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平成十七年四月六日(水曜日) 午後零時五十一分開会
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  本日の会議に付した案件
○日本国憲法に関する調査
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=会長(関谷勝嗣君)=

 ただいまから憲法調査会を開会いたします。
 日本国憲法に関する調査を議題といたします。
 本日は、これまでの調査を踏まえ、日本国憲法について、委員相互間の意見交換を行います。
 まず初めに、各会派からそれぞれ御意見をお述べいただきたいと存じます。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、御意見のある方は順次御発言を願います。若林正俊君。

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        〔省略〕
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=会長(関谷勝嗣君)=
 次に、松井孝治君。

=松井孝治君=

 民主党の松井孝治でございます。
 時間も限られておりますので、私は二点に絞って意見を申し上げたいと思います。
 第一は、行政権の主体に関する議論であります。

 議院内閣制の本旨ということを考えると、そもそも我が国が取っている議院内閣制というのは、有権者が選出した議員が国会において首相を選出し、その首相が閣僚を部下として行政権を握ると、こういう形によって国民主権が完結する、あるいは民主政治の糸が通るということだと思います。

 現実にどうなっているかということを考えますと、内閣というのは行政各部、各省庁の連合体として組織されている、そういう実態になっている。ここをどう改めるかということが、これは舛添委員からも問題提起がありましたが、非常に重要なことだと思っております。

 今、憲法七十二条には、「内閣総理大臣は、内閣を代表して」ちょっと略して言うと「行政各部を指揮監督する。」という表現になっているわけであります。ここの部分を、先ほど舛添委員がおっしゃったのは、この「内閣を代表して」という部分ではなくて、総理大臣個人として指揮監督できる、あるいは相互調整できるという規定を置くというのも一つの問題解決の手段であると私も思いますし、あるいは、六十五条の「行政権は、内閣に属する。」というところを内閣総理大臣に属すると、先ほどの国民統治の議論からすればそういう組立ても可能なんではないか。

 いずれにしても、最初に申し上げました議院内閣制の本旨というものを確保するための改正が必要であろうと思っております。そうなりますと、当然のことながら、現行の内閣法六条で定める、総理大臣は行政各部を指揮監督する場合に、「閣議にかけて決定した方針に基いて、行政各部を指揮監督する。」というような規定も当然変えなければならないという形になって、今の行政各部中心主義、省庁連合体による内閣というものの構造を大きく変えるきっかけに憲法改正がなるんではないかと私は考えております。

 もう一点、それに関連して申し上げれば、現行憲法の六十六条に「国会に対し連帯して責任を負ふ。」という規定がございます。この規定自身は私は問題ないと思っているんですが、問題は、閣議が全会一致でなければ内閣が連帯していないという解釈を生みがちであること。基本的に閣議というのは全会一致で運営されるのは当然のことでありますが、しかしながら、一部の反対者がいると閣議決定できないということによって行政各部の長が事実上内閣の方針の拒否権を持ち得るような実態を持っている。このことも私は是正しなければならない一つの大きなポイントであろうと思います。

 私が申し上げたい二点目は財政の問題であります。
 私は、現行の規定におけます八十三条、国の財政処理の権限というものについてはこれは結構なんですけれども、さらに、内閣はあるいは内閣総理大臣は、国の財政状況及び将来の国民に与える影響に関する予測、財政予測というものを国会に対してきちんと報告をさせるべきではないかと考えています。

 これは憲法八十六条に規定する単年度予算主義の原則とも関連するものでありますが、もちろん私は、毎会計年度予算を提出し、国会の議決を経なければならないという規定は、これは存置すべきであるというふうに考えています。ただ、予算の全体像とともに、その予算を含む、その当該年度予算を含む複数年度にわたる財政計画とか将来の財政展望というものをきちんと内閣が国会に報告し、国会がそこまで含めて議決をするという形を取るべきではないか。要するに、憲法八十六条の規定に縛られて、逆に単年度主義の弊害を生むような状態は変えなければいけないと考えております。

 財政規律の観点では、私も決算委員会に所属しておりますので、この決算の問題をどう位置付けるかということについて申し述べたいと思いますが、九十条の決算に関する規定というのは当然残すべきであると思います。ただ、これを単に、今のように報告として会計検査院の報告がなされればいいということではなくて、きちんとして、議案としての処理が必要ではないか。

 具体的に、国会は、会計検査院の報告を受け、内閣に対して必要な勧告をきちんと行うということを憲法上私は明記すべきではないか。そして、その国会の勧告を受けた場合に、内閣総理大臣はその勧告を受け、必要な措置をとらなければならない旨の規定を明記すべきではないか。これは、自民党の舛添議員がおっしゃっていたところの国会の役割を明確化する規定を憲法上置くということにおいて、この財政の規定の中で、そういう内閣あるいは国会の位置付け、会計検査院の報告に対する位置付けをきちんと明記すべきではないかと考えています。

 同時に、会計検査院の検査も強化をしなければいけないと考えております。会計検査院の組織、権限は法律でこれを定めるというふうに法律に委任されていますが、場合によっては、正確性、合規性、経済性、効率性、有効性の観点から財政運営の事後検証を行うというような規定を憲法に書き込むのも一案だと思いますし、これは自民党の方でも議論があったようでありますが、検査の独立性は私は確保しなければいけないけれども、会計検査院の位置付けを、もう少し国会との関係も含めて、国会の補佐機関として位置付けるということも含めて明確に位置付けて、そして会計検査院と内閣あるいは国会との関係を憲法上位置付けるということが必要であろうと考えております。

 最後に一言だけ付け加えさせていただきますと、これは国会の会期の在り方でございます。

 今は、衆議院、参議院を問わず、国会としての会期が位置付けられていますけれども、私は、特に財政規律を確保するチェックの院としての参議院の役割ということにかんがみますれば、参議院というのが、ある種の法案とか予算の審議の土俵としての会期制というものを衆議院が持つということは必要性は分かりますけれども、チェックの院としての参議院においてこの時期は休んでいいという時期は本来はないはずでありまして、参議院は通年国会、その規定は年に一回通常国会を置くということとひょっとしたら相矛盾しないやり方はあるかもしれませんけれども、会期というものを参議院において廃止するということも含めて議論をすべきではないかということをもう一度提言をいたしまして、私の意見表明とさせていただきます。

 ありがとうございました。


*委員会の全会議録は、下記サイトをご参照ください。*
http://www.sangiin.go.jp/japanese/frame/joho2.htm


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