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平成十六年四月二十六日(月曜日)午後一時三分開会

=委員長(鴻池祥肇君)=
 ただいまから決算委員会を開会いたします。

=委員長(鴻池祥肇君)=
 平成十四年度決算外二件を議題といたします。
 本日は、法務省、厚生労働省、警察庁及び裁判所の決算について審査を行います。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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        <省略>
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=松井孝治君=
 民主党の松井孝治でございます。
 先日、財務省の省庁別審査のときにお伺いをいたしました問題について、引き続き今日は主管の厚生労働大臣お見えでございますので、厚生労働大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。

 この委員会におきまして、委員長以下で視察に行かせていただきましたスパウザ小田原というものが、施設が小田原市に既に譲渡され、今現在民間のヒルトンが営業をしておられます。その譲渡について、既にこれは坂口厚生労働大臣にも全般的質疑において御質問させていただきました。さらに詳細について先日の省庁別審査においてお伺いをさせていただきました。

 まず、これは財務省の政府参考人の方に確認なんでございますけれども、先日の四月五日の決算委員会において私確認をさせていただきまして、これ、国有財産についても公共用途についての半額減額という制度がある、しかしながら、一般的に宿泊施設、ホテルというようなものについては、その国有財産の売却に当たって公共用途ということで半額の対象にはならない、これは時価によって売却をしなければいけないということについては政府参考人から御答弁をいただきました。

 念のため、そういう私の理解で正しいかどうか、その点だけ政府参考人の方から一言御答弁いただけますでしょうか。

=政府参考人(日野康臣君)=
 お答え申し上げます。

 国有財産の減額譲渡につきましては、前回お答えいたしましたとおり、国有財産特別措置法におきまして、国有財産を公共の利益の増進等に有効適切に寄与させるとの目的に即して規定をされてございます。具体的には、同法三条におきまして、地方公共団体等に譲渡される国有財産が病院、学校、公営住宅あるいはスポーツ施設等の施設の用に供されるときは、時価からその五割以内を減額した対価で譲渡することができることとされております。

 先般もお尋ねにございましたホテルでございますけれども、国有財産制度に関する一般論として申し上げますと、国有財産を通常のホテル、いわゆる宿泊施設でございますが、これの用に供する場合には法律の規定がございませんので減額譲渡はできないということでございます。

=松井孝治君=
 ありがとうございました。

 先日、これ財務大臣に御質問をさせていただきまして、財務大臣は限界的な事例ですねというふうにおっしゃったわけでありますが、厚生労働省の政府参考人からは、いや、これは滞在型健康リフレッシュ施設である。現在、ヒルトンが運営しているわけでありますが、内部、若干リノベートをされて運営されていますが、大きなところは変更はないわけであります。それは委員各位一緒にごらんになっておられますから、はっきり証人がたくさんいるわけでありますが、そのスパウザ小田原の譲渡価格につきましては、これは厚生労働省からいただいた資料ですが、土地、建物、これは本館及び附属施設、従業員宿舎を含めた評価額、これをトータルで五〇%減額をされて売却をされています。

 私、厚生労働省からいただいた資料でこの根拠についてよくもう一度見直してみました。二つの鑑定、複数鑑定にまず付されています。一つが日本不動産研究所というところで、もう一つが全国不動産鑑定士ネットワークというところで、二つの鑑定をされています。

 まず一つ、日本不動産研究所の鑑定書、これ厚生労働省からいただいたものですが、そこの中に試算価格というのが入っているんですが、これ、収益還元法でこの不動産の価格を算定されています。その中に、これ厚生労働省からいただいた資料ですが、はっきりとスパウザ小田原は大型リゾート施設であると書いてあります。そして、その大型リゾート施設としての収益還元法でこの金額を算定されています。

 もう一つ、全国不動産鑑定士ネットワークの資料も拝見いたしました。ここで見ましても、前提条件として、収益還元法による収益価格という項目の中で対象不動産のようなホテルを中心とするリゾート施設のキャッシュフロー分析に当たってはと明確に書いてありますし、鑑定評価額の考え方の中にも、本件は事業用不動産、括弧リゾート施設の評価であるためというふうにして、ディスカウント・キャッシュ・フロー法によって鑑定評価額を求めたと書いてありますし、中にも本件はホテルでありというふうに明確に、厚生労働省自身がこの評価をされる評価書の中に、この施設がホテルである、あるいは大型リゾート施設であるということが明確に、これ厚生労働省からいただいた文書に規定されています。

 そこで、坂口大臣、これ、坂口大臣がここまで大臣として事前にチェックされていたとは私考えにくいわけでありますが、今、実際に我々、これ、ここの委員の多くが視察したわけであります。ヒルトン・インターナショナルという立派な高級ホテルです。そのホテルが、確かにそれは一部分体育館みたいなものはあるかもしれないけれども、その土地、建物全体をこれ五〇%減額で、これ公共用途だということで減額して売却をされているわけですね。

 これは公共用途というのをどうとらえるか。何か厚生労働省の事務方にお伺いすれば、国有財産でいうところの公共用途と、この施設自身は旧雇用促進事業団の施設です。しかし、旧雇用促進事業団の施設ではありますが、基本的に国の特別会計から支出して取得された施設です。それを売却するわけですね。それについて、これ明らかに、この不動産鑑定士さん自身が、これはホテルだと、大規模リゾート施設だと、明確にこれ、いただいた資料で二社とも判定して、その前提条件で金額を積算されているわけですよ、評価額を。そのものを、これは公共目的でということで半額に減額するというのは、これちょっとやはり今大臣の目で見られて問題があったというふうにお考えになりませんか。

=国務大臣(坂口力君)=
 このスパウザ小田原を始めとしまして、こうしたものをどういうふうに処理をしていくかということにつきまして、実は私も心を痛めてきたところでございます。造りますときには造れ造れの大合唱あったわけでございますけれども、しかし今は流れは変わったということで、こうした問題は早く処理をして、年金は年金、雇用保険は雇用保険というふうに、それぞれやはりその種の中心な、としてそれはその財源は使わなければならないと、こういうことでその処理を始めたところでございます。

 このスパウザ小田原につきましては、これは微妙なところだといったら微妙なところだとおしかりを受けるかもしれないんですが、雇用・能力開発機構のこれ財産でございまして、いわゆる国有財産法がそのまま適用されるということではないというのが基本的なその考え方でございまして、現在のところ、この雇用・能力開発機構等が持っております財産そのものは、そうした国有財産法そのものの適用としてこれを処理をしていないということでございます。ここはまあ財務省もお見えでございますので、それはお聞きをいただきたいというふうに思いますが、厚生労働省の方はそういう一応処理の仕方の下に行っている。

 で、できる限り、我々としましては、造りましたその趣旨、その当時ですね、造りました趣旨というものが今後とも生かされていくということが大事であるという考え方を持っております。したがいまして、これを造りましたときの趣旨が地方自治体、特に地方自治体がその趣旨を尊重していただいて、そして継続をしていただけるということであれば地方自治体にお願いをしていきたいというふうに思いまして、優先順位としてはそういうことで今日を迎えているわけでございます。

=松井孝治君=
 造り、造ったときの趣旨というものがもう時代に合わなくなったからこういう施設は基本的にもう特殊法人あるいは独立行政法人で運用するのはやめようという閣議決定になったんですね。ですから、もうそういう意味では今この施設の、がどういう用途に供されようとしているのかということで、それはできるだけ、いやそれは学校であるとか本当に公共的な施設で、の用に供されるというんなら、それは半額減額も私は趣旨は分からなくはないですよ。ただ、現実に今この用途というのはホテルなんですよ。

 そして、しかもその評価額を決めた、これ、厚生労働省さんがきちんと提出された資料ですよ。その評価主体の不動産鑑定士自身が、これはホテルとして収益還元法で金額を決めておられるんですよ。しかし、それにもかかわらず、これを半額で、半額減額で公共用途だというふうに売っているというのは、これはもう売り急ぎで、これは売った当時はとにかく売ってしまいたいということで焦って売られたんでしょう。

 しかし、どう考えても、この厚生労働省さんが財務省と協議をして決められたという勤労者福祉施設の譲渡等に関する基本方針、この中で最大五割控除した額までの範囲の額を譲渡価格とすることができると書いてありますよ。しかし、それは譲渡後の用途の公共性の度合いに応じてということなんですよ。

 譲渡後のその施設の用途の公共性というものから見て、これせっかく財務政務官がお見えでございます。これ、厚生労働省自身が鑑定を頼まれたところがホテルとして、大規模リゾートとしてこれは収益還元法で金額を決めておられるんですよ。にもかかわらず、これ、公共性の度合い、用途の公共性の度合いで半額減額にふさわしい公共性があると考えられますか。

 これ事前通告していませんけれども、政務官に立ち会っていただいて、財務省には事前通告してありますので、政務官、ちょっと、それはおかしいと思われませんか。
 政務官、せっかくおいでですから。

=大臣政務官(山下英利君)=
 いや、松井先生の今の御質問なんですけれども、鑑定評価というものをどう見るかということだと思うんですね。今、先生がおっしゃったように、収益還元法で鑑定評価出して、それで、じゃ、これで譲渡価格といったところの判断だとは私は思います。

 ただ、この場合に、やっぱり国有財産と一線を画すという意味合いというのもまた考えなければいけないし、公共目的ということもしっかりそこで担保できるという形であれば、それは個々の案件での判断だと僕は思っています。

=松井孝治君=
 正に個々の案件として、これは不適切ではないかと思っているんですよ。

 もっと言いましょうか。この半額減額しているこの対象はこの本館及び附属施設、これは宿泊棟のみならず若干のスポーツ施設なんかもあります。ひょっとしたら、その中の一部、個別具体的に取り出したら公共性が若干あるところもあるかもしれない。

 だけれども、それだけじゃないんですよ。従業員宿舎なんというのも半額にしているんですよ。今、これ、従業員宿舎を公共的にそこを造り替えてスポーツ施設として運営しているんですかと。違うんですよ。この従業員施設は従業員施設として運営しているんですよ。幾ら何でもこれちょっとひどいんじゃないですか。そのホテルの従業員の宿舎のどこが公共性があるんですか。それ従業員の宿舎でしょう。それ、公共性があるというのはどう考えてもこれ読めないですよ。十二億八千万、これが本館及び附属施設、従業員宿舎は約三億円ありますよ。この三億円部分まで公共性がある。これ常識的にはそんなこと考えられないですよ。これ大臣、どう説明されます。どこに公共性があります、従業員宿舎の。

=国務大臣(坂口力君)=
 従業員のその宿舎の前に、小田原市と譲渡契約書というのを結んでおりまして、小田原市は、本物件の所期の建設目的、趣旨を尊重し、滞在型健康リフレッシュ施設を中心に地域振興や観光などを含めて、公用、公共を目的とした多様な事業展開を行うと、こういうことでこの契約書を結んでいるわけでございます。

 今度は、小田原市とそれからヒルトン社との間でございますが、この協定書におきましては、施設の所期の目的達成を尊重し、健康リフレッシュを念頭に置いた事業展開を行うと、一つ。それからもう一つは、すべての施設をだれもが利用することが可能とし、有料会員制は取らないと。それから、健康相談、健康作りセミナーや温泉、温泉及びスポーツ施設を利用した総合健康プログラムを実施すると、こうしたことを定めてやっていると、こういうことでございます。

=松井孝治君=
 あのですね、だからさっきから申し上げているように、もう不動産鑑定士はそれはホテルとして評価しているんですよ。中身をみんな委員が見ているんですよ、これ。そして、なおかつ、その従業員の宿舎までどういう理屈で半額減額するのかということについて全然大臣、今お答えになってならないじゃないですか。

 これはやっぱりね、これ私ね、こういう御答弁だとね質問続けられないですよ。ちょっと、理事、協議してくださいよ。

=国務大臣(坂口力君)=
 その部分は、いわゆる土地及び建物を譲渡する場合の譲渡価格につきまして、福祉施設の土地及び建物を一括して譲渡する場合の譲渡価格は、譲渡後の用途の公共性の度合い及び当該用途への供用期間並びに当該福祉施設の従業員の再雇用の引受けの程度に応じ、時価からその最大五割を控除した額までの範囲を、範囲の額を譲渡価額とすることができると、こういうことになっていまして、このいわゆる従業員の再雇用の引受けというところからそこを入れていると、こういうことでございます。

=松井孝治君=
 全く納得がいかないです。それは全く納得がいかないです。

 私、もう時間がありませんから、これは理事会で後刻是非、委員長、協議をいただきたいと思うんですが、こういう売却の在り方というのは全くおかしいと思いますよ。やはりそれはきちんと、これも保険料から供出された資産ですから、きちんとそれを保険の会計に回収しなければいけないんじゃないかと思います。

 その施設については、利用額の、例えば金額の上限も設定されていません。ですから、例えばヒルトンが幾らでこれを、部屋を貸しても、そういう制限があるわけでもないんです。にもかかわらず、それは公共性、公共用途だからといって半額で売却されている。私は、これからいろんな施設が売却されますね。これは年金の方の会計でもいろんな施設が建設されて、別に坂口厚生労働大臣の責任だと言いませんよ、むしろそれを売却するという判断をされたというのは私は正しい御判断だと思います。しかし、同じような形で、今後この手の施設を半額売却で、半額で譲渡するというようなことを公共目的だ、公共用途だということをどんどん柔軟にとらえ過ぎて、言ってみれば投げ売りになるんじゃないか、これを私は強く懸念するものであります。

 是非、この点については今後理事会においても取扱いについて御協議をいただきたい、そのことを委員長に申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

=理事(岩井國臣君)=
 坂口厚生労働大臣、発言ございますか。

=国務大臣(坂口力君)=
 こちらの方も少し整理をいたしましてお答えを申し上げるようにいたします。

=理事(岩井國臣君)=
 それでは、ただいまの松井孝治君御指摘の件につきましては、理事会で協議することとしたいと思います。

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