平成十六年三月十八日(木曜日)
午前十時三分開会
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○内閣の重要政策及び警察等に関する調査
(内閣官房及び内閣府の基本方針に関する件)
(警察行政、青少年育成及び少子化対策、食品安全行政の基本方針に関する件)
(個人情報保護、科学技術政策、情報通信技術政策の基本方針に関する件)
(経済財政政策の基本方針に関する件)
(規制改革、産業再生機構、行政改革、構造改革特区、地域再生の基本方針に
関する件)
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=委員長(簗瀬進君)=
ただいまから内閣委員会を開会いたします。
政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官兼行政改革推進事務局公務員制度等改革推進室長春田謙君外二十一名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
=委員長(簗瀬進君)= 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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=委員長(簗瀬進君)= 内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、去る十一日に聴取いたしました国務大臣の所信に対し質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
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<省略>
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=松井孝治君= 民主党の松井孝治でございます。
ちょっと予定した時間より早いような気がいたしますので、官房長官がお戻りにならないのかなと思っておりますが、私がいただきましたお時間で、まず鳥インフルエンザ問題について政府側に質問をしたいと思います。
まだ政府側の関係者の方々がお座りになられていませんが、私も、地元京都府丹波町で今回鳥インフルエンザ問題が発生をいたしまして、先週、地元の三十キロの移動制限区域内を実地調査に行ってまいりました。市川副大臣お見えでございますが、もう当然実態把握しておられると思いますけれども、地元ではもう大変、特に移動制限区域内の養鶏業者さんは大変な状況にあります。
当然のことながら、これ今出荷ができませんので、一切売上げが立ちません。当然、その飼育に必要な飼料、えさ代、あるいは人件費、光熱費、出費は続いていくわけですから、収入がなくても支出だけある、しかも、そういう養鶏家の方々は別に御自分にとががあるわけでもない、行政の命令に従って出荷できないという状況におられるわけであります。
その状況の中で、もうかれこれ三週間近くが経過しているわけですが、実際にその移動制限区域で出荷もできないというところに対してこれいずれは補償が、山口県の事例を見ても国と地方で折半をするような補償があります。これは、その補償内容が十分かどうかというのは非常に議論があります。卵価は平均卵価ですから、恐らく京都府で手当てしているので言うと一個当たり八円台というような卵価。ところが、実際、平飼いの農家なんかで出荷している卵価は、私が実地調査でお話を伺ったところなんか、非常に、平飼いで三十円ぐらいで出荷している。もうこれは、八円の卵価では、とてもじゃないけれども、それが国、自治体合わせて全額補償されたとしてもとんでもない赤字になる。しかも、それもさることながら、今現実にもう三週間近くたとうとしているのに、一切この補償が出てこないんですね。
これに対して、副大臣、是非ちょっと御答弁いただきたいんですが、何らかの形で早めに、卵価をどういうのを基準にするかいろいろ議論があるかもしれませんが、少なくとも一定のキャッシュフローを、資金を回してあげないと、こういう養鶏農家はもう経営が立ち行かないわけですね。これについて、もっと具体的に早く、概算でもいいですから、一定の金額でいいですから、まずその移動制限区域内で販売ができない農家に対してしかるべき補償措置を、もうこれ明日でもあさってでもこれは早く下ろしていただきたいと思うわけですが、副大臣、いかがでしょうか。
=副大臣(市川一朗君)=
ただいまの松井委員のお話は、非常に現地をよくごらんになり、また地元事情に詳しいお立場でのお話でございますので、大変私もそのとおりだなと思いながらお聞きしたところでございますが、細かな点はともかくとして、一応、今政府としては予備費を使って必要な助成措置、補償措置等を行うという考え方で進めておりますので、予備費の性格上も含めまして年度内に何とか支払えるようにしたいというところで取り組んでいるところでございます。
=松井孝治君= 是非、これもう本当に一切売上げがないわけですから、これ、ただでさえも養鶏農家は自転車操業のところが多いです。その中で、これ年度内と今一定の期限を切られましたけれども、私、日曜日に、この前の日曜日に養鶏農家を五軒ほど回ってお話を伺ってきたんですが、皆さん同じです。とにかく、一日も早く、全額でなくてもいいから、まず、収入がないわけですから、そこの部分を何とかしてほしい。もしそれが、補償措置の手続が掛かるんだったら、その補償が出るまででもいいですから、とにかく、それこそ無利子、無担保、無保証のお金を、その補償が出たらそれで返してもらうということででもこれ融通を付けていただきたいと思います。
これ、副大臣、今、いや、融通しますというふうにおっしゃらなくてもいいですけれども、これ直ちに、年度内というふうにおっしゃらずに、直ちにちょっと事務方に指示をしていただけるかどうか、そこだけ、副大臣、御答弁いただけるでしょうか。
=副大臣(市川一朗君)= 一応、政府としての予備費の支出ということになりますと、やはり税金の支出でございますので、一つの基準に従ったいろんな考え方もきちっと整理してやらなきゃいけないというのは松井委員も御存じのとおりだと思いますが、できるだけそういうことも含めまして早期な対応ができるように取り組めという御指摘に対しましては、そういう方向で努力したいと思います。
=松井孝治君= これは実際に養鶏農家も被害者なんですね。当然、安全を確保するというのは政府のまず第一義的な任務だと思いますが、これはそういう被害に遭った養鶏農家やあるいは実際の出荷制限が掛かっている養鶏農家が大変な目に遭うということになってしまいますと、それを隠そうと、あんなことになったらもうとてもじゃないけれども立ち行かないということになれば、いや、多少のことはあるけれども、これは内々で処理してしまおうというような動きが出てこないとも限らないんです。ですから、そこは、いざ感染があったときには速やかに行政に報告をするというそういう傾向をきちんと確保するためにも、私は、実際被害が出たときには迅速に行政はそれは助けるんだと、実際出荷できないわけですから、その措置をきっちりお願いしたいというふうに思います。
それから、時間もありませんので、ちょっとこの安全面に関する、これは政府も対策をされて罰則強化、家畜伝染予防法の十三条で今農家、鳥の所有者に届出義務が掛かっていますね。これ、ここについての届出義務違反をした場合の罰則強化を検討されているというふうに伺っております。それは大変大事なことだと思っています。
ただ、これは今日政府参考人にもおいでいただいておりますので政府参考人に伺いたいんですが、私もこの問題が発生いたしましたときに政府参考人、課長から直接お話を聞かせていただきました。その当該丹波町で実際感染が広がって通報が遅れた事業者に対して、これ、今の家畜伝染予防法の罰則の適用があるんですかというふうに伺いましたときに、政府参考人も覚えておられると思いますけれども、今の十三条の運営を、細かい運営方法を記載した課長名で通達が出ていますね、それを見る限りにおいて、所有者に対して、あの鳥が実際死んでいるわけですが、あの鳥が患畜又は疑似患畜、あるいはおそれ畜というふうに判断する能力が所有者にはないと、したがってあれが鳥インフルエンザにかかって死んだものかどうかという判断する能力は家畜防疫員に与えていると、そのマニュアル上ですね。そういうことだと、所有者に対して実際十三条第一項に基づく届出義務違反を追及しにくいという御説明があったと私は記憶しているんです。そういう解釈で今でもよろしいんでしょうか、政府参考人。
=政府参考人(栗本まさ子君)=
現在、家畜伝染病予防法におきましては、家畜が患畜又は疑似患畜となったことを発見したときは、獣医師又は所有者が遅滞なく届け出なければならないというふうにされております。
高病原性鳥インフルエンザの場合、いろいろな症状が出ますのでその辺はなかなか判断しにくいということはございますけれども、患畜又は疑似患畜の基準につきまして、法令上、委員御指摘のように定量的な基準は特に示しておりませんけれども、疾病をめぐる状況を踏まえて判断するということになります。
実際に、更に精査を要するわけでございますけれども、我が国でも非常に伝播力が強い疾病が発生している、そして全国的な警戒体制がしかれていて早期の通報が強く求められている中で、当該養鶏場において死亡羽数が急増するといった状況が起こって、またそれが継続するというふうなことになりますので、こういう場合に該当するというふうにも考えられます。
=松井孝治君= 確認したいんですけれども、十三条一項は家畜が患畜又は疑似患畜となったことを発見したときはという義務規定でありまして、それが本来は獣医師が判断するんですが、その獣医師による診断又は検索を受けていない家畜又はその死体についてはその所有者に届出義務が掛かっているわけですね。問題は、そのマニュアル上、患畜又は疑似患畜となった場合にはと書いてある、患畜又は疑似患畜であるかどうかの判断は所有者ではなくて家畜防疫員が行うというふうにマニュアルにしてあるわけですよ。こういうマニュアルのままであれば、これ、法律で罰則強化したって、いや、これは患畜である、要するにその鳥インフルエンザにかかった鳥であるかどうかは家畜防疫員が判断するんですと、私は腸炎だと思っていましたと言えば、通報義務が掛からないわけですよ。幾ら罰則を強化したって、これだったらざる法のままじゃないですか。
そもそも、私は、この課長名で通達を出されているこの鳥インフルエンザ防疫マニュアルを見直さないと結局同じことになるんじゃないかと思いますが、このマニュアル、抜本的見直しをされるおつもりはございますか。政府参考人。
=政府参考人(栗本まさ子君)= マニュアルは先般三月十日にも改正をしておりますけれども、この中に、本病の症状は多様であり、症状のみでは本病を、「症状のみで本病を否定することは困難である」といったようなことを書き加えております。何か疑いのあるときは直ちに家畜保健衛生所の方に届け出てもらう、報告してもらうというようなことを書き込んでございます。
あわせまして、獣医師に対しましても、直ちに、獣医師が疑った場合にも「直ちに家畜保健衛生所に届出を行うこと。」というふうに三月十日付けで追加をしてございます。
=松井孝治君= ここを厳格にしていただかないと、その分、逆に言うと、政府はきちんと啓蒙普及に努めて、どういう症状があるかということを全国の養鶏業者などに周知徹底をしないと、養鶏業者からいっても必ずしも十分な知識がなければ何が疑わしいかということが判断できませんので、十分な情報提供をした上で、しかしこの十三条一項の判断、その届出義務に関してはそこは広く取るというふうにしていかないと、今後とも、仮に農林水産省は告発されたって、それは司法の判断で、有権解釈でそこまでの義務は掛かっていないということになりかねませんから、そこは善処方をお願いをしたいと思います。
次に伺いたいんですが、これ、私どもも民主党としても、これ対策本部を作って鳥インフルエンザの問題について今法案も議論をしているところでございます。そのときに、我々も議論が分かれている問題として、鳥へのワクチン供与をどうするかという問題があるわけであります。
これ、政府の中でも今検討をしておられるというふうに聞いてはいますが、養鶏業者からいうと、こういうもう一羽でも鳥インフルエンザにかかってしまえば、もう当該養鶏業者は本当に倒産の危機に瀕します。それから、同時に、その地域内に大変な迷惑を掛けることになるわけですから、何とか鳥へのインフルエンザワクチンの投与を許可をしてほしいという意見はあります。
ただ、同時に、そういうインフルエンザワクチンを投与した場合に食品への影響はどうなるのか。あるいは、食品の安全性だけじゃなくて、ワクチンを供与するということは菌が入ってきても免疫があるということですから、鳥がウイルスを保菌状態になってしまうと。そうすると、ウイルスは広がっているけれども鳥インフルエンザの症状が出ないということになってしまうと、これは家畜飼育上の問題もあるかもしれないし、それよりも怖いのは、養鶏業者の人がそこでえさをやったり何だかんだする、出入りする人たちが全部、鳥が保菌して発症していないということだと分からないわけですから、その人たちがやはり大量にウイルスを摂取することによって、やはりまれにある人への感染ということのおそれもあるわけであります。
まず、小野担当大臣がお見えでございますので、農林水産省及び厚生労働省から鳥へのインフルエンザウイルスの投与について、食品の安全性についてどういう影響があるかということについて調査をしてほしいということで依頼があって、今たしかパブリックコメントに付されているところだと、一定の判断をされていると伺っておりますが、どういう御判断をされたんでしょうか。
=国務大臣(小野清子君)= ただいまお話しございましたように、鳥インフルエンザの不活化ワクチンに関しまして、食品の安全性につきまして農林水産省あるいは厚生労働大臣から、各大臣から三月一日付けで食品健康影響評価を求められたところでございます。
三月四日に開催をされました食品安全委員会会合におきまして、要請の趣旨あるいは内容につきまして農林水産省から説明を受けたところでございます。三月十日に動物用医薬品専門委員会におきまして、これは食品安全委員会の下にある委員会でございますけれども、審議をしていただいたその結果といたしましては、三月十一日に開催されました食品安全委員会の会合で、三月二十四日までの二週間にわたりまして国民からの意見あるいは情報の募集を行うことが了承されたところでございます。
今後、寄せられました意見あるいは情報の取りまとめが済み次第に、速やかに食品安全委員会会合で御判断をいただく予定といたしております。
=松井孝治君= 時間がありませんので、私もその説明を受けました、政府の側から。
それで、そのときに、今パブリックコメントをもらうための一定の期間待っておられる状況だと私聞いていますが、少なくとも、その専門の委員の方々が出された結論は、その鳥インフルエンザワクチンを投与した場合、この場合、少なくともその接種後、ワクチン接種後三十六週間は食鳥処理場に出荷されないような期間を置くべきだと。三十六週間ですよ。
これ市川副大臣、お伺いしたいんですが、今の養鶏実態からいって、三十六週間、鳥のワクチンを投与してから三十六週間ずっと飼い続けるというのは実際、常識的に、細かいことはいいですけれども、そういう飼育実態、三十六週間も掛けて飼育するような養鶏農家、どれぐらいありますか。
=副大臣(市川一朗君)= 私もそれほどの専門家ではありませんので、担当からいろいろ聞きながらこういった問題については取り組んでいるわけでございますが、今の先生が御指摘された中の日にちの問題としては、ブロイラーは五十五日から六十日で出荷ということになっているようでございますから、非常に長いという御指摘は一応当たっているんじゃないかなと思います。
=松井孝治君= そうなんです。三十六週間掛けてブロイラーなんか出荷する者はないわけですよ。もうそんなになってしまうと、もう食べられない状況になってしまう。
したがって、その三十六週間、これは休薬期間を設けなさいということを食品安全委員会の専門調査委員会の方々はおっしゃっているわけです、まだ最終的な報告ではありませんが。そういうような状態にある。まず、畜産の実態からというと、それはとてもじゃないけれども、三十六週間空けるなんというのは今の養鶏の実態には合わないということが分かったと思います。
厚生労働省の方にもお伺いを、政務官の方にお伺いをしたいわけでありますが、さっき私が申し上げました、鳥のインフルエンザワクチンを投与したときに発症しないで鳥がキャリアになる、インフルエンザキャリアになる。これが養鶏業者を始めとして人に対して与える影響、人の鳥インフルエンザ防疫上の影響はどのように評価しておられますか。
=大臣政務官(竹本直一君)= 先生、先ほど来この問題についての基本的な認識をほぼ述べられたんで、私が述べるほどのことはないと思いますけれども、基本的に、鳥インフルエンザウイルスは感染した鳥の羽への濃厚接触とか、あるいはふんの粉末状況になったものを人間が吸い込んだときに人間がそれに感染すると、こう言われております。
したがって、どう対応すればいいかということなんですけれども、人への感染防止対策という意味では、やはりウイルスに感染した鳥の処分を確実に行う、殺処分することが一番重要だというふうに考えております。
したがって、ワクチンを投与した場合に、今おっしゃったようにキャリアになってしまいますので、外に現れない。そういう状況の中でどのように対応すればいいかというのは、今農林水産省の方からも御意見のあったところでございます。
したがって、我々は、鳥へのワクチンの使用の是非につきましては、食品安全委員会が三月十九日に人への感染リスクを含めました学識経験者、生産者、消費者による意見交換会を開催した上で、今月中に方向性を明確にされるものと承知をいたしております。
=松井孝治君= そうすると、この鳥インフルエンザワクチンを投与するかどうかの判断、これは養鶏業者の方々はとにかくもう早く投与をさせてほしいというふうに待っておられる方もいらっしゃいます。他方で、国民の中にはいろんな不安もあるし、保健衛生上の問題もあると。
これは、この鳥インフルエンザワクチン投与がいいかどうか。これ我々も、実は民主党案を作るときにマスコミの方から民主党はどう考えるんですかというふうに聞かれているわけです。我々もこれ共通の問題なんですが、政府としてはどなたが責任持って、鳥インフルエンザワクチンを投与を解禁するかどうかってどなたが決められるんですか。
=副大臣(市川一朗君)= 一応、農林水産省としてはこの問題に責任を持って取り組んでいるつもりでございますけれども、今、先ほど松井先生が言われましたので、大体問題点は承知されておられるなというふうに思ったわけでございますが、要するにワクチンを使って完全にウイルスを死滅させることができればいいわけですけれども、そうじゃなくて、いわゆる感染は抑止できないわけで、発症は抑えられるということでございますから、そうしますと、現時点でワクチンを使うということには私どもは慎重にならざるを得ないと。この辺は専門の学者の先生方もかなりそういう見解を示しておられる方が多いわけでございますので、私どもはワクチンの現時点での使用はやはり慎重にならざるを得ないと考えておりまして、万一、非常に発症が蔓延化したときに備えた対策は打っておかなきゃいけないと、そういう考え方でいるところでございます。
=松井孝治君= 分かりました。
これもう本当に官房長官聞いていただいていると思いますが、非常にやっぱり、厚生労働省の人の防疫の面、それから農林水産省も実際、生産農家を担当している部分、そして食品の安全性、これは食品安全委員会で今正に議論されている。各省横断、またがった問題ですね。よく言われているのは、野鳥になると環境省の担当で、人の防疫だと厚生労働省で、鶏だと、養鶏の関係だと農林水産省。それから、もしこれ緊急対策になってくると、財源措置一般、予備費から使うということになったら財務省だし、山口のケースのように、これ上乗せを県がしたときに、その財源措置ということになると総務省が絡んできます。そして、中小の養鶏業者に対するつなぎ融資ということになると、これは中小企業庁、経済産業省が絡んでくるということで、これ本当に全政府的な対応が必要だと思うんです。
もう一つ、官房長官に感想を聞く前に私お聞きをしたいのが、これは人への感染防止という意味で、今感染、万が一感染して大量にウイルスを取ってしまって人が感染をすると、人の中でその人が鳥インフルエンザに感染して、そして人のインフルエンザに感染する。インフルエンザがそろそろはやりの時期は過ぎつつありますけれども。そうすると、その二つのインフルエンザウイルスが交雑して、新しい、人に対して感染能力を持ったウイルスが出てくるという、これが一番恐ろしいことだと言われていますね。ですから、厚生労働省もそこの辺りは非常に注意深く対応しておられるというふうに私は伺っております。そのことは別に多といたします。
同時に、これ専門家が指摘をされていることには、人のインフルエンザウイルスとそれから鳥のインフルエンザウイルス、両方に対するレセプターを持っている動物がいる。これは豚なんですね。これは要するに人のインフルエンザにもかかるし鳥のインフルエンザにもかかると言われているわけです。この豚を畑にして、豚の体内を畑にして新しいインフルエンザウイルスが出てくるというのは非常に恐ろしいことなんですけれども、これは、例えば丹波町周辺に三十キロ圏内、これ非常に感染のおそれがあるということで養鶏業者は出荷も今制限されているわけですね、禁止されているわけですね。
ところが、じゃ、例えばここの、山口でも京都でもどこでも同じことなんですが、養豚業者に対してその鳥インフルエンザの感染のチェックはどなたがどういう責任で行っておられますか。そもそも、その例えば三十キロ圏内にどれぐらいの養豚業者があるんですか。これは農林水産省でしょうかあるいは厚生労働省でしょうか。どちらでも結構ですからお答えください。
=政府参考人(栗本まさ子君)= 今あいにく数を正確には持ち合わせておりませんが、養豚業者につきましても移動制限区域内のところについての注意は家畜保健衛生所の方でやっていただいているというふうに理解をしております。
ただ、一般的に我が国におきましては鶏と豚というのは別々に飼われているということでございまして、鶏と豚が同じ農場で飼われているアジアの一部の国とは異なるという状況であるというふうに考えております。
=松井孝治君= 私が伺っているのは、養豚場のその豚のチェックはどなたがされたんですかと。それから、別々に飼っていたって、カラスだって一緒に飼っていませんよ。でも感染しているじゃないですか。別々に飼っているから感染しないなんという保証はどこにもないわけでしょう。そのチェックは行っていますか。これは政府、政府としてお答えください。
=副大臣(市川一朗君)= ただいまの御指摘はかなり重要な御指摘だと私はお聞きしておりました。今、実態は課長が答弁したとおりでございまして、きちっとした対応をしているつもりではございますが、やはり鳥インフルエンザ問題として取り組んでおりますから、先生御指摘の、いわゆる養豚についてどういう体制でどういうふうになっているかといった問題は、改めて私どものところで対応をきちっと精査しながら取り組みたいと思っております。
=松井孝治君= 率直に答弁いただきましたので、もうこれ以上は余り追及しませんけれども。
要するに、これは官房長官にも聞いておいていただきたいんですけれども、今申し上げているのは、人に対して新しいインフルエンザの畑になるようなものを作ってはいけないから、人の防疫上きちんとしたチェックをするかどうかなんです。
ところが、これ厚生労働省の方にも伺ったんですが、養豚業者に行って実際チェックをするということは、仕事の性格上は厚生労働省の問題なんですよ、これは。豚がそれにかかって死ぬかどうかというのは、実際死んでいなければ養豚業としては問題ないわけですけれども、そこで新しいウイルスが発生しているかどうか、あるいはそのおそれがあるような豚が鳥インフルエンザにかかっている事例がどれぐらいあるかというのを、全頭検査というまではいかないかもしれませんが、そこの検査をするということが物すごくやっぱり厚生労働省からいうと抵抗があるんですよ。これはなぜかというと、養豚業者というのは農林水産省の所管だからなんですよ。だから、ここが縦割りの非常に危ないところなんですよ。
私、官房長官に通告していますのは、政府としてこの対策本部、私はどちらかというと、政府というのはすぐ対策本部作って、形だけ作ってほとんど開いていない本部というのはたくさんあるんですよね。形だけ作ればいいとは思いませんが、正に縦割りでリスクがあるんですよ。お互いのぽてんヒットみたいな、これは厚生労働省から見れば農林水産省のところに手出しにくい。農林水産省も逆。
こういうことがないように、私、先ほど申し上げたこと、例えば財源措置もそうです。やっぱり政府として、例えば官房長官が本部長でもいいですよ。私は、事柄の性格上、総理大臣が本部長ぐらいになられて鳥インフルエンザ対策本部というようなものを作って、今申し上げたような縦割りのお互いの盲点のようなことをきちんとチェックして万全を期していただきたいと思うんですが、対策本部を至急作っていただくおつもりは、官房長官として、政府を代表して官房長官にお伺いしますが、ありますか。
=国務大臣(福田康夫君)= 今豚の話がございましたけれども、鶏もそうです。何か異常が生じたときに、それが直ちに政府中枢に伝わるようにするということは大変大事なことなんだと思いますね。
一体、豚に限らないいろんなケースがあるんだろうと思いますので、そういうケースすべてのことに万全を期すというのもなかなか難しく、また効率的でないということもありますから、それは一〇〇%うまくいかない部分もあるのかもしれぬけれども、しかしそういうことの問題が生じないように、まずは早期通報体制というものが必要なんだろうというふうに思います。
そういう意味で、先般、鳥インフルエンザの場合にも対策の中に早期通報について強く要望していると、こういうようなことがございます。そういう体制を確立するということがまず大事なんだろうというふうに思います。
それで、その上で、それが政府に到達した段階で、情報が到達した段階でどういう体制を組むかということもあり、もちろん予防もありますので、予防的な面で考えられることはそういう政府全体で取り組まなければいけないけれども、もし何か異常があって通報があって、そしてそれに対して直ちにどういうふうに対応をするか。これは、今回も鳥インフルエンザの場合においてそういう体制を組んでやっております。直ちに関係省庁実務レベルで集まりまして協議をし、そしてまた、内閣官房、官房副長官が中心になりましてその上のレベルの連絡会議も開くというようなことをいたしまして、実質的には私は十分機能しているのじゃなかろうかなというふうに思っております。
また、折り目折り目というか、節目ごとに閣僚会議を開くと、こういうこともしなければいけないというふうに思いまして、これも数日前に開いたという、そういう経緯もございますので、私どもとしては、関係省庁の連携というのはこれは今非常に重視しておりますので、直ちに何か、別にこういう問題に限らず何か問題あれば関係省庁すぐ集まろうと、こういう体制組んでおりますので、今後もそのことは十分考えながらやってまいりますけれども、今現在はそういうこともやってきておるということだけ申し上げておきます。
=松井孝治君= 是非、全政府的な取組をお願いをしたいと思います。
やれることをやっているというふうにおっしゃいましたけれども、私が日曜日に養鶏業者の方々とお話を聞いている限りにおいては全然対応が遅いと。さっき言ったように、収入もない状況なんだけれども何ら手が打たれていない、いつになったらどうしてくれるんでしょうかということは、もう現場では本当に不安の声ばかりでございます。何とかその辺りも含めて、全政府的に対応しているということだったら迅速にこれ御検討をいただきたいと思います。
済みません、金子大臣にも御出席をいただいております。もう一問通告しましたのは、これは天下りの問題でございます。ほかの関係の方々は結構でございます。ありがとうございました。また引き続き──官房長官は残ってください。
私、月曜日の、先週の決算委員会で総理大臣に天下りの問題を伺いました。私は、実は、特殊法人の問題だけを伺ったんではなくて、より大きなものは、特殊法人もさることながら、公益法人の問題も含めてどうするんですかということを総理に伺いましたら、総理大臣が、特殊法人、独立行政法人に関して事務次官がそのトップに行くというのはおかしい、これはやめるべきだとはっきりおっしゃいました。私は、これは問題のごく一部にすぎないと思っていますが、そのごく一部の問題について総理大臣がはっきり決算委員会で、これは独立行政法人、特殊法人のトップ、事務次官が行くべきではないとおっしゃった。ところが、二、三日しましたらそれが撤回されまして、いや、やっぱり半分ぐらいはしようがないかなというようなことに政府方針が転換した、後退したというふうに報道をしておられます。
これ、総理大臣の言葉の重みにもかかわる問題ですが、官房長官、あのときにいらっしゃいましたから、これ官房長官が今天下りの人事審査をしておられる責任者ですね。検討会議というのが官邸の中にあって、官房長官の下で審査をしておられますね。それはごくわずかな部分ですよ、私からいえば。だけれども、それについて総理大臣が、いや、これはやっぱり事務次官経験者がそんな行くのは良くないとはっきりテレビでおっしゃったにもかかわらず、それをすぐ、いや、半分まではいいんだというふうに撤回されたのはどういう経緯なんでしょうか。
=国務大臣(福田康夫君)= その経緯は、必ずしも総理も全部取り替えなきゃいけないというふうに考えていたわけではありません。ただ、あのときのやり取りでもって、事務次官が公社公団の長になるのが当然だと、こういうように考えるのがこれは間違いだと言っていたわけでありまして、それはやはり独立行政法人一つ一つについていろいろな特色ございます。ですから、場合によっては役人が行った方がいいということもあるので、そういうことで、しかしながら既得権益のごとく事務次官経験者がその所定のところに必ず行くというような、実際にやってきたわけですから、そういうことを、そういうようなことはこれは許されないということを総理は強調されて言われたので、すべて取り替えますということを言っていたというふうに私は聞いておりませんでした。
=松井孝治君= それは大分受け止め方の温度差があると思いますね。総理は勢いでおっしゃったのかもしれないけれども、私の耳には、総理は原則むしろ駄目なんだというふうにおっしゃったように聞こえました。
ただ、それはともかくとして、私が申し上げたいのは、特殊法人、独立行政法人の理事長の問題あるいは事務次官の問題だけを取り上げるべきではない、むしろ財団法人あるいは社団法人、それからその他の認可法人、場合によってはファミリー企業と言われる株式会社、そういったものも行政とのつながりを判断してきちっと精査するようにしなければいけないんじゃないか、これは人事院もそういう見解を昨年の人事院勧告で出されています。この仕組みをきちっと作ってほしい。もう機械的に全部駄目と言うかどうかは別ですよ。それはやっぱりおっしゃったようにいろんな法人と政府との関係があるでしょう。
今日はもう時間がありませんからまた次の機会に譲りたいと思いますが、せっかく金子大臣も御出席でございます。そこら辺の公務員の天下りのチェックの仕組み、これをどういうふうに変えていこうとしておられるのか、金子大臣からまず御答弁いただいて、官房長官にも一言最後に御見解をいただいて、私の質問を終わりたいと思います。
=国務大臣(金子一義君)= 今御指摘いただきました公務員の再就職問題について、既に委員御承知のとおり、公務員制度改革の中の一つの大きな柱として今議論を詰めさせていただいております。
そういう中で、この天下り問題について内閣の関与をより強化していくという方向で、総理もそういう視点を大事にしたいという御発言がこの間の決算委員会でもあったと思いますけれども、与党からもいろいろな意見もございました。そういう点も踏まえて、内閣の関与を強化していくという方向で法案の今検討を進めておるところであります。
=国務大臣(福田康夫君)= この天下りをどういうふうにコントロールするかと、こういう問題、これ、私は今までのやり方の反省の上に立って今後いろいろと考えていかなければいけないと思っております。現状は、私どもでもって閣議人事検討会議というものを開いて、例えば独立行政法人のトップの人事等については審査をすると、こういうことになっております。ただ、それは閣議で了解する、閣議決定をするという、そういう人事についてのみやっていると、こういうことでございます。
しかし、じゃすべてやればいいのではないかということになりますと、これは大変なことになるんですね。各独立行政法人の業務の内容などをチェックして、そしてその上で一人一人吟味をして決めるということになりますと、それは相当な、何というんですか、手間も掛かる、それからそれなりの人員配置をしなければいけないと、こういうふうなこともありますので、これは公務員制度改革、今議論されておりますので、その中でもってまたいろいろいい案を考えていただこうと、こういうふうには思っております。
今現在は、そのトップ、必要な閣議にかけなければいけないという、そういう部分についてのみの審査をしておるという、そういう現実でありまして、それで、それだけでいいというように必ずしも私は思っておりませんけれども、現状、現実という問題も併せ考えて判断していく部分もあるんではなかろうかと思っております。
=委員長(簗瀬進君)= いや、もう時間過ぎています。時間過ぎています。端的に。
=松井孝治君=
ありがとうございました。
次回の機会でこれは継続して議論させていただきたいと思います。
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