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169-参-内閣委員会-2号 平成20年03月25日
平成二十年三月二十五日(火曜日)
午前十時開会
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略
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○委員長(岡田広君)
ただいまから内閣委員会を開会いたします。
政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
内閣の重要政策及び警察等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官岸野博之君外十五名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡田広君)
御異議なしと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(岡田広君)
内閣の重要政策及び警察等に関する調査を議題とし、去る十八日に聴取いたしました六大臣の所信に対し、質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
= 松 井 孝 治 =
おはようございます。民主党の松井孝治でございます。
今日は朝から大勢の大臣あるいは政府関係者の方々お集まりいただきまして、ありがとうございます。通告外でございますが、今、通り魔殺人事件、連続殺人事件、発生しております。この問題について国家公安委員長にまず一言、今の状況ですね、それからこういったことが残念ながら防げなかった、このことについての警察当局の責任の問題も含めてどのようにお考えか、一言、通告外で恐縮でございますが、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(泉信也君)
今回の事件につきまして、お亡くなりになりました方に御冥福をお祈りいたします。そしてまた、負傷されました方々に一日も早い御回復をお祈りをする次第でございます。
今回の事件につきましては、被疑者が分かっておったわけでございますので、茨城県警として百七十人を配置して被疑者の検挙に当たっておったところでございます。残念ながら第二の犯罪が起きたということでございますので、このことについてなぜこうしたことが起きたか、茨城県警が検証するようにということを警察庁として考え、指示をしたところでございます。
また、指名手配の在り方についても、文書をもって各都道府県警察により厳しい対応を求めたところでございまして、この件につきましては警察庁としましてもこうした事案が再発しないように厳しい検証をすると承知をしておるところでございます。
= 松 井 孝 治 =
是非よろしくお願いいたします。
私の方からも犠牲になられた方の御冥福をお祈りするとともに、被害者の方々、そして御家族の方々、お見舞いを申し上げたいと思いますが、こういったことが連鎖的に起こっては絶対にならないので、再発防止に全力を挙げていただきたいと思います。
それで、実は質問通告していた順序とは多少違うんですけれども、政府側の御都合もあるようですので、まず上川大臣に公文書館の関係の御質問をさせていただきたいと思います。
福田総理が国立公文書館をしっかり充実させていくんだという姿勢を示されたということは、私は非常に結構なことだと考えております。上川大臣は所信の中で公文書管理担当大臣として、歴史的事実の正確な記録は国民の貴重な共有財産、そういうふうにおっしゃっています。そして、歴史的公文書の保存体制の確立に全力で取り組むというふうにおっしゃっているわけでございます。
その意味で伺いたいんですが、私も公文書館の方においでをいただきまして、こういうパンフレットをいただいて、内容の説明を受けさせていただきました。そうしますと、全体で職員の方が四十二名。これ、諸外国の公文書館を比較しますと、アメリカが有名で二千五百人、イギリスが五百八十人、フランスが四百六十人、オーストラリアが四百五十人、韓国は、数年前まで百四、五十名ぐらいだったのをこの数年で約倍増されて三百名規模のスタッフを抱えておられると。日本は四十二名ということで、明らかに日本の公文書館というのは見劣りがするわけですね。
そこで、今日、政府参考人にもおいでをいただいておりますので、もしあれでしたら政府参考人から御答弁いただきたいんですが、この公文書館は、どれだけの資料点数を今所蔵しているのか、そして、そのうち明治以前の資料はどれぐらいあるのか、それをお答えいただきたいと思うんです。
○政府参考人(山崎日出男君)
お答えいたします。
国立公文書館におきまして、現在、明治時代以降に作成された公文書等につきまして約六十三万冊保有してございます。また、江戸時代以前に作成されました古文書、これは約四十八万冊ということになって、合計百十一万冊を所蔵している次第でございます。
= 松 井 孝 治 =
ありがとうございます。
それで、じゃ例えば江戸時代以前の、まあ漢籍なども多いと思いますし、万葉仮名による文書なども多いと思いますが、そういったものを実際読める方、古書、古文書を読める方は何人ぐらいいらっしゃるんですか。
○政府参考人(山崎日出男君)
お答えいたします。
公文書館の職員は四十二名となっておりまして、そこで具体的に古文書、そういう漢籍等を読めるとなりますと、一けたぐらいになろうかと思います。
= 松 井 孝 治 =
いや、一けたじゃなくて二人でしょう。私、事前に聞いたのは、二人だと聞いています。
○政府参考人(山崎日出男君)
先生御指摘のとおり二名でございます。
= 松 井 孝 治 =
正直にお答えいただきたいと思うんです。今、体制整っていないことは皆さんの責任ではなくて政府全体の問題ですからね。
私がこういうことをなぜ伺っているかというと、今日、外務省から中山政務官もおいでいただいていますが、例えば日中とか日韓で共同歴史研究ってやっているんです。それで、当然のことながら、近現代の、まあ明治以降のいろんな不幸な歴史についての共同研究、あるいは教科書の記述についての共同研究というのもやっているわけでありますが、その中で分科会が幾つかありまして、やっぱり古代史の研究あるいは中世の研究、要するに、余り歴史上正確な資料がたくさんあるとは言えないようなものについて、しっかり、例えば中国あるいは朝鮮半島から日本にどういう方々が来られたのか、どういうやり取りがあったのかということを研究していこうということは、これは政府間で共同研究やっているんですね。ところが、そういった資料が今の国立公文書館に比較的少ないんですね。少ないどころか、資料を集める体制も不十分ですし、また、それを分析したり、研究する体制が国としてほとんど整っていない、それが現状なわけです。
そこで、外務省の中山政務官、お見えでございますので、外務省としては、日韓の歴史共同研究、日中の歴史共同研究をやっていて、今、日韓の共同研究が第二ステージに入っているというふうに伺っていますけれども、こういう歴史文書、要するに、韓国は公文書館をもう倍増して、すごい勢いで、まあ最近のいろんなブームもあるらしいんですが、韓国サイドから見たときの韓国と日本の関係も含めた東アジアの歴史を、研究を進めているというふうに伺っています。
ところが、共同研究、日本はやっていますし、日本の学者さんは入っていますけれども、肝心のいろんな歴史的資料は、しっかり保存、収集、分析されていないという現状にある中で、本当に、まあイコールフッティングと言うとあれですけれども、我が国が我が国の歴史をきちんと評価をし、研究し、その上で共同研究できているんならいいんですけれども、そこの部分がいささかといいましょうか、全く不十分じゃないかと思うんですが、これは日韓の歴史共同研究なども担当しておられる外務省として、また政治家個人としての御意見もあれば、その御見識も含めて伺いたいと思います。
○大臣政務官(中山泰秀君)
松井先生、御指摘ありがとうございます。
まずは、大事な隣国であります中国及び韓国との関係強化というのは大変重要であるという認識に立っております。政府といたしましては、歴史に対する客観的認識を深め、国民間の相互理解を増進させるとの観点から、両国との間での歴史共同研究を進めていると、先生も御承知のとおりでございます。
歴史に関して実証的な研究を行うに当たっては、歴史資料の充実を図るというのも先生御指摘の当然のことだと思いますし、それらが一般にも閲覧可能となるような公文書等の公開を進めることが重要であるというふうにも考えてございます。特に共同研究の場合においては、互いの国の資料にアクセスをしやすい環境整備ということをつくり上げるということも重要です。
こうした観点から、例えば日中歴史共同研究では、東京での会合の機会をとらえ、アジア歴史資料センター、防衛省防衛研究所の視察を通じて、我が国における歴史資料の在り方について中国側及び韓国側の委員の御理解も深くさせていただくことできました。
外務省としては、中国及び韓国との歴史共同研究が実りある成果を得られるように、松井先生御指摘の点も踏まえながら、引き続き歴史共同研究が円滑に実施されるよう環境整備を努めていくという考えでございます。
また、先生から、政治家個人の意見をもしあれば言えということでございました。私かねてから、日本にはなくて欧米各国にあるものの中に、例えばFOIA、これはアメリカに、ザ・フリーダム・オブ・インフォメーション・アクトという法律がございます。これは、年限を切って、公開すべき情報若しくは永久に公開しない情報というのをうまく種別をし、情報公開という国民の要求に対してこたえていくという法整備がなされている。イギリスの方に目を向ければシークレットローという法律もございます。
こういった、国家の本来の、防衛ですとか大切な部分に対して、本当にコアな情報は開示することできないものというのはあるかもしれないけれども、しかし、こういった歴史認識とか共同研究の、お互いにとって大切なインフラ、特に我が国固有の歴史的な問題に対して、その歴史の鏡を見せることができるための情報の共有性、開示性というものはしっかりと担保をしていかなきゃいけないということを私自身思っております。
そして、また同時に、アメリカを見ますと、外交の歴史ということに関しては、特に、例えば大統領図書館、そういったものの整備というものが、経緯として実際整備をされております。日本の場合、近代史の外交、つい先日の例えば総理の行われた外交どうなっているのかというのが、その総理がお辞めになられた後も確認をすることができないということも、これは欧米各国と比べてもまだまだ、外交のいわゆるアキレス腱を強くしていくということに対して果たして現状が資するのかどうか、個人的には私はそういうふうに考えてございます。
是非とも、松井先生の今回の御指摘をあえて踏まえさせていただいて、私も個人的に研究をし、また現在の政務官という立場の下、外務省の方々とも御相談をしながら、先生との共通の認識だと思いますので、日本の主体的な外交を展開する意味においても、しっかりとそれに資する情報基盤の整備に努めてまいりたい、かように考えてございます。
御指摘ありがとうございます。
= 松 井 孝 治 =
御丁寧な答弁ありがとうございます。
特に後段の認識は私も全く共通しておりまして、これは上川大臣にこの後御答弁を求めたいと思うんですけれども、やっぱり、古代の文書でも、日本でいうと古事記なんかそうですが、これずっとうずもれていて、本居宣長が発掘して研究して、大変な大研究を成し遂げたわけですね。語り部がいて、まあそれは、古事記の場合は神話の世界から入っているわけですが、そういう語り部が語った資料をきちんと保存をして、それにどれだけの客観性があったのかというのは後々の検証を加えていかなければいけないと思うんですが、そうした、特に外交などについては必ずほかの国、外交ですから相手方がある。そうすると、外国では外国版の歴史が語られていくわけですね。要するに、大統領なり首相が、当時の外交はこういう思惑でこういうことをやったんだというストーリーがつくられている。
日本側にストーリーがないということによって、ワンサイドでいろんな史実というものがつくられていくという部分があるわけで、そういう意味では、公文書館の機能ということに関して言うと、単に歴史的な資料とか文書を集めるということだけではなくて、より積極的に、外交当事者、例えば元総理大臣なら元総理大臣、元外務大臣なら元外務大臣が、その外交交渉に当たってどういうことで臨んだのか、どういう思惑であったのか、交渉経緯はどうであったのかと、そういうことを記録に残して後世に残すというようなことも含めて、私は、公文書館のひょっとしたらこれは所掌を少し広げるということになるかもしれませんが、そこの部分について強化をしていただきたい。
そして、特に中世とか古代とか、ややはっきりしないそれこそ神話の世界と言われているようなものについて共同研究が行われたときに、日本側だけが研究が進まなくて、そしてどんどん別の国主導で一つの歴史観が固められていくということがないように、これは是非、そういった過去の、明治以降の歴史的な資料もそうですが、それ以前の中世、古代の資料、あるいはそれをきちんと読み解けて、そして分析できる、研究できる研究者の育成ということも含めて、上川大臣に今後の公文書館の機能の強化について御答弁をいただきたいと思います。
○国務大臣(上川陽子君)
国立公文書館の使命ということで松井委員から御指摘をいただきましたけれども、歴史というのも大変さかのぼっていけばいろいろな時代がございますので、それぞれの時代において記録というものをしっかりと、公文書として的確にこれを把握をし、そして保存をし、そして利用に供していくということについては、今回任命をいただきました公文書管理担当大臣としての大きな職務だというふうに思っております。
従来から、所蔵資料の分類とか、あるいは目録の整備という形で大変きめ細かく地道に取り組んでいただいてきたところでございますし、またデジタルアーカイブ化という形での試みもしていただいているということでございます。そういう意味では、小さい組織ながら大変精力的に動いてきたというふうにも私自身思っているところでございます。
しかし、今お話がございましたとおり、諸外国と比べますと圧倒的に脆弱な体制で臨んでいるということでございまして、この度の福田政権の中でのこのお取り組みというのはその部分を大きく前進させていくということの意思を出しているというふうに思っておりますので、この充実強化に向けて全力で取り組んでまいりたいというふうに思っております。
去る十二日でございますけれども、公文書管理の在り方等に関する有識者会議の初会合が開催されました。その折に、文書管理の今後の在り方、これは法制も含めましてでございますが、並びに国立公文書館制度そのものの拡充ということにつきまして、専門的な皆様から論点をしっかり明確をし、そしてその議論をお願いをしたところでございます。
今後、今御指摘いただきました点も含めまして、精力的に御議論をいただき、成果を上げてまいりたいという決意でございます。
= 松 井 孝 治 =
ありがとうございます。是非しっかりとお願いしたいと思います。
官房長官、一々答弁求めませんし、官房長官御不在のときに話をしておりましたんですが、公文書館、この機能、圧倒的に諸外国に比べて少なくて、やはりこれは我が国が、例えば国史というものの研究というものがもう長らく放棄されている。そういう中で、近現代史もそうですし、中世や古代の歴史研究、先ほどお話があったところでは漢籍が読める人は公文書館に二人しかいない、そういう状況ではやっぱり歴史のバックボーンというものを国民的にシェアすることができない、そんな政府でいいのか。
いろんな行革とか独立行政法人改革、そんな議論があるのは分かっていますけれども、ここは私は福田総理の御見解に賛成でございまして、しっかりとやっぱりこういう公文書館のようなところは、場合によっては独立行政法人が適切かどうかということも含めて、むしろ国としてしっかりとした専門家を集めて研究を進めていただきたい。そのことを上川大臣それから官房長官にもお願いして、次の話題に移りたいと思います。
まだ上川大臣、ちょっと継続して案件がございますので、そのままお願いいたします。
最初に伺おうと思ったんですが、警察庁の片桐生活安全局長もお見えでございますが、まずちょっと事実関係についてまとめて、個々に伺おうかと思ったんですけれども、時間の関係もございますのでまとめて伺いたいと思います。
それから、中山政務官、委員長、御公務あるでしょうから、御退席いただいて結構です。
○委員長(岡田広君)
中山外務大臣政務官は退席していただいて結構です。
○大臣政務官(中山泰秀君)
ありがとうございます。
= 松 井 孝 治 =
警察庁の片桐生活安全局長に伺いますが、ここ数年の、特に資料を取っておられるここ四年、五年、平成十五年から平成十九年ぐらいのところでサイバー犯罪、これがどういうふうに増えているのか。それから、そのサイバー犯罪の中で児童買春に関連するもの、それから児童ポルノ事犯に関連するもの、青少年保護育成条例違反、そしてわいせつ物事犯、規制薬物事犯、これらについて平成十五年から平成十九年にかけて、逐一の各年次のデータは不要ですが、平成例えば十五年から十九年にかけてどういうふうにその事犯が増えているのかということを簡単に御説明いただけますでしょうか。
○政府参考人(片桐裕君)
お答え申し上げます。
平成十九年中のサイバー犯罪の検挙件数は合計で五千四百七十三件でございまして、平成十五年の約三倍となっております。このうち、いわゆるネットワーク利用犯罪の検挙件数は三千九百十八件でございまして、平成十五年の二・四倍となっております。
その内訳を申し上げますと、児童買春、児童ポルノ法違反は七百四十三件でございます。平成十五年が三百七十一件でございました。このうち、児童買春事犯は五百五十一件、ちなみに平成十五年は二百六十九件でございました。また、児童ポルノ法、児童ポルノにつきましては百九十二件の検挙でございまして、平成十五年は百二件だったということで、いずれも増加をしております。
このほか、青少年保護育成条例違反につきましては、平成十九年中は二百三十件の検挙でございまして、これも平成十五年が百二十件でございますので二倍近いということでございます。また、わいせつ物頒布事犯は二百三件でございまして、ちなみに平成十五年は百十三件。薬物事犯は三十三件でございまして、平成十五年は十七件ということになっております。
= 松 井 孝 治 =
ありがとうございます。
片桐局長、もう一つ、出会い系サイトに係る事犯ですね、これが同じような年限で見たときにどれぐらい増えているのかというのを教えていただけますか。
○政府参考人(片桐裕君)
失礼いたしました。
出会い系サイトに関係した事件でございますが、平成十九年中の検挙件数は千七百五十三件でございます。前年と比べましてやや減っておりますけれども、依然として高い水準にあるというふうに考えております。
= 松 井 孝 治 =
これは後ほどこの委員会で質疑をさせていただくんだと思いますが、政府ではその出会い系サイトに関する法律改正を今回検討して、もう既に閣議決定して国会に提出をされているわけです。
ただ、今、この検挙事犯数を比較しますと、出会い系サイトも非常に深刻な問題で、これは我々もしっかりと対策を打たなければいけないという思いがあるわけですが、それだけではなくて、今お話があったような、これは出会い系サイトを通じてそういう犯罪に及んでいるものもあるんで並びの数字ではないかもしれませんが、児童買春であるとか児童ポルノであるとか青少年保護育成条例違反の事案であるとかわいせつ事案、こういうものがインターネットを経由し、一番手軽に言うと青少年の携帯電話を通じたインターネット接続を通じてこういう事案がたくさん起こっていて、それが平成十五年から比較すると本当に二倍三倍という数字になっているというのが、今、片桐局長の御説明でも明らかになったと思うんです。
その中で、これは泉国家公安委員長に伺いたいわけですが、出会い系サイト規制というのはこれは強化をしていく、そのことは結構です。それ以外で、まあこれは我々の中にも議員立法で何とかできないかと。例えば、今日は総務大臣は御不在ですけれども、総務大臣がある程度フィルタリングというものを携帯電話のキャリアに要請されたということがありましたが、ああいうものをもう少し法律的に何とかできないか、あるいはいろんなおかしなサイトの明らかな違法・有害情報をもう少し削除できる、そういう規定を盛り込むべきじゃないかというようなことを考えているわけでありますが、出会い系サイト規制法改正以外の面の今の違法・有害サイトがもたらす問題、それがいろんな犯罪につながっている問題について、国家公安委員長は、今後、政府としてどういう取組が必要だと考えておられますでしょうか。
○国務大臣(泉信也君)
高度情報通信社会の進展に伴って、影の部分ともいうべきサイバー犯罪が増加しておるということは憂慮すべきことだというふうに思っております。
警察といたしましては、この対策として、捜査部門とそれから情報通信部門との効果的な連携を通じた取締りの強化──済みません。
○委員長(岡田広君)
携帯切っておいてください。
○国務大臣(泉信也君)
はい、申し訳ありません。失礼しました。
それから、インターネット上の違法情報、有害情報に関する情報を一般利用者から受け付け、警察へ通報いただく、その上でプロバイダー等への削除要請を行うインターネット・ホットラインセンターの設置あるいはICPO等の多国間の枠組み、関係団体と連携した防止のための広報啓発活動という、こうしたことを今警察では取り組んでおるわけでございます。
また、委員から御指摘がございましたように、この国会にいわゆる出会い系サイトの改正法案を出させていただき、さらに二十年度予算でホットラインセンターの体制強化あるいはサイバーパトロールの民間委託のための予算を計上しておる、こうした取組をさせていただいておるところでございまして、いずれにしましても、これは警察庁だけで取り組める物事ではなくて、広く関係省庁と連携を取りながら対処していかなければならないと考えておるところでございます。
= 松 井 孝 治 =
今、国家公安委員長の方からインターネット・ホットラインセンターの話が出ました。体制を充実強化ということで、予算も増やされた予算案が今衆議院通過して参議院でも議論されているということだと思うんですが、恐らく上川大臣や岸田大臣はその状況も御存じだと思いますが、官房長官もいらっしゃるので、この委員会で少しインターネット・ホットラインセンターというのはどういう仕事をしていて、どういう情報をどういう方々がチェックをしてどういう機能を果たしているのか、逆に言うと、サイバー犯罪というのはどういう手口で、青少年も含めて被害を及ぼしているのか、そこら辺をちょっと片桐局長の方から簡単に御説明をいただければ有り難いと思います。
○政府参考人(片桐裕君)
お答え申し上げます。
インターネット・ホットラインセンターと申しますのは、一般の方々からいわゆる違法情報また有害情報についての通報を受けまして、それを、違法情報については警察に通報する、また警察が犯罪捜査をしない違法情報とか、また有害情報についてはサイトの設置者とかプロバイダー等にその削除の要請をするといったような活動をしておりまして、これは警察庁の委託事業として平成十八年六月から運用しているところでございます。
その活動の実態を申し上げますと、平成十九年中は八万四千九百六十四件の通報を受理しておりまして、この数は年々増加をしております。このうち、違法情報に該当するものが一万二千八百十八件、有害情報に該当するものが三千六百件ということになっております。このうち、違法情報と判断したもののうち八千三百十件を警察庁に通報いたしまして、また五千五百九十二件についてはプロバイダーとか、あとサイトの設置管理者等への削除依頼を実施しておりまして、このうち八四・八%が削除をされていると、言い換えれば、残り一五%程度は残ってしまっているということでございます。それから、有害情報につきましては千六百三十九件につきまして削除要請をいたしまして、七四・四%が削除されているということでございます。
また、ガイドラインにこの有害情報、違法情報、決まっておるんでございますけれども、それ以外の情報もございまして、例えば名誉毀損、誹謗中傷に該当する情報につきましては法務省の人権擁護局に通報するとか、また知的財産権を侵害する情報につきましては各権利者団体に通報するといったような活動を行っているところでございます。
なお、このホットラインセンターの体制でございますけれども、発足当初はセンター長以下六名で実施をしておりましたけれども、平成十九年度には十名に増員をし、そしてまた来年度予算では更に五名を増やしていただくべく予算の要求をしているところでございます。
= 松 井 孝 治 =
局長恐縮です、ちょっと座っていていただければ有り難いんですが、その席で。
具体的に違法情報というもの、インターネット・ホットラインセンターで通報している違法情報にどういうものがあり、それから有害情報にどういうものがあるか、そこをもう少し具体的におっしゃっていただいた方が閣僚の皆さんにも聞いていていただいて分かりやすいんじゃないかと思うんですが。
○政府参考人(片桐裕君)
具体的にはインターネット・ホットラインセンター、ガイドラインで決めておりますが、例えば違法情報で申し上げますと、わいせつ物の公然陳列、また児童ポルノの公然陳列、それから売春防止法違反の広告、また出会い系サイト規制法におけるところのいわゆる不正誘引の情報、それから規制薬物の広告に関する情報、それからまた口座売買等の勧誘、誘引に関する情報、また携帯電話の匿名貸与業、無断譲渡業等の勧誘、誘引といったようなものが挙げられます。
あと有害情報でございますけれども、これ以外に犯罪を誘発するような情報ということで、例えばけん銃の譲渡、爆発物の製造、児童ポルノの提供、公文書偽造、殺人、脅迫等を直接かつ明示的に請負また仲介、誘引する情報とか、人を自殺に勧誘、誘引する情報とかといったようなものが挙げられます。
= 松 井 孝 治 =
今局長からお話しいただいたように、官房長官や閣僚の皆さんも聞いていただきたいんですけれども、有害情報というものの中には明らかに違法なんではないかというようなものがたくさんあるわけですね。それを当初六名程度、これは日本中のというか、まあ日本国民が世界中のいろんなサイトから、もうそれは海外にある日本語サイト山ほどありますから、いろんなものがそういうサイトで情報提供されている、誘引されているもののパトロールをある意味ではされている、それが六名や十名やというようなレベルでされているという状況なんですね。やっておられる方は物すごく効率よくやっておられますけれども、おかしな情報でも一月間ぐらい在庫があって、それをいろんな当局に通報するまで一月ぐらい見付けたあるいは通報があったというものはそのまま置いておかれるという状況で、しかも、それが認知度が結構高いわけじゃなくて、余り知られていなくてもパンク状態。もっとこれが活用されるようになると、もっともっと人手が要るような状況で、イタチごっこといえばイタチごっこなんですが、やっぱりこういう機能を私は高めていかなければいけないと考えています。
もう一点、今日は保坂政務官お見えいただいておりますんで、学校裏サイトというのが最近問題になっています。要するに、学校が開設した公式のサイト以外のものですから、必ずしも学校裏サイトというもの自身が非常に有害であるとか違法であるというふうに決め付けるわけにはいきませんが、私伺いましたら、文部省が調査をされて三万八千サイトぐらいを発見されて、そのうち二割は明らかないじめ等につながるようなサイトがあったというふうに言われている。まあこの調査もまだ継続調査中というふうに伺っていますけれども。
文部科学省としては、この学校裏サイト、それが非常に、少なくとも今の調査の中間段階で、二割ぐらいはいじめにつながっているんではないかと。こういうものについてどういう対応をされるおつもりでしょうか。
○大臣政務官(保坂武君)
松井先生から御指摘もいただいておりまして、今、日本の社会では高齢者そしてまた婦人等が命を奪われるような悲惨な事件、事故、特に今御指摘のあるように犯罪も低年齢化し、そして子供たちが命を奪われるというふうな事件が多いわけであります。
文部科学省といたしましても、子供の携帯電話等の利用状況等に関する調査を民間会社等に委託をいたしまして、今年の一月から具体的に調査をしているところであります。その継続中でありますが、この三月十四日に既に途中経過として御指摘のとおり発表をさせていただいておるところであります。ただ、三万八千件につきましてはまだ九州八県を除くというところでありますから、まだこの数も増えるかと思います。
そして、今回の調査は、子供が携帯電話やパソコンを利用してお互いに書き込み、情報交換をしているということでありますが、これがすべていじめの温床となっているという状況でありませんが、ただし御指摘のとおり、何%か学校の裏サイトとしてとらえているわけであります。したがって、あと一週間ほど掛かりますが、具体的な数値等も状況を専門家等によりまして分析をし、具体的な内容を把握をさせていただきたいと、こんなふうに思っております。
ただ、学校裏サイトということで形態が幾つかございまして、一つには特定の学校裏サイト、これは特定の学校の生徒が閲覧するようなシステムであります。そしてまた二つ目にはスレッド型学校裏サイトというのがありまして、2ちゃんねるなどの巨大な掲示板を利用したものがあるわけであります。そしてあと三つ目には一般学校裏サイトというのがございまして、全国の中高生がだれでも掲示板を閲覧しながら書き込めると、こういうようなものと、それから小さくグループホームページ型の裏サイトというふうなことで個人グループでするサイトと、こんなふうに今現在分析をされているところであります。
= 松 井 孝 治 =
詳しく御答弁ありがとうございました。
おっしゃるように、学校裏サイトというのもいろんな形式があって、一概に一律の対応というのは難しいんだとは思うんですが、明らかにある、本来であればコミュニティーサイトとしていろんな連絡、情報交換がやり取りができるという、そのこと自体は悪くないところで、明確に個人が分かるような形で、そのグループ内の人たちは個人が分かるような形で個人攻撃、中傷が行われていて、それが最悪の場合自殺等にも及んでしまうようなケースが多発しているということが社会問題化しています。
是非、早く調査を取りあえず取りまとめていただいて、その上で関係閣僚で御協議をいただいて、どういったこれに対する対応の方針がふさわしいのか、我々も議員立法で、これは与党も野党も今議員立法を検討中ですが、何らかの御提案をさせていただきたいと思いますが、政府としてもしっかり対応をいただきたいと思います。
その上で、上川大臣、今までのお話をずっと聞いていていただいて、先ほど来の話は、その被害者の相当数はやっぱり児童なんですね、青少年が被害者になっております。ある程度成年した後、自己責任でインターネットに触れて利用し切れるならいいんですけれども、そういうことが判断能力が必ずしも成熟していない状況でインターネット社会に身をさらされて、そして、それはもちろん利便性もあるし、今共働きの家庭が多い中でそういうものを持たないとかえって安全性が確保できないという事情もあると思うんですが、それが結局犯罪に結び付いているという状況、深刻な状況があると思います。是非、上川大臣にこの青少年の違法・有害サイトへの接続、これについてどのような規制が必要なのか、御見解を賜りたいと思います。
○国務大臣(上川陽子君)
インターネットの大変便利さと反対のところで、影の部分において様々な有害情報、違法情報が巧妙にある意味では流されているというふうに思っておりまして、そういう意味で子供たちの健やかな育ちあるいは人格形成に大変深刻な影響を及ぼしているし、また同時に犯罪のある意味では芽というものもその中にあるということに対して、大変深刻な問題というふうに私も共通した問題意識を持たせていただいているところでございます。
昨年の末に、有害情報から子どもを守るための検討会の中間報告ということで二つの対策が取りまとめられました。一つは携帯電話のフィルタリングサービスの普及促進を徹底して行うということでございます。と同時に、もう一つの取組として、有害情報の実際の画像を十分に特に親御さんに見ていただいて、そしてその保護者への啓発活動につきましても強化していくというような形での実行可能な施策から取り組むということでスタートしているわけでございます。
携帯電話の利用の実態というのもこの間様々なところから発表されておりますが、特に小学生におかれましても大変低年齢化してこの携帯電話の使用が増えているということ、そして同時に使用する時間帯もいろいろな時間帯で、また長さも長くなっているということもございまして、その分有害情報や違法情報にさらされる危険性というのも高まっているというふうに思っているところでございます。この有害情報の子供の目に触れさせないための有効な対策ということで、先ほどパトロールの話もございましたけれども、フィルタリングの普及促進の一層の強化ということにつきましては、フォローも含めてしていくべきだというふうに思っておりまして、関係大臣とよくよく連携をしながら、とりわけ影の部分に子供たちの健全な発達、健やかな育ちがさらされないような形での対策に万全を期してまいりたいというふうに思っているところでございます。
= 松 井 孝 治 =
よろしくお願いします。
我々議員立法で、できたら与野党共同提案で、この違法・有害サイト対策の立法を出したいと思うんですが、議員立法で出すのはできても、その体制をどう整えるかということになってくると、それは国会だけではできませんので、政府側でも是非御検討よろしくお願いします。
それでは次の話題に移りますので、上川大臣や保坂政務官は御退席いただいて、委員長、結構でございます。
○委員長(岡田広君)
上川国務大臣、保坂文部科学大臣政務官は御退席いただいて結構です。
= 松 井 孝 治 =
泉委員長はちょっと聞いておいていただきたいと、この後御質問する予定はないんですけれども、もう少しだけ聞いておいていただきたいと思います。
次に伺いたいのは、これも福田内閣の目玉と言われている消費者行政の一元化、消費者庁の問題でございます。泉大臣は、食品安全担当でもいらっしゃるので、ちょっと関連するのでお残りいただいたわけでありますが、岸田国務大臣に、担当大臣にお伺いしたいと思うんですが、各省庁が縦割り行政というのは、別に消費者問題に限ったことではなくて、今のITの問題もまさにそうですし、いろいろ御苦労をされているのかもしれませんが、この消費者行政一元化する消費者庁の構想、これは私はどういうやり方をやるかによって、有効にも機能するし極めて形式的にもなるというふうに思っているんです。
その意味で、これは、もし本気で消費者庁をつくって消費者問題を一元化するんであれば、あるいはそういう対応を強化をするんであれば、相当大掛かりなことになると思います。今の国民生活局が持っておられるような、薄い、まあ各省調整的なものを、あるいは国民生活センターみたいなものを所管するというようなことであればまだいいんですけれども、あるいは窓口を、例えばちょうど食品安全担当を泉国家公安委員長が兼ねておられるように、厚生省あるいは農林水産省というリスク管理機関がある、事業所管官庁があって、その上に食品安全委員会が乗っかってリスク評価を行う、総合調整を行うというような機能であれば、これはまだ想像がしやすいと思うんですけれども、ただ、それで本当にこの消費者問題の一元化ができるのかどうか。その辺りについて、まず岸田大臣の方から、この消費者行政の一元化、どこまでやろうとしておられるのか、具体的に御答弁をいただけますか。
○国務大臣(岸田文雄君)
消費者行政の一元化につきましては、昨今の消費者問題をめぐる様々な事案や事件を通じまして、大変大きな必要性を感じ、今取り組んでいるところであります。
その際に、この一元化に取り組む際にまず考えなければいけない点としまして、国民から見て分かりやすい行政の在り方をつくっていかなければいけないということで、消費者行政の一元化に当たりましては、まず消費者からの情報の一元化、集約、この仕掛けをどのように考えるのか、これが発想の起点だというふうに思っております。そして、こうした消費者から寄せられる苦情や相談、こうした情報をどのように一元化、集約していくか、そして一元化、集約された情報をどのような組織で受けて分析、対応をしていくのか、そしてその新しい組織にどのような権限を与えるのか、これが大きな論点として挙がってくると思います。
そして、それを具体化するということになりますと、いずれにしましても、かなり大掛かりな行政改革に取り組んでいかなければいけないんではないか、このような覚悟を持っているところでございます。
= 松 井 孝 治 =
情報の一元化も大切だと思うんですが、もう少し端的に伺いますと、例えば消費者契約法は今国民生活局の方で見ておられると思いますが、特定商取引法というのがありますね。これは経済産業省ですか、所管。あるいは景表法、これは公正取引委員会でしょうか。こういう法律の施行事務も消費者庁として一元化されるのか。それ以外のいろんな業法と言われるものも消費者保護を法益の一つとしているものはたくさんあるわけで、それは切りがないわけですが、例えば今申し上げたような特商法、あるいは製品安全に関する法律、あるいは景表法、ここら辺は相当程度消費者利益の保護というものが法律の中核にあるわけですね。こういった法律の施行事務を各省庁から言わば引っぺがして消費者庁に統合する、それぐらいのお気持ちはお持ちですか。
○国務大臣(岸田文雄君)
先ほど申し上げましたこの新しい組織、どのような形にするのか、どんな権限を与えるかという点におきまして、御指摘の所管する法律が何なのかというのは大変重要な論点だというふうに思っています。
現状、この消費者行政推進会議、この有識者会議で議論をお願いして、まさにこれから組織とか所管する法律の議論に入っていただく、この段階でありますので、今の段階では確定的なことは申し上げることは控えさせていただきますが、御指摘のような法律、各省が持っているような業法まで全部取り込むということは非現実的だとは考えておりますが、その一方で、今御指摘のありましたような法律のように、各分野横断的な法律については、こうした法律を中心にどこまで取り込めるのか、どこまで所管するのか、これは大変重要な論点だというふうに思っています。
加えまして、各省のすき間事案に対応するためには新たな法律も必要になってくるのか、この辺りもこれからの論点として重要な点だというふうに考えております。
いずれにしましても、こうした論点を中心に、これからまさにこの消費者行政推進会議でその点について御議論をいただく段階にありますので、しっかりとしたこの御議論を見守っていきたいと考えております。
= 松 井 孝 治 =
今の私は岸田大臣の答弁は重い御答弁で、確かに、例えば電気事業法一つを取っても、宅建業法一つを取ってみても、それは消費者利益の増進というのは法益の中の一部にはあるわけですね。だけど、そこまではいかないかもしれないけれども、今の御答弁を素直に解釈するならば、さっき私が申し上げたような特定商取引法であるとか景表法であるとか製品安全法であるとか、そういった法律については、これは各省設置法から法律の施行事務を除外をして、例えばそれは消費者庁になるのか何か分かりませんが、一元的な消費者行政機関に持ってくるという方向の議論をしておられると、少なくとも大臣はそういう意向を示されたということで、私は非常に重い御答弁だと思います。
官房長官、今聞いておられましたけれども、そうなってくると、各省から見ると、いろんな権限が消費者庁の方に、あるいはその一元組織の方にはがされていく、これは大分抵抗があると思うんですが、そこは今、岸田大臣がおっしゃったような方向をサポートするということで、官房長官としても閣内調整されるというふうに考えてよろしいんでしょうか。
○国務大臣(町村信孝君)
この消費者問題は、総理大臣の一月の施政方針演説でも述べておりますが、福田内閣の最重要政策の一つという位置付けをしているわけでございます。折しも、いろいろな偽装問題でありますとかあるいは、直接今どう扱うかというのは警察の捜査でありますけれども、輸入ギョーザの問題等々、国民の関心も大変強いということもあります。
そんなことで、今有識者の懇談会が作業を始め、議論をいただき始めたところでありますから、今この時点で余り結論めいたことをちょっと申し上げるのはいかにも時期尚早かなと、こう思います。ただ、総理としても、まさに内閣の最重要課題であると位置付けた以上は、それにふさわしい仕事ができる役所じゃなければいけないということは当然のことであろうと、こう思っておりますし、そういう意味から、どういう権限を持つか、どういう組織にするかということにつきましては、最重要課題にふさわしい仕上がりになるように私も岸田大臣の作業をサポートし、政府全体としてもしっかりとしたものになるように取り組んでいきたいと考えているところでございます。
= 松 井 孝 治 =
ありがとうございます。
今の時点で官房長官としてはそれ以上の御答弁は無理なのかもしれませんが、これはなかなか、各論に行けば行くほど各省庁は非常に抵抗をすると思いますね。しかも、今は物資所管体系で、生産、流通、消費に関することなどというのが農水省や経済産業省にはあるわけですから、まあそこまで引っぺがすということではないかもしれませんけれども、そこの消費の改善みたいなことを本来事務として各省庁はやっているという議論を展開されると思うので、ここは岸田大臣の、あるいは更に言えば内閣全体としての指導力が問われるところだと思いますので、我々も注視をさせていただきたいと思います。
その上で、ちょっと細かい点、一つあるんですけれども、内閣府の国民生活局は横断的な官庁ではあると思うんですが、国民生活センターという独立行政法人をお持ちで、余り個別の消費者相談窓口みたいな機能が、大きなものがあるというふうに私は認識してないんです。各省庁にはある程度消費者相談室的なものがあるんですね。こうなってくると、今後その国民生活局自身が、あるいはこれは消費者庁ということになってくると、自身でその消費者からいろいろ情報を収集する窓口みたいなものを持つつもりがあるのか、そうなってきたときに、国民生活センターという独立の法人を、その機能を場合によっては役所自身が一定部分を引き受けていかなければいけないのではないか、そういう議論もあろうかとも思うんです。
その点について、この新しい一元化組織は、自ら情報収集あるいは国民、消費者のいろんな相談の窓口となるような機能、まあこれは東京だけではなかなかうまくいかないですね。他方で、分権の時代にどこまでそれを、出先機関を中央省庁が持つのかという議論もありますが、その辺りについて、最初におっしゃった情報の窓口、情報収集機関あるいはそのネットワークについてどのように考えておられますでしょうか。
○国務大臣(岸田文雄君)
消費者行政のこの一元化の議論の中で、やはり窓口の在り方、そして地方におけるこの窓口の在り方というのは大変重要な論点だと認識をしております。
国民生活審議会においても、また消費者行政推進会議におきましても、こういった点、大変大きな議論が行われております。そして、その議論の方向性を見る中で、やはり国民生活センターは地方の消費生活センターと一体となる形で情報の一元化、そして窓口業務の中核を担わなければいけない存在ではないかというふうに認識をしております。地方、国民生活センター、消費生活センターと一体になることによって、まずはこのワンストップ窓口と言えるような、まずは困ったらここへ駆け込むというような窓口体制をつくることを考えていかなければいけないのではないかと考えております。
その際に、それ以外の部分に国としましてもあるいは地方としましても、保健所ですとかあるいは法テラスですとか、様々な窓口業務、窓口があります。こうしたこの窓口まで全部取り込むということはなかなか難しいとは思いますが、やはりこういった窓口とも情報を共有する、あるいはこの情報を、そういった他の窓口からの情報も集約していく、こういった仕掛けは作っていかなければいけない、このように考えております。
= 松 井 孝 治 =
ありがとうございました。
これは非常に大事な事柄でございますし、行政組織や独立行政法人の組織、あるいは地方組織とも関連した話ですし、あるいは民間団体との機能分担の話にもかかわる問題です。これからもしっかり御議論いただきたい、そのことを申し上げたいと思います。
岸田大臣、それから泉国家公安委員長、これで結構です。
○委員長(岡田広君)
泉国務大臣、岸田国務大臣は退席いただいて結構です。
= 松 井 孝 治 =
それでは、今日質問させていただきたい最後の項目、国家公務員制度改革について伺いたいと思います。
お手元に資料を配付させていただいておりまして、裏表の一枚紙でございますが、これは渡辺大臣、渡辺大臣が作成された資料というふうに伺っておるんですが、そうですね、この資料は。
○国務大臣(渡辺喜美君)
どっかで見覚えのある資料でございますが、国家戦略本部には福田総理の方からお渡しになられたとお伺いしております。
= 松 井 孝 治 =
それでは、済みません、失礼しました。「出典 渡辺大臣が自民党国家戦略本部に提出した資料」というのは不正確であったことをここで訂正しておきたいと存じます。ただ、何か渡辺大臣が作成されたというふうに私は仄聞しておりますが、総理から提出されたということが事実かもしれません。
それで、この@と書いている方、裏表ですので@とAに分けさせていただきましたが、「「各省割拠主義」から「日の丸官僚」へ」、これは分かりやすい言葉ですが、悪いことではないといいましょうか、我々自身も各省庁の縦割り、まあ割拠主義という言葉を使われていますが、それから国益全体を追求する、そういう官僚に転換すると、これは賛成であります。左側の図は、これは渡辺大臣から御説明いただくのが一番いいんでしょうけれども、各省庁の中で採用されて、そして局長や事務次官まで昇進していくという絵を示しておられる。それを、指定職以上の幹部職員のところは少し、各省の人事ではなくて内閣一元化、日の丸、国益を追求する人事に変えていこうという趣旨の紙だと私は理解をいたしました。
そこで質問なんですけれども、これはまず渡辺大臣に伺いたいと思うんですが、具体的に、この右側の指定職というものを置いて、そこは何か循環する矢印が付いておりますけれども、各省を、省を超えて幹部の職員の方々は異動するということに、そういう絵に見えますね。こうなってくると、当然、例えばA省のA大臣の下に置かれるときは、そのA省の局長さんなら局長さんはA大臣の人事権に従うというのは常識的だと思うんですね。大臣が自分の下にいる人を自分の指揮命令で使えない、人事権がないというのは考えられない。ところが、この絵を見ますと回っていますね。この回っているということの意味がどうなのか。
例えばA省のAさんという局長さん、例えば国土交通省の道路局長という方は、今までの考え方であれば、当然国土交通大臣の人事権に服する国土交通省の局長ポストに就いている人ですね。ところが、これを見ますと、まあ法案がどうなっているのかよく分かりませんが、今日は法案とは別に議論をしますけれども、この例えばA省のA局長はどこに所属するんですか。具体的にA局長というポストに所属するわけですね。別に内閣人事庁に所属するわけではないという考え方でよろしいんですか。
○国務大臣(渡辺喜美君)
その辺りを今最終的な詰めをやっているところでございます。
内閣というのは、まさに大臣が内閣の一員でございます。一方、指定職が内閣の一員という具合にもなかなかいきませんで、内閣人事庁所属という考え方はあり得るわけでございます。一方、各省の権限をより残しておこうという立場からは、各省に所属、まあ本務ですね、そういった考えが述べられているところでございます。
いずれにいたしましても、各省縄張主義、各省縦割りの弊害を除去していこうというのは今回の改革の大きな柱でございますので、そうした問題認識を持って今詰めているところでございます。
= 松 井 孝 治 =
いや、渡辺大臣、端的にお答えいただきたいんですが、そうすると、例えば国土交通省道路局長という、まあこれはここの指定職ですね、国土交通省道路局長は内閣人事庁に定員枠がある、発令の本体は内閣人事庁で発令されるということが適切だというふうに思っておられるということですか、それは。
○国務大臣(渡辺喜美君)
任命権は大臣にございます。
大臣というのは、我々の理解では内閣の一員であります。したがって、各省縦割り、縄張主義を徹底して進めていこうということであれば、各省大臣という概念を持ってきて内閣とは別個独立であるかのごとき理屈も散見されるところであります。しかし、やはり内閣主導型の体制、真の議院内閣制というのはまさに内閣主導型の体制でありますから、そういったところを推し進めていこうということであれば、それにふさわしいシステム、体制があるではないかという観点から今議論を進めているところであります。
= 松 井 孝 治 =
そうすると、国土交通省道路局長であっても、それは内閣全体のスタッフであるから、その発令は内閣人事庁。新聞報道等で我々が承知するところでいうと、内閣人事庁の長は官房長官ということで決着したということでありますから、総理なり官房長官が局長級の人事というのは事実上発令すると。各省の大臣はそれを受けて、指揮命令権はあるけれども、その人事権はむしろ、人事権なり本籍は内閣人事庁において、渡辺大臣が作成されたのかどうか分かりませんが、この表でいけばその人を評価をするのも内閣人事庁であり、場合によっては国土交通省の道路局長から次、別の例えば経済産業省の経済産業政策局長に行くこともあるかもしれないと。そういうことも含めて内閣一元、今おっしゃった何か縦割りの各省割拠というものを破るために内閣一元人事をするというのが渡辺大臣のお考え方であると、そう理解してよろしいですか。
○国務大臣(渡辺喜美君)
先ほども申し上げましたように、任命権は大臣にございます。
ただ、大臣の人事権と称してもう何代も先の局長まで決めていたりするケースがないとは言えないんですね。そういった慣行といいますか、霞が関カルチャーが相当いろんな問題を起こしてきている。こういった現実を我々は直視をしていかなければならないと考えております。
したがって、大臣の人事権というものをより実質的に強化をする方策はないかという観点から考えたのでございます。つまり、各省人事当局がたたき台を作ります。それに対して内閣人事庁は適格性審査というものを行います。内閣人事庁が別途たたき台を作ることがあってもいいではないかと。ということになれば、大臣の人事権はむしろ広がるわけでございまして、今大臣の人事権と称して各省何代先もの局長まで実質的に決めてしまっているこういった慣行を、より議院内閣制の本旨に照らした大臣の人事権を強化をする。そのために内閣人事庁がその大臣のサポートをするという体制が今我々の考えているところであります。
= 松 井 孝 治 =
官房長官にお尋ねしますが、今の人事ですね、これは今、渡辺大臣がおっしゃったように、各省大臣が何代も先までの例えば道路局長まで決めていると、これは各省割拠主義であって議院内閣制の名に値しないと、そういう答弁がありましたけれども、そういう各省大臣に人事権があって何代も先まで決めているような今の人事があるのかないのか、あるいはそれが本当に議院内閣制の名に値しないようなものなのか、率直にどういうふうに思われるか、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(町村信孝君)
いろいろな人事の実態があろうかと思います。
私も十三年、当時の通産省におりましたけれども、次はあの人、次はあの人と、こうよくおもしろおかしく酒飲み話的にしたことはありました。しかし、大体外れておりますですね。なかなかそう簡単にはいかない。やっぱりそのときそのときの大臣のお考えもあるでしょうし、またそのときそのときの社会情勢が、こういう今、例えば事務次官を、こういう局長を求めるというような実態もあろうかと思います。ただ、今、渡辺大臣が言われたような弊害もまた散見される、それもまた事実だろうと思います。
そういう意味で、今、渡辺大臣が言われたような、大臣が一番いい局長、次官を発令できるような体制をつくっていく、そのための、今度想定されている人事庁が的確にそれをサポートできるような仕組みというものを考えていこうではないか、そういう発想だろうと私は思います。
したがって、局長、ここにちょっと絵がかいてありますが、指定職でも局長がA省からB省に移る、またB省からC省に移る、そういうことが、今まではごくまれにはあったけれどもほとんどなかったと思いますが、今後はそういうことがあっても、増えてもいいだろうと、こう思いますし、また、ただ問題は、残念ながら内閣の寿命が大変短いものですから、小泉さんのように五年間ぐらいやれば別として、一年で替わっていく大臣がどこまで本当に人事というもの、その人柄、能力、実績というものを熟知した上で本当にそれにふさわしい人事権というものを発動できるかどうか。これはやっぱり、政治の方も実は改めていかなければならない部分が相当あるということを我々政治家としてはやっぱり考えなければならないという面もあろうかと思います。
いずれにいたしましても、内閣の一元管理ということで、特定の省庁の官僚というよりはやっぱり日本政府全体を考える、特に、指定職ぐらいになれば本当にそういう意識で仕事をしてもらわなきゃならないことがたくさんあるわけでありますので、そういう観点で最適な人事の一元管理ができるような仕組みをつくっていきたいと考えております。
= 松 井 孝 治 =
これは、法案を今各省協議中というふうに伺っておりますから、その仕上がりを見て更に御議論をさせていただきたいと思いますが。
そこで、ちょっと天下りに関連して申し上げると、昨年の改正法で天下りに対して一定の制度改革が講じられました。
私、やっぱりこの天下りというのは、いろんな、組織あっせん型天下りは私はなくしていかなければいけないと思う、個人の知見を活用する再就職とはやっぱり峻別していかなければいけないというのが私が常々考えていることなんですが、これは、天下りを規制していく、しかし年金がもらえるのは六十五歳、定員も級別定数が全部あって、もう押し出していかないと若手も登用できない。この状況の中で各省庁とも苦労している現状もあると思うんですね。
そのためには、これは渡辺大臣に伺いたいんですが、これも、基本的には定年まで勤めさせる、更に言うと、年金支給年齢まで各省、これは幹部も含めてですが、例えば六十五歳ぐらいまで定年を延長して、ただ、人件費が膨大になってしまうといかぬですから、ある程度給与が役職定年のような形で下がっていく、これは幹部もそうだし一般の職員の方々もそうだと、そういう制度設計をつくっていかないとこれはもう回らないんじゃないかと。
逆に言うと、天下りで組織でどんどんどんどん追い出しても、最近、予算委員会で道路関係財団の事例なんかが問題になっていますけれども、逆に、本人たちから見ても、全く能力を有効に発揮できていない、むしろ、役所あるいは先ほど独立行政法人であるとか、あるいは場合によっては役所の機能を強化していかなければいけないという部分があると思うんですが、そういうところにきちんと定年まで、しかも定年を延長してまで、ただ給料は下がっていきますよと、ある時点を過ぎれば。そういう制度を導入するという議論が今回の国家公務員制度改革の中で、私、残念ながら聞き及ばないわけですが、そこら辺、今私が申し上げたような考え方について渡辺大臣はどうお考えになるか、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君)
民間では、高齢者雇用安定法といったでしょうか、もう既に、松井委員が今お示しになられたような取組は行われているわけでございます。しかし、この法律は公務員には適用がないと、こういう仕切りになっております。
総理の下に置かれました公務員制度の総合的な改革に関する懇談会では、実は今の松井委員の御指摘の問題についてかなり議論をしております。これは公開で議論を行ってきておりますので、是非どこか探していただければ、そういう議事録があろうかと思います。
最終的な報告では、定年まで公務員として勤務できることを前提とすること、また雇用と年金受給開始時期の接続を原則とすることという原則について明記をいたしております。その下で、再雇用制度の拡充、また定年延長の検討などを進めるべきであるという提案が報告書の中に書かれておるわけでございます。
また、その際、いたずらに人件費が増加することは避けなければなりません。御指摘のとおりでございます。そのために、一定年齢で年功昇級をやめる新しい給与システムが必要ではないかと。そして、民間で取り入れられているような役職定年制度や職種別定年制度の導入といった提案もなされておるところでございます。
こうした考え方にのっとって基本法案の準備を現在進めているところであります。
= 松 井 孝 治 =
ですから、私が申し上げているのは、もう年功給を昇級停止するだけじゃなくて、少なくとも例えば指定職に関していうと、これはもう全体について責任を負う立場なんですね、政府全体について。
これは、ある程度、今の国家公務員法上は許されていない降格降任、今は処分以外許されていませんけれども、これをやはりきちんと制度的に位置付けていく。その代わり、定年は段階的に延長して六十五歳、年金支給年齢まで勤められるようにする。そういうような制度を導入しないと、ある程度組織の新陳代謝、そして組織的な天下りの禁止、そして、そういう公務員全体の人生設計というのが両立しないんじゃないかということを私は伺っているわけです。いかがですか。
○国務大臣(渡辺喜美君)
先ほど申し上げました公務員制度の総合的改革に関する懇談会におきましては、能力・実績主義を貫徹していくための仕組みを提言していただいております。
具体的には、給与体系の抜本的な改革が不可欠であること、また、給与には勤務評価を反映させる仕組みを設け、評価の高い者には思い切った処遇をするなどのめり張りの利いた処遇をするとともに、降格降給を可能とするといった提言もなされているところでございます。それらを踏まえて、基本法案の提出に向けて検討を進めているところであります。
= 松 井 孝 治 =
そこら辺になってくると合意できる点も多いと思います。どういう法案が出てくるのか分かりませんが、我々もきちっと対案なり修正案なり検討をしていきたいと思いますので、是非御議論をいただきたいと思います。
官房長官、時間がありませんので、もう答弁結構ですが、是非そこら辺は御理解をいただきたいと思います。
最後に一点だけ。先ほどの消費者庁の話ではありませんが、今のこの各省割拠主義という言葉を使っておられますが、各省の縦割り行政を考えていくと、例えば食品安全の問題一つを取ってみてもそうです、鳥インフルエンザの問題一つを取ってみてもそうです、そして、今回の消費者問題なんかも一つを取ってみてもそうです。
各国には珍しいんですが、各省設置法で非常に細かな所掌事務を全部法律で書いてある。したがって、それを一元化して、どなたか大臣、国務大臣の下で一元的にやってもらおう。例えば、昔からある話は、情報通信を一元化してやれないかと。こういう話をやるたんびに各省設置法を全部作り替えなければいけない。
これ、行革担当として渡辺大臣、何とかこれについて、もう政令に落としてしまう、ある程度以下のことはですね。そして、それは内閣の意思として、例えば、これはこの省をまたがる問題だけど、何とか大臣の下にチームをつくって、そして、例えば幼保一元化でもいいですよ、厚生労働大臣か文部科学大臣どちらでもいいから、その問題を、この内閣ではこの大臣の下で一元的にやってしまおう、そういうことができるような弾力的、機動的な省庁編成可能な制度、これはほかの国では幾つも例があるわけですね。そういうことを今回の行革でやってしまおうというふうにお考えにならないのか、ちょっと時間ですので、渡辺大臣と、それから最後に官房長官、その点についてももし御感想があれば伺って、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君)
昭和五十八年の法改正でかなり政令に任せた部分があると聞いておりますが、それでも相当この各省の壁というのは高いのが実態なんですね。
そこで、私、昨年、規制改革担当大臣をやっておりましたときに、霞が関縦割り柔軟化特区というのをつくったらどうだという提案をしたことがございます。つまり、先ほど御指摘の幼保一元化などの省際問題に対応するために、各省設置法を時限的に取り払う、そして各省横断プロジェクトチームがつくれるようにしたらどうだと、こういう提案をしたところでございます。
残念ながらまだ日の目は見ておりませんけれども、こうした問題認識は必要だと考えております。今回の公務員制度改革の範囲を超える問題ではございますが、このような問題認識を持って行革担当大臣として仕事を進めてまいりたいと考えております。
○国務大臣(町村信孝君)
今回、委員のこういう御質問があったので、少しいろんな資料も見たんですが、昭和五十八年の法律改正の、国家行政組織法の法律改正のとき、矢山有作議員が、こうした部局の改廃等を政令だけでできるようにするのは、まさに国会の審議権を制約するものであり、行政による国会に対する重大な挑戦であり、到底容認できないと、こういう伝統的な考え方がやっぱり一つあるんですね。
それに対して中曽根総理は、いやいや、時代も変わっているんだから、そんな固いことを言わないでみたいな、少し弾力化してもいいんではないんですかというような答弁をしておられるわけでございます。
行政組織の責任、権限、どこまでどう法律に書くか、設置法にどこまで書くか、これは常に議論をされてしかるべきだろうと思いますが、それでは実際に何か起きたときに、じゃ本当にどこに行政の責任があるのかということ。
もう昨今は、この間の薬害エイズのときは担当課長が有罪という、その課長にいたからこそ有罪ということになったわけですね。そういう例えば問題が起きたときに、いや、どこの省の所管かも分からない仕事であるというわけにはやっぱりいかない部分があるんだろうと思います。
だから、どのくらい大づかみに書けるか、どのくらい詳しく書くか。確かに、今の設置法を見ると余りにも細部にわたり過ぎているという印象を私も持ちますが、それならば、大ぐくりにするんであれば、どの辺まで大ぐくりにできるか、これは是非明敏なる渡辺大臣の頭脳でひとつ案を作っていただくときっと国会の議論も大いに活性化するのではないだろうかと、こう思ったりしております。
= 松 井 孝 治 =
そういう議論が過去にあったことも承知しています。
しかしながら、今でも組織令で詳しく書いていますし、明確に政令で決定すれば内閣としての意思は判明するわけですし、それから個人個人の、例えば課長なりの権限というようなことでいうと、むしろ行政手続の方を明確かつ透明にして、だれが主体的に意思決定をしたのかということを文書で残すというようなことが本質ではないかと思います。
是非これは、官房長官、渡辺大臣の仲を超えて、非常に、各省の縦割りというものをなくしていく。そして、内閣全体としての意思決定、この責任ある意思決定をつくる意味でも、私は、ここの部分は弾力化していただく。それを我々自身も、これは立法府自身が検討しなければいけない問題でもありますから、同時に内閣においても検討していただきたい、そのことを申し上げて、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
※全議事録はコチラからご覧ください。
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