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2005年05月16日 決算委員会 

「工業再配置法見直し」に関する質疑

平成十七年五月十六日(月曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成十五年度一般会計予備費使用総調書及び各
 省各庁所管使用調書(その1)(第百五十九回
 国会内閣提出、第百六十二回国会衆議院送付)
○平成十五年度特別会計予備費使用総調書及び各
 省各庁所管使用調書(その1)(第百五十九回
 国会内閣提出、第百六十二回国会衆議院送付)
○平成十五年度特別会計予算総則第十四条に基づ
 く経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調
 書(その1)(第百五十九回国会内閣提出、第
 百六十二回国会衆議院送付)
○平成十五年度一般会計予備費使用総調書及び各
 省各庁所管使用調書(その2)(第百五十九回
 国会内閣提出、第百六十二回国会衆議院送付)
○平成十五年度特別会計予備費使用総調書及び各
 省各庁所管使用調書(その2)(第百五十九回
 国会内閣提出、第百六十二回国会衆議院送付)
○平成十五年度特別会計予算総則第十四条に基づ
 く経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調
 書(その2)(第百五十九回国会内閣提出、第
 百六十二回国会衆議院送付)
○平成十五年度一般会計歳入歳出決算、平成十五
 年度特別会計歳入歳出決算、平成十五年度国税
 収納金整理資金受払計算書、平成十五年度政府
 関係機関決算書(第百六十一回国会内閣提出)
 (継続案件)
○平成十五年度国有財産増減及び現在額総計算書
 (第百六十一回国会内閣提出)(継続案件)
○平成十五年度国有財産無償貸付状況総計算書(
 第百六十一回国会内閣提出)(継続案件)
    ─────────────
○委員長(鴻池祥肇君)
 ただいまから決算委員会を開会いたします。
 本日までに、工藤堅太郎君、谷合正明君、佐藤雄平君、齋藤勁君及び高橋千秋君が
 委員を辞任され、補欠として遠山清彦君、松下新平君、平野達男君、藤本祐司君及び
 直嶋正行君が選任されました。
    ─────────────
○委員長(鴻池祥肇君)
 平成十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、
 平成十五年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、
 平成十五年度特別会計予算総則第十四条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管
 経費増額調書(その1)、平成十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管
 使用調書(その2)、平成十五年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用
 調書(その2)、平成十五年度特別会計予算総則第十四条に基づく経費増額総調書及び
 各省各庁所管経費増額調書(その2)を一括して議題といたします。
 まず、財務大臣から説明を聴取いたします。谷垣財務大臣。
    ─────────────

        〔省 略〕

    ─────────────

○松井孝治君

 民主党の松井孝治でございます。
 今日は大勢の閣僚にお見えいただきまして恐縮でございます。時間がありませんので
 早速本題に移らせていただきます。
 まず、経済産業省から政府参考人お見えだと思うんですが、会計検査院が、
 今日お手持ちで、今委員の皆様方にも配付させていただいています。
 これは二〇〇三年十一月の読売新聞の記事でございます。会計検査院が産業再配置
 促進費補助金について指摘を平成十五年度の報告でされておられます。
 それで、経済産業省の政府参考人、工業再配置法という法律の公布日はいつですか。

○政府参考人(薦田康久君)
 お答えいたします。
 同法の公布日は昭和四十七年六月十六日でございます。

○松井孝治君

 そうなんですね。ちなみに、その年の六月二十日に「日本列島改造論」というのが初版で 発行されております。要するに、工業再配置法あるいはこの補助金というのは、正に日本 列島改造論の思想に基づいて作られた法律であり補助金であるわけであります。
 私も地元に郡部を抱えております。谷垣大臣と同じところ、実は昨日も行っておったん
 ですが、この補助金がたくさん使われている地域もよく存じ上げています。しかし、これは
 やはり時代が大分変わってきておりまして、この補助金の実際の交付実績というのは
 随分変わってきております。
 経済産業省の政府参考人の方から、補助金の交付実績、最近の数字、もう短くでいい
 ですから御紹介いただけますか。

○政府参考人(薦田康久君)
 お答えいたします。
 この補助金の執行額でございますけれども、平成八年当時、執行額約六十六億五千
 五百万でございましたけれども、これが平成十二年の段階で執行額三十億五千四百万、
 それから平成十六年度で二十九億六千三百万となっております。

○松井孝治君

 どんどん補助金の交付額も減っています。
 この新聞記事を御参照ください。その他の閣僚の皆さんもちょっとしばらく御参考までに
 お聞きをいただきたいと思いますが。
 この最初の一段目のところに、これはまあ工配補助金、産業再配置の補助金という
 のは、基本的に移転促進地域という過密地域から誘導地域と言われるような郡部で
 工場等ない過疎地域に工場を移転する。それに当たって、まあ昔は特に公害真っ盛りの
 時代でしたから、忌避施設、住民から嫌がられる施設ですから、その自治体やあるいは
 企業にいろんな研修施設、箱物の補助を付けてあげよう、そういう法律なわけですね。
 それで、ここに指摘されているのは、一段目の一番左の方、「だが、町の研修施設は
 県内企業が新設した工場から十キロほど離れており、子供会や学生の合宿場所としての 利用がほとんどだった。」。その次の段、「経産省の審査中に工場が倒産したり、単なる  工場の建て替えだったりした場合でも交付されていた。」。上から四段目の右の方に、
 「三十年前と違い、今はどの自治体も工場誘致に取り組んでいる。」。補助金制度を自分 で持っていると。
 麻生大臣も今日御出席ですが、基本的に財源移譲をして、それはまあ自治体が自分たち の発意でそういうものを誘導していく、そういう時代に変わってきているというのは明らか  です。中川大臣もお見えでございますが、経産省も、恐らく今日ブリーフィングを伺われた と思いますが、元々こうやって工場に着目していたんですが、工場だけじゃなくて、
 ハイテクの研究開発施設とかあるいはオフィスとかあるいはデザインセンターとか、
 そういったものをもっと誘導対象にしていかなければいけないというふうに変えています。 もっと言うと、その移転促進地域で、過密地域から過疎の地域に工場やいろんなものを  移転するという考え方だけではなくて、集積自体に意味があるんだと。むしろ、その産業  集積をどうやってつくっていくか、その環境整備をしていかなければいけないというふうに かじを明らかに切り始めていると思うんです。
 この法律、工業再配置法というのは角栄法というふうに言う方がいらっしゃるそうです。
 そういう本も出ているそうです。私は、今、田中角栄さんが生きておられたらこういう法律を
 今でも生かしておられるかどうかというのは極めて疑問だと思いますから、単に角栄さん  がすべて悪かったというような言い方をするのは的外れだと思いますが、明らかに制度が 変わっているんですね。その環境が変わっているんですね。
 会計検査院はこれを取り上げていただいたんです。ちょっとこれ皮肉な記事で、何かいか にも会計検査院が及び腰だというような記事ですが、実際はこれから一年遅れて会計
 検査院は報告に盛り込みました。一年遅れたというのはいろいろの経緯があって、
 ちょっと検査院長笑っておられるけれども、恐らくいろいろあったんでしょう、役所との
 やり取り。だけれども、結果として平成十五年度年次報告、今回の年次報告にこれは
 取り上げられた。
 要するに、見直す必要がある。これはいわゆるところの、別に、一部にはそれは不当な
 補助金交付もひょっとしたら、つぶれているものに補助金出しているというのは不当かも
 しれないけれども、それよりは、むしろどちらかというと政策評価的にそろそろ、これ大臣
 の地元が、実は福知山市が一番今まで交付もらっている回数ナンバーワンなんですね、
 それは私にも降り掛かってくる話なんですが。だから、つらいところはあるけれども、従来 は、これ政治家はどちらかというとこういうものは温存してくれということだったんだけれ
 ども、それはそれで役に立ってきた部分はあるんですよ、自治体の首長さんなんかから
 見れば。だけれども、やっぱりこれはそろそろ見直さなければいけない。
 会計検査院に伺いますけれども、これ実際、例えば小さな市町村に箱物を交付していて、
 十キロ離れて、そこに体育館か研修施設か何か知りませんが、そんなものを造っても、
 実際のその工場誘致とは関係ないわけですね。市町村単位で十キロというと相当離れて いますよ。
 あるいは、本当にこれ、つぶれた企業に補助金交付されるような事例が実際調査された ものの中であったのかどうか。この記事だけを根拠に言うのもなんですから、会計検査院 の検査の中でそういう事実はあったのかどうか。
 あったかなかったか、端的にお答えください。

○会計検査院長(森下伸昭君)
 お答えいたします。
 ただいまの十キロ離れたようなところに施設があったかどうかということですが、我々の
 検査の結果、そういう施設も見受けられたということでございますし、それから新聞記事で いいますと、補助金申請のときは工場存在していたが、交付のときには工場は倒産して
 いたというものも一件だけですけれどもありました。

○松井孝治君

 あったということですね。新聞記事はその意味においては正確であるということで
 あります。
 それから、もう一つ伺いたいんですが、この工業再配置法というものに基づいた補助金
 なんですね、この補助金はね。それで、工業再配置法の中には、経済産業大臣は、中川大臣は工業再配置計画を策定しなければいけないという義務規定があるんです。
 経済産業省、政府参考人で結構です。工業再配置計画、今策定されていますか。

○政府参考人(薦田康久君)
 御説明いたします。お答えいたします。
 現在、この工業再配置計画につきましては、これまで昭和五十二年に六十年を目標と
 する計画……(発言する者あり)現在、十三年以降を目標とする計画はございません。

○松井孝治君

 要するに、平成十三年以降、今何年ですか、平成十七年ですね、もう十三、十四、十五、 十六、十七と足掛け五年間、工業再配置計画は策定されてない。工業再配置計画を
 策定して誘導する、そのこと自体がひょっとしたらもう時代からいってどうだろう、見直さ
 なければいけないという議論があるのに、策定されてないんですね。
 法制局においでいただいていますが、これ別に私、違法とかそういうことをここで言う
 つもりはありませんが、法律上、これ工業再配置計画が策定されてないというのは適切
 なのか不適切なのか、あるいは法律が想定している状態なのか。一番最後の質問に
 答えてください。法律は工業再配置計画が五年間策定されていない状態を想定して
 いますか。

○政府参考人(梶田信一郎君)
 お答えいたします。
 法制局といたしましては、お尋ねの事案につきまして、必ずしもその詳細につきましては 承知しているわけではございませんので、御指摘のございました状況が工業再配置法に 照らしまして問題であるかどうかという点につきまして一般論として申し上げたいと思い
 ますけれども。工業再配置法の第三条一項では、経済産業大臣は工業再配置計画を
 定めなければならないと、今御指摘ございましたような趣旨の規定が定められておる
 ところでございまして、相当の期間にわたりまして工業再配置計画が定められていない、
 そのことにつきまして特段の合理的な事情がないということでございますれば、そうした
 状況はこの三条一項の規定の趣旨に反するのではないかというふうに思います。

○松井孝治君

 法制局のお立場ではそれ以上言いにくいでしょうね。要するに、合理的な事情がなけれ  ば法律にやはり反するおそれがあるということだと思うんですよ。
 それで問題は、これは合理的事情があるかどうかという点なんですね、大臣。私は、正直 申し上げますと、昔、お役所に勤めておったこともありますから、いろんな人に話を聞き
 ますよ。それはやっぱりもうそろそろこういう時代ではない、そういうことは恐らく経済産業 省の役所の人も気付いてはいる。気付いてはいるけれども、じゃどうしたものか。自治体  の首長さんなんかの集まる、やっぱりこの補助金を出してくれという、そういうグループも  あるわけですね。
 一番使っているのが福知山市だというとやっぱりちょっと、御本人はおっしゃってないで  しょうけれども、なかなかやっぱりそういうことを廃止していいものかどうか、それを役人の 判断でそういうことを申し上げていいかどうかというちゅうちょがあるというのが現実だと
 思うんです。
 そうだとすれば、やっぱりこれは後で谷垣大臣からも、一般論でも結構ですから感想を
 伺いたいと思いますけれども、やはりこういう政策を見直すのが本来、国会の役割であり
 、あるいは内閣を構成される政治家の役割ではないかというふうに思うわけであります。
 それで、具体的にはそう申し上げた上で、中川大臣にも御意見を伺いたいと思います
 けれども、例えば大臣、これ質問通告していませんけれども、東京の大田区でどれぐらい の工場が減っているかというのは御存じでしょうか、数字を。と急に言われても、相当
 減っているなということは御認識だと思うんですが。
 これ、私、財団法人大田区産業振興協会というところの資料で見ましたら、九千工場
 あったのがもう今六千工場に、三分の二に減っている。それから大阪でいうと、東大阪で もやっぱりここ十年ぐらい、それも平成二年から十二年ぐらいの資料ですから最近はもっと 減っているんじゃないかと思うんですが、四分の一減っています、事業所が。そういう状況 なんですね。ですから、追い出しを掛けるという対象になっているところ自身が物すごい
 歯抜けの状況になっている。
 委員長の御地元の尼崎という町は物づくり特区ということで、もうこの工配法の適用を
 外してくれということで認められました。東大阪もそうです。京浜工業地帯は、松沢神奈川
 県知事とか横浜中田市長、それから川崎市長連名で、もうこの移転促進地域ってやめて くれと。もうただでさえも空洞化が進んでいると。そういう自治体の声も他方であるわけ
 です。他方で、当然のことながら、過疎で工場欲しいという、その福知山市もそうです。
 それは私自身も郡部で選挙区を持っていますから、そういうところはたくさんある。
 だけれども、もう日本全国が言ってみれば産業集積をつくっていかなければいけないとき
 に、移転促進地域からお土産付けて、しかも、これはもう個別のあれは言いませんけれど も、この検査院の検査の結果、物すごく利用度の低い施設がたくさんあるんですよ。
 北海道でも、ある施設なんかはもう二、三%しか使われていませんというものもある。そう いう状況の中で、昔の公害問題が非常に盛んなころの、箱物を付けて、お土産を付ける  から引き取ってくださいと。言葉は悪いですけれども、そういう政策というのはやっぱり
 見直していかなければいけないんじゃないか。
 私、これはやっぱり大臣、経済産業大臣なり財務大臣がここは重く受け止めていただき
 たいと思います。
 本来であれば、ちょっと経済産業省の新しい地域の経済分析、これ正に福知山も分析
 されているんですね。その分析というのは面白くて、僕も聞いて面白いなと思ったんです  けれども、福知山なんかはむしろ工業集積が大分進んでいてうまくいっていると。だけれ  ども、商業集積を、もうちょっと福知山市プラスアルファの、もう少し市単位よりは周辺
 市町村まで含めて商業集積を加えることによって、物すごく地域の振興効果があるんじゃ ないか。要するに、工業だけではない、しかも市町村単位ではない、もうちょっと広域で
 経済を振興していくという発想を持たなければいけないということは、実はこの工業再配  置法を見ている部署はそういう勉強会もやっておられるわけです。私の地元の京都市
 とか、あるいは大臣の地元の福知山市とか、そういうところの分析もされているんです。
 ですから、ここで私としては、役所の従来の工業再配置法を見ている部署が計画を作って いない、それを、じゃ、本当は法律義務違反じゃないかみたいなことを言うというよりは、  やっぱりこれをそろそろいい機会なので見直していくべきではないか。会計検査院の検査 の結果も、やはりそれは見直すべきではないか、再考を促していると思います。
 ここで経済産業大臣、そして恐縮ですが、財政担当でもあり、地域としてこういう問題、
 肌で感じておられる財務大臣の順番で結構ですので、この問題について見直していこう
 じゃないかという政治的な答弁をいただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

○国務大臣(中川昭一君)
 今までは、松井委員御指摘のように、現時点で計画がないということは、形式論かもしれ ませんけれども、一つは全総が今ない時代に入ってきているということで、今までは全総 にのっとった形でこの工業再配置という政策を取ってきたことはもう松井委員も御存じの
 とおりだと思います。
 また、時代によって産業集積、とりわけ工業、商業と二つ御提起になりましたけれども、
 これが必要だということは、実は私の地元北海道の地方ですけれども、ニーズは依然と
 して高いわけでございまして、そういう意味で、福知山あるいは全国に時代に合った形の
 そういう集積を望んでいる地域はまだまだあるんだろうと思います。そういう意味で、
 地方が主体となった集積のニーズというものは大きいんだろうと思います。
 他方、大田区とか東大阪のような中小企業の集積地域、かなり数が減っている。これは  一つには景気が悪いということもあるんでしょうし、随分と周辺の中小企業が中国とか
 ああいうところに進出しているということの影響もあるんでしょう。いろんな影響があります けれども、他方、元気な中小企業もよく例示的に東大阪あるいは大田区で出てまいり
 ますけれども、こういうところにも頑張ってもらいたいというふうに思っておりますので、
 時代に合った形での産業政策というものを経済産業省、政府が後押しをするということは
 私は必要なことだろうと。
 松井委員も御勤務されました経済産業省は、そういう時代のニーズに的確にスピード感を 持って対応できる役所だというふうに思っておりますので、そういうニーズにこたえられる  ような政策を今後も推進していきたいというふうに考えております。

○松井孝治君

 大臣、それは、この産業再配置の補助金の見直し、工業再配置法の見直しも含めて、
 新しい政策の在り方を検討していくという御答弁と解してよろしいですか。

○国務大臣(中川昭一君)
 ですから、日本列島改造論時代に必要であったこの法律が時代とともにその目的が変化 していくということであれば、法ありきではなくて、時代のニーズにこたえるべき政策という 意味でそれはもう柔軟に対応していく必要があると思っています。

○松井孝治君

 ありがとうございます。是非そういう趣旨で政策の見直しというものを果敢に行って
 いただきたいと思います。
 私、申し上げましたのは、別に過疎地域、田舎の部分を何にもしなくていいなんということ を実は申し上げているつもりは全くないんです。
 今日、政務官も財務省からおいででございます。参議院議員というのは、性格上、都市
 だけではなくて地方も両方見ている立場にもありますし、また、政務官はずっと財務省を  代表してこの省庁別審査、ほとんどの省庁別審査立ち会っていただきました。
 今、経済産業大臣からも答弁がありましたが、もし率直な御感想が一言おありであれば、 政務官の方から一言いただきたいと思います。

○大臣政務官(段本幸男君)
 一般的なお答えとして申し上げますが、ずっと決算委員会参加させていただいて、議員
 おっしゃるように、どうしても役所は一つでも希望があればなかなか予算を切っていけない
 、変えていけない、そういった面もあるんかなというふうな印象を持ちまして、そういうふう
 なものに、やはり今この財政事情の中で果断に決断していかなきゃいけない。こういう
 ものは、こういう決算委員会、特に参議院の場合は決算から何を学ぶかということを一生
 懸命やっておられますので、その議論を踏まえながら、受けて、予算なんかをやっていか なきゃいけないんだろうなというふうな印象を持ちました。
 財務省はたしか、もう既に十七年度予算から参議院の決算委員会の状況を受けて予算  の編成をやっておりますし、また、十八年度予算においてもそのような対応をしていくもの というふうに考えております。

○松井孝治君

 いい御答弁いただいてありがとうございます。
 是非、財務大臣も、今も政務官の御答弁聞いていただいたと思いますので、御配慮を
 いただきたいと思いますが、この工業再配置法あるいは産業再配置補助金の扱いに
 ついて、もし一言財務大臣として御見解がありましたら承りたいと思います。


○国務大臣(谷垣禎一君)
 福知山市、私のホームタウンでございます。後ろに座っている尾立さんの御出身地でも
 あり、松井さんの選挙区でもあるわけですが、全国一位とおっしゃいましたけれども、
 今時点で申しますと、苫小牧、それから北上に次いで三番目ということになっております。
 昭和四十年代当時のいろいろな公害なんかありました中で、長田野という全国の内陸
 工業団地では最初の団地を造りまして、一つは公害のない団地でなければいけない、
 それからやはり均衡ある国土の発展の中で町をどう良くしていくか、当時の塩見精太郎と いう市長でいらっしゃいましたけれども、一生懸命国の制度も研究されまして、この工場  再配置の補助金を非常に活用されて、今も町のために私は役立っているというふうに
 思っております。
 ただ、確かに、今委員が御指摘になりましたように、当時とは情勢も変わってきた部分が 多分にございます。あの大田区のように、空洞化が生じている、集積があったところでも  そういうところがございますし、また、どちらかというと工場団地のようなものは、当時は
 迷惑施設と見られてたんでしょうけど、今は公害に対する苦情件数というのもほとんど
 ないという状況でございますし、むしろ来てほしいというところが多くなっているという等々 の情勢の違いがございます。
 そこで、財務省としては、予算執行調査というのをやっておりますが、平成十七年度の
 この執行調査の中にこの工場再配置の補助金の問題を取り上げておりますので、十分に 今年はそのことを研究していきたいというふうに考えておりまして、また、その結果を
 踏まえて経済産業省ともよく協議をさせていただきたいと思っております。

○松井孝治君

 この問題はもうこの辺りにしたいと思いますが、麻生大臣も、せっかくこの議論を聞いて
 いただいています。私は、方向性として、今、財務省、経済産業省と協議してということ
 ですが、私はむしろ総務省とも御相談をいただいて、こういう問題はやっぱり地域に
 財源移譲をしていく、で、地域の自治体の判断で、それは、いろんな税目を軽減するとか
 、あるいは補助金を出すということも含めて、それは地域の判断でやっていくべきだと
 思います。通告しておりませんから麻生大臣には御答弁を求めません。
 それで、今日たくさんの閣僚においでをいただいております。麻生大臣や棚橋大臣にも
 関連した問題に移らせていただきたいと思いますが、この問題は尾辻大臣中心にお尋ね
 をしていきたいと思います。
 この資料二というものをごらんをいただきたいわけでありますが、これはそんなに新しい
 記事でもないんですね。「怪奇 賃貸料は「電話代」で」。
 これは、実はこの委員会が、今年の、委員長、二月八日でございましたでしょうか、
 社会保険庁の三鷹業務センターというところにお邪魔をして、いろいろ施設を拝見させて  いただきました。非常に立派な業務センターでございまして、なぜか、あの日余りお天気 が良くなかったせいかもしれませんが、マイクロバスで移動しましたが、バスが門の外側 ではなくて内側まですっと入られまして、はい、どうぞといってもう自動ドアの方まで案内
 された記憶がございますが、この三鷹業務センターというのはどこにあるかと、もう御承知 のとおりでありまして、前回まで、私、個別企業名は余り言わないようにしてたんですが、 これはもう事実関係ですが、NTTデータという会社に間借りされているんですね。
 いろんな資料を見ていくと、社会保険庁の三鷹庁舎というふうに書いてあるんですが、
 どうも施設は全部NTTデータという会社のビルであります。そこに間借りをされている
 わけであります。
 基本的なことですから、もう御説明を受けておられると思いますんで大臣にお伺いします  が、この平成十五年度決算を今日は審議する場ですが、平成十五年度において三鷹
 業務センターがNTTデータからそのスペースをお借りをされているんですが、その契約書 というのをごらんになられたことありますか。

○国務大臣(尾辻秀久君)
 契約書を直接見たことはございません。

○松井孝治君

 大臣は契約書をごらんになられたことはない。
 私は、この問題は通告はしてございました。政府参考人で結構ですが、そもそも平成
 十五年度に、この「怪奇 賃貸料は「電話代」で」と、こう書いてあって、我々が三鷹業務
 庁舎というものを拝見をさせていただいたんですが、平成十五年度にNTTデータと社会
 保険庁はこの業務庁舎の賃貸借契約を結んでおられたのでしょうか、おられなかったの
 でしょうか。答えだけ下さい。

○政府参考人(青柳親房君)
 平成十五年度におきましては、このNTTデータと私どものこの家賃についての契約は、
 いわゆるデータ通信サービスと一体のものとしての契約でございましたので、通信専用料
 という形で予算の執行等をさせていただきました。

○松井孝治君

 大臣、通信専用料だそうです。電話代と書いているのは、あながち間違いではないです  ね。やはり日本の新聞がちゃんと書くだけのことはありまして、そういうことなんです。
 電話代なんですよ。電話代でその支払がなされていた。
 じゃ、その平成十五年度にこれ実際電話代で支払なされた。まあ、それはしようがない
 でしょう、そういう払いをしたんですから。だけど、幾らの単価でこの面積を支払いますと
 いうことを、ちゃんと事前に予算書に書いていたんですか。

○政府参考人(青柳親房君)
 先ほどもお答えをさせていただきましたように、予算書の上ではデータ通信サービスと
 一体のものとしての契約でございましたので、家賃そのものを予算書上明記をしていると いう形ではございませんでした。

○松井孝治君

 じゃ、家賃はどこで書いているんですか。で、どこでそのチェックを受けているんですか。

○政府参考人(青柳親房君)
 チェックそのものは、先ほど申し上げましたように、予算書上、そのデータ通信契約と一体 ということでございますが、金額そのものにつきましては、その年度その年度ごとに
 言わば不動産鑑定士の方にこの金額が幾らになるかというようなことを判定をしていた
 だきまして、その単価を基にNTTデータと協議の上で個別に決定をするということで
 契約金額を算出しております。

○松井孝治君

 これ、財務大臣も聞いていただきたいんですけれどもね、これ予算の決め方ではない
 ですよ。それは別に、要するに、今、先ほどから申し上げているようにとおっしゃるけど、
 先ほどから申し上げているといったって、電話代の中で含まれていますということしか
 言ってないじゃないですか。これぐらいの面積が必要だから幾ら分賃貸料が必要かという
 ことをきちんと、それは財務省の査定、これは特会だから財務省の査定抜きなんでしょう、 きっと、事実上ね。
 だけど、国会で予算審議するときに、これだけの、しかもこれ十億、二十億の話じゃない  んですよ、これ、社会保険庁のシステムの問題というのは。八百億この個別の企業に
 払っているんですよ、毎年。そういう金額のものについて、ちゃんと国会議員が、我々決
 算委員会が視察に行くといったら、いや、三鷹業務庁舎に視察に行きますと、三鷹業務  庁舎でしたよね、皆さん一緒に行っていただきましたよね。
 ところが、今の話、電話代です、後の精算のときに不動産鑑定士がこう判断して客観的
 な費用を払っています。それはないでしょう。そんなことだったら予算なんて要らないじゃ
 ないですか。決算の審議やっているんですから、もうちょっとまじめに答えてくださいよ。

○政府参考人(青柳親房君)
 繰り返しになりますが、このデータ通信サービス契約は、先生御存じのように言わば長期
 の継続契約でございまして、様々なハードあるいはソフト、通信回線の利用料、こういった
 ものを言わば安定的に支払をするための一つの方式として構築されたものというふうに
 承知をしております。
 その中で、建物使用料というものも言わば一体のものといたしまして、予算書上は通信
 専用料として払わせていただいているものでございますので、予算上は、その意味でこの 通信専用料の中に含まれているということでこれまで取り扱わさせていただきました。

○松井孝治君

 麻生大臣、麻生大臣が政調会長のときにこの問題にメスを入れられましたね。それで、
 平井卓也衆議院議員などを中心に特命委員会をつくって、この問題を言わばあぶり
 出されたわけです。ですから、これは別に野党だけが言っているんじゃない。もう与党も
 野党も関係ないですよ、この決算委員会でね。やっぱりこういう予算の組み方、明らかに おかしい。予算の組み方というか、予算を組んでないんですよね。要するに、後払いで
 適当に精算しますということなんですよ。
 これは、谷垣大臣、やっぱり特別会計だからこういうことをやっているんじゃないかという  ふうに世の中の人は見ていますよ。でも、実際は特別会計じゃないものまで含めてやって いるんですけどね。こういうものをどうしていくのかということがやっぱり国会に問われて
 いると思うんですよ。
 ちょっと違った観点から、まあ厚生労働大臣に後で御見解を伺いますけれども、違った
 観点であれをいたしましょう。

 今日、会計検査院のチェックする立場の方だけじゃなくて、自ら調達する立場の方に来て いただいているんです。
 会計検査院も決算確認システムというコンピューターシステムをお持ちなんです。
 平成十五年度が二億四千三百二万円掛かっているんですね。まあ会計検査院のそんな 大きなシステムじゃないですから。これは、平成十七年度に何と七百七十万円まで削減 されているんですね。元々平成十五年度に発注しておられた会社は、その社会保険庁の 今の問題になっている会社と同じところです。それを、要するに二年間で、十五年度を
 十七年度で三十分の一にしているんです。
 今日、一生懸命働いていただいた上席調査官においでいただいていますが、もう時間も  ないので簡単に、会計検査院の方から、何をやったからこれだけカットができたのか、
 御答弁願います。

○説明員(山本秀嘉君)
 お答え申し上げます。
 会計検査院では、決算確認システムの運用を平成十五年の四月から開始いたして
 おりますが、その運用委託業務につきまして経費の削減を図った経緯について簡単に
 御説明いたします。
 決算の確認は、日本国憲法第九十条に定められております検査院の最も重要な業務の
 一つでございますが、このシステムの運用開始後、当初はシステム障害などのリスクを  最小限にとどめるためにシステムを開発した業者に運用業務を委託いたしました。
 委託期間中に業務内容の見直しを行うとともに、契約方法について随意契約から一般
 競争契約へ移行させるための検討作業を行いました。このうち、業務内容の見直しに
 つきましては、委託業務の実態を発注者として詳しく調査することにより不要な業務に
 ついてはその削減を図るなどいたしまして、業務委託仕様書に反映させたところでござい
 ます。また、契約方法を随契から一般競争契約に移行させるためには、まずシステム
 開発の過程で生じた著作権や特許権、これらがすべて検査院に帰属していることなどを
 まず確認いたしました。
 次に、システムの開発業者以外の一般業者でありましても、委託業務の内容を理解し、
 入札金額を合理的に見積もることができて、競争入札に参加することができるよう、委託
 業務の内容を詳しく具体的に仕様書に記述いたしますとともに、過去の作業実績であり
 ますとか障害の発生状況、こういったデータも仕様書の中で明記して、広く参入が促され るように条件整備をいたしたところでございます。
 さらに、落札後の業者がシステムの運用を支障なく行えるように、業務マニュアルなどの ドキュメントも理解しやすいように書き改めたところでございます。
 こういった一連の作業の実施に当たりましては外部の専門家の支援を受けることといたし まして、本院に設置しておりますCIO補佐官からの支援、助言、それから平成十六年の  四月からはコンサルティング会社と業務委託契約を締結いたしまして、入札化移行検討  業務を実施したところでございます。
 このように、一般競争契約に移行させるための条件整備を行いました上で平成十六年の 十一月に入札を実施いたしましたところ、それまで運用業務を随契により委託しておりま した本システムの開発業者、これを含めまして五者からの応札がなされ、入札の結果、  それまでの運用業者とは別の業者が落札いたしますとともに、運用経費の削減が図られ たところでございます。
 以上でございます。

○松井孝治君

 それで、結論だけでいいです。一生懸命やっていただいたんで、それはもう多とするん
 ですが。この三十分の一の価格にして、実際、そのシステムの安定性、損なわれました  か。パフォーマンスはどうなっていますか。安かろう悪かろうになっていませんか。

○説明員(山本秀嘉君)
 運用開始以降、本システムの障害の発生状況等についてはモニタリングをいたして
 おりますけれども、システムは安定して稼働いたしております。運用業務の品質は確保
 されておりまして、契約方法を一般競争に移行後も支障は生じてございません。

○松井孝治君

 大事なことはそこなんですね。パフォーマンスは下がってない。で、三十分の一にコストを 削減した。
 今御答弁いただきましたけど、私なりにそしゃくすると、一つのキーワードはやっぱり競争 入札ですよ。それからもう一つは、言い値で特定の会社から随意契約でサービスを
 受けていたのを、自分たちで、その外部の専門家を入れながら、本当にどういうプログラ  ムが必要なのか、どういう運用体制が必要なのかと自分たちで書き出された。そして、
 それをスペックにされた。それがやはり、今三十分の一に削減してシステムの運用障害も 起こっていないということの大きな理由なんですね。それを私は社会保険庁に言いたい
 わけですよ、大臣。
 社会保険庁の場合は、その会計検査院の三十倍、今よりも三十倍掛かっていたシステ  ムよりも全然ひどいんですよ。何がひどいかというと、自分たちで、どれだけの人が、配置 が必要かとか、そういうことをスペックとして出して契約も結んでいないんですよ。会計検  査院の場合は、三十倍、今よりも三十倍掛かっている時点で既に何人の体制、どれだけ 張り付けてということを全部項目にして出しています。ところが、平成十五年度、社会保険 庁はそういうこともしていないんです。単に要求されたものをそのまま、はい、そうですかと 言って払っている。特別会計ですからチェックは働きませんから、電気通信役務契約と
 いう形でそれが払われている。
 やっぱり大臣ね、これはメスを入れなきゃいかぬと思います。私は、大臣が議員として
 この決算委員会でも非常に鋭い質問をしておられた、それを見て、やっぱり大臣ならこれ を見直していただけるんじゃないかと思います。
 大臣に聞くときに、もう一つ大臣に伺いたいと思うんですけれども、これ社会保険庁だけ
 じゃないんですよ、大臣。具体的に大臣のところのこれ、この記事、大臣見ていただいた  かどうか分かりませんが、今年の三月二十八日の東京新聞の記事、三年間で三百四十 五億円受注、厚労省元室長ら天下りの企業ということで、雇用情報システムを、発注者  がその受注企業に天下りをして、しかもそれも歴代天下りをして、事務次官まで天下りを して、そこに随意契約で発注しているんですよ。この細かい事実関係は、私、さっき事務  方に確認しましたから大臣に確認するまでもない。こういうことも含めて、もう随意契約で  特定のところの言い値でこれだけの巨額の、千百億以上ですよ、今、社会保険庁のシス テムというのは、今現在で言うと。そういうものの大半が随意契約で、レガシーと言われる システムになっている。

 これ、ちょっと本当に見直していただく。真剣に、もう大臣自ら、場合によっては専門家を  アドバイザーに付けて見直していただけるかどうか。そこの御答弁をいただきたいと
 思います。

○国務大臣(尾辻秀久君)
 個々にやれることからやらなきゃいけないと思いまして、まず冒頭お話しになりました庁舎 の話も十七年度予算では既に改めておりますことは御案内のとおりでございます。それ  から、その受注企業のことも、企業に申し入れまして、これは民間会社のことであります  けれども、六月で退任してもらうということも決めております。
 申し上げておりますことは、その個々にやれることは、既にやれることはやっておりますと いうことを申し上げた上で、ただ基本的なことがございますので、これはもう本当にしっか りやり直さなきゃいけないと考えておりまして、おっしゃるような何か方策取らないと、個々 の対症療法みたいなものではうまくいきませんから根本的な治療を考える必要があると、 こういうふうに考えております。

○松井孝治君

 大臣、もう一回お願いしたいんですが。
 そういう意味では、これもう通告していませんが、社保庁の改革案を今、政府・与党で
 いろいろ議論されている。外庁でいいじゃないかという声もあるようですが、本当にそれで いいんでしょうか。全部含めて徹底的に見直すと。こういうことをそのままにしておいて、
 もう形の上で外庁で、やっぱり公務員だ、公権力の行使がある、徴収事務がある、だから 外庁だということではなくて、きっちり大臣の責任でやっぱり無駄遣いを見直す。本当に
 どういう体制が必要なのか。さっきの会計検査院なんかは、むしろ外部のコンサルタントを 入れて効率化しているんですよ。
 だから、市場化テストだってまだまだ不十分だし、一円入札がいいかどうか分からない
 けれども、そういうことも含めて大臣がしっかり見直していただくという、その決意だけ
 最後に伺いたいと思います。

○国務大臣(尾辻秀久君)
 今、社保庁の改革につきましてはいろんなところで御議論いただいております。それら
 の答えがだんだん出てきてはおります。しかし、私は、国民の皆様に国会の場でも
 解体的出直しをいたしますということをお約束したものでございますから、その方針で事を
 進めていきたいと考えております。

○松井孝治君

 麻生大臣、棚橋大臣にこの議論を聞いていただきました、あえて、お忙しい中ではあり
 ましたが。これは、予算を査定するときに、麻生大臣のところに総務省の、これは行政
 管理局だと思いますが、全部各省のIT調達というものが予算要求のときに、財務省経由 だと思いますが、回されて査定意見を述べられます。で、麻生大臣は政調会長時代から この問題取り上げておられるので非常にお詳しいし、棚橋大臣も内閣官房でCIO補佐官 会議みたいなものをIT担当室つくってやっておられます。
 ちょっと両大臣から、これは、決算という意味においてはこの委員会できっちりやらなけれ ばいけないけれども、予算査定というものについて、これはやっぱりしっかり見ていただく という御決意だけ伺いたいと思います。

○国務大臣(麻生太郎君)
 松井先生、基本的には商売していると予算より決算なんですよね。ただ、国会に来ると
 決算より予算の方が大事みたいな話するでしょうが、おかしいでしょうが。

○松井孝治君

 そう。正におっしゃるとおり。

○国務大臣(麻生太郎君)
 思っているでしょう。

○松井孝治君

 おっしゃるとおり。そう。

○国務大臣(麻生太郎君)
 だから役人辞めたのかと思っていたんだけど。
 基本的にそういうものなんですよ。会社にありゃ決算の方が大事なんだから、という感じで 私はもう二十数年間そう思っていたんですが、まあこのところ参議院が非常に決算という ものに非常に目覚められておられるのは大変、両院制度のためにもええこっちゃないです か、私はそう思っていますよ、そういった意味では。だから、そういった意味で一番大事な ところですよ、ここのところは。
 そこで、今の話ですけれども、ここのコンピューターのシステムの話が今特に言われて
 いるところですが、これは基本的にコンピューターの知識があっても、今一番新しい物を
 知ってない人は全く駄目、私に言わしたら。もう今の時代のスピードに付いていってないん ですよ。それは、しょせん、長いことずっと同じことをやっていたら、それはとてもじゃない
 けど、ましてや国会議員でこんなこともできなくて、こんなこともできなくてコンピューター
 なんて言ったって分かるわけないですよ、そんなもの。と、私は天からなめておるんです、 正直なことを言って。
 しかし、じゃ、おれができるかといえば、今の最も新しい、今日、新宿京王プラザホテルで も是非帰り掛けに行かれるといいですけれども、あそこで世界じゅうの頭脳を集めて、
 いわゆるトロン関係、坂村健率いるあの関係で、ユビキタスの世界サミットのここで十一月
 やる分のを前倒しでもう今日やっているわけで。そこに行ったら、ほとんどぽかんとする
 ような技術が今そこにある。あれが役所にあるかと。これは使えるなと思いますよ。幾つも 見たもので二つぐらい、あっ、これ使えるなと思うのは幾つかありましたけれども。それを
 しょっちゅう見ていくというのが役人でできるか、議員でできるかといったら、これは難しい と思いますね。
 となると、そこはCIO、いわゆるチーフ・オブ・インフォメーション・オフィサーと称するCIO、 何というか情報統括官というものを今つくったんだと思いますけれども、情報統括官という ものは正にそういったものをやるためのプロを外から雇ってくるというような形に三年前、
 いわゆる三年半ぐらい前、それつくり替えるようにして、それが今、少なくとも作動し始める ようになっておることが一点。

 もう一個、予算のことで言わしていただければ、新しくつくり替えようと思ったら初期投資  が要るんですよ。ところが、それを仮に二十億なら二十億としたら、それ三年間で、
 七億円、七億円の四億円ですと言われたら、今までのやつ使う以外手がないというのを、 財務省と話が付いて、政策群とかいう形でまとめてできるようになった形になったんで、
 それはどんと逆に下げられることにもなったということなんだと思いますので、まあ後れば せながら進歩しつつはあるんだとは思いますけれども、この人だったら常に新しいものを  やる、そういった意識を持った人をきちんと役所でもって業者と対応しない限りは、この種 の話は言い値でやられる、私どもはそう思っております。

○国務大臣(棚橋泰文君)
 お答えをいたします。
 お答えしたいことは全部麻生先生が、麻生大臣がお答えになってしまいましたので、
 特に私の立場から言わせていただきますと、松井先生御指摘のように、この問題、
 いわゆるレガシーの問題については調達する側にどれだけの意欲と知識があるかと、
 そういう観点から、また麻生大臣も今お話しになりましたが、いわゆるCIO補佐官、これを 各府省に原則としてすべて民間からということでお願いしておりますが、この機能を更に  十分に活用していただくことによって問題に対処していきたい、またそういう働き掛けを
 してまいりたいと思っております。

○松井孝治君


 竹中大臣にもお見えをいただいています。
 実は、一つ伺いたいのは、これ新しい郵政民営化会社にとっても、さっき麻生大臣が
 おっしゃったCIO、要するに情報システムというのはビジネスのかぎを握ると言われて
 いるんですよ。二〇〇七年から民営化されるということですが、これは麻生さんが全部
 さすがにおっしゃっていただきましたが、これ開発するのにえらい時間が掛かるんですよ。 だれが開発するんだと。各会社がそれぞれのビジネス戦略を持って開発するんだったら、 逆に言うと、それ、二〇〇七年四月に間に合いますか。だれが二〇〇七年四月までに
 共通システムを開発するんですか。これ、もし郵政公社が開発するということで基盤的な ものを開発するとしたら、各社のビジネスの非常に一番中核の部分を郵政公社が開発
 するということになります。本当にそれが将来を縛らないんでしょうか。逆に、各社が
 きちんとビジネスモデルをつくりながら開発するというんなら、それはしっかり各社の
 新しい経営陣に任せるべきではないか。
 二〇〇七年四月、民営化、大丈夫ですか。

○国務大臣(竹中平蔵君)
 松井委員の御指摘は、基本的にはCIOを中心としたしっかりとした正にガバナンスを発揮 して良いシステムを安いコストでつくるというガバナンスの問題と、組織である以上、
 それが継承される、サクセッションの問題というのがあるわけですから、それをどのように バランスを取ってしっかりと良いシステムをつくっていくのかという、非常に基本的な問い  掛けであろうかと思います。その意味では、郵政公社に限らず、どこの会社でもそういう
 サクセッションの問題はあるわけでございますから、組織変更もあるわけでございます
 から、そういった意味での問題提起としては非常に重く受け止めさせていただかなければ いけないと思っております。
 公社に関して申し上げるならば、公社については、御指摘のように公社の現経営陣が
 決定する枠組みの中でこの準備が進むということになるというふうに予想されます。
 これは、あくまで民営化のために不可欠な範囲でこれを行うということ、そして民営化まで
 に公社が行う作業というのは、これは公社の意思決定機関である現経営陣の責任におい てこれは行われざるを得ませんので、そういう制約というのは一つある。もう一つ、政府と しては二〇〇七年四月の民営化を基本方針に決定しておりますので、そのシステム整備 はその実施のための目的に沿って行われるという、そういう枠組みもあるんだと思います 。
 ただ、現実には、他方、新しい経営陣の問題もここは当然のことながらできていくわけで  ございまして、その経営陣のいろんな御要望、考えというのは、作業スケジュールに支障 のない範囲内でその公社の経営陣、ベンダーと密接に連携を取りつつその反映が図られ ていくというふうに思います。すなわち、これは経営委員会というようなものをつくりますの で、その経営委員会の中で、現実にはその運用として、意思疎通を現経営陣と新経営陣 と図りながら進めていくということに当然なろうかというふうに思います。
 そういう形で、先ほど申し上げましたガバナンスとサクセッションの問題を現実的な問題と して是非解決していきたいと思っております。

○松井孝治君

 これ難しいんですよ。麻生大臣がにやりと笑われましたけれども、いろいろ言いたいけれ ども時間が過ぎていますから、これはむしろ別の委員会でしっかりと、これは与野党も
 含めて、今の議論は非常に大事な議論ですよ。
 これは、みずほが何であんなふうに失敗があったのかという、特に金融の、保険とか
 金融サービスにおいてこのシステムというのは死活問題ですから、これをどういうふうに
 各社の企業戦略と、そんなもの郵政公社が先取りしていいのかどうかという議論は
 物すごく大事なことで、本当はちょっと麻生大臣に聞きたいんだけれども、麻生大臣に
 聞いているとまた恐らく五分ぐらい掛かると思うんで、これはまた別の場に譲ります。
 別の場に譲って、最後、外務大臣に来ていただいています。
 ちょっと同僚議員の御理解をいただいて、最後に、私の資料にくっ付けている問題が
 パスポートの問題であります。
 これはもう本院の外交防衛委員会においてずっと議論をされていて、恐らくあした以降
 また検討されるものだと思うわけでありますが、パスポートの手数料ですけれども、これは 委員の皆様方御存じない方もいらっしゃるかもしれませんが、固定的な手数料と効用分、 一番下に注で付けてありますが、要するにパスポートの利用者はどこで、海外でどういう 問題、トラブルに巻き込まれるか分からない、救援、救護のための費用分ということで
 年間一人千円取られているわけです。これ年間千円を取るということ、しかも金額を、
 普通だったら政令で手数料というのは決めるんですが、法律で決めているというのは、
 法律でやはりそこを議論する必要があるということで旅券法上位置付けるという形にして いるんです。
 ところが、これIC型の新しいパスポートに切り替えて、私が今、今年、十年のパスポートを 取ったとしますね。これを、せっかく政府もおっしゃっているんだから、私も何かやっぱり
 セキュリティー大切にしたいということで新しいものに替えるということにしますね。
 これから旅券法改正を受けて新しいパスポートに替えますと、この効用分ということで、
 私が九年有効のパスポートを持っていて、それは交換になるんですが、その九年、要する に九千円分は戻ってこないんです。もう一回、例えば十年パスポートだったら一万円払わ なきゃいかぬ。これは効用分という手数料を一年間当たり、そういうサービスを受ける
 可能性があるということで積み上げているにもかかわらず、その九千円分二重取りじゃ
 ないかと。(発言する者あり)これは恐らく自民党も、武見議員が今二重だといって言って おられるけれども、おかしいんですよ、これ、こういう仕組みは。そもそもこれ、外務大臣、 やっぱり僕は見直していただくべきだと思うんです。
 で、外務省に資料を要求したんです。大体平成十五年度で、十五年度決算ですから、
 どれぐらいの金額をパスポートを取っておられる方からこの効用分ということで平成十五
 年度得ておられるんですかと。二百億円という話がありました。じゃ、平成十五年度決算 ですから、その効用分といって国民に説明しておられる金額で、実際に平成十五年度に  日本人が海外に行って、恐らく大使館、領事館のお世話になった方いらっしゃるでしょう、 盗難に遭ったとかね、そういう人の救援とか救護にどれぐらい使ったんですかと私先週
 伺いました、木曜日に。そしたら、今日の時点で来たお答えは、それは分かりません、
 じゃ、ちょっと待ってくださいと、分からないのにどうして一人年間一千円という根拠が
 出てくるんだと。
 一人年間一千円分というのは、これ財務省にも確認しましたが、あえてそうやって効用分 としているからには、過去に大体、これだけの数の方々がパスポートを取得されていたら 、平均して年間幾ら幾らの救援、救護費用が掛かっているから、その部分をある種の
 利用者負担で、受益者負担でいただこうという考え方。じゃ、そういう考え方あってもいい と思いますよ。まあ、海外の邦人保護が本当にその受益者負担で考えられるべきもの
 なのか、政府の基本的な任務なのか、私は後者のような気もしますが。しかし、効用分と いうことで、そういうふうに説明されているようなものが、何か土日作業をしていただいたら しくて、ある程度あらあらさっき出せましたという旅券課長さんから御報告がありました
 から、それはもう時間がないからいいんですけれども。
 いずれにしても、そういうものについて使い道がどれだけ掛かっているのか、一人当たり  千円といって、年間千円といって請求されているものが使い道がどんぶりでいいのかどう か。それからもう一つは、それを切り替えたときに、これは国策としてセキュリティーの
 確保をするということでパスポートの切替えを推進して、法律改正をしているわけですから 、そのときに少なくともある程度の割合で減額したらいいじゃないですか。五年以上残って いる人は半分に、五千円に減額その分はしてあげるとか、それぐらいのことを考えるのが やっぱり私は政治家の役割だと思いますが、あわせて、町村大臣、御答弁をいただき
 たいと思います。

○国務大臣(町村信孝君)
 余り早口で一杯質問をされたので、何を聞かれているのかちょっとよく分かんなくなったんですが。

○松井孝治君

 全部事前通告しています。

○国務大臣(町村信孝君)
 いやいや、だけれども、今あなたはその場でずっとたくさん言われたから。
 そこで、まず、その二重取りではないかという御意見ですね。これについては、まず、
 いろんな国が今回こうした新しい生体情報を入れたパスポートを出すということをやって
 おりますけれども、そういう形でやっている国はないというのは参考までに申し上げて
 おきます。
 そして、現実に、確かに多くの人がパスポートを所持するわけですが、実際にはまだ
 全国民の約四分の一ぐらいということですから、これがもう四分の三、五分の四、十分の 九というふうになると、これはまあ税金で全部やるのかなという議論はある程度分かるの でありますけれども、いまだに四分の一程度ということになりますと、やはり邦人保護の  対象となり得る旅券の申請者に一定のそうした特別の御負担をいただくということは妥当 なことであろうと、こう思っております。
 それからもう一つは、これ法律で全部書換えを強制をした上で、なおかつ一年のものも
 八年のものも全部同じ料金だということになると、それは問題があるかもしれませんが、  それは願わくば、今これテロ対策という趣旨でやるわけですから、できるだけ多くの方が
 切り替えていただきたいとは思っておりますけれども、しかしその選択はそれぞれの
 申請者があるわけでありまして、古いパスポートでも依然として有効なんであります。
 今年、あと九年残っていても、それを九年間使い続けることは有効なんであります。
 したがって、これ強制ではないわけですから、その分について選択を認めて、いやいや、 おれはそんな払いたくないとおっしゃる方には別に今までどおりのパスポートを使っていた だけばいいんだと、こういうことであります。
 それから、今積算云々という話がありましたが、これちょっと資料があるんですけれども、 これをとても説明をしているとあれですし、私もどこまでこの資料を理解しているか分から ないところもあるから、これは担当課長から説明をさせます。

○松井孝治君

 もう時間が参りましたので結構でございます。
 ただ、これ、効用分としてどれだけの使い方がされているかということは、別途資料を
 いただきまして、委員会として、理事会として、こういう効用分の扱いがいいかどうか
 議論を継続していくことを委員長にお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
   〔委員長退席、理事田浦直君着席〕



*委員会の全会議録は、下記サイトをご参照ください。*
http://www.sangiin.go.jp/japanese/frame/joho2.htm


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