ご質問・お問合せ
ホームプロフィール国会質問会議録写真集記事・著作イベントリンク



 平成十六年四月八日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
■政府参考人の出席要求に関する件
■道路交通法の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ─────────────
=委員長(簗瀬進君)=
 ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る六日、野上浩太郎君及び松山政司君が委員を辞任され、その補欠として関口昌一君及び森下博之君が選任されました。
    ─────────────
=委員長(簗瀬進君)=
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 道路交通法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として警察庁交通局長人見信男君外四名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
=委員長(簗瀬進君)=
 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
=委員長(簗瀬進君)=
 道路交通法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
    ─────────────
        <省略>
    ─────────────
=松井孝治君=
 民主党の松井孝治でございます。
 この道路交通法改正案でございますが、私どもとしても自動二輪の二人乗り、高速道路における二人乗りの解禁やあるいは暴走族対策その他、非常に趣旨としては賛成の項目も入った法律案でございます。ただ、前回の委員会での参考人質疑での何人かの参考人の方々の厳しい御意見にもありましたように、やはりその内容の一部には重大な疑念もございます。

 本日は、その辺りにつきまして、小野国家公安委員長始めとして政府の関係者の皆さんに疑問点を御質問させていただきたいと思います。

 まず最初に、先ほど同僚議員の御質問にもございましたけれども、駐車禁止の一部の取締りの事務につきましての民間委託、これについて本当にこれは大丈夫なのかなということを御質問させていただきたいと思います。

 先ほどの質疑の中で、これは交通関係の警察官の人数だと思いますが、局長の方から二十四万人余りの警察官のうち三万五千人という人数が明らかにされました。他方で、これは今回の民間委託事務というのは、恐らくその三万五千人というよりは、実際の駐車違反の摘発にかかわっている、その確認事務などにかかわっておられる人数というのはもう少し少ないという話を事前に伺っております。

 これは局長からで結構でございますが、実際の今回の民間委託に係らしめるような事務に携わっている違法駐車対策の人員というのは、逆に言うと、この民間委託によってどれぐらいの方々がフルタイムで働く分の労力が委託によってセーブされるのか、そのことについて具体的な数字を挙げて御説明いただきたいと思います。

=政府参考人(人見信男君)=
 お答え申し上げます。

 先ほど三万五千人の警察官が、交通警察官が従事していると、こう申し上げました。約一五%程度が従事しているところでございます。現在、駐車違反取締りにどの程度の人数が当たっているかと申しますと、これは一人の警察官が、例えば交番の警察官、今度は交通部門ではございませんが、そういった方も駐車違反取締り等を行っております。ですから、大変計算上は、実際にどのぐらい当たっているかというのは申し上げにくいのでございますが、計算上、現在約百六十万件、百六十万件余の駐車違反取締りをやっております。これが大体取締りに要する時間で割りますと、現在駐車違反取締りに充てられている警察力と申しますのは約千二百人相当の警察官に相当するものと、こう考えておるところでございます。

=松井孝治君=
 千二百人、私もその数字を事前に伺いまして、えっ、千二百人ですかと。一万二千人とかいうレベルだと少なくとも思っていたんですが、千二百人分ですかと。もちろんそれは千二百人掛けるもうフルタイムですから、実際の千二百人分の事務があるということは人員的にいうと千四、五百人いないと、休暇とかそういうものをカウントしてない数字のようですから、回らないのかもしれませんが、いずれにしてもその千二百人。それで、その千二百人のうち、これ試算で結構ですけれども、具体的にこの民間委託を進めれば何人分ぐらいの労力が警察官の労力としては浮くわけですか。

=政府参考人(人見信男君)=
 ただいま申し上げましたように、現在約千二百人相当の警察力が駐車違反取締りに充てられていると計算上は見込まれるところであります。

 新しい制度におきまして取締り件数や民間委託の規模がどうなるかは各都道府県警察においてその時々の地域の駐車実態等に応じて判断されるものでありますし、また、今回の制度改正後においても運転者として出頭した者については従来どおり警察官による反則金の告知、交通違反の告知、それから反則金の納付がなされることから、合理化効果についてなかなか確定的に申し上げるのは困難ではございますが、今回駐車違反、仮に現在の二倍程度の取締りを行うと、今と同じ取締りでは駐車秩序が、良好な駐車秩序が確立されませんので、二倍程度の駐車違反取締りを行いたいと。標章を取り付けたうちの三割ぐらいが運転者として反則金を納付し、これはあくまで仮ですが、残りの七割が放置違反金の納付により処理されるなど、幾つか仮定を置いた場合、そう置いた場合には最大限民間委託を行った場合には標章取付け件数は二倍と、今の二倍となったものとして、約五百名程度の人員合理化がなされるものと、可能なものと、こう見込んでおるところでございます。

=松井孝治君=
 五百人。五百人分の事務、五百人がフルタイムで働かれた分の事務が合理化がされるということでした。

 これはちょっと角度を変えて御質問いたしますが、民間の方に駐車違反の取締りの事務の一部を委託をする、これについては参考人質疑でも種々御議論がございました。まず第一に、これは警察庁では以前にこれはもう十年来いろいろ御検討されていると思うんですが、海外ではこれ駐車違反、道交法全体でというといろんな事案がありますからこれは一概に言えないと思うんですが、駐車違反について言うと、結構海外ではこれは犯罪類型から外して、それで取締りをアウトソース、その場合でも公務員であったりするようなケースも多いと聞きますけれども、そういうことをされているケースが多いわけですが、これ犯罪類型から外してないんですね。

 警察庁は、私も過去の新聞を集めてみましたけれども、もうこの駐車違反というのは犯罪類型から外したらどうだと。それで、犯罪類型から外した上である種の行政制裁としての事務を民間に委託するという検討をなされたことがあると私は承知しています。

 今回、どうしてその犯罪類型のままに置いたまま、そうすると刑事罰が掛かるわけですから、例えば青空駐車、一晩ですね、青空駐車したらこれは刑事罰、前科一犯になるわけですね、これ。だから、そういう類型にしたまま、これは言ってみれば、参考人のお言葉をかりれば空き巣が多発していると、だけれども警察官足らないからこの空き巣の取締りに民間委託をするのと、今の犯罪類型のものを取締りに一部民間委託をするということは同じことなんです、法律的には、というような指摘が参考人質疑でもこの委員会でありました。

 この犯罪類型にとどめたまま民間委託をするということについて、これ大臣にお伺いをしたいんですけれども、果たしてこれでいいんでしょうかね。法律的に公平性が保たれると思われますか。

=国務大臣(小野清子君)=
 民間委託をするのであれば、放置駐車違反を行った運転者に対する罰則は廃止をして先生は非犯罪化すべきであるとの御指摘が今の御質問ではないかと思いますけれども、現在、放置駐車違反を行った原因行為者であります運転者に対しましては刑事責任を追及しているところでございます。

 交通事故の原因となります交通渋滞を例えばもたらすとか、あるいは緊急自動車の通行を妨害するとか、駐車違反の危険性あるいは悪質性、そういうものを、国民の批判に依然として大きいものがあるというのも現状でございまして、罰則の引上げを望む声もあるのも事実でございます。他の道路交通法に違反いたしました行為に対しましては罰則を望んでいるところと比較いたしましても、放置駐車違反を行った運転者に対しまして引き続き刑事責任を追及することが適当であると私どもは考えております。

 今回は民間委託することができることといたしますのは、取締りそのものではなくて、放置駐車違反であるこの事実の確認の事務でございまして、犯罪捜査の一部を行わせるものではございません。
 また、放置違反金の納付を命ずる手続は別途警察が行うことになりますので、ここは質問にまたないと言われるかもしれませんけれども、民間委託される事実の確認、標章の取付け自身は国民の権利義務に何ら影響するものではないということで、これを委託することとしても問題はないと、そのように考えているわけでございます。

=松井孝治君=
 御答弁はちょっと納得がいきませんね。現実に、じゃ具体的に申し上げます。

 民間委託を進めていくということになりますと、これは参考人質疑でもいろんな御意見が出たところですが、民間の、一定の要件を満たした民間の事業者、これは法人ということですから、会社であってもあるいはNPOであっても公益法人であってもいいのかもしれません、そういう法人に対して民間委託を進めるということになるわけですね。そうすると、本当にその法人がどこまで、実際その標章の取付けをするわけですから、確認をして標章取付けするわけですから、事実上、その自動車の運転者あるいは所有者から見れば、その民間の業者が実際に取締り、いわゆる一般国民の認識からいえば取締り行為を行っている。それが本当に適切に行えるのかどうかについて、やはり非常に疑問点が多いわけです。

 要するに、どこかの個別の地域をねらい撃ちにしたり、今警察官が取締りを行っておられても、現実に不公平感、相当ありますね。取り締まられた方は運が悪かったとか、何でこんな交通妨害にならないところで取締りをするんだろうかと、いろんな不公平感があるけれども、まあしかしそれは警察官の方々に対する社会的信頼、先ほど同僚議員からそれが低下しているというお話もありましたけれども、しかし、国民全般からいえば、まあ警察の人がやっているんだから、運が悪いとか運が良かったとかいうことはあるにせよ、それが余りにも恣意的な運用がなされていないという信頼感は、まだ私、日本人にはあると思います。

 しかし、これが民間の企業で、しかもるる問題になっているように、そこは民間企業ですから、当然警察庁サイドもその民間企業に対して何らかの例えば歩合制のような、取締り件数に応じた歩合制のようなものを排除はされていないわけですね。そうだとしたときに、取り締まりやすいところから取締りをするんじゃないか、民間企業ですからもうけなければいけないということがあるんじゃないか、そういう疑念が非常にあるわけであります。

 同時に、これ、警察庁の方からこの法改正に対するパブリックコメント、見せていただきましたけれども、一番やっぱり大きな国民の不安は、先ほど自民党議員の方からはむしろそういうことを推進すべきだという声もありましたが、やはり警察官の方々もこれから退職される年代の方が増えておられるというふうに聞きます。そうすると、ちょうどいいからここで天下り対策、天下りの受皿にするんじゃないかという、パブリックコメントですよ、これは、国民の皆さんから寄せられた、警察庁からいただいた資料ですよ、この不安が非常に多いわけです。他方で、余り恣意的にやられたくないとか、いかがわしい業者が入ってきてやられたくないという気持ちもある。が、他方で、じゃそれは公正に警察官OBでということになると、それに対して何か天下りの受皿作っているんじゃないかという疑念もあるわけですよ。

 そういう状況の中で、さっきおっしゃったお話を聞いて、数字を聞いて、私も最初に聞いたとき驚いたんですが、要するに五百人の、五百人のマンパワーの合理化になりますと。警察庁は、これ局長、人数だけ教えてください、十六年度何人増員、全国の警察官何人増員になっているんですか。

=政府参考人(人見信男君)=
 十六年度は三千百五十人の増員でございます。

=松井孝治君=
 そうですね、三千人以上増員になっているんですよ。そうであればその増員、我々は、私どもの民主党のマニフェストでは三万人の地方警察官を増員したらいいんじゃないですかというふうに申し上げているわけですよ。ですから、我々別に行財政改革は一生懸命取り組まなければいけないけれども、これだけの治安の悪化、これ駐車違反の取締りをお巡りさんがしているだけでも随分な治安に対する対策になると思いますよ。町をミニパトカーが走ってそれでチェックをしているだけでも、やっぱり相当抑止効果がある。
 だから、そういう意味では、五百人分、この民間委託でどういう方々が受けられるか分からない、あるいは天下り批判がある中で、現実に恐らく警察庁は天下り、この地方警察官の天下りを認めないんですかと聞いたって、恐らく認めないわけではないというふうにおっしゃるに決まっていますから聞きませんけれども、聞きませんけれども、あるいはむしろそういう方を、むしろそういう方にチェックしていただきたいという国民の声もあるのも事実ですよね。

 だけれども、そうだとしたら、やっぱりこれ最終的には、刑事罰で担保されているような駐車違反で悪質な事案もあるんだとしたら、これは警察官を三千人余り増員しているんですから、五百人分が民間委託されるだけなんですから、その三千人で、三千人の増員で賄ったらいいじゃないですか。それは治安の回復あるいは犯罪の抑止にもプラスに働くじゃないですか。

 あるいは、我々の案としては、三万人ぐらい地方警察官を増員するという案を出しているわけですから、むしろそうやって警察官をちゃんと正々堂々、もしこれ刑事罰によって担保されるような悪質なものもあるということだったら、警察官の増員で対応すべきじゃないですか。大臣、いかがですか。

=国務大臣(小野清子君)=
 公平性を担保するかという御質問と、それからただいま増員すればいいのではないかと、そういうお話でございましたが、増員の方を最初にお答えさせていただきますと、御案内のとおり警察官の増員というのは、民間企業でリストラが進みまして、地方公務員も大幅に削減される中、徹底した合理化を行っていくべきものと私どもは考えておりまして、先ほど、三千百五十名を平成十六年にはお願いをしたところでございます。

 改正における民間委託というのは、違法駐車問題の解決のみならず、いわゆる規制改革の流れや厳しい地方財政状況等を踏まえた適切な仕組みであると、私どもはそのように考えて踏み切らさせていただいたわけでございまして、また、公正性の問題、担保、これはどうなるのかというお話でございますけれども、委託を受ける法人の要件を定めまして、公平かつ適切に確認事務を遂行することが期待できるものは委託対象になり、なり得ないこととしているところでございまして、現場で放置車両の確認等に従事する者につきましても、例えば暴力団関係者あるいは不適格者を排除いたしますとともに、放置車両の確認に必要な法令等の知識を有することを保証するためには、駐車監視員資格者証の制度を設けたわけでございます。三点目といたしましては、いわゆる確認事務に関しまして、例えば金品などを受け取れば収賄罪により罰則できることといたしまして、公平な事務遂行を確保していくことができるような体制も整えたところでございます。

 とにかく、重点的に取締りを行う場所、時間帯などを定めて、それをガイドライン、いわゆる指針として策定をいたしまして、これを公表することとしたいと考えておりまして、なぜこんなところをするんだ、あっちの方がもっとやった方がいいじゃないかという、先ほど先生のお話がございましたけれども、できるだけ明確にそれぞれの地域の方々の御要請を踏まえつつ私どもは対応していきたい。また、委託契約におきましても、具体的な巡回の場所あるいは回数などを定めまして、これもガイドラインに即した適切な取締りが行われるようにしてまいりたいと考えております。

 以上のような制度を、以上のような形で制度とし、運用を行っていくことにより、取締りの公平性というものが疑われることがないようにしていきたいと考えておるところでございます。

=松井孝治君=
 世耕政務官に今日お見えいただいております。

 世耕政務官は、総務省で行財政改革、地方行革ということも担当いただいているということでお見えいただいているわけでございますが、地方の警察官、確かに今の治安の状況が悪くなっている、先ほど今日の新聞記事の御説明がありましたけれども、深刻な問題ですね。政府としても、これ世耕政務官が携わられた小泉マニフェストでも、警察官の増員、治安の回復ということを大きな項目として取り上げられています。そこのテーマは我々も同じです。

 ですから、ここはむしろ地方警察官、いろんな行財政改革の折でもあり、やはり合理化をしなければいけないという話が警察庁サイドからありますけれども、これは五百人程度だったら、犯罪類型にあるものをわざわざ民間に委託をして、天下り批判もあるし、他方では公平性、公正性の疑念もある。そういう状況で、しかも聞いてみたら、どうも入札条件とかそういうこともよく分からないし、競争入札なのか、どういうことになるのか、その後のその事業者の管理監督の在り方もどうもはっきりしないんですが。
 むしろ、地方行革ということで単に数を削って民間委託出せばいいというものではなくて、刑法犯の取締りの一部ですから、これはいかがですか、小泉マニフェストを作られた世耕さんから見て、ここは五百人ぐらいだったらそこは増員すべきだと考えられませんか。

=大臣政務官(世耕弘成君)=
 小泉マニフェストは決して私が一人で書いたわけではありませんのであれですけれども、当然、非常に治安対策が重要であるという認識、我々は持っておりますし、しかも、この三年間で警察官も一万人増員ということも、民主党のマニフェストの三万人というのとはちょっと数字の離れはあるかもしれませんが、この三年間で一万人の増員ということもやっておりますし、政権公約でも空き交番をなくすとか、そういったテーマも出してきているわけでございます。

 しかし一方で、現状、非常に地方財政が厳しい状況にあるわけでございまして、これ骨太方針二〇〇三というもので地方公務員を毎年一万人ずつ四年間で四万人減らしていくという方針も決めております。今、二百四十八万人全体でいるわけですが、これを取りあえず今年は二百四十七万人まで持っていく計画、これかなり厳しい計画だと思っております。

 そういう中で、警察に関しても、治安維持は向上していかなけりゃいけませんけれども、一方でやはり業務の見直しは行っていただきたい。例えば、IT化を推進していただくとか、あるいは組織とか人員配置を見直していただいて、例えばペーパーワークとか、あるいは内勤というんですかね、そういう仕事はなるべく減らして、なるべく同じ人数でも外へ出て治安の維持に当たっていただけるようにしていただくようなこととか、あるいは、今話題になっております外部委託ですね、民間委託、外部委託ということも行っていただいて、そういう合理化を行っていただいた上で、それでも足りない部分を増員で対応していくと。その結果の三千百五十人でございまして、やはり外部委託、民間委託というのはそれなりに意味があるものではないかなというふうに思っております。

 当然、治安対策というのは、これは警察官の増員というのも重要な取組の一つですけれども、それだけではなくて、あと地域との連携とか、あるいは学校教育現場との連携とか、あるいはそれこそ不法入国、不法滞在対策とか、そういった総合的な取組を行った上で、この財政の苦しい中で、国、地方の財政苦しい中でなるべく効果の上がる対策を行っていくべきだというふうに考えております。

=松井孝治君=
 少し観点を変えますが、天下りについての、先ほど私申し上げましたパブリックコメントで非常にそれを懸念する声が多かったんですね。今、私、別の、政府全体の天下りの問題も取り上げさせていただいているんですが、小泉総理も国家公務員のいろんな関係団体、もちろん営利法人も含めてですが、天下りについてもう一段の規制を強化しようというお話がございます。
 そういう中で、例えば、さっきお話が出ていましたが、地方公務員、例えば警察官の方々も当然再就職をたくさんされています。これ、データを求めたんですが、必ずしも警察庁の方では地方の警察官の方々の再就職の状況について数字はないということでしたが、これむしろ小野大臣なのか世耕政務官なのか分かりませんが、地方の警察官の天下り、これはこれだけパブリックコメントでこれについての懸念があるわけですが。

 これ今、現実に地方の警察官は営利企業とか外郭団体にどの程度天下りされているんですか。国の場合は人事院というところで、少なくともある一定の、課長に準ずるぐらいのところ、企画官と言われるぐらいのポジション以上の方々の天下りは全部人事院が承認しているわけですね。これ、都道府県の場合は人事委員会で、それはどういうチェックをしているのか、様々ですが、これは警察制度全体にかかわる話ですね。さっきから二十何万人の警察官がいて、交通警官が三万何千人いるという話で、何人が減るか、合理化できるかという話ですが、そこの民間委託に対して正にどれだけの方々が天下りをされるのか、そこは国民の注目点になっているわけです。

 現実に、今までの警察官の方々はどういう再就職されているのか。これは職業選択の自由がありますから、警察官の方々再就職しちゃいけないなんてことを僕も言っていないんですよ。ただ、その再就職の実態を小野大臣、どう把握しておられますか。

=国務大臣(小野清子君)=
 都道府県の現状につきましては、私どもの方で把握していないということだそうでございます。

=松井孝治君=
 じゃ、伺いますが、世耕政務官は地方公務員制度を見ておられるわけですが、世耕政務官の方で都道府県の警察官の方々が、今現在どれぐらいの方々が、例えば平成十三年度でもいいですよ、十四年度でもいいですよ、どれぐらいの警察官の方々が退職されて、それでどれぐらい例えば営利企業に天下りをされている、あるいは再就職という言葉を使った方がいいかもしれませんね、一定のランク以上でも結構ですけれども、数字をお持ちですか。

=大臣政務官(世耕弘成君)=
 総務省としては持っておりません。

=松井孝治君=
 民間委託をされる、私はそもそも犯罪類型を、民間委託自身が悪いと言っているわけではないんです。駐車違反、違法駐車もある部分は、もし犯罪類型から外して民間委託で一部のその標章の取付け確認事務をやるということ自体は、それは一つの考え方だと思うんです。しかし、その犯罪類型残したまま、さっきおっしゃったように悪質なものもあるから刑事罰問えるようにしておくといいながらそれに民間委託をする。しかも、それに対して、パブリックコメントで国民の多くの皆さん方から天下りの温床になるんじゃないかという批判を受けた上でこの案を政府は取りまとめて国会に提出しておられる。

 ところが、じゃ実際、その地方警察官の方々の天下りの実態、あるいは再就職の実態について大臣も数字はない、なぜならばそれは都道府県警の所管であるから数字はない。世耕政務官も、いやそれは数字は持っていない。こういう状況で、これだけ正に警察庁が取られたパブリックコメントでそういう批判がたくさんありますと警察庁自身が御説明されているにもかかわらず、そこの部分について実態把握もされていないで民間委託を進めるということについては国民の理解が得られると、大臣、思われますか。

=国務大臣(小野清子君)=
 御指摘の懸念というのはしばしば聞かれるところでございまして、言わば委託先が警察の天下り先になるのではないかと、この辺を払拭するためには警察が自分に都合のいいところに好きなように委託できるということはできない仕組みにするということがまず一点だと思います。それから、実際の運用における委託手続の透明性を確保するということ、この二点が重要であると私どもは考えているわけでございます。

 それから、法律上、あるいは委託先は都道府県公安委員会の登録を受けた法人としておりますけれども、いわゆる登録基準は法律に書き切って、行政の裁量が働かないようにしてございます。また、この要件を満たせば登録しなければならないと規定をしたところでもございます。

 さらに、いわゆる天下り先として特殊法人あるいは公益法人が取りざたされてきたところから、委託先につきましては公益法人要件は定めず、委託を受ける法人の種類は問わないといたしておりまして、また委託契約につきましては、法律上、特例規定を設けることもしておりませんので、具体的な委託先は、基本どおり地方自治体や各県の財務規定に従いまして一般競争入札、これを原則として決定されることになるわけでございます。

 以上のように、民間委託につきましては、警察の裁量が働く余地がないような制度としているところでありますけれども、更に国民からの疑念を抱かれることのないように、手続の透明性の確保につきまして警察を督励してまいりたいと、そのように考えておりますが、なお、現場で放置車両の確認等に従事する者につきましては駐車監視員資格者証というものを要することとしておりますが、この資格者証というのは、欠格要件に該当せず、放置車両の確認等に関する講習を受講しまして、一定の技能及び知識を習得したと認められればだれでも交付を受けることができるという、このような形にしているところでございます。

=松井孝治君=
 あのですね、これは結構論理的には相当詰まっていると思うんですね。詰まっているというのは、もう立ち行かなくなっているという気がするんです。

 それは、法律的に言うと、さっきの犯罪類型のものを民間委託を取り入れるというのは、これ逆に言うと、やっている国ありますか、犯罪類型残したまま民間委託を、民間人に。公務員じゃなくて民間人に、犯罪類型残したままやっている国があるかどうか。恐らくないんじゃないですか。それが一つと。まあ、いいです、だんだん時間が延びてきていますから御答弁要りませんけれども、恐らくそれ、ないと思います。

 それからもう一つ。さっき、非常に恣意的なことがなされてはいけない。そうすると、それは結局、いや、その警察署ごとに、警察署がよく見て、全部分かっていたわけじゃありませんから、いい加減な、いい加減なというか、取りやすいところからどんどん取るとか、もう本当に、五分たったらもうすぐステッカー張りまくっていくとか、民間企業で歩合制をもし排除しないならやっぱりそういうこと起こりがちなんですよ。じゃ、そういうふうに起こらないように警察署が指導しますと。指導のそういう裁量的な関係残るんですよ、当然。市民からいっても、もし民間委託するんなら、やっぱり警察があんまり変なことをやらないようによく目を付けておいてほしいという市民感情ですよ。

 そうだとしたら、警察署、あるいは都道府県警察とその民間委託業者のやっぱり密接な日常的なつながりが出てくるんですよ。幾ら登録要件が、いや法律に書いてありますといったって、そこは逆に、ある程度警察署との日常的な連携あるいは地域との連携がないと、その民間委託業者任せにはできないわけです。そうすると、やっぱり目に見えない、外形要件では限定できないような関係が警察署とその委託団体に出てくるのは当然なんですよ。そうでないと逆に信頼できないという声もあるわけですよ。

 そういう状況で、じゃ警察官出身の人を受け入れないのかというと、受け入れなくはないわけでしょう。恐らく受け入れる可能性は排除しないということになるわけですね。そうなると、今度は、じゃ天下り批判、結局警察のOBの方々をそこで受皿を作っているんじゃないかという天下り批判が出てくるわけですよ。

 こういう二律背反あるいは三律背反みたいなことをやっぱりクリアに説明していただかないと、今の大臣の御説明、いろいろ御答弁いただきまして、理解できるところもありますよ、こういうふうに工夫しておられる。だけど、全体の構造が、要するに、刑事罰を伴う犯罪の摘発の事務を一部を民間に委託する、しかもそれは一般競争入札だ。民間企業ですから、企業を排除していないわけですね、企業になるケースが高いと思います、可能性が。そうなってくると、そこは一生懸命やっぱりそれは収益を稼ごうとしますよ。そのときに、本当に地域の住民から見て、あるいは国民全体から見て納得のいくような取締りが行われるのか。これについて、私は納得がやっぱりいかないわけであります。

 局長、何か補足の答弁ございますか。

=政府参考人(人見信男君)=
 一点、誤解ないようにということで是非御理解賜りたいんでございますけれども、これは捜査の一部を委託するものではございませんで、あくまで捜査と、犯罪として残っている部分につきましても警察が完全に最後の決定権を持っていると。ただし、放置駐車違反をしたという事実の確認、これは民間にも委託できるものでございますので、取締り事務そのものではございませんので、放置駐車標章の、放置事実の確認とその張り付け、こういったものは民間に委託するというものでございます。

 また、これ、恣意的な取締りが行われるのでないかという御懸念ございますが、これは私どもガイドラインをしっかりと決めまして、そのガイドラインというのは、地域住民の要望をも踏まえて、しかも一般に公表した形でガイドラインを定める、そのガイドラインに沿って確認事務が行われると。

 なお、確認事務といいますのは、したがいまして、巡回計画に基づきまして地域を巡回すること、そのことにまず主眼があるのでありまして、その途上で違反があればそれを確認し、標章を取り付けると。したがって、単純な出来高制によって委託費を払う、支払うというものではございません。その委託の中核を成すものは、委託費の中核を成すものは人件費が中核を成すものと、こう考えておるところでございます。

 なお、これは余計なこととおしかり受けるかもしれませんが、外国の例を申しましても、ロンドンでは、確かに先生がおっしゃるとおり、非犯罪化された駐車違反について自治体が、警察ではなく自治体が取締り権限を有し、取締りの民間委託がなされておりますが、例えばスイスの小都市ベルン等におきましては、これは警察が取締り権限を有しつつ取締りの民間委託がされているというふうに承知しておるところでございます。

=松井孝治君=
 スイスの小都市が出てきたというのは、さすがよく調べられましたね。ニューヨークも違いますよね。ニューヨークも、今、スイスの小都市とは違うと思いますが、ロンドン、ニューヨークでは違うということは申し上げておきたいと思いますが、こればかりやっていても時間がもうどんどん、やや水掛け論的になってきましたけれども、少し違う観点から御質問をしたいと思うんですけれども。
 一般の自動車のドライバーから見れば、これは非常に不条理じゃないかという気持ちがあるんです。なぜかというと、駐車場がないところは一杯あるじゃないかと。駐車場ないわ、民間委託でもうどんどん取り締まれと、どうしたらいいんですかという声が結構出ています。

 これはむしろ国土交通省にお伺いすることかもしれませんが、例えば二輪、これ二輪も同じように今回の駐車違反の摘発対象になるわけですね、当然のことながら。

 ところが、二輪のライダーの方々から言わせれば、二輪用の駐車場なんて見たことないよと。見たことないよというのは言い過ぎで、あるんですね、調べてみたら、東京都内でも。でも、東京都駐車場公社が管理する駐車場、バイク駐車場というのは、一、二、三、四、五、六、七か所しかない、都内これだけ広くても。駐車場はない。いや、それだったら一般の駐車場に止めろというふうに言われるかもしれないけれども、しかし、一般の駐車場で二輪用なんというものはほとんど用意されていないし、二輪は経済性優先ということもあって、やっぱり二輪に乗っておられる方々から言うと、一般の駐車場に止めるという気持ちにもなかなかならない。駐車場は用意しない。それから、駐車場法というので駐車場整備も進めておられるらしいですけれども、その駐車場法には二輪の、二輪用の駐車場というのは駐車場法で決めている駐車場の整備促進には入っていないんですね。

 そういう状況の中で、駐車場整備しない、これは二輪でも四輪でも、程度の差はありますよ。その上でどんどん摘発する。いや、それはまあ摘発はしようがないですよ、それは法律上違法なことなんですから、それは摘発はするしかないかもしれないけれども、しかし、受皿を用意しないで、どんどん民間委託で切符を切るということについての国民的な反発については、大臣、そして鶴保政務官お見えでございますが、それぞれどういうふうに受け止めておられるでしょうか。

=大臣政務官(鶴保庸介君)=
 まず、国土交通省の方から、今の現状と、それから御指摘の今後の取組についてお話をさしていただきたいと思います。

 委員御指摘のとおり、駐車場の整備についてはまだまだ十分であると言い切れるところまでには来ておらないという認識をしております。また、円滑な交通や都市活動のために不可欠であるとの認識でございます。ただ、原則といたしまして、駐車場の整備については交通需要を発生する開発者が、附置義務制度等により、自ら確保することが重要であるという認識でおります。

 これに対し、公的主体が、駅周辺等について必要な駐車場の整備が困難な場合、民間を補完する観点から、国土交通省といたしまして駐車場を整備するための補助制度等によってこれまで整備を続けてまいりました。

 今後とも、地区特性や二輪車を含めた駐車需要等に留意し、地方公共団体や公安委員会等と連携を図りながら、適切な内容の駐車場整備を推進する所存ではございます。

=委員長(簗瀬進君)=
 いいですか、小野さんは。

=松井孝治君=
 はい、いいです。

 利用者が整備するというふうにおっしゃいましたね。そうすると、例えば二輪車で来るようなところが、町中でですね、まあ二輪車はいろんな用があって行くわけですが、そこはその需要を作っている人たちが整備してくれと言われても、これははっきり言って、二輪車、それはショッピングセンターで作れとか、あるいは貸しビルで、その貸しビルに、都心のビルに用があるときはビルで作れと言われたって、これ、じゃ利用者で整備してくれと言われたって、実際、二輪のライダーから見れば、切符切られるのは私たちで、実際、駐車場がないんだからどうするんだと。じゃ、どういう指導をしているのかという話になるわけですよ。

 そこで伺いたいんですが、例えば二輪用のバイク駐車場って全国で何か所あります、その事実関係。事務方でも結構ですから。

=政府参考人(小前繁君)=
 自動二輪の駐車場がどれぐらいあるかということについては、私ども把握してございません。

 特定の自治体について幾らあるかというような、二輪問題が著しい特定の自治体についてどんな状態があるかということについては把握しております。例えば仙台市におきましては、地下鉄周辺等において約三千台の自動二輪等の駐車場を整備してございます。

=松井孝治君=
 結構です、詳細な各論に入っても時間がありませんので。

 ただ、全国的に二輪用の駐車場施設がどれだけ整備されているかということを把握もされていないわけですよ、別にそういう統計も取っていない、調査もしていない。それで、じゃバイクは、しようがないから、路側、路肩に駐車したり、場合によっては、それは歩道のところに駐車したりして、非常に歩行者の迷惑になったり、交通上非常に危ないことがあったりするかもしれない。だけれども、それぐらい、国土交通省がバイク駐車場が全国でどれだけあるかを知らないという状況で、この民間委託でどんどんチケットを切りましょうというのが進んでいくというのは、やっぱりこれは私は政府としては問題じゃないかと思いますよ。

 それからもう一つ、これ、伺いたいと思います。

 例えば、国土交通省お見えですけれども、今、物の例えば搬入とか搬出とか、荷物の荷さばきのための駐車は五分間ぐらいは認めておられるというふうに聞いています。ただ、例えば引っ越し屋さんてありますね、何とか引っ越しセンターとか、ああいう引っ越し屋さんの場合、これ、五分では引っ越し済みませんね、常識的に。一時間とか一時間半とか掛かりますね。あの引っ越しの場合に、これ、もう時間を節約するために自分で言いますけれども、あれは個別に許可があると。引っ越し屋さんが、あの何とか引っ越しセンターが、個別にその引っ越しのお宅のところの所轄の警察署か何かに届出をされると、これは結構ですよと、駐車違反除外指定をしましょうということになるという制度があるそうです。

 全国で、引っ越し屋さん、そういう駐車除外申請をされて認められた件数は、昨年何件ありますか。通告してありますよ。

=政府参考人(人見信男君)=
 お答え申し上げます。

 ただいま先生御指摘のとおり、やむを得ず駐車禁止規制のされている道路に駐車し、五分を超えて荷、貨物の積卸しを行うような場合、こういった場合には道路交通法四十五条一項の規定によりまして警察署長の許可を受けていただくことになりますが、御参考までに申し上げますと、警視庁の場合ですと、昨年の四月から本年二月までの数字で約一万件、大阪府警の場合ですと、平成十五年、これが約五千六百件と承知しておるところでございます。

=松井孝治君=
 これ、国土交通省に伺いたいんですけれども、東京都内で走っている引っ越しトラックというのは何台ありますかね。これ、先ほど通告したので調査が間に合っているかどうか分かりませんけれども。今の一万件、一年間で一万件その申請がある。どれぐらいの比率はそういう申請をしているんでしょうかね。

=政府参考人(中山寛治君)=
 申し訳ありません、東京都のことについてはまだちょっと調査が進んでおりませんが、全体の話だけ少し申し上げますと、引っ越し事業者、一体幾らあるのかということでございますけれども、引っ越しの運賃、それから料金、これを届け出ている事業者が、十四年度末で三万七千六百八十八社ございます。そのうち東京都がどれだけかというのは、今ちょっと把握しておりません。申し訳ありません。

=松井孝治君=
 これは是非後で、衆議院の審議もありますから是非明らかにしていただきたいんですが、三万社ぐらい引っ越し事業者があるわけですね。恐らく、その事業者が一台しかトラック持っていないなんてことあり得ないし、例えば引っ越しでも、普通は一日一台ではなくて、一回ではなくて、一日二回転ぐらいするケースが多いですね。

 常識的に考えたら、多くの場合は、引っ越し業者なんというのは、個別に私が聞き取りをした限りで言うと、そんなの、申し訳ないけれども、警察署に行って、許可を一々警察署に行って取るなんということは、非常に、どちらかというとレアケースだというふうに聞いています。これは事実上そうなんですよね、きっと。

 五分なら、荷物の上げ下ろし、五分だったらいいということだって、現実に町の商店街の方だったら皆さんよくお分かりですけれども、五分で終わらないんですよ。荷物を単に搬入するだけじゃなくて、そこで伝票を切ったり、あるいは集金したり注文を取ったり、そういうことをされるのが普通の実態ですよね。

 だから、私が申し上げたいのは、さっきの駐車場の問題もあります。経済実態からいって、例えば、じゃ営業マンが集金に車一台で回るというときに、現実に本当に厳しく取り始めたら、これは経済的には大混乱に陥るわけです。ですから、私どもも申し上げているんですが、それは地域の実態とか、例えば商店街だったら商店街の理事会の方々と相談して、どれぐらい厳密に取り締まったらいいのか、どれぐらいだったらまあやむを得ないのかと。それは、地域の実情あるいは町づくりの問題等も絡みます。だから、それは警察も、警察署によってはそういうことを非常に弾力的にやっておられるケースも多々あるとは聞いています。

 だけれども、それを結局、民間で一般競争入札の方々にやらせてしまったときに、今の駐車実態からいって非常に悪質なものもあるし、経済的に見ればそれはしようがないでしょうと。引っ越し屋さんが来て、一々個別に警察署の許可を取っていない、それは違法といえば違法かもしれないけれども、本当に可罰性があるのかどうかということをよく考えながら判断をしなければいけない。そういう判断を、結局、確認をして、ステッカー張るのは民間事業者ですというところに任せていいのか。

 そうすると、結局、局長は、いやいや、それは全部任せ切りにしませんからと。それだったら、五百人だったら御自分でやられた方が国民感情からいっていいんじゃないですかということを私は申し上げているわけでございます。

 何かございますでしょうか。ございましたら、簡潔に。

=政府参考人(人見信男君)=
 お答え申し上げます。

 引っ越しの関係でございますけれども、これは荷物の、今私どもがこの放置違反金で問題にしていますのは放置駐車、すなわち運転者がいない場合ですね。したがいまして、荷物の搬入、引っ越しなど、運転者が近くにいる場合、こういった場合は放置違反金の対象じゃございません。

 それからまた、この許可でございますけれども、これは、例えば東京都道路交通規則などを見ますと、交番でもできると、こういうような便宜を計らうように最大限努力しているところでございます。

=松井孝治君=
 近くにいるといっても、例えばビル、都心なんかはそうですけれども、ビルに、ドライバー一人で、今合理化されていますから、ドライバー一人で荷物を運んで、伝票を切ってという、注文取ってということをやるんですよ。ビルの中に入っているときに、じゃハザードランプをつけていたら近くにいるということになるのかと。そうならないわけですよね。そうしたら、これは非常に外形的には難しいので、今そういうふうにおっしゃいましたし、そういう御答弁しかないんだろうとは思いますけれども、やはり私はこの構成には無理があるんじゃないかということは申し上げておきたいと思います。

 それから、今回、使用者、使用者というのは実際の感覚からいったら所有者というふうに言い換えてもいいかもしれません、に追及が及ぶというか、行政制裁金が行くケースが相当出てくるというふうにおっしゃいました。さっき、五百人の計算根拠の中でいうと、今までの切符でいうと、運転者が切符切られたら払っていたと、今度はむしろ七割は使用者、車を所有している、一般の感覚からいうと所有している方々に反則金に相当する制裁金が科せられるということになるというふうに想定されました。

 そうなってくると、これ、例えば、この前も参考人質疑でも出たんですが、レンタカー会社とか、あるいは、これ、盗難車なんというのが最近非常に増えてきていますね、治安が悪化して。どこまで本当に、レンタカー会社は、いや、もちろんその駐車違反なんかするなということをどこかに書くのかもしれないし、ひょっとしたら、それはクレジットカードで最初にあらかじめ、もしそういうことがあった場合に請求できるような仕組みを整えるのかもしれないけれども、使用者の責任、これは責務の規定を若干厳しくはされていますけれども、使用者の責めに負わせるべきではないところまで使用者の、使用者というか本体の、車両の所有者に負わせているんじゃないかと。

 そこら辺、例えば盗難車の問題、あるいはレンタカーのような、所有者が業としてそれを貸し出しているような場合、これについての使用者責任について、もし御説明があれば簡潔にお願いします。

=政府参考人(人見信男君)=
 お答え申し上げます。

 使用者というのは、自動車の使用する権原を有し、自動車の運行を支配し、管理する者のことでございます。したがいまして、例えば盗難車、盗難された車の場合は、これは自動車の使用、自動車の運行を支配し、管理する者とは言えませんので、この場合は免責されるというように考えております。

 また、レンタカーでございますが、レンタカーは、現行法でもレンタカーの使用者というのは、これは業者、レンタカー会社の方でございます。ただ、私どもは、したがいまして、借受人、借受人が必ずしも運転者とは限りませんですが、借受人、運転者がレンタカーを使用して反則金を、駐車違反をし、放置駐車違反をし、反則金を支払わなかったというような場合には、使用者であるレンタカー会社が責任を持つということにはなります。

 ただ、私どもは、レンタカー会社とも、業界とも話をしまして、なるべく相互に、お互いに連絡をし合うと。これは、現在でも放置駐車違反の運転者の特定に当たりましてレンタカー会社の御協力を得ているところでございますので、今後ともそういった緊密な連携は取らせていただきたいなと、こう考えているところでございます。

=松井孝治君=
 時間がなくなりましたので、ちょっと問題あるなと思いますが、先に行きます。

 今の車検の問題が先ほども出ました。これも一番困るのは、私は民間の車両整備工場だと思うんですね。その方々が滞納しているのかどうかとあらかじめ分かりません。個別に聞いたらいいというふうにおっしゃるけれども、大量に整備を受け付けているときに一々警察署なり公安委員会に問い合わせるということもなかなかできない。これは本当に、実際修理をしてみたら、最後、車検は下ろせません、そんなことだったら、結局一番被害を受けるのは民間の整備工場ということになると思います。

 これも先ほど同僚議員の方から御質問があって、そこを、そういうことが行われないような何らかの証明とかあるいは書面交付のようなことをきちんと対応していただきたい、そのことを申し上げておきたいと思います。

 時間がありませんので次に参ります。

 今回の法改正の中では、運転免許区分についての議論がございました。五トン、総重量が五トンを超えるものについては中型ということになっていますが、これ、最近、トラックの装備とかあるいは性能が随分変わってきていますね。ですから、例えば、元々三トン、総重量五トンというのは積載でいうと三トン積みのトラックということなんでしょうけれども、三トン積みのトラックでも、例えば冷凍保存をしたものを運ぶような冷凍車の場合なんかは五トンを超えるものが、大臣、これ実態的に相当あるんですね。それを本当に取り締まる必要があるのか。

 車体なんかも同じだけれども、コンテナですから重くなっている。昔だったら、それはエンジンの性能とかステアリングの性能とかブレーキの性能でやっぱりある程度の重さでくくるという必要があったかもしれないけれども、同じ積載量だけれども総重量がその分、コンテナとかあるいはその荷揚げとかのための装置を積んでいるという場合もありますから、重くなって、相当実態的には五トンを超えるような、同じ外形であるいは同じ三トン積み車両でそういうものが出ているというんですが、これはどこまで厳密にチェックをされるんでしょうか。

 それとの関係で併せてお答えいただきたいんですが、アメリカなんかへ行くと重量計が結構ハイウエーの横にありますね。日本でそういうものを見たことが私はほとんどないんですよ。現実に何トン積みと言っていますけれども、そういうものをチェックする手段というのはどれぐらいあるんですか。

 それとの関係で更にもう一段、ついでに聞いてしまいますと、むしろ、これは国際的にも重量規制だというふうに聞きますけれども、本当は外形、むしろ、さっきの内輪差の話が出ましたけれども、事故の、内輪差とかあるいは車両感覚が大きくなるとやっぱりどうしてもつかみにくいということで事故につながるケースが多いと思います。むしろ総重量ではなくて、現実の取締りから見ても外形、特に長さですね、あるいはホイールベースかもしれないけれども。車体の長さとかホイールベースとか車幅とか、そういうものの基準というものに置き換えるような検討というのはすべきじゃないかと思いますが、併せて、局長で結構です、御答弁いただけますか。

=政府参考人(人見信男君)=
 お答え申し上げます。

 道路交通法におきましては、従来から自動車の種類を車両の総重量、最大積載量を基準として定めておりますが、これは、自動車運転特性と申しますのは自動車の総重量による制動距離の違い、それから積載物の重量、これは自動車の安定性等に大きな影響を与えるということ、また自動車の大きさはおおむね自動車の重さに対応していると、そういったことから重量は自動車の種類を定める基準として適当なものと考えておるところでございます。

 なお、諸外国におきましても、一般的に免許により運転することができる車両を重量により区分しているものと承知しておりまして、道路交通に関する条約がございますが、このような国際取決めにおきましても重量による区分がなされているところでございます。

=松井孝治君=
 それは承知しています。承知していますが、要するに、車の性能も大分変わってきていますね。これは昭和三十一年か何かに作られた規制ですよね。

 ですから、車の、今、確かに、おっしゃったように、それは重量によって制動距離とか違ってきたんでしょう。でも、昭和三十一年に作られた制度設計というのを、私も、あしたから見直せなんということを申し上げません。だけれども、そういう研究、例えば、総重量によって事故がどれぐらいあるのかという分析をされて今回の法改正されています。それはまじめに分析されていると思います。思いますが、同時に、車の大きさによってどれぐらい事故件数があるのかということも分析されて、いや諸外国もそうなっているということかもしれませんが、車の性能もどんどん変わってきています。それから、従来だったらほろだったかもしれないけれども、今はコンテナ車がどんどん増えている。その分重くなるけれども、逆に言うと、荷物の安定性みたいな、荷物の積載量による安定性みたいなところは変わってきているわけですから、そこはきちんと研究をしていただきたいということを、私はこれは指摘として申し上げておきたいと思います。

 私どもとしては、次の話題に移りますが、賛成の部分がこの法律の中で、特に長年の懸案だった部分が自動二輪の二人乗り、高速道路における二人乗りの解禁でございます。これは率直に言って、この法案の中でも最も私どもとしては評価をさせていただきたい部分でございます。

 ところが、先ほど同僚議員からはむしろ逆の意見がございましたが、この法律の定めによらなくても、せっかくこれで道交法を改正しても、これは都道府県の県警ですか公安委員会ですか、公安委員会の判断によって、いや、ここの区間は危ないからということで高速道路の二輪車二人乗りを禁止することができるというふうに御答弁がありましたね。

 これは、高速道路、ライダー二人乗りでむしろ逆に、警察庁の御説明だと、それは安全になりますと。一定の年齢、経験を積んだライダーであれば二人乗りによって、むしろ一般道に比べて高速道は安全だし、一人乗りに比べて注意して運転するからむしろ安全性高まるという御説明でございましたが、しかし現実に、高速道路ですから、そんなに短い距離を乗るというよりは比較的長距離をドライブするというケースが増えます。

 ところが、肝心の高速道路で、いや、何とか県警は困りますと言って途中で、例えば名古屋から東京を通って、それこそ例えば福島に行こうとしますね。いや、じゃ静岡県警は、ここは駄目だからと言って下へ下りてください。いや、東京都内に入ったら、またこれは警視庁が、いや、首都高は駄目ですから。じゃ、首都高を通れないのか、下走ろうか。こうなってくると、幾ら何でも、それは本当に危険な場所というのはひょっとしたら県警でないと分からない部分はあるかもしれませんが、それを無制限に認めてきたら何のためのこの法改正なのか、やや趣旨が分からなくなってくるわけですが、それは、都道府県公安委員会に無制限にそういう規制を認められるんですか。

=政府参考人(人見信男君)=
 お答え申し上げます。

 今回の改正は、二輪ライダーの利便性を求める声と、一方で安全を危惧する国民の危惧にこたえまして、条件を付けて、年齢二十歳以上、三年以上、免許歴三年以上という条件を付けて解禁するものでございますが、都道府県公安委員会は、先ほど申し上げましたように、道路交通法四条一項の規定によりまして、危険な区間ということについては、これは規制もあり得るということでございます。

 ただ、都道府県公安委員会が実際に二人乗り通行禁止規制を設けるかどうかは、一般道路から、高速道路といいますのは一般道路から区別されて閉鎖性が高うございますし、また、相互にネットワーク化しているという高速道路の特質を十分に考慮した上で、代替路線の有無及びその安全性等を踏まえて判断するべきものと考えております。

=松井孝治君=
 一般の国民の方は、今の御答弁だとちょっと分かりにくいと思うんですけれどもね。要するに、代替路がどれぐらいスムーズにあるかどうかということを判断して、今回の趣旨に照らして判断してほしいということだったと思うんですが、それは、警察庁として都道府県公安委員会にそれは指導をされるということですか。

=政府参考人(人見信男君)=
 そのように合理的な規制がなされるよう都道府県警察を指導してまいりたいと、こう考えております。

=松井孝治君=
 分かりました。

 それは、そういうことであれば、この法律の改正の趣旨がきちんと実態に反映するように指導をしていただきたいと思います。

 最後に、これはちょっと確認的に一点お伺いしたいわけでありますが、移動保管車両の処分期間を三か月から一か月に短くされる、そういう改正条項が盛り込まれています。要するに、レッカー移動されたものを、従来三か月超えれば処分してもう売却できますよということだったのが、これ一月に短縮されています。

 一番ユーザーとして心配なのは、レッカー移動されて一月置いているというのも一般的に言うと相当悪意ですよという御判断なんでしょうけれども、しかし、例えば私が今日駐車違反取られた、レッカー移動された、あしたから海外出張が入っていて、長期出張で一月半出張を命ぜられている、もう取りに行きたくても行けない、こういうときに一月間で処分されてしまうというようなことが現実にあると考えていいんでしょうか。

=政府参考人(人見信男君)=
 お尋ねの件につきまして、一か月間駐車禁止の場所に放置しているような事態がちょっとあるのかどうか私ども予想付き難いところでありますが、保管された車両の使用者等が長期出張中の場合、この場合は使用者等の家族に、御家族に連絡する等によりまして、御家族が代理人として保管車両を引き取ることができると、こう考えております。

=松井孝治君=
 いや、例えば、私、独身だったらどうするんですか。いや、本当にそういうケースあると思いますよ。

 それで、レッカー移動されちゃったと、だけど、もうあしたの朝一番で成田に行かなきゃいかぬ、もうどうしようもない。それじゃ、一月間たって、まあそれは保管料を請求されるのはしようがないとしても、そういうものは勝手に売却していいというときにどういうふうに確認するんですか。

=政府参考人(人見信男君)=
 一か月で売却することはできると規定しておりますので、これはいろいろな情報を取りながら適切に対応して、個別的に、個別、適切に対応してまいりたいと考えております。

=松井孝治君=
 もう時間が来たので終わりますけれども、できると書いてあるけれども、それは個別に事情をしんしゃくしながらって、そう事情をしんしゃくしていただかなきゃ困るわけですが、やっぱりちょっと余りそこら辺をあいまいにされたくない。恐らく、念頭に置いておられるのは、相当悪質で、もう要するに廃車同様のものをもうそのまま引き取りに行かないというようなケースを念頭に置かれているんでしょうけれども、やはり運営においては適切な運営をお願いしたい。

 私どもとしては、今回の法案については、特に違法駐車の取締りの民間委託を中心に非常に大きな問題があるんではないか、賛成すべき点も多々あるものの、そのことを申し上げて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。

 ありがとうございました。

=委員長(簗瀬進君)=
 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
    ─────────────

    ─────────────
=委員長(簗瀬進君)=
 本案の修正について松井君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。松井孝治君。

=松井孝治君=
 私は、道路交通法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会を代表いたしまして、修正の動議を提出いたします。その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。

 これより、その趣旨について御説明をいたします。

 本改正案では、違法駐車対策について、使用者責任の追及と併せ、対応業務の民間委託を可能とすることとされております。しかしながら、現在、警察当局において行われている駐車違反の取締りにすら批判がある中で、刑事罰の対象となる駐車違反への対応業務を民間に委託することは、公平性、公正性の観点からも、また、委託団体がいわゆる天下りの温床となるのではないかとの批判もある中で適切なものであるとは考えられません。

 よって、性急な民間委託の実施は避けるべきであり、その是非については、使用者責任の追及などその他の違法駐車対策の効果を見極めつつ、時間を掛けて総合的に検討すべきであります。

 次に、修正案の内容につきまして御説明申し上げます。

 第一に、放置車両の確認及び標章の取付けに関する事務等の委託に関する規定を本改正案から削除することとしております。

 第二に、政府は、第三条の規定の施行後三年を目途として、同条の規定による改正後の道路交通法の規定の実施状況等を勘案し、放置車両の確認及び標章の取付けに関する事務の在り方等について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとしております。

 以上が本修正案の趣旨であります。

 何とぞ委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。

=委員長(簗瀬進君)=
 これより原案及び修正案について討論に入ります。

 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

=神本美恵子君=
 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました道路交通法の一部を改正する法律案につきまして、民主党・新緑風会提出の修正案に賛成、原案には反対の立場から討論を行います。

 本改正案では、違法駐車対策について、使用者責任の追及と併せ、対応業務の民間委託を可能とすることとされております。違法駐車問題は、とりわけ大都市部において深刻な状況となっており、その対策が必要とされていることは言をまちません。また、行政改革の観点から見ても、行政事務の民間委託を進めることによるコスト削減の趣旨は理解できるところであります。

 しかしながら、現在行われている駐車違反の取締りは、いわゆる迷惑駐車の実態に即した妥当なものとはなっておらず、市民の立場に立った公正、公平な取扱いがなされているとは到底言い難い状況にあります。また、刑事罰である駐車違反について、その対応業務を民間に委託することは、犯罪に係る事実認定の端緒を民間人にゆだねることとなり、恣意的な取締りを招く危険性を排除することはできません。

 また、政府は、民間委託により交通警察官の人員削減効果を生じ、それにより他部門への振り分けが可能になると説明していますが、その規模は極めて限定的なものとなることが想定されております。また、委託先が天下りの温床となる懸念を完全に払拭できないことなど、幾つかの疑問点が指摘されているところであり、これらの解決がないまま性急に民間委託を可能とすることは、極めて問題が多いと言わざるを得ません。

 以上申し上げた理由により、民主党・新緑風会提出の修正案に賛成、原案には反対の立場を表明いたしまして、討論を終わります。

=委員長(簗瀬進君)=
 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより道路交通法の一部を改正する法律案について採決に入ります。
 まず、松井君提出の修正案の採決を行います。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。

   〔賛成者挙手〕

=委員長(簗瀬進君)=
 少数と認めます。よって、松井君提出の修正案は否決されました。
 それでは次に、原案全部の採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。

   〔賛成者挙手〕

=委員長(簗瀬進君)=
 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。

 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

=委員長(簗瀬進君)=
 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。

   午後三時散会

+-+-Copyright Koji Matsui Official All Right Reserve.-+-+