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第164回国会 行政改革に関する特別委員会 第4号
平成十八年五月八日(月曜日)
午後一時開会
─────────────
= 松井孝治 =
民主党・新緑風会の松井孝治でございます。
連休前に引き続き、今回の法案について御質問をさせていただきますが、ちょっとこれ最初に、法案と直接関係ないんですが、北側大臣に御出席をいただきましたので、行政改革全般に関連することで御質問させていただきたいと思います。
昨年の年末でございましょうか、総理が日本橋に青空を取り戻したいという非常にすばらしい思い付きをおっしゃっていただきまして、先ほどから東京の重要性について同僚議員がるる御指摘をされて、日本橋、東海道、日本橋から私の地元の京都まで東海道。確かに私も、鴨川に高速道路が架かっていて三条大橋が高速道路にふさがれていたら嫌だろうな、そのように思うわけでありまして、お気持ちは非常によく分かる。あの日本橋の、日本橋川というんですか、あそこの上に高速道路が一帯架かっておって非常に都市景観上も余りよろしくないと。少なくとも現代の日本人の多くはそういうふうに思うと思うわけであります。北側大臣も関西人でいらっしゃいますから、この日本橋に青空を取り戻すということを、どの程度の国費を掛けて、しかも小泉内閣総理大臣が号令を掛けられた民営化会社にした首都高速会社の判断の前に青空を取り戻したいとおっしゃるのが本当に行政改革の視点でいいのかどうか。
今日は細かいことをお伺いするつもりはありません。事務的に伺いましたら、日本橋に青空を取り戻して、あの高速道路を日本橋川の上から撤去する、(発言する者あり)神田川ですか、その地下にするとか、あるいはちょっと横にずらしてビルなんかの間を通り抜けるような構想も示されています。国土交通省からこういうすばらしい、こういう非常に都市デザインの専門の方々もいろんな考え方を出されているというふうに伺いました。
しかし、聞いてみますと、この日本橋に青空を取り戻すための事業で掛かるコストが安く見積もって三千億円、高い計算でいうと六千五百億円ぐらい掛かるというんですね。北側大臣は関空の二期事業でも大変御苦労をされていますが、あれについても九千億円とかいう事業規模で国費の負担が三千億円。これはしかし、いろいろ議論は我が党内にも与党内にもありますけれども、ナショナルハブを造ろうというような考え方でありますね。ですから、国民全体の税金をある程度つぎ込むということについて、いろいろ議論はありますけれども、少なくとも首都高は拡幅をするわけでもないんですね、渋滞緩和をするわけでもないものについて地下を通して六千五百億円お金を使う。それを首都高速、民営化会社が判断をしてやりたいというんならともかく、いや国が是非景観を維持したい、ランドスケープは大事だということで言っていいものなのかどうなのか。まあ恐らく、今いろいろ有識者を交えて検討しておられるし、費用負担の幅もあるということでございましょう。
ですから、今正に検討中ということでございましょうけれども、やっぱり行政改革ということを議論し、しかもその民営化会社にしっかり議論を、どこにどういう路線を引くかということを考えてもらわなければいけないというときに、例えば環状六号、山手通りのあれは中野から品川の方にかけて今一生懸命工事されていますね。あれが掛かる費用が大体、品川線というんですか、四千億円。これは恐らく相当な渋滞緩和のための事業ということで、これも正式に首都高速、従来の首都高速道路公団、今後の首都高速株式会社ですか道路株式会社ですか、そこがどれだけの負担をされ、どれだけ都が持たれ、どれだけ国が持たれるのかというのはこれから決められるんだと思いますが、あれでも四千億円なんですね。
それに比して、この日本橋に青空、非常に夢のあるプロジェクトだし、私もそういう都市景観にお金をつぎ込むということの必要性というのは地方自治も含めてしっかり考えていかなければいけないと思います。例えば、京都の古都の保存というのはどうするかということも、これも本当に国全体として考えるべき課題かもしれない。
しかしながら、こういうことについて、余り一国の総理が踏み込んで後のコストの問題も考えずに議論をするというのは、本当の意味での地方分権にも反しているし、道路公団の民営化ということにも反しているんじゃないかと私は思うわけでありますが、北側大臣、細かいことは結構ですので、率直な思いだけお聞きしたいと思います。
○国務大臣(北側一雄君)
あの日本橋の上に掛かっている首都高ができましたのは東京オリンピックの前なんですね。昭和三十八年の十二月でございます。これ、全国にこの手の例というのは、今京都のお話もございましたが、あちこちでございまして、例えば東京でも皇居のお堀の上を高速が走っているんですね。あれも恐らく同じようなころにできたと思うんですね。あのころは、何とか東京オリンピックに間に合わせないといけないということで、恐らくそういう川の上だとか、そういうお堀の上だとかというのはお金が掛かりませんので、そういう意味でやったんだろうというふうに思います。
ただ、今、我々日本社会もやはり高齢社会、ある意味じゃ成熟化してきて、やはり伝統とか歴史とか文化に根付いた景観というものを大切にしないといけないねというのが非常に私、価値観が高くなってきているというふうに思います。
そうした流れの中で日本橋の今のお話があるわけでございますが、これについては、総理の話の以前から、この日本橋というのはやはり東京のまさしく一番のシンボルになるような地域でもございますし、この日本橋の景観を変えたいねというふうな意向というのは、考え方というのは以前からございました。以前からあり、以前から議論もされておりました。
そうした中で昨年の十二月に総理からそのようなお話もあり、現在、有識者の方々で検討をしております。日本橋川に空を取り戻す会というのを二月に設立をいたしました。基本方針を本年の夏までに取りまとめるということになっておりますが、そこでは、必ずしもこの高速道路をどうするかというだけではなくて、やはり日本橋全体の地域の町づくりをどう進めていくべきなのかというふうな総合的な観点から今議論をさせていただいているところでございます。
おっしゃっているとおり、これ費用の問題もありますし、また、その費用を一体だれが負担するのかという問題もありますし、そうしたこともよくこれ議論しないといけませんし、また国民の皆様の御批判もしっかりとちょうだいしていく必要があると思っておりまして、拙速は慎むべきであるというふうに思っております。
ただ、これはここだけの問題ではございませんが、昭和三十年代、四十年代に造られた高速道路、またいろんな構造物がございます。それがいずれ、いずれにしましても建て替えをしないといけない、更新をしないといけない、こういう時期がいずれやってくるわけでございまして、そういうことも含めて、余り短期間ではなくて長い中長期的な町づくりというふうな観点から私は議論していくべきではないのかというふうに思っております。
= 松井孝治 =
日本橋というのが一つの日本のシンボルであろうということは私も認めますが、全国各地に、今皇居の問題もおっしゃいました、いろんな地域があるわけですね。特に、ランドスケープということになってきますと、なぜ日本橋だけなんだという議論が常にあるということを念頭に置いていただいて、同時に、やはりこれは民営化会社、やっぱり高速道路、首都高の見直しですからね。今のこの有識者会議にも民営化会社が入っていないわけでありまして、そこも含めてきちんとバランスの取れた議論をしていかなければ、負担だけして、そして、ただでさえも高い首都高の料金がまた更に上がるというようなことになってしまったら、やっぱり利用者にとって何のための行政改革だったんだということになるということを是非お含みおきいただきたいと思います。
北側大臣、せっかくおいでいただいて、立っていただいたんで、ちょっと急な話でもありますが、今日ちょっと新聞記事で、先ほど事務的には御通告を申し上げましたけれども、細かい事実関係は伺いませんが、私どもが資料要求をして、ずっと、前回、連休前の審議でも天下りと随意契約の話を私も取り上げさせていただきました。これ国土交通省だけではないんですが、今日の東京新聞には、「省庁随意契約見返り」、「三分の二の法人天下り受け入れ」ということがございまして、国土交通省は、随意契約をしているいろんな公益法人とか独立行政法人、八割の法人に天下りを送っておられるという記事が出ておられました。
この事実関係、大臣は把握しておられますか。大臣、把握しておられるかどうか。細かい事実関係ではなくて、把握しておられるかどうかですから、大臣お答えください。
○国務大臣(北側一雄君)
ちょっと数字は詳細に私まだ報告受けておりませんが、相当多くのところに再就職をしていると、天下りをしているという事実はあると思います。
= 松井孝治 =
これも連休中の記事でありますが、これは読売新聞の記事で、「入札参加「お手盛り」要件」ということで、国土交通省の所管の地方整備局が、入札参加要件について、その傘下の社団法人が行っている研修、講習の義務付け、入札したいんであれば、応札したいんであればこの講習を義務付けているという実態が報道されました。
これについて、北側大臣、事実関係は御承知ですか。
○国務大臣(北側一雄君)
この報道の後に報告を受けております。
= 松井孝治 =
北側大臣に率直な御感想、そして御意見を伺いたいんですが、これ別に国土交通省だけじゃないんですね。私も前回の審議で、いろんな各省庁にまたがって同じようなものがあると。総理も非常に強調しておられました、そんなどこどこだけじゃないんですよと、どこにもあるんですよというふうに強調しておられましたが。
この随意契約と天下り、そしてその公益法人、天下りをたくさん受けている公益法人がいろんな研修などをやっておられる、ほかの事例もございます、今日も御紹介をいたしますけれども、そういう関係ですね、その講習を受けないと事業に入札できない。これは全部の地方整備局に必ずしもあるものではないと記事は言っていますけれども、この構造、やっぱり北側大臣、先頭に立ってメスを入れられるおつもりはありますか、ないですか。
○国務大臣(北側一雄君)
この近畿整備局の建設協会だけではなくて、全国にある整備局の下にそうした建設協会、弘済会がそれぞれあるわけでございます。それにつきましては、もうこの委員会でも何度も御指摘をいただいているところでございまして、昨年来御指摘をいただいておりましたので、私の方から、昨年の十一月だったと思いますけれども、この弘済会がやっている業務について総点検してもらいたいと。そして、もう民間でできることはもうできるだけ民間にやってもらうというふうに是非やるべきだということで、第一弾として取りまとめられたのが三月末に出てまいりまして、従来弘済会でやっていた業務のうち、もう民間でできるものについては民間に回すということで今年度から、早いものは昨年度からスタートしておりますが、今年度からやらしていただいているところでございます。
これで終わりではなくて、更に様々な、今委員のお話のようなことも含めまして様々な課題、問題点がございますので、更に今検討をさせているところでございます。考え方としては、民間でできることはもう民間にやっていただくということで進めさせていただきたい。
ただ、中に、例えば河川であれ道路であれ、昔は整備局の職員が直接携わっていた業務が、そういう整備局の職員が減ってくるにつれて外部委託をせざるを得ない業務が出てきます。日常的な河川の管理にかかわるところ、また様々な公共工事の補助業務にかかわるところ等々があるわけですね。そういうものについて、やはり専門性があったり、また強い公益性があるという中で、やはりその専門性や公益性という根拠から、どうしてもそこはそうした弘済会の職員に委託した方がいいというものも私はあると思うんです。そこはきっちりとそういうものはしっかり限定をしていって、民間にできるものは民間にしていくということで更に見直しを進めさせていただきたいと考えております。
= 松井孝治 =
これは国土交通省だけじゃなくて、安倍官房長官にも今日は御出席いただいていますが、内閣全体として、中馬大臣を含めて取り組んでいただきたい問題なんです。
公益法人ということと、少しそれますけれども、これもちょうど連休のスタート、四月二十八日に大きく各紙が取り上げました。厚労省、川崎大臣お見えでございますが、特別民間法人、これが何者であるかというのは、もしよろしければ中馬大臣に御解説をいただきたいわけでありますが。
中央労働災害防止協会というところがございまして、ここが、「公益事業三億架空仕入れ」、これはもう読売新聞のトップですね、四月二十八日。読売新聞だけじゃなくて朝日新聞もトップ、「原稿料装い金銭提供」「三億八千万円所得隠し」、こういうものが報道されているわけであります。
それで、従来問題になっていた、例えば厚労省の職員に、いろんな原稿のチェックをする、それを改訂するときに原稿料が若干払われるというケース、それもやや問題だと思いますけれども、これは増刷をするときに、資料を増刷するときにも原稿料を払っていたと。要するに、資料を増刷するときに何で原稿料必要なんだということなんですが、そういうものまで含めて、厚生労働省の職員、委員長も大臣を務めておられたわけでありますが、払い続けていた、しかもそれを損金で処理をしていたということで国税が入ってこういう記事になったわけであります。
ここは、私、この問題は、恐らく今、この連休前にどんと新聞記事に出て、いろいろ調査をしておられるところかもしれません。それから、国税当局の判断についてここでいろいろ伺ってもなかなか御回答されにくいところがあるかもしれません。問題は、ここは何なのかということでありまして、新聞によりますと特別民間法人というのは出ております。これ、中馬大臣、特別民間法人って何ですか。
○国務大臣(中馬弘毅君)
私も詳しくは存じませんが、民間法人化されたかつての認可法人で今は国の関与をなくしたと、このように理解しております。
= 松井孝治 =
そうなんですね。法律に基づいて、いわゆる特殊法人と同じ類型で認可法人というものがあって、それを民間化したものがこの特別民間法人というものでありまして、これは、ですから、総務大臣おいででございますが、公益法人なんかに比べてより特殊法人、独立行政法人と性格が近い、公的な色彩が強いものなんですね。だから、法律に基づいてこの中央労働災害防止協会というのも設立されているわけであります。川崎厚生労働大臣が所管、監督をしておられる法人でございます。
川崎大臣、もし御存じだったらお伺いしたいんですけれども、ここの団体、特別民間法人は何人の理事がいるか御存じですか。
○国務大臣(川崎二郎君)
今御指摘いただきました中央労働災害防止協会、労働災害の防止のため事業主団体等が自主的に組織した団体、一方で労働災害防止団体法に根拠を持つということで、今委員に御指摘いただいたような性格になっております。
昭和三十九年に設立をされまして、基本的には経団連の会長が会長職に就かれるということで今日まで来ております。したがって、今は奥田さんが会長でございます。
団体数が百二十二の団体、それから各県の代表者が出ているということから、理事百八十人という構成になっております。
ただ、一般的な運営については常任理事会で諮りながらやっておるということでございます。
= 松井孝治 =
百八十人の理事がいる団体だそうでございます。
総務省の政府参考人でお願いしておりますが、この前、私、連休前の質疑でも、公益法人の監督基準というのを閣議決定されておりまして、そのさらに細則を幹事会で決めておられます。そこで、公益法人、要するに、官の色彩のより強い特別民間法人よりもより民間の色彩の強い公益法人、竹中大臣にはっきりそれは民でありますというふうに御答弁をいただきましたけれども、総務省から、事務方で結構でございますが、公益法人の指導監督基準にのっとって、公益法人の理事というのは大体これぐらいでなければいけないというのを申合せも含めて決めておられると思うんです。これが大体どれぐらいの範囲なのか。そして、それは上限も含めて目安があると思うんですが、なぜそういう目安を決めておられるのか、御答弁いただきたいと思います。
○政府参考人(熊谷敏君)
お答えいたします。
公益法人の設立許可及び指導監督基準についてのお尋ねでございますが、この基準の趣旨につきましては運用指針が定められております。
この中におきまして、公益法人の理事の定数につきましては、法人の事業規模から見て余りに少数であれば、法人の適正な運営を確保することが困難になるおそれがある。一方、余りに多数であれば、理事会の運営が法人にとって負担になる。いずれの場合においても、理事会の機能が形骸化し、特定の理事の専横を招くおそれがある。また、事業内容によっては、理事の間で職務の分担が必要であったり、一定の有識者等を理事に加える等の配慮が必要な場合もある。このため、理事の定数は法人の事業規模、内容等に応じ、また同種の公益法人の例等から判断して適切な数とする必要があるとされているところでございます。
また、理事の定数に関する定款、寄附行為等における規定につきましては、その上限と下限が余りに開き過ぎていると、成立要件及び議決要件がその時々で変わる等、理事会の運営上支障をもたらすおそれがあるので適当ではないとされているところでございます。
= 松井孝治 =
非常に客観的にお読みをいただいたんだと思うんですが、要は、理事というのは多過ぎても駄目だと。多過ぎると、その理事会が形骸化するわけですね。ですから、これ、百八十人の理事会なんて、恐らく全部委任状で処理しておられると思うんですが。今の政府参考人の説明の中で、特定理事の専横を招くから理事の数が多過ぎてもいけないし、また少な過ぎてもいけないというお話があったと思うんです。
ちなみに、この労働災害防止団体法に基づいて理事の定員というのは理事五人以上と、こう書いてあるんですね。五人以上と書いてあるけど、何人以下とは書いてない。現実には、理事五人以上置くと書いてあって、百八十人の理事を置いているわけです。で、理事会をどれぐらいのペースでやられているのか、私、詳細に承知いたしませんが、恐らく理事会というのはもう、私も理事の名簿をいただきましたが、会長は経団連の会長ですよね。で、いろんな業界団体から、それは労働災害の防止ですからいろんなところが関連してくるから充て職で、山ほど理事の名前があって、現実には、ほとんどこの方々が、全員が参加して議論をされるということはなくて、まあ専務理事とかそういうところが実権を握っておられるということ。その中で、要するに理事会が機能しないわけですね。理事会が機能しない中で、相も変わらずこういう国税当局が踏み込むような原稿料の問題があるとか、あるいは架空計上の問題があるということが、これだけ特殊法人と認可法人、しかもそれが民間化されたという、ちょうどポテンヒットのような状態でこの特別民間法人というところでこういう事態が起こっているということなんです。
重要方針、昨年の秋の重要方針で、こういう団体について何らかの措置は決めているんだと思うんです。ある程度定員減らしていくとか、決めていると思うんですが、中馬大臣、こういう特別民間法人は今回の行革法案の対象に入っているんですか、この改革は、中馬大臣。入っているか入っていないかだけですよ。
○国務大臣(中馬弘毅君)
直接には入っておりませんが、二年前の行革方針の中にそのことがうたわれておりまして、今検討中でございます。
= 松井孝治 =
竹中大臣、事前通告しておりませんけど、公益法人の監督基準も引用させていただきました。今みたいな理事会の機能、しかも総会のメンバーはどれだけあるかといったら、百二十二らしいです、正会員は。正会員百二十二の団体で理事数が百八十。こういうものを、広い意味での行政改革を担当されていて公益法人改革も担当されている竹中大臣から見られて、こういうことが本当に放置されて公的団体のガバナンスというのは保たれるんでしょうか。この団体に特化せずに、一般的な特別民間法人の在り方を含めて改革のメスをもっと入れるべきではないかと思うんですが、その点について竹中大臣の御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(竹中平蔵君)
今、松井委員御指摘くださいましたけれども、正にちょっとこれは私が所管している公益法人ではございませんので、どのような御事情でこのような状況になっているか、ちょっとにわかには判断ができません。
ただ、先ほど審議官の方から読ませていただきましたあの指針の中にもありましたように、同様の、類似の法人に比べて著しくバランスを失していないかどうかというのも重要な視点であろうかと思いますので、そういうような観点からは常にその所管の省庁におきましてチェックをしていただかなければいけないと思っております。
松井委員の御指摘は、そうしたことも含めてより大きなルールとして総務省として何か考えるべきではないかという議論でございますけれども、今、これは連休前の諮問会議で、総理から、いろいろこれまで議論されてきたこと、議論されていることについて整理をして、対応できるものはしっかり対応するようにという指示、これは行革担当大臣に出ております。行革担当大臣とよく御相談をしながら、対応すべき問題があるかどうかということをよく考えてみたいと思います。
= 松井孝治 =
是非よろしくお願いいたします。
若干、法律、法案の具体的な内容について個別にお伺いしておきたい事項がございますので、議論をそちらに移らせていただきたいと思います。
北側国土交通大臣はもう、委員長の御判断でありますが、私の方からは御質問することはございません。
○委員長(尾辻秀久君)
北側大臣と……
= 松井孝治 =
はい。あれ、与謝野大臣、御通告しておりましたでしょうか。通告をした覚えがございませんので、ひょっとして、お聞きをいただけるのであれば大変結構だと思います。
それでは……
○委員長(尾辻秀久君)
それでは、北側大臣、御退席いただいて結構であります。
= 松井孝治 =
それでは、いわゆる市場化テスト法案の部分について御質問をさせていただきたいと思います。
これは中馬大臣中心に御質問をさせていただきたいと思いますが、まず、この市場化テスト法が地方自治体をどこまで縛るのか、この点、総務大臣とも関連をいたしますが、お伺いしたいと思うんですが、この法文の、(発言する者あり)ちょっとお待ちください、五条。たまには条文審査もしないと法案審査らしくありませんから、条文も読んでいただきたいと思うわけでありますが、当然お読みだと思いますが、この条文を見ますと、五条、地方公共団体の責務というのがあります。大臣、条文はお手元ございますか。
地方公共団体の責務というのがございまして、「地方公共団体は、」とこう書いてあって、云々云々とありまして、「必要かつ適切な監督を行うものとする。」と、こうなっているんですが、基本的な概念でありますが、この市場化テストというものは、この法律は、地方公共団体は、責務と書いてありますが、これを行わなければいけないんでしょうか、それとも任意なんでしょうか。
○国務大臣(中馬弘毅君)
地方公共団体における市場化テストの実施につきましては、これは地方自治でございますので、その本旨を含めまして各地方公共団体の自主的な判断にゆだねることといたしております。強制するものではありません。
今、条文のことをおっしゃいました。五条におきまして地方公共団体の責務及び第八条において地方公共団体の実施方針に関する規定におきまして「官民競争入札又は民間競争入札を実施する場合には、」と、強制ではなく自主的にこれを行う場合にはという意味ですが、この場合にはということで規定されておりまして、あくまでもすべしということでなくて、する場合にはこうこうしなさいということでございます。
= 松井孝治 =
確認だけしますが、そうすると、五条だけじゃなくて、八条であるとか十六条、十七条、十八条と、地方公共団体がこういう計画を作るものとするというような規定がたくさんございますけれども、それはあくまですべて地方公共団体の任意だということで理解してよろしいんでしょうか。
○国務大臣(中馬弘毅君)
法律用語的になりますが、しなければならないというんではなくて、するものとするという形にしております。
= 松井孝治 =
あと、条文的に、もう一度条文を参照していただきまして、具体的に、じゃ、地方公共団体というのはどこまで入るのかということをお伺いしたいと思います。
第二条の第五項を見ていただきますと、「国の行政機関等又は地方公共団体の事務又は事業として行われる国民に対するサービスの提供」と、こう書いてありますが、ここで言う地方公共団体というのは、例えば地方三公社とか、地方公共団体にも独立行政法人がございますが、これは対象になるんでしょうか、ならないんでしょうか。
○国務大臣(中馬弘毅君)
これはなりません。地方公共団体といいますのは、ここで言っておりますのは、官民競争入札のうち、本法案の規定による法律の特例が適用される特定公共サービスを対象とするものについて、その手続に関する規定等所要の措置を講じているところでございまして、他方、法律の特例を講ずる必要のない業務につきましては、地方自治法及び地方自治法施行令に基づきまして、条例あるいはまた規則に手続を規定することによりまして官民競争入札等を実施することができるわけでございまして、この法律に適用、書いておりませんが、これはもちろん必要のない、法律の特例を講ずる必要のない方の業務に入るわけであります。
= 松井孝治 =
そうすると、この法律を見て、地方の首長さんが、いや、うちの地方独立行政法人とかあるいは地方三公社について、市場化テストの対象にしてこの法律にのっとってやろうと思ってもそれはできないということでよろしいですね。
○国務大臣(中馬弘毅君)
今申し上げましたとおり、これは、地方の方には今言いました地方三公社ですね、これとか地方独立行政法人、これは法律の規制があって、役人でなければできないといったようなことでありません。それはもう民間の方に移しております。民間といいましょうかね、役人でない方にですね。そういうことですから、これは対象になりません。
しかし、地方自治体はかなり自由度がもう、任されておりまして、民間委託をしようがあるいは指定管理者制度に渡そうが、あるいはまた、この法律によらずして官民競争入札あるいは民民競争入札に付すことも、これもう自由でございますから、特定の、そして何か法律の規制があるものにつきましては、これにつきましてどうしてもこの法律を適用しなければならないといった場合には、これは改めてもう一度法律を出していただきまして、これの改正が必要かと思います。
= 松井孝治 =
分かりました。この法律では対象にはしていないと。ただそれは、この法律外で自治体がやられればそれは妨げるものではないということですね。
具体的な中身についてお話をお伺いしていきたいと思います。
この今回の対象になっている特定公共サービス、三類型大きくあるわけでありますが、まず一つ目に私が伺いたいのは、自治体の窓口六業務というのがございます。これは従来、竹中大臣のところの御担当だと思いますけれども、郵便局でこれが、ワンストップ法案と言われていたものが通りまして、できるようになっていたはずなんですね。今回はこの市場化テスト法にのっとって、いわゆる自治体の窓口業務というのを民間事業者に開放できるようになったということであります。
そのときに、例えば、個別企業名挙げるのがいいかどうか分かりませんが、コンビニエンスストアのA、Bというところが手を挙げてきたら、これは競争入札にのっとってやるというのがこの法律の基本的な考え方だと思います。いわゆる行政サービス、窓口業務などを民間事業者が行政庁舎外でもやれるということに一定の道筋を開いた画期的なものだというふうにも解釈できるわけでありますが、そのときに、私が一つ伺いたいのは、これ竹中大臣に伺いたいと思いますのは、郵便局の場合は、あれは法律の性格上当然無競争だったと思うんですね。郵便局が手を挙げてこの六業務を郵便局に委託するかどうかというのはこれは自由、自由といいますか、それは委託するという判断をすればそれができるという法律だったと思うんです。
ところが今回、民間事業者にその窓口六業務が開放されるということになりました。そうすると、まあセブンイレブンとかローソンとか、そういうところが手を挙げてきた。そのときには競争入札をしなきゃいけない。同時に、郵便局もこれから民間会社になると、郵便局は競争がなくて従来よかったかもしれないけれども、この法律ができ上がりましたら、郵便局もその窓口六業務を私がやりたいと言う。民間のコンビニエンスストア、まあコンビニに限りませんけれども、民間事業者も私もこの窓口六業務を是非やりたいと言ってきたときに、これは当然のことながら郵便局も含めて一般競争入札が適用になるというふうに解してよろしいんでしょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君)
今の松井委員の御質問に対しては、そのとおりだということだと思います。
郵便局、これ、これから民営化されていきますけど、いわゆる特殊会社でございます。昨年十月に郵便局事務取扱法というのを改正しておりますけれども、これ、民営化後の郵便局にそうした特定業務を行わせることができるというふうにその法律で定めていると。それに今回、この法案で、御審議いただいている法案によって入札手続を経て落札した民間業者が行えるようになる。それをどのようにするか。つまり、正に市場化テストに掛けるというのは一つのチョイスであるし、いやいや、そういうことをしないで郵便局に頼むと。その場合は入札手続は要らないと。これ、特殊会社であって、この郵便局事務取扱法によってそれは郵便局に、一定の基準を満たす郵便局に指定することもできると、そのような選択が自治体に与えられることになります。
したがって、松井委員の御指摘の、実際に民間にも入っていきたいところがあって、入札させるかというときには、市場化テストをやるかというときには、正に郵便局もその中のワン・オブ・ゼムになって、正にその中の一つになってその入札に参加することに相なる、そのような位置付けでございます。
= 松井孝治 =
ちょっと意味がよく分からなかったんです、最初の結論だけだったら非常に明快だったんですけれども。
要するに、郵便局にその事務を委託することはできるわけですね、これは別法によって。ところが、じゃ、自治体側は、とにかく郵便局は信頼すると、民間業者は信頼しないという自治体があったとして、この市場化テスト法、通称市場化テスト法を通じた市場化テストの対象にしないと彼らが判断したときに、むしろ従来の、何という法律でしたかね、郵便局に対して、地方公共団体の特定の事務の郵便局における取扱いに関する法律に基づいて私はこの六業務を、あるいはそのうちの一部を郵便局に委託したいと。で、片方で、同じ地域において、私たちは民間でやりたいという事業者がいるけれども、それは自治体の判断で郵便局に委託するということもできるわけですか。答弁してください。
○国務大臣(竹中平蔵君)
自治体の判断で郵便局に委託することもできるかということに関しては、そのとおりできるということであります。
= 松井孝治 =
大臣、これ、ちょっとおかしいんじゃないですか。だって、民間事業者にその同じ業務を開放すると言いながら、どうして郵便局に、自治体の判断で郵便局にお願いする。片方で私たちも同じ仕事をやりたいという人がいるにもかかわらず、そしてその準備をしているにもかかわらず、いや、郵便局だけだったらあれですよ、ほかにいないんなら別ですけど、郵便局以外にも民間事業者もできるようになって、そういう法律を作って、民間事業者が手を挙げているときに、何で民間事業者と郵便局を差を付けるんですか。郵便局、民間でしょう、これから。おかしいじゃないですか。
○国務大臣(竹中平蔵君)
これ、すべての今回の市場化テスト法においてそうでございますけども、市場化テストに正に掛けるかどうかという判断、これは、この判断、正にこの場合ですと地方自治体にゆだねられているわけです。それは地域によっていろんな事情があると思います。郵便局に任せる方がよいという判断を地方自治体がする場合は、それはそれでそれを妨げるものではございません。一方で、様々なサービスの多様化、更には競争を行わせたいと自治体が考えてこれは市場化テストを行う場合、その場合は郵便局といえどもその競争者の一人となって入札に参加しなければならない、そういうチョイスがこれは自治体に与えられているわけであります。
= 松井孝治 =
そうすると、大臣、こういうことですね。この市場化テスト法の対象に自治体が、これはまあ任意ですから、最初に私がお伺いしたように、任意ですから、これを使いますというふうに自治体が判断をして、そしてその窓口六業務をどなたかに委託をしたいというふうになったときには、民間の事業者と郵政会社も同列に扱わなければいけない。しかしながら、そこを判断をしない、要するにこれは任意ですから、我々はこんな市場化テスト法なんて気に食わないから使わないと自治体がおっしゃったときには、郵便局には別法で委託はできるけれども、そのときには民間の方はイコールフッティングにはならない、そういう理解でよろしいわけですか。
○国務大臣(竹中平蔵君)
そのとおりでございます。自治体の判断でございます。
= 松井孝治 =
こういうことですね、中馬大臣。
要するに、自治体の判断、任意ですから、正に、片方で郵便局がやりたい、そして民間のコンビニエンスストアもやりたいと言っていても、実際はイコールフッティングにならないということが起こり得るということは御認識をいただきたいと思います。今おっしゃったのが恐らく法律上の整合的な解釈だと私も思います。ただ、それで本当にいいのかどうかという議論は、この委員会で引き続き私はしなければいけない課題であるというふうに思っております。
具体的にこの特定公共サービスについて、ハローワークについても、厚生労働大臣お見えでございますので、お伺いをしたいと思います。
この法律の三十二条にハローワーク絡みの職業安定法の特例が規定をされています。それで、どうも第三十二条の第一項の一号の業務というのがホワイトカラー向け人材バンクの業務であるというふうに伺っております。
以前から私、内閣委員会等で議論をさせていただいておりますが、厚生労働大臣に改めてお伺いしたいと思うんですが、これ、ホワイトカラー向けの人材バンクは対象になるけれども、いわゆる無料職業紹介、本体の部分ですね、ホワイトカラー向けは対象に今回していますけれども、そこは今回の対象にされなかったという理解をしておるんですが、なぜホワイトカラー向けだったらこの対象にできて、いわゆる一般的な無料職業紹介は対象にできないのか、その理由をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(川崎二郎君)
予算委員会でも何回かお答え申し上げたと思っておりますけれども、雇用のセーフティーネットをどう引くかという議論であろうと思います。
すなわち、雇用保険、失業保険料を徴収する、まず。そして、給付をするという仕事がございます。それに合わせながら無料の職業紹介を行っていくと。この三つをセットで国のセーフティーネット、雇用のセーフティーネットとしてきちっとしておきたい。これが基本的にはILO第八十八号条約において国の指揮監督の下でと、こういう意味であろうと思います。その意味では一階建て部分。
二階建て部分については、全国均一でそれをやるかとなると、今お話ございましたホワイトカラー向けとか、例えばキャリア交流プラザが今の御表現でございますけれども、そういうものについてはある特定の要件がある地域に開設をさせていただく。二階建て部分として、若者を対象にしてみたり、また御婦人を対象にしてみたり、また、ある程度ホワイトカラーとして能力のある人たちだけを対象とする。二階建て部分でございますから、ここは国が必ずしもやらなければならないという規定というものがILO等でも求められていないだろうと、こういう判断をいたしております。
したがって、一階部分と二階部分を分けまして、一階部分の雇用保険料徴収、それから給付、それから職業紹介と、この部分は全国的に一律でさせていただきたいと。しかし、より民間の能力というものが期待できる分野については民間に開放しながら、そこで新しい仕事として創造してもらっていくことがよりいい仕事をさせていただくことにつながるんではなかろうかと、こういう判断をいたしております。
= 松井孝治 =
一階建て部分は、ILO八十八号条約に照らしてもそれは国自らが行わなければならないという御説明だったと思いますが。
外務省にもおいでいただいていますが、少なくとも私の理解では、過去に一定期間、オーストラリアでジョブマッチング、無料職業紹介、一階建て部分について、非公務員の株式会社、政府は出資しておりましたけれども、ここが業務を行った事例があるというふうに認識しております。
以前にも内閣委員会で外務省に御答弁をいただきましたが、そのことが、ILO条約上、これは非常にILO八十八号条約に照らして問題であるという議論になったことがあるのかないのか、外務省の認識をお伺いしたいと思います。
○政府参考人(神余隆博君)
お答え申し上げます。
ILOにおきましては、加盟国における批准された条約の適用状況の審査につきましては、総会の条約勧告適用委員会及び理事会の条約勧告適用専門家委員会というところにおいて行われております。
私ども、少なくとも過去十年間さかのぼって確認をしたわけでございますけれども、その範囲におきましては、御指摘のございました豪州におきますILO八十八号条約の適用状況について総会において個別審査を行ったことはございません。また、ILO条約勧告適用専門家委員会におきましても、本件に関する意見が出されたことはないというふうに承知をしております。
= 松井孝治 =
外務省からはっきりした御答弁をいただいたと思うんですが、要は、ILO八十八号条約は、国の機関の指揮監督の下にある事務所の国家的システムにより構成されなければならないという規定があるわけで、その指揮監督に、どこまでであればあることになるのかという解釈の議論だと思うんです。
今、一階建て、二階建てとおっしゃいましたが、これは私にとっては全然理解できない話であって、何でホワイトカラー向けの無料職業紹介がこのILO八十八号条約に照らして適当であって、それ以外の、ホワイトカラー以外であればなぜ問題なのか、全然私は理解できない。それは、直ちに全部国が手を放せということを私は申し上げているわけではないけれども、統一的な国のシステム、監督するシステムの中にあって民間が入ってくるというのは、これは大いに可能性はあるんじゃないかと私は思うわけであります。
例えばジョブカフェというのが、これ都道府県が主体になって事業を行われていて、ハローワークより評判いいですよ、委員長御承知かもしれませんが。そのジョブカフェを実際担っているのはどこかというと、大体、企業名言いませんけれども、竹中大臣もよく御存じの民間の会社が担っておられるわけですよ。
私が申し上げたいのは、それはホワイトカラーであっても、ホワイトカラー以外も含めて一般であっても、一階建てという部分であっても、確かに無料職業紹介の機会が失われるというのは、私はこれはいけないことだと思います。ただ、そのサービスを自治体がより大きな役割を担っていく、あるいはその公的セクターの下で民間企業の知恵も生かしながらやる。ただ、民間だけに任せてしまうと、それは、もううちはやめたと言われてしまって、あしたからそういう無料職業紹介がなくなってしまってはいけない。
とにかくベストミックスできちんとしたサービスを提供していくということが、それこそ行政改革と言われれば、その本旨にのっとったことじゃないかと思うわけでありますが、竹中大臣、どう思われますか。
○国務大臣(竹中平蔵君)
ちょっと、そのことは所管をしておりませんし、諸外国の例等々も私も初めてでございまして、政府を代表してお答えする立場にはないということを御理解賜りたいと思います。
= 松井孝治 =
中馬大臣にお伺いしたいと思いますが、今私が申し上げました、要するにオーストラリアでは、一九八八年以来、一定期間ですが、二年か三年だったと思いますが、そうやって民間を、公的セクターの管理の下に民間を活用するということを実際やっているんです。それがILOで別に問題になったわけではないんです。ですから、トータルとして国のシステムで無料職業紹介というのは維持しなければいけないけれども、今、川崎大臣がおっしゃったような、ホワイトカラーについて、人材バンクという名前ですけれども、やられたのは僕は一歩前進だと思いますけれども、これを今後更に政府部内で議論をして広げるというお考えがあるのかないのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(中馬弘毅君)
今おっしゃったILOの、何といいましょうか、方針といいましょうか、これも時代によって少し解釈も変わってくるケースがございます。
ともあれ、そうした一般の、これに応募される方といいましょうか、それを利用される方々の利便性、これがより重要だと思います。そういうことを含めて、今後の市場化テストの一つの在り方の検討の中でこれを十分に見直し、検討していきたいと思っています。
= 松井孝治 =
ありがとうございます。よろしくお願いします。
もう一つ、この市場化テストについて伺っておきたいんですが、川崎大臣、済みません、手を挙げておられるのに時間がなくて恐縮でございますが、同じ思いで是非慎重に検討していただければいいと思います、大事なことですから。だけれども、私の考えでは、一階建て部分がILO八十八号条約に照らして適法で、二階を開放するのが適法でなくて、二階部分ならいいというのは、全く論理的には聞こえませんでしたので、その点も含めて御検討いただきたいと思います。
もう一点、市場化テストについて、官民競争入札等監理委員会というものがこの法案の中で位置付けられています。ここのメンバー等については衆議院の附帯決議においてある程度言及がされたところでありますが、是非これは中馬大臣に御意見を伺いたいんですが、ここがチェックをするという機関にはなっているんですね、官民競争入札等監理委員会が。
だけれども、現実にこの市場化テストをやってみて、いろんなケースですからいろんな問題が出てくることが考えられるわけであります。この人選を、どういう方々をここのメンバーに入れるのか、そして、ここが単にネガティブチェックというんですかね、問題点が出たときのチェックだけじゃなくて、むしろ市場化テストをやるときにこういう点を配慮すべきではないかということを積極的にここが意見を言う、総理大臣も民間とか地方の意見を聴くという規定がこの法律の前半の方にあると思いますが、それだけじゃなくて、官民競争入札等監理委員会、多様な有識者も入れ、そして、できれば我々はそこにいわゆるサービスの受益者側、一般の国民の代表のような方も入っていただきたいと思うわけでありますが、そういう方々の意見を聴くような場として活用するおつもりがあるのかないのか、その点御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(中馬弘毅君)
市場化テストの、何といいましょうか、認定をします監理委員会でございますが、これは国民のためにより良質かつ低廉な公共サービスを実現するという法の趣旨を踏まえまして、対象業務の選定などについてその過程の透明性、中立性及び公正性を確保する観点から御審議いただく、これが監理委員会でございます。
そのメンバーでございますが、内閣総理大臣が任命することとなっておりますが、それに当たりましてもこうした役割をしっかり果たせられますように優れた識見を持った方でございまして、委員会の構成バランスにも配慮して、幅広い分野の方々を候補として検討してまいっているところでございます。
また、その官民競争入札の対象業務の選定でございますが、これは民間から募集した提案等を踏まえまして関係省庁の協議を経ることにしております。そして、監理委員会での審議を経て閣議決定によって行われる仕組みになっておりますが、この監理委員会での基本方針の審議に当たって、その役割を的確に果たす観点から、対象業務の選定について積極的かつ能動的な審議をいただきたい、このように考えております。
また、ただ受け身でこれを審議するだけではなくて、その審議過程においてやはり、まあ省庁の方が場合によってはそれはいかがなものかといった場合においても、いや、それに対して反論をして、これは当然やるべきではないかといった前向きのこともしていただける、このようなことも考えております。そういうことで御理解いただきたいと思います。
= 松井孝治 =
しっかりとお願いしたいと思います。
随意契約について、官房長官にもお見えいただいております。財務大臣もいらっしゃいますので、二点お伺いをしたいと思います。
一点目は、ちょっとこれ衆議院の議論でやや不正確だったんではないかなという点がございます。細かいことでございますが、事前通告してございますので、谷垣大臣からお答えいただきたいんですが、予決令の九十九条第十六号に公益法人に随意契約を許している。公益法人は随意契約の、一般的には随意契約でなくて競争入札でなければいけない。だけれども、随意契約を許す事由が幾つか並んでおりまして、その中の一つに公益法人があるというふうに我が党の同僚議員も誤解をしているような節がございますが、私の理解では予決令の九十九条十六号というのは、相手が公益法人だから随意契約を許すような規定でないというふうに私は理解をしておりますが、その点、谷垣大臣に簡潔に確認の御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(谷垣禎一君)
今、松井委員が御指摘になった予決令の第九十九条第十六号ですが、これは公益法人等から直接に買い入れ又は借り入れるときに随意契約によることができる旨規定しておりますけれども、この規定は公益法人等との間での委託契約などに係る随意契約の根拠ではございません。あくまで物件に関して書かれているわけでございまして、公益法人との随意契約の多くは会計法二十九条の三第四項、「契約の性質又は目的が競争を許さない場合」というところで行われているのが大多数の場合でございますし、そこをきちっと解釈してやっていただくべきものと思います。
= 松井孝治 =
ありがとうございました。是非その解釈にのっとって、きちんと各省庁の随意契約の見直しを財務省としても取り組んでいただきたいと思います。
官房長官にお見えいただきました。「公共調達の適正化に向けた取り組みについて」というのが二月二十四日、関係省庁連絡会議で取りまとめられています。その中で、緊急点検というのを各省が平成十八年三月末、もう一月以上前ですね、までに行うというふうに規定されています。この緊急点検に基づいて各省庁の見直しを六月を目途に作成し公表するということになっているわけでありますが、緊急点検は、もうこれ各省庁できているんですね、三月末までに行われているわけですから。できているんだったら、この緊急点検の結果をまず公表して、そして行革法案を審議しているわけですから、どういう緊急点検をしたのか。で、意見を例えば国会でも闘わせた上で見直し方針を六月に出すべきじゃないですか。それなしに、これだけ随意契約と天下りの問題が社会的にも問題にされているときに、この行革法案、六月に見直し方針を出されてもしようがないわけであります。
三月末にもう緊急点検終わっているんですから、直ちにそれを公表を求めたいと思いますが、官房長官、その方針を官房長官のイニシアチブで指導していただくおつもりはあるでしょうか、ないでしょうか。
○国務大臣(安倍晋三君)
ただいま委員から御指摘があったように、国と公益法人等との間の随意契約については各省庁におきまして緊急点検の結果及び一般競争等に呼応するための方策について六月を目途に公表することとなっておりますが、各省庁において随意契約の件数は膨大であることから、点検やまた一般競争入札に移行できないかの見直し等については時間を要し、直ちに結果をお示しをすることは困難であるということは御理解をいただきたいわけでありますが、結果、言わばこの緊急点検の結果だけについても先行して公表すべきではないかという今御指摘をいただいたわけでありますが、例えば、点検した随意契約の相手方、契約内容、契約金額等の事実関係については、理事会で御協議いただいた上で、ある程度の時間をいただければお示しすることは可能ではないかというふうに思います。理事会の方でまたそういう要求がございましたらば、ある程度お時間をいただければ各省庁に一層努力をさせたいというふうに指示をしたいと、このように思っております。
= 松井孝治 =
今官房長官がはっきり明言をされましたので、是非理事会で御協議をいただいて、早期に、これは非常に大事なテーマですし、やはり参議院で衆議院とは違う視点でしっかり議論をしていただくためにも、この委員会の審議が煮詰まる前にできるだけ早く資料の提出を求めたいと思います。委員長、よろしいでしょうか。
○委員長(尾辻秀久君)
後刻理事会で協議をいたします。
= 松井孝治 =
よろしくお願いします。
もう最後の質問に、持ち時間がありませんので、なりますけれども、松田大臣、前回も空振ってしまいまして失礼をいたしました。
IT調達についてお伺いをしたいと思うんですが、IT調達が、従来非常に随意契約の比率が高くて、しかも特定の企業に長年にわたって継続的に発注を繰り返されているということもあって、その非常に不透明な問題というのが決算委員会でも私ども指摘をさせていただきました。
それで、残債というのがあるんですね。要するに分割払みたいなものをしているわけですから、いろんなソフトウエアを開発して。その残債が、今でも非常に多額の残債が残っています、特定の、特に民間の幾つかの会社に対して。で、それはもう政府も認められているわけでありますが。これ、財務大臣にも伺いたいんですが、この残債というものが存在して、残債があるがゆえにその業者とずっと継続的に契約をせざるを得ない。しかも、その電話代で契約しているような事例が多かったわけですから、契約書も存在しないような事例も多かったわけでありますが、松田大臣、この残債というのはどれぐらいあって、しかもそれが財政法の例えば十四条の二に基づく継続費とかあるいは財政法十五条の国庫債務負担行為、こういう単年度のものではなくて、後々の債務につながるようなものは財政法上国会の議決を経なければならないというふうに書いてあって、それは継続費と国庫債務負担行為が認められているわけでありますが、この各省庁のIT調達、その残債、支払わなければいけない残った金額というのは財政法上の十四条の二であるとか十五条に基づいて国会の議決を経てないと思うんですが、この残債というものの存在、そしてその財政法上の問題について松田大臣はどう考えられるのか、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(松田岩夫君)
お答え申し上げます。
財政法上の取扱いにつきましては後ほど財務大臣から御答弁をいただくことにいたしまして、私の方からは現時点で残債の額が幾らあるのかといった点について答弁させていただきます。
御案内のように、データ通信サービス契約を結んでいるレガシーシステムにつきましては、当該契約を解除する際に一定の支払額が生ずるわけでございますが、この支払額が残債と言われておるわけでございます。三十六のレガシーシステムのうち、昨年度末時点におきまして残債のあるシステムは九システムでありまして、その額は約千七百億円となっております。
財政上の扱いについて、財務大臣から。
= 松井孝治 =
財務大臣がお答えになられるならそれでも結構ですが、IT担当としてこの残債の問題をずっと繰り返し私申し上げ続けてきたわけでありまして、財務大臣は財務大臣の御見解はあると思いますけれども、千七百億円の残債、要するに将来の債務が、政府全体として抱えているということを認識されながら、それをやっぱり財政法上の問題は財務大臣にお答えいただきたいと思います、では、それはおかしいんじゃないですか、国庫債務負担行為じゃないですか。あるいは、継続費として国会の議決を経ているならともかく、国会は知らない、財務省もほとんど特別会計の費用の支出については従来チェックもできてなかった。要するに、そのことをずっと指摘して、いまだにそれは残債、千七百億円あるにもかかわらず、それについて財政法上の取扱いも説明できない。そんなことで担当大臣としてよろしいんでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君)
今の残債と言われる問題は、従来の考え方としては、言わば偶発的な、債務と言っていいのかどうか分からないが、偶発的なものだから国庫債務負担行為等々に当たるものではないという解釈の下に運用してきたということは委員が御指摘のとおりでございます。そして、これは契約内容が例えば電気通信役務に係るものである場合が多いわけでございますので、それは長期継続契約ができるという規定にのっとってやってきたということでございますが、ただ、こういう長期継続契約はあくまで例外的な契約形態だと思います。慎重な運用が求められるということは否定できないことがございますので、今各省庁が刷新可能性調査をやってきていただいているわけでございますので、そういう結果とかあるいは業務効率化に向けた取組等を踏まえまして、どういう契約形態なり処理の仕方をすればいいのかというのはこれからよく検討させていただきたいと思っております。
= 松井孝治 =
今偶発的にというふうにおっしゃいましたけれども、これは、今正におっしゃったように、電話代とか電気料金と同じ項目なんですね。だから、そんなものは別に将来にわたって債務があるというのはおかしいんですよ。だから、千七百億円も残債があって、各省庁はこれを何とか返していかなきゃいかぬのに、それをどうやって、凸凹を付けるというのは予算のやりくりの中で大変ですから、そもそもこれは国庫債務負担行為でも継続費でもない、国会の議決を経てない。偶発的とおっしゃいましたけれども、偶発的と言うには長年ずうっと何十年も続いてきているものですね。これについて、政府は特定の民間事業者に対して残債というものを払う責任はあるんでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君)
ですから、従来そういう解釈の下に運用してきたけれども、今いろいろこのIT調達の在り方等見直しをした中でどのようなやり方が適当か、私たちもきちっと検討をさせていただきたいと思っております。
= 松井孝治 =
伺いませんでしたけれども、平成十六年度でも国の契約総額四千四百九十五億円のうち随意契約は四千三百三十三億円。これ、決算ベースで出ている直近年度でありますが、こういう金額の随意契約が続いているわけです。そして、この随意契約が続いて、これが残債というものをずっと生み続けている。
その契約形態をできるだけ早く見直さなければいけないということなんですが、私は、これはやっぱり財政法のこの十四条の二あるいは第十五条に違反している状態であるということをいったん財務大臣がお認めになられた上で早期に是正しなければいけない。そのこと、国会との関係もありますよね。国会の議決を経ないで毎年毎年予算要求がされている。そういう状況が違法状態であるということをお認めになられた上で早期に是正措置をとるという、そういう決意をきちんと表明していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(谷垣禎一君)
今違法であるとおっしゃいましたけれども、そこら辺り、果たしてITの契約から見て何が正しいのか。今までの扱いがあるいは十分でなかったのかもしれません。その辺りはしっかり検討させていただきたいと思います。
= 松井孝治 =
もうやめますけれどもね、時間来ましたから。だけれども、これは、要するにそういうことをだれの責任の下で、偶発的なものとして認めざるを得ないという、財政法上は、そういう苦しい御答弁も財務大臣がされるような状況なわけですよ。だれの責任の下でこれをやってきたのか。それで、これを何年も前に指摘されながらずっと同じような形態にあり続けて、そして債務は残り続けるということが何年続けばいいのかということについて、きちんと決意を持って取り組んでいただきたいということを私申し上げまして、私の質問は終わらせていただきます。
※全議事録はコチラからご覧ください。
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