいますから、そこはよく中身も精査していただけるかどうか、その辺りについて大臣の御決意を伺いたいと思います。

=国務大臣(棚橋泰文君)=

 お答えをいたします。
 松井先生がおっしゃるとおりでございまして、省令がこれはできなければ意味がないわけでございまして、当然のことながら、この法案、お通しをいただけるんであれば、主務省令につきましても、来年の四月一日の法の施行を前提として、内閣官房において各府省の省令制定作業の進捗状況をきちんと把握した上で、できるだけ早いタイミングで制定されるようにきちんと努めてまいりたいというふうに思っております。

=松井孝治君=

 よろしくお願いします。
 一点、これ衆議院の議事録を拝見しておりまして、これは税務関係の文書の改ざん防止、まあ改ざん防止は非常に大事なことだと思うんですね、特に税務関係であれば、そういうことも試みる方々もいらっしゃると思うので。そのときに、税務関係の文書保存期間が七年。今現実にタイムスタンプとか電子署名とかいうようなサービスが民間で提供されていて、そういう技術を用いてその改ざん防止をチェックできれば電子文書による保存を認めていくと。

 ところが、七年ですと、実際のタイムスタンプを今提供している事業者が、必ずしも七年のものが余りないという話があったんですね。そうなってくると、国税当局のお話も事前に伺いましたが、いや、その場合は、例えば七年だったら、もし三年までしかタイムスタンプ、今サービスが行われていないなら、やっぱり国税当局としては途中で、ローリングっていうんでしょうかね、して、それがエクスパイアするときには新たにタイムスタンプを押してもらうとかいうような形を求めていきたいとおっしゃる。これは、だからe―文書化の一つの条件として国税はそういうものを求める。若干、内閣の答えはちょっとニュアンスが違って、ほかの技術と組み合わせればうまくいけるんじゃないかという御答弁もあったように私は理解をいたしましたが、これも実際に民間でどういう改ざん防止技術が出てくるかによって変わるわけですね。

 その後、いや、七年カバーするようなタイムスタンプのサービスを提供するという事業者が出てくればそんなことも必要でなくなるわけでありまして、これは、何が私言いたいかというと、やっぱり先ほど同僚議員からの御質問にもありましたけれども、日進月歩ですから、この技術は。省令の内容も、一回作ったからこれいいということではなくて、これもある期間ごとにIT戦略本部でこの省令が本当にいいのか、やっぱり僕見直していく必要があるんじゃないかと思うんですが、その省令を、見直しも含めてきちっと各省の省令チェックしていく、そういう姿勢で臨まれるということでよろしいですね。

=国務大臣(棚橋泰文君)=

 お答えいたします。
 正におっしゃるとおりでございまして、これは、現在の技術を前提にして当然のことながら省令は定められるものですが、この分野の技術の進歩は先生お話しのように非常に早うございまして、技術的にクリアすべき問題がクリアされた段階では、これは当然のことながらその省令の見直しもあり得べきというふうに考えておりまして、そういう観点から、私どももまた、一度省令ができたからそれで終わりというわけではなくて、技術の進歩に合わせて適切にまた話をしてまいりたいと思っております。

=松井孝治君=

 副大臣にお尋ねしたいんですけれども、これ、省令が各省から出てきて、さっきの審議官からお答えいただいた内容でいうと千二百項目とか、そういう項目にわたる省令が出てくるわけですから、相当膨大な省令が出てくるわけですね。

 普通、民間事業者にとって、省令をわっと出されてもなかなか理解しがたいわけでありまして、これについて、例えば年度末なら年度末に、大体省令が出そろったところでですよ、この法案の成立が前提ですが、何らかの形でまとめて民間事業者向けに、こういう文書については電子文書保存が可能になりましたよというような広報をされる予定はございますか。

=副大臣(七条明君)=

 今先生、もう既によくこれお分かりいただいているから、広報した方がいいという意味のことでおっしゃっていただいているんではないかと思うわけでありますけれども、e―文書法のメリットとデメリットがあります。メリットというのは、これはもう当然のことながら、民間の皆さん方に対してできるだけ多く周知徹底をしていく必要というのは、もうこれは出てくることは事実でありますし、先ほど来話が出てきましたデメリットの方のいわゆるセキュリティーをどうしていくかという話の防除ということも、これはしていかなきゃいけないものもあります。

 ただ、e―文書法の今度の法案、通則法により、いわゆる電子保存が可能になる文書の範囲やその保存方法については、制度を所管する各府省は、府や省及び内閣官房においてインターネットを通じて国民への周知を図るとともに、必要に応じて、先ほど先生が言われました、各府省が省令を制定する段階においてパブリックコメントをする、それを求めていく等々の適切な方法等で本法案の周知徹底を図っていくことがやらなければならない、正に今先生がおっしゃられるようなことをやらなきゃならないと、こういうふうに考えておるところでございます。

=松井孝治君=

 衆議院でも多少議論はなされたようですが、やはりこういうe―文書化を進める上で、必ずしも今そういうことに敏感な方々ばかりではないですね。中小企業の方々とかは、どういうふうにしたらいいのかとか、あるいはそもそもどんな文書がどうなっているのかというようなことも含めて周知徹底されていないと思うんですね、もちろんこの趣旨は、これからですから。今おっしゃった、インターネットを通じてという話もありましたけれども、これはいろんなやり方で、その業態にもよりますし、この千二百項目拝見すると、本当に幅広い法律に基づく文書が対象になっていますので、これはきめ細かく広報をしていただきたいと思います。場合によっては業界団体通じてある種の啓蒙普及というか、こういうやり方もできますよというようなことも含めてきめ細かくやっていただきたい、これは御要望しておきたいと思います。

 それから、このe―文書法案に関していうと、最後に棚橋大臣に伺いたいわけですが、これ、民間事業者からいうと、まあ霞が関といいましょうか、国の関係の文書はこれで進むかもしれない。でも、実際問題、国の関係の文書であろうと地方の文書であろうとも、やっぱり紙を保存しなければいけないという意味においては同じような負担があるわけですね。これはどうしても地方自治の範疇に属する話だと国が強制するわけにはいかないと思うんですが、しかし、電子政府を、電子自治体を作るということも国はトータルで計画を作っておられるわけですから、地方自治体に対しても積極的にこのメリット、あるいは技術的助言も含めて、これは指導というとちょっと言葉が古いですけれども、是非情報提供し、地方自治体の電子政府化というものを後押しされるおつもりがあるかどうか、その点、簡明で結構ですので、お答えいただけますか。

=国務大臣(棚橋泰文君)=

 お答えをいたします。
 簡明にということであれば、正におっしゃるとおりでございまして、私どもとしても、地方自治体においても同じような取組を是非していただきたいと思っております。

 ただ、正に先生が御指摘なさったように、地方自治への配慮の観点から本法律の適用対象からは除外しておりますが、しかし、これは国民ないし住民という目線から見たときには、国であろうとあるいは地方政府であろうと関係ない、同じようなやはり選択肢を与えてほしいというのが当然ニーズとして出てまいるわけでございまして、先生の御指摘の趣旨に従いながら、情報提供等、適切に努めてまいりたいと思っております。

=松井孝治君=

 このe―文書法案に関連して、棚橋大臣は国のIT戦略本部の副本部長、小泉総理大臣が本部長ですが、事実上の私は責任者だと理解をしているわけですが、IT社会を、高度なIT社会を構築する上で若干この法案に関連して御質問をさせていただきたいと思います。

 これは以前、私が決算委員会でも取り上げさせていただいている問題でありますが、いわゆるIT調達の問題、各省庁の古いレガシーシステムと言われるこの問題の解決に向けて今政府は努力を始めていただいているわけでございますが、今日、特許庁からも政府参考人お見えいただいておりますが、特許庁は既に今年度の、十六年度の予算で残債問題を処理するためのたしか二百八十億円近い予算を計上されて、一部その残債をもう、二回に分けて、もう一回は既に、第一弾はある程度解消されたというふうに聞いております。

 そうすると、特許庁の十七年度要求のこのIT調達、特許の情報化の、機械化の予算がさぞや下がるのかなと。元々は、サービス、迅速な特許審査というのは、サービスを上げてコストを下げるためにこれ残債を解消してオープンな入札システムに変えるというふうに理解していたわけで、十七年度はじゃどんな結果が出るのかなと思いましたら、十七年度は大体今までの、十六年度は残債消化がどんと普通の単年度分に同じぐらいの金額が乗っていますから倍ぐらいの予算計上になっていたんですが、それ以前のレベルとほとんど同じ金額の予算要求になっていますね。

 これは、時間を節約するために私の理解を申し上げれば、残債を解消したからといってすぐにオープン化できるわけではなくて、そのオープン化のための準備をして、それをWTOに適合した入札をしなければいけないから、十七年度ですぐに減るわけではないというふうに理解をしているわけですが、今日、政府参考人お見えでございますので、この特許庁のIT調達というか、レガシーの解消に向けてどういうメリットがあると考えるのか。あるいは今、私、十七年度の予算は以前の平年度の水準とそんな変わらないじゃないかと申し上げましたが、むしろそれは十八年度以降、こういう調達を自分たちとしてはしたいと思っていて、それによってどれぐらいコストが下がると考えられるのか、あるいはサービスの向上につながると考えておられるのか、その辺りを御説明いただけますでしょうか。

=政府参考人(澁谷隆君)=

 お答えいたします。
 御指摘のデータ通信サービス契約につきましては、平成十六年度中にシステム開発費用の残額であるいわゆる残債を一括して支払うということによりまして、平成十七年度から脱却をするというふうに考えております。これによりまして、データ通信サービス契約で開発したソフトウエアの著作権が特許庁に帰属することになり、特許庁自らが主導的にシステム開発を行うことが可能になります。このため、十七年度以降におきましては、新規システムの開発、ハードウエアの調達等について、順次WTO協定に基づく一般競争入札を行っていくことでそのコスト削減を図ってまいります。

 ただし、平成十七年の話でございますが、さきの通常国会で通していただきました特許審査迅速化法の実施に向けまして、インターネット出願への対応、ユーザーの利便性に向けたシステム開発のための新規経費の発生が見込まれております。そのために、平成十七年度、単年度におきましては、必ずしもシステム経費総額の削減に至るものではございません。

 他方、平成十八年度以降につきましては、本年十月に公表いたしました特許業務システム最適化計画に基づきまして、現行のシステム経費につきましては、最適化計画実現後には二〇から三〇%程度、少なくとも四十億円程度の削減の実現を目指しております。

 また、サービスの向上につきましては、インターネットを使いました二十四時間、三百六十五日出願を可能とするシステムの構築などによりまして、出願人、代理人などの外部ユーザーに対しまして、より利便性の高い行政サービスを提供していく計画でございます。

=松井孝治君=

 これは、IT調達の問題点、レガシーを解消していく、適正化していくというのは、これは口で言うほど簡単なことではないと理解しておりまして、今、特許庁のお話を伺いましたが、特許と貿易保険が先行事例、貿易保険はもう独立行政法人になられたので少し、ほかのものとは同じようには扱えないかもしれませんが、私はそう考えております。

 CIO補佐官会議というのがありまして、実はそのCIO補佐官会議は、連絡会議は、特許庁のシステムというのは、今やろうとしておられる改善というのは先進事例だというふうには言われているんですが、このCIO補佐官に言わせれば、そのグループに言わせれば、やはり経費の圧縮を検討すべきだといってまだ宿題が、これは今年の三月でしたか、特許庁が一応方針を決められた後だと思いますが、やっぱりもっともっと圧縮できるんじゃないかという宿題も出されていると思います。

 そういう意味で、今日は残された時間で特許と貿易保険の例を見ながら、どうやったらIT調達というのは適正化できるのか、そこの教訓のようなものを少し伺っていきたいと思っております。

 貿易保険の方も参考人で独立行政法人からお見えをいただいておりますが。これは既に貿易保険の方は新しい、これは第四次のシステムでしょうか、ソフトウエア、大規模なソフトウエア開発を既に開始をしておられます。それはもう落札が済んで、落札した事業者の方々と貿易保険、独立行政法人との間で新しいソフトウエア、大規模なソフトウエア開発を今実施中というふうに伺っております。私が聞いている限りでは、それを複数年度で、二か年に及ぶ開発ということで契約をして、今それを進めておられるというふうに伺っておりますが、この第四期貿易保険情報システムの開発、実際、入札手続も行われて、今現実にそのプロセスを進めておられるお立場から、参考人に、この貿易保険の場合は特許とちょっと状況は違うとは思いますけれども、どういう点が非常に重要なポイントであったのか、留意すべき点は何なのか、あるいは今後のいろんな政府のIT調達を改善していくためにもどういう点が非常に大きな課題なのか、その辺りについて御意見をいただきたいと思います。

=参考人(畑幸宏君)=

 お答えいたします。
 日本貿易保険の中期目標におきましては、次期システムの効率的な開発を行うよう定められております。この内容と経済産業省電子政府計画の趣旨を踏まえまして、今年三月に次期システムのソフトウエアに関する入札を実施いたしました。その際、質の高いシステムを調達するために以下の三点に留意をいたしました。

 第一に、良いシステムを調達するには質の高い詳細な発注仕様書が必要であることから、入札者と独立したITコンサルタント企業と共同でこれを作成いたしました。第二に、初年度は安値落札により低コストで調達ができても、翌年度以降の随意契約により最終的に高コストになるという単年度予算主義の弊害を避けるべく、二年間の開発期間全体を入札の対象とした複数年度契約方式を採用いたしました。第三に、質の高いシステムを調達するため、加算方式によります総合評価落札方式を導入し、コスト面だけではなく、品質、技術面もコストと同じ割合で評価をいたしました。これらにより、国民に対して提供するサービスの質も考慮した費用対効果の高いシステム開発が可能となるよう工夫しております。

 なお、当該システムの開発につきましては、二〇〇六年一月の稼働開始を目途に、今年四月から約二年間のシステム開発を鋭意推進しております。

 今後とも、電子政府計画の趣旨に沿って効率的かつ円滑なシステム開発に努めてまいりたいと存じます。

=松井孝治君=

 ありがとうございます。
 幾つかのポイントがあったと思うんですね。特許庁、これから特許庁の場合は新しいものを発注していただかなければいけないので、これはもう頑張ってやっていただくしかないわけですが、貿易保険の場合は更に特許庁よりも進んでいて、実際もうその発注までしておられる。今受注されたところと一緒になって新しいシステム開発を正にプロジェクトチーム方式でやっておられるというところなんですが、特許庁の場合は、これ、一年分の予算、だから二百七十七億円でしたよね、残債の処理、これを特別会計でやったとか、あるいは一般会計繰入れはたしか今特許庁なかったですよね、最近はね。そういう状況の中で、比較的健全な特別会計の中で、本来の一年分の予算計上を残債処理ということでできた。これは普通のシーリング方式の予算編成ではまあちょっとなかなかあり得ない、一般会計ではあり得ない話かもしれません。だけれども、それを特許庁はできたから、今までの発注しておられたソフトウエアの著作権というのを特許庁に帰属させて、そしてオープン化をこれからされるということができたわけですね。

 貿易保険の場合も、これは独立行政法人で、しかもこれ、独立行政法人日本貿易保険は運営交付金を受け取っていないですね。要するに独立採算でやっておられて、それが最近黒字になったという状況もあったと思いますが、複数年度の予算で予算を組まれてやられた。

 これは何で複数年度かというと、大規模なプログラムの開発というのは、これはもう大臣よく御存じだと思いますが、そんなの一年とかでできないんですね。しかし、それを単年度でやろうとすると、初年度は安値落札をしておいて、そうするともうそこから逃れられませんから、二年目はどんと、これは本当は印刷して配るべきなんですが、最初この落札を安値でしておいて、二年目でどんとその元を取ってしまうというか元以上のものを取ってしまう、こういう形で新しいシステムを開発するという形が行われるわけですね。

 ですから、貿易保険も恐らくそういうことだと思いますが、非常に大きなプログラムの場合は、やはり貿易保険の業務をどう改善するかとか、それが最終的にそのサービスの受益者にどう伝わっていいシステムを作るかということを考えながら、二年間ぐらい掛けて、ベンダーといいましょうか、そのソフトウエアの開発者側と時間を掛けて膨大なプログラムを作り上げていくわけですね。これができるというのは、結局、独立行政法人で、いろんな意味で単年度予算ではなくて複数年度予算が許された、あるいは特許庁のようなある種の特殊な特別会計の状況にあったから私はできたと言っても言い過ぎではないと思うんです。

 今、これもIT戦略本部の大きな仕事の一つだと思いますが、各省のレガシーシステムを解消するということで、各省庁が刷新調査あるいは適正化計画というようなものを作りつつあるところだと思うんですが、私が非公式にお役所の話を聞く限りにおいては、頭抱えておられるところが多いらしいです。

 というのは、それだけの新しいもの、一回過去のものを整理する。そうすると、著作権を取り戻すところから含めて、ソフトウエアの著作権を役所に取り戻すというところからやらなければいけない。そのために、じゃ買い戻すための予算をどう処理するか。そして、新しいものを作るときに、これ、大きなプログラムであればあるほど、やっぱり単年度予算の範囲内ではできない。こういう状況の中で本当にどうしたらいいか。まして、特許庁とか貿易保険の方は、畑審議役なんかもそうだと思うんですが、ある程度プログラムのシステムのプロがいらっしゃるところはまだいいんですけれども、そういう自分たちが発注書、仕様書を書くに当たっても、仕様書書けるような人もいない。結局、そうするとコンサルタントに頼んで、またそのコンサルタントが本当に独立なのかどうかよく分からなくて、ベンダーとつながったりするわけで、その遮断をしながら一番最適なITシステムをどう作り上げていくかと、これは本当に大変なことだと思うんです。

 その意味で、これは大臣に是非御答弁をいただきたいんですけれども、特許庁の場合は、これ、昨年からモデル事業というのがあって、ニュー・パブリック・マネジメントの観点から、複数年度予算、厳密な意味での複数年度予算ではありませんが、それを認めるモデル事業というものが、十六年度に十項目ぐらいですかね、認められて、内閣として、その中に特許庁のこのシステムの予算の部分は一応入っているんですね。ですから、これから恐らく特許庁は新しいシステムを調達されるに当たっては、このモデル事業である程度弾力的な予算編成というものを求めていかれるということになろうと思うんです。

 棚橋大臣に是非ここは指導力を発揮していただきたいのは、これ十七年度のモデル事業、幾つかの、例えば警察庁の指紋業務用のシステムの更新とか、この十七年度の各省が要求しているベースのものは入ってはいるんですけれども、必ずしも、今レガシーシステムの解消ということでリストアップされているレガシーシステムがこのモデル事業に十分に入っていないと思うんですね、幾つかありますが、入っていますけれども。

 是非、このモデル事業の活用も含めまして、各省が本当に一番困っているのは、予算編成に当たっての弾力性をどう確保するかであります。そこは私は、予算を弾力化するということで、ノーズロになってはいけないと思うんですね。それから、しっかり成果は見極める。それはコストがどれだけ低下しているか、あるいはそれに伴って業務がどれだけ改善して効率化しているか、あるいはさっき特許庁が正におっしゃいましたけれども、特許の審査期間がそれでどれだけ短くなったかと。

 それをやっぱりある程度中期的、三年、四年の範囲でチェックをしながら、やっぱり予算編成に当たっては、長期にわたって物すごい税金の無駄をこのIT調達で日本政府は続けているわけでありまして、ここについて、大臣まだ御着任されてそんなに時間たっておられませんから、今後の指導力に期待したいわけでありますが、各省が財務当局とどういう予算折衝をしているのか、あるいは財務当局に対してやっぱり本当の意味での財政規律の確保が行えて、なおかつ国民に対するサービスが向上する、あるいは業務の効率化に資するようなシステムが導入できるような、これは閣内での指導力の発揮をお願いしたいと思うわけでありますが、大臣の御答弁をいただきたいと思います。

=国務大臣(棚橋泰文君)=
 お答えいたします。
 レガシーシステムの改革につきましては、松井先生が今お話しになったように多くの課題とそれからやはり越えなければいけないハードルがございます。特に単年度会計という原則の中で、私どもはやはり考えていかなければいけないという反面、正に今のお話にございましたように、システムの開発がそう簡単にあるいは短い期間にできるわけではないと。そのことが、結局、予算の効率的な執行にマイナスになっているんではないかという御指摘については、私どもなりにやはりこれはちょっと真摯に受け止めていきたいと思っております。

 今先生、モデル事業のお話をしていただきましたけれども、平成十六年度にこれは導入いたしまして、電子政府の対象事業としては取りあえず七事業を対象といたしましたが、平成十七年度予算では現在二十八事業を要求しておりまして、まずこれがレガシーシステムの改革にすべて直結するわけではございませんが、こういったものを活用しながら、一つは呼び水というか先鞭を着けてまいりたいと思っております。

 それからまた、先生が今御指摘になられましたCIO補佐官、やはりこういう専門的な観点から物を言っていただける方々のその知見も活用しながら、各省のレガシーシステムの改革にも生かしていきたいと思っております。何よりも今お話にございましたように、この分野はやはり政府一丸となって取り組んでいかなければいけないところでございますので、御指摘の趣旨も踏まえて全力で頑張ってまいりたいと思います。

=松井孝治君=

 是非、大臣の指導力をこれから発揮していただきたいと思います。注視しておりますので、よろしくお願いいたします。

 このIT戦略本部の大事な業務といいましょうか、一つの大きな柱が電子政府構築であったと思うんですね。

 一つ、せっかく特許庁来ていただきましたので、特許庁にお尋ねしたいんですが、元々特許というものは出願を受けられてしばらくするとそれを公表しておられましたよね。それは昔は特許公報という紙の媒体があって公表しておられましたが、それを大企業なんかは、特に特許をたくさん出願するところは一生懸命データに入力して、それぞれがデータベースを持って、どういう特許が既にどういう会社からもう出願されているのかということを常に照らし合わせながら特許の開発に当たっていたというふうに理解しているんです。

 ところが、それが特許公報という紙の媒体をある時点でやめられて、というのは、紙ではなくてもうそのデータで下さいという要望が非常に強くて、ある時点からそれをCD―ROMにされて、最近ではそれをDVDにして提供を、公表をしておられるというふうに伺っています。これで非常に民間の企業、特に新しい特許を開発しているところは非常に好評だというふうに受け止めているんですが、こういう特許の、何というんでしょうかね、公報に関する予算額というのはこれに伴って増えたんでしょうか、それとも減ったんでしょうか。別にずっと数字を言っていただく必要はないんですけれども、ピンポイントで幾つか数字を紹介していただいて、公報予算が増えたのか減ったのか、それであとは、公報の内容が好評になったのか、あるいは一部苦情があるのか、その辺りについて御説明いただけますか。

=政府参考人(澁谷隆君)=

 お答えいたします。
 御指摘のとおり、特許庁では、平成五年以降、順次、それまでの紙媒体による公報からCD―ROM、さらにはDVD―ROMによる発行に切り替えております。なお、今後、インターネット公報を検討しているところでございます。

 その結果、紙媒体による公報を発行していた平成四年度の公報発行に必要な予算額は百三十五億円であったところ、公報の印刷、製本費が大幅に削減されたために、DVD―ROMなどによる公報を発行している平成十六年度の同予算額は四十三億円というふうになっております。予算面においても電子化の効果が表れていると考えております。

 このような公報の電子化による予算の効果に加えまして、ユーザーニーズに合った特許情報に関するデータベースの構築、従来技術調査の容易化など、利用者の利便性も飛躍的に向上していると評価されていると考えております。こうした取組は政府のIT戦略本部の目指す方向性とも一致しており、引き続き特許庁として公報の更なる電子化に努めてまいりたいと存じております。

=松井孝治君=

 私は、大臣、IT化の効果ってこういうことだと思うんですよ。予算の金額でいうと百三十五億から四十三億に、三分の一に、三分の一以下に減って、なおかつ、やっぱり実際に特許の情報を利用している方々からいうと圧倒的に便利になって、それを更に前に進めようとしておられるということだと理解するわけですよ。それは、要するに予算が減って、なおかつサービスレベルを上げると。

 これは、この電子政府の構築ということで電子政府構築計画というようなものを作っておられるわけでありますが、政府全体でできているかということになりますと、私は残念ながら非常に遅れていると。その典型は何かというと官報でありまして、もう官報は、これもう大臣は官僚経験もおありですからよく御存じのとおりでありまして、ありとあらゆる政府の公式文書は官報によって国民に周知されるということになっているわけでありますが、これ、官報、今最近どうなっているか。さすがにもうデジタル化されているのかというふうに私ももう一回調べてみましたら、何と、いや、デジタル、デジタル化というかIT化されていますと。じゃ、どうなっているのかというと、PDFなんですね。デジタル情報としてテキスト情報を取り込めないわけですよ。じゃ、検索はどうなのかというと、これは印刷局が有料で検索を、サービスを行っていますと。政府の公式文書が相も変わらぬ紙媒体で、しかもそれを検索しようとしたら有料でお金取られると。これは恐らく印刷局自身の死活問題だからということだと思うんですが。

 これ、電子政府といったときに、これ官報で載せられる文書というのは、本当に法律、政令、さっきから出ている政省令、規則、告示、国会の議事日程から人事異動から白書のたぐいまで、とにかく政府の公式文書というのは基本的には官報に載ると。その官報自身が相も変わらず紙媒体で、いや、コンピューターで見れますよと、PDFですよと。しかし、画像で見たって、それは本当に自分たちで検索しようと思ってもできないわけですし、取り込めないわけですし。

 これを、これ今日実は質問しようと思ったら、いや、独立行政法人は所管は財務省ですが、それはもう言われたことをやるだけでありますと、所管は実は内閣府の官房総務課というところが見ていますということだったので、そこをいじめてもしようがないので。

 ただ、これ、大臣、これやっぱり電子政府を作るときに、政府の公式のいろんな文書を国民に知らしめるその官報が相も変わらずPDFですと、検索も有料で、お金もらわないとできません。これは是非改善をしていただきたいと思うんですが、もう時間も終わりになりましたが、最後の質問になると思いますけれども、その点についての大臣の御所見を伺いたいと思います。

=国務大臣(棚橋泰文君)=

 お答えをいたします。
 先生御指摘の趣旨、私も非常に理解できるところがございます。
 ただ、またこれも先生御承知のとおりでございますが、一つは、紙媒体の官報の購読者との均衡と、それからもう一つは、これはあくまでこれからまだ更に議論を深めていかなければいけないところではございますけれども、国立印刷局が運営費交付金によらずに独立採算で運営されておりますので、そういった正直言って部分があることは事実でございます。

 ただ、おっしゃるように、そもそも官報というものは政府の重要な情報を国民の皆様方にお知らせするものであって、その情報提供においては無料であるべきではないかという、これは多分、ITに絡むものだけではなくて、紙媒体による官報の在り方とも関係してくるんだと思いますが、御指摘は非常に私は重要な御指摘だと思っております。今ここでちょっとお答えすることはできませんが、少し内部で議論を深めてまいりたいと思います。

○松井孝治君 もう時間ですので終わりますが、是非その点は検討していただきたいと思います。印刷局にお勤めの方々もたくさんいらっしゃるわけですが、印刷局を守ることが第一義目的ではなくて、国民に対してどれだけ適切な情報を低廉かつ迅速に提供できるかというのが政府の役目でありますので、是非、政府部内で棚橋大臣がこの議論を引き起こして、そして近い将来また国会で私もこの問題質問させていただくつもりにしておりますので、是非そのときに前向きな御答弁をいただけるよう御検討いただきたいと思います。

 終わります。ありがとうございました。

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