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平成十七年三月二日(水曜日) 午後一時二分開会
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本日の会議に付した案件
○日本国憲法に関する調査
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=会長(関谷勝嗣君)=
ただいまから憲法調査会を開会いたします。
日本国憲法に関する調査を議題といたします。
本日は、これまでの調査を踏まえ、日本国憲法について、委員相互間の意見交換を行います。
まず初めに、各会派からそれぞれ御意見をお述べいただきたいと存じます。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、御意見のある方は順次御発言を願います。
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〔省 略〕
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=松井孝治君=
民主党の松井孝治でございます。
私は三点申し上げたいと思います。
まず第一点は、この憲法の基本的な性格に関してでございますが、先ほど同僚の鈴木委員からもお話がありましたが、私は、この従来の国家あるいは国権と個人との関係を規定する憲法、それを今我々が憲法を考え直すときにはもっと多様な主体、先ほど鈴木委員は中間団体という言葉も使われましたし、森元委員は地方自治体の役割についてもう少し記述しろという御意見を述べられましたが、地方自治体あるいはそれ以外の公益法人であるとか公共セクターに参画する多様な主体との関係をきちんと憲法に位置付けるべきではないかと考えております。
同時に、先ほど加藤委員の方からもお話がありました、鈴木委員からもありましたが、今の憲法においてはやはり環境権あるいは未来への責任ということの記述が薄いんではないかというふうに考えております。例えば、財政規律の在り方にしても環境への配慮にしても、未来の世代への責任、時代を超えての責任ということを新しい憲法においてはきちんと規定していくというのが我々の一つの責任ではないかと考えております。
二点目は、これも、これは椎名委員から提起がございましたが、今の内閣制度についての規定というものがこれで果たしていいのかどうか。これは憲法のみならず内閣法や国家行政組織法というような憲法関連法規ともかかわる問題でありますが、例えば、「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ。」という規定を根拠に閣議は全員一致でなければいけない、あるいは行政各部というものの独立性を非常に高く認識して内閣総理大臣の指揮監督権、これは憲法七十二条に「行政各部を指揮監督する。」ということが明確に規定されているにもかかわらず、内閣法の六条においては「閣議にかけて決定した方針に基いて、」という規定をそれに挿入をして、しかもその閣議というのは全会一致、連帯責任の、先ほどの憲法六十六条の規定の「連帯して責任を負ふ。」というところを根拠に全会一致でなければいけない。
そうなってくると、内閣総理大臣の各省に対する指揮監督権というのが全会一致、各閣僚全員の合意に基づいてしか行えないというような解釈がなされているわけであります。これが本当に現在の内閣のリーダーシップを阻害する私は大きな要因になっている。国家行政組織法にしてもあるいは各省設置法にしても、それは国会で各省の組織を規定するという考え方はあるにせよ、それがむしろ各省の官僚がそれが公器であると、自分たちの役所自身が公器であるという認識を生み、内閣総理大臣のリーダーシップ、ひいては国民主権という考え方をないがしろにしているんではないか。これは現行憲法の精神をも否定するものではないか。その規定について、やはり我々が憲法の在り方について議論をするときにきちんと考え、行政権は内閣に属するというのか、もう少し総理大臣のリーダーシップを認めるのか、それを内閣総理大臣に属するというふうな規定の在り方も含めてこれは内閣のリーダーシップの問題としてきちんと議論をしていくべきではないかと思います。
それから第三点目、これが最後ですが、先ほど山下委員から問題提起のあった改正条項についてであります。
私も国民投票条項というのは堅持すべきであると思います。それのみならず、私は今申し上げたような戦後六十年の中でもっと内外の状況変化、環境変化の中で我々はこの憲法をより良くしていくという努力が国会において本当に行われてきたかどうか、非常に疑問だと思っています。その背景には、一つは三分の二の発議権という要件が厳しいという部分もあったかもしれません。場合によっては、国会は本当にきちんと職務を果たしていたのか、職務怠慢ではないかというそしりも私は正直言って免れない。改憲論対護憲論といったような、中身ではない、枠組みでのそのイデオロギー対立のみで国会が憲法を議論してこなかったというのは、恐らく後世代から見れば厳しく叱責されるのではないかと私は考えています。
そのためにも、私の考え方としては、憲法の発議権を本当に国会だけが持っていていいのであろうか。国民投票の法制も今まで国会は怠慢により策定しなかったわけでありますが、その国民投票の法制を議論するときには、あるいは新しい憲法における改正条項を議論するときには、例えば国民投票によって国会が憲法改正を議論しなければならない発議権の一部を国民の総意にゆだねてしまう、例えば国民の三分の一がある条項について、あるいは何分の一かが、国会にむしろこれは憲法改正について議論せよというような発議権を国民に認めてしまうというようなことすら私は考えていいのではないか。
これは、憲法全体についてそれこそ代議制、そして国民投票制をどう位置付けるかということですから非常に難しい問題ではありますが、少なくとも私は、憲法改正条項について国民投票というものをなくしたらいいんじゃないかというような議論が一部、公述人からもございましたが、それは今の時代の流れに明らかに逆行しているんではないか、そのような考え方を持っております。
以上でございます。
*調査会の全会議録は、下記サイトをご参照ください。*
http://www.sangiin.go.jp/japanese/frame/joho2.htm
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