平成十六年五月十日(月曜日)
午後一時四分開会
委員長(鴻池祥肇君)
ただいまから決算委員会を開会いたします。
平成十四年度決算外二件を議題といたします。
本日は、まず特別会計等公会計の改革について質疑を三時間行います。その後、引き続いて委員間の自由討議を二時間行います。
それでは、特別会計等公会計の改革について質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
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=松井孝治君= 民主党の松井孝治でございます。
この決算の在り方について、参議院の今後の機能の、重点機能の一つとしてのチェック機能、そして参議院改革が今憲法調査会でも議論をされていますが、それも含めて私の意見を申し上げたいと思います。
この委員会の参考人質疑でも議論になりました、本日も議論になりましたニュー・パブリック・マネジメントという発想があるわけですが、これが、参考人の中でも警鐘が鳴らされましたけれども、単に執行官庁に予算の執行の弾力性を与えるということだけでは終わってはいけない。そうであるとしたら、だれがチェック機能の責任を担うのか。私はそれは、行政の一部にもそのチェック機能を担っていただくのは大いに結構なことだと思いますが、しかしやはりこのチェック機能、国民の税金を預かって、その使途についてのチェック機能の最終責任を私は負うべきは国会ではないか、なかんずくそれは参議院ではないかと考えているわけでございます。
その意味で、本当にこの参議院の決算機能というものが十分かどうか、私はその点について焦点を絞って意見を申し上げさせていただきたいと思います。
結論からいうと、多くの方々の御努力によって参議院の決算機能は強化されつつありますが、まだまだ不十分であるとしか言えないというふうに思うわけであります。
まず第一に、先ほど、今日の財務大臣をお招きしての質疑でも議論になりましたけれども、本当に予算の査定あるいは予算の使い道のチェックというものを十分な人員でチェックできているかということについて非常な疑問があるわけでございます。財務省が予算編成にかかわる人員というのは、財務省の主計局というのは約三百五十人の人員で、先ほどの話でいうと、八十兆余りの一般会計のみならず、純計でも二百兆円を超えるような財政支出の査定を行っているわけでありますが、これが本当にその中身についてきちんとチェックはできているか。関係者の御努力には敬意は表しますけれども、しかしそれは不十分と言わざるを得ない。
だとすれば、国会の決算調査機能というのはどれぐらいあるか。調査室というのは九人のスタッフでやっておられるわけであります。先ほど同僚議員の大塚議員からも、あるいはほかの同僚議員からも指摘がありましたけれども、この八十兆円以上あるいは純計二百兆円以上の国の支出についての、じゃ決算委員会における質疑の内容というのはどうかと。省庁別でいえば、厚生労働省も含めて、二つの役所を大体セットにして六時間の審議しかできていない。その中で本当に、その使途の適切性、あるいはプログラムの適切性、あるいはそのプログラムの背景にある政策の適切性をチェックできているかというと、残念ながら私はそれは不十分ではないかと思います。
ちなみに、これは会計検査院の機能とも絡みますけれども、アメリカにはGAOという組織があります。イギリスにはNAOという組織があります。それぞれが日本の会計検査院に匹敵するような機能を果たしているわけですが、GAOの場合、会計検査院の三倍近い三千人を超えるスタッフを持っていますけれども、しかしながら報告は、GAOという組織の年間の報告書の数というのは千二、三百件を超えるわけですね、平均して。それだけのものを、報告書をどんどん出している。そのスタッフがフル稼働をしているという状況にある。日本の会計検査院も、検査官の方々努力をされているかもしれない。千人以上の組織ですけれども、果たしてGAOに匹敵するだけの機能を果たしているかというと、私はこれは心もとない限りであると言わざるを得ません。あるいは、日本と類似の議会制民主主義を持って、日本の会計検査院と類似の組織的性格を持っているNAO、これイギリスの会計検査院でありますが、これは日本の会計検査院よりも予算規模も小さく、人員も小さいわけですが、それでも年間数十本のレポートを出して、しかもそのNAOが出すレポートというのがイギリスの決算委員会においてきちんと審議をされ、それが具体的に政府に出した改善要望というものはほぼ九割以上の確率で改善が実施されているという実績がございます。
イギリスでできて、あるいはアメリカのGAOができて日本の会計検査院やあるいは決算委員会がそれに匹敵する成果を上げていないとしたら、そこはどこに問題があるのか。我々、これイギリスのNAOあるいは決算委員会の在り方というのは非常に与野党を超えて運営している、委員長も実は野党が運営している、だけれども、その野党が与党がというよりは与野党を超えてチェック機能を果たしているということに学んで、もう少し会計検査院と特に参議院の決算委員会の機能を連携させて具体的にいろんなプログラムを評価し、それを政府に改善勧告をし、それを政府が真剣に実施するという関係を作り上げていかなければならないんではないかと考えています。
その意味では、決算委員会の在り方自身が本当の今の、非常に関係者の皆さんの御努力でこの会期内に決算審査が昨年終了した、あるいは今回もその勢いでやっていただいている、これは非常に私は評価すべきことであると思いますが、しかし本当に決算委員会というのが今のような形で、二つの役所で六時間という省庁別審査でいいのか。これは国会全体の、例えば会期の見直し、これは憲法調査会においても議論が出ましたけれども、本当に通年国会というものを考えるべきじゃないのか。衆議院の会期と参議院の会期が同じでいいんだろうか。特に、予算編成に反映させるという意味では、むしろ秋に集中して、今のこの決算の審議日程よりももっと集中して、もっと詳細に、しかもそれをきちんとした調査スタッフを議会に置くのか会計検査院をもっと活用するのか、そういうことも含めてしっかりと議論をしていかなければならないのではないかと思います。
その意味でも、例えば決算の在り方について、これは余り抽象的な議論ばかりこだわるつもりはありませんけれども、今の憲法の規定、この規定の在り方も含めて見直して、報告説的に決算はとにかく出しっ放しでいいということではなくて、きちっと予算と同じように議案として位置付けて、その決算が通らなければある意味では予算の審査も前に進まないというような形にしていかなければいけないし、また衆議院と参議院が同じような決算委員会を持っているのがいいのかどうか、そこの役割分担というものも議論をしなければいけないのではないかと、そんなふうに考えております。
いずれにしても、私は個別の案件もこの委員会でいろんな議論が出て言いたいこともありますけれども、今時間の関係がありますからそれについてはあえて申し上げませんけれども、この決算委員会の機能の在り方については、例えば今日自由討議もございますが、その各党、党派を超えた自由討議の意見をしっかりと委員会として議論をして、それを参議院全体の議論に是非とも高めていただく。そして、もっと言えば、参議院と衆議院の在り方、二院制の在り方も含めて、参議院がどういう役割を果たしていくかということにきちんと反映をしていくべきではないかと思います。
今日の質疑の中でも、行革時代に財政機能をどのように財政のチェック機能を高めていくかという議論がございました。行政改革の中で、例えば財務省の主計局にそんなに大きな人員を置けないという話もございました。しかしながら、全体に会計検査院の機能も含めて、本当にあるいは政府全体の、政府といったときに内閣だけではなくて国会の調査機能まで含めて、どこに人材を配置するのが本当の意味での国民の税金の使い道として有効なのか。
イギリスの会計検査院、NAOは、バリュー・フォー・マネーという観点で、要するに本当に国民からいただいている税金にふさわしい行政サービスを行っているかどうかということでチェックをすることに力点を置いています。我々もそういう発想で、きちんと必要なところには政府あるいは公的セクター全体としてどこに人員を割いて、そしてバリュー・フォー・マネー、国民の、タックスペイヤーの税金にふさわしい行政サービスを確保していくかということを参議院全体として、あるいは国会全体としてとらえなければならないのではないか。そのことを是非この決算委員会から参議院全体に、そして国会に提言をしていくべきではないかということを私なりの提言に代えさせていただきます。
ありがとうございました。
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=松井孝治君= 済みません、松井でございます。民主党の松井でございます。
先ほど、私が議案説について提案をいたしましたが、私の趣旨は、今の衆議院と参議院で、衆議院先議で議案説を解釈をいたしますと、逆に、先ほど同僚議員から御指摘いただきましたような弊害があることは私も同感でございます。私が申し上げたかったことは、ある程度この決算審議、単に、政府から聞きっ放しではなくて、何らかの政府に対する拘束力を我々が持つべきであるという意味で議案説を申し上げさせていただいたということを付言をさせていただきます。
加えて、先ほど時間がありませんでしたので個別分野について申し上げませんでしたが、一つ申し上げさせていただきたいのは、今日も議論になりました特別会計の在り方でございます。私も具体的な質疑の中で申し上げましたが、特別会計と、それから特殊法人あるいは独立行政法人、そしてそこに対する官僚の天下りというものが密接に結び付いて、予算がある意味では各省庁のポケットのように使われている部分があるんではないか。個々に、私は天下りというか国家公務員の再就職を全面的に禁止すべきだとまでは言いませんけれども、しかし、その職務権限と密接に結び付いて天下りあるいは再就職が行われている団体に対して制度的に一定の支出が、特になかなか財政の規律が働きにくい、財務省の財政の規律が働きにくい各省の特別会計から支出が行われている、このトライアングルのような構造というのはやはり構造的に改めていかなければいけないのではないか、そういう思いで私どもは発言をさせていただいております。
先ほども同僚議員から類似の指摘がありましたが、その辺り、個別具体的な予算の費目だけではなくて、制度的な問題についてもやはりこの決算委員会が指摘をしていくというようなことも必要なことではないか。そのことも加えて提言をさせていただきたいと思います。
ありがとうございます。
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