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第169回国会 内閣委員会 第18号
平成二十年六月三日(火曜日)
午前十時開会
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略
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本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○国家公務員制度改革基本法案(内閣提出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
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略
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○委員長(岡田広君)
国家公務員制度改革基本法案を議題といたします。
まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。渡辺国務大臣。
○国務大臣(渡辺喜美君)
この度、政府から提出いたしました国家公務員制度改革基本法案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
行政に対する信頼を回復し、行政の運営を担う国家公務員が常に国民の立場に立ってその職務を遂行することを徹底するためには、国家公務員に関する制度の在り方を原点に立ち返って見直し、国家公務員の意識を改革することが必要であります。
このため、政府は、国家公務員一人一人が、その能力を高めつつ、国民の立場に立ち、責任を自覚し、誇りを持って職務を遂行できるよう、国家公務員制度改革を総合的に推進するため、ここに本法律案を提出する次第であります。
次に、本法律案の内容について、その概要を御説明いたします。
第一に、国家公務員制度改革に係る基本理念を定め、国はこの基本理念にのっとり改革を推進する責務を有することとしております。また、政府は、本法律案に定める基本方針に基づき改革を行うこととし、このために必要な措置については、本法律の施行後五年以内を目途として、この場合において必要となる法制上の措置については、本法律の施行後三年以内を目途として講ずることとしております。
第二に、議院内閣制の下、国家公務員がその役割を適切に果たすため、国会議員への政策の説明等の政務に関し、大臣を補佐する職を設けるとともに、これ以外の職員が国会議員に接触することに関し、大臣の指示を必要とするなど、大臣による指揮監督をより効果的なものとするための規律を設けること、事務次官、局長、部長等の幹部職員の任免について内閣総理大臣の承認を要するものとし、内閣人事庁は、各大臣が人事を行うに当たって、情報提供、助言等の支援を行うものとすること、幹部職員は、内閣人事庁及び各府省に所属するものとすること等の措置を講ずることとしております。
また、職員の育成及び活用を府省横断的に行うとともに、幹部職員等について、適切な人事管理を徹底するため、総合職試験の合格者からの採用及びこれに伴う各府省への配置の調整、幹部職員の任用に係る適格性の審査及び候補者名簿の必要に応じた作成その他の大臣が人事を行うに当たっての情報提供、助言等の支援等の事務を内閣人事庁において一元的に行うための措置を講ずることとしております。
第三に、多様な能力及び経験を有する人材を登用し、及び育成するため、現行の採用試験の種類と内容を抜本的に見直し、新たな採用試験の種類を設けること、課長等の管理職員の職責を担うにふさわしい能力及び経験を有する職員を総合的かつ計画的に育成するための仕組みを整備すること等の措置を講ずることとしております。
第四に、官民の人材交流を推進するとともに、官民の人材の流動性を高めるため、人事交流について、その透明性を確保しつつ、手続の簡素化及び対象の拡大等を行うこと等の措置を講ずることとしております。
第五に、国際社会の中で国益を全うし得る高い能力を有する人材を確保し、及び育成するため、国際対応に重点を置いた採用を行うための措置等を講ずることとしております。
第六に、職員の倫理の確立及び信賞必罰の徹底のため、人事評価について、職業倫理を評価の基準として定める等の措置、懲戒処分について、適正かつ厳格な実施の徹底を図るための措置等を講ずることとしております。
第七に、職員が意欲と誇りを持って働くことを可能とするため、業務の簡素化のための計画を策定するとともに、職員の超過勤務の状況を管理者の人事評価に反映させるための措置、優秀な人材の国の行政機関への確保を図るため、職員の初任給の引上げ、職員の能力及び実績に応じた処遇の徹底を目的とした給与及び退職手当の見直しその他の措置等を講ずることとしております。
第八に、政府全体を通ずる国家公務員の人事管理について国民に説明する責任を負うとともに、総合職試験の合格者からの採用及びこれに伴う各府省への配置の調整等の事務を一元的に行う内閣人事庁を設置することとし、必要な法制上の措置をこの法律の施行後一年以内を目途として講ずるとともに、総務省、人事院その他の国の行政機関が国家公務員の人事行政に関して担っている機能について、必要な範囲で内閣人事庁に移管することとしております。
第九に、国家公務員の労働基本権の在り方については、協約締結権を付与する職員の範囲の拡大に伴う便益及び費用を含む全体像を国民に提示してその理解を得ることが必要不可欠であることを勘案して検討することとしております。また、これに併せて、地方公務員の労働基本権の在り方についても検討することとしております。
第十に、国家公務員制度改革推進本部を設置し、これらの改革を総合的に推進することとしております。
以上が、本法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。
政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出した次第でありますが、衆議院において修正が行われております。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○委員長(岡田広君)
この際、法案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員大畠章宏君から説明を聴取いたします。衆議院議員大畠章宏君。
○衆議院議員(大畠章宏君)
ただいま議題となりました国家公務員制度改革基本法案の衆議院における修正部分につきまして、その趣旨及び内容を御説明申し上げます。
第一に、基本理念に関する事項についての修正であります。
国家公務員制度改革の基本理念として、男女共同参画社会の形成に資することを追加することとしております。
第二に、政治主導の強化を図る観点からの修正であります。
議院内閣制の下での国家公務員の役割に関し、政治主導を強化する旨を明記するとともに、国家戦略スタッフ及び政務スタッフを特別職の国家公務員とするものとしております。
第三に、幹部職員等の人事管理の内閣による一元化に関する事項について、政府案の趣旨を明確化する等の観点からの修正であります。
すなわち、縦割り行政の弊害を排除するため、内閣の人事管理機能を強化し、並びに多様な人材の登用及び弾力的な人事管理を行えるよう、幹部職員又は管理職員を対象とした新たな制度をそれぞれ設けるものとすること、幹部職員の任用については、その適格性の審査及び候補者名簿の作成を内閣官房長官が行うこととし、各大臣が人事を行うに当たって、任免については、内閣総理大臣等と協議した上で行うものとすること、幹部職員等については、国の行政機関の内外から多様かつ高度な能力及び経験を有する人材の登用に努めること、並びにその処遇を弾力的なものとするための措置を講ずることとしております。
第四に、政府案において、職員の育成及び活用を府省横断的に行うとともに、幹部職員等について、適切な人事管理を徹底するため、一元的に行うこととする事務について、次のような修正を行っております。
すなわち、政府案にある総合職試験の合格者からの採用及びこれに伴う各府省への配置の調整を行う旨の規定等を削除するとともに、幹部職員等に係る各府省ごとの定数の設定及び改定、管理職員を任用する場合の選考に関する統一的な基準の作成及び運用の管理並びに幹部職員等以外の職員の府省横断的な配置に関する指針の作成に関する規定を追加することとしております。
第五に、政官関係の透明化を含めた政策の立案等の責任の明確化等に関する事項についての修正であります。
まず、政府案における政務専門官を置く旨の規定及びその他の職員の国会議員への接触制限に関する規定を削除することとし、修正案では、政官関係の透明化を含め、政策の立案等の各段階における責任の所在を明確化し、国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に資するための措置を講ずるものとしております。
すなわち、職員の国会議員との接触に関する記録の作成等及びその情報の適切な公開のために必要な措置を講ずるものとし、この場合において、当該接触が個別の事務事業の決定等に係るものであるときは、その記録の適正な管理及びその情報の公開の徹底に特に留意するものとすることとしております。また、これに加え、各般の行政過程に係る記録の作成、保存その他の管理が適切に行われるようにするための措置等を講ずるものとしております。
第六に、定年の引上げに関する事項についての修正であります。
定年を段階的に六十五歳に引き上げることについて検討することとし、その際に検討すべき給与制度の例示として、高年齢である職員の給与の抑制を可能とする制度を規定することとしております。
第七に、内閣人事局の設置に関する事項についての修正であります。
内閣人事庁に代えて、内閣官房の新たな事務を行わせるため、内閣官房に内閣人事局を置くこととしております。
第八に、労働基本権に関する事項についての修正であります。
労働基本権に関する規定を次のように改めることとしております。
政府は、協約締結権を付与する職員の範囲の拡大に伴う便益及び費用を含む全体像を国民に提示し、その理解の下に、国民に開かれた自律的労使関係制度を措置するものとすること。
以上が、国家公務員制度改革基本法案の衆議院における修正部分の趣旨及び内容であります。
何とぞ、御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
以上です。
○委員長(岡田広君)
以上で趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明の聴取は終わりました。
これより質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
= 松 井 孝 治 =
おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の会派から、本日は私と藤本議員二人で質問をさせていただきます。
まず最初に、渡辺大臣、大変お疲れさまでございます。大臣の大変なリーダーシップでこの法案が修正され、衆議院を可決され、そして本日、参議院で委員会質疑に至ったということは、私も、いろんな経緯にかんがみれば、よくここまで来たなと思っております。同時に、この修正協議に与野党を超えて応じていただいた各会派の議員の皆さんにも心から私はこの場を借りて敬意を表したいと思います。
修正案と政府案、先ほど修正案の提案者の方から非常に異例に長い修正案の趣旨の説明がございました。大変膨大な修正であったと思いますけれども、私は、修正案の精神というのは、決してそこで新たに盛り込まれたものばかりではなくて、相当程度政府において、特に渡辺大臣、元々いろんな審議会の場での議論も含めて渡辺大臣が是非成し遂げたいと思っておられた部分との共通点というのが多々あると思います。ですから、今日はこの時間を通じて、私は修正案の提案者にも意見を伺いますが、それを受けて、その修正部分も含めて、政府としてどういう思いでこの改革に取り組んでいかれるのか、この改革はまだここがスタート点でありますので、そういった点についても渡辺大臣から御答弁をいただきたいというふうに考えております。
まず最初に、この修正案の最大の眼目の一つと言ってもいいと思いますが、内閣の一元管理について伺いたいと思います。
まず、修正案で相当この内閣一元管理の考え方は私ははっきりしたと思っておるんですが、そのまず趣旨、内閣一元管理の必要性あるいはこの法案に盛り込まれた条項についての趣旨を修正案提案者の方から御答弁いただき、しかる後に、それと大臣が目指しておられることが同じなのかどうなのかということも含めて、大臣から御答弁いただきたいと思います。
○衆議院議員(松本剛明君)
松井委員に修正案提出者として回答申し上げたいと思います。
内閣一元化につきましては、これは政府案の趣旨を明確にするために修正を行ったものというふうに私どもは理解をいたしております。
御案内のとおり、この政府案に対しまして修正案においては、基本理念の部分について男女共同参画については付言をいたしておりますが、一番の、政府案第二条の「議院内閣制の下、国家公務員がその役割を適切に果たすこと。」という基本的な理念はそのまま踏襲をした形でさせていただいているものであります。
内容につきましては、縦割りの行政の弊害を排除するために内閣の人事管理機能を強化するということ、多様な人材の登用及び弾力的な人事管理を行えるように幹部職員また管理職員を対象とした新たな制度をそれぞれ設けるものというふうに理解をしているところでございます。
各省縦割りの弊害という言葉がよく言われておりますが、これを排除をし、国民のために奉仕をする公務員の育成をする、活用をするということがその目的でございます。
○国務大臣(渡辺喜美君)
まず、お答えする前に、この改革基本法案がここまで来れましたことは私のリーダーシップではなく、政府においては総理のリーダーシップでございました。また、政府内の調整に当たられた官房長官の御尽力でもございました。そして、政府案が国会において修正をされましたことは、まさに国会主導とも言える与野党の垣根を越えた建設的妥協が行われたわけでございまして、これは憲政史上画期的なものであると認識をいたしております。
そうした背景の下で、この法案における内閣一元化の趣旨はどういうものであるかというお尋ねでございます。
まさに今、松本議員がお答えになられましたように、各省の縦割り主義というものの弊害が指摘をされています。省益あって国益なしなどと言われないような、そういう公務員制度をつくっていくことが大事でございます。まさに、各府省の立場を超えて政府全体の立場に立って、国民のために仕事をする公務員を育成、活用することこそが内閣一元人事のかなめにあることであると考えております。
= 松 井 孝 治 =
ありがとうございます。
修正案の提案者もあるいは政府の原案提案の責任者である渡辺大臣も含めて基本的な思いは、私はこの内閣一元化のところは特に同じであると思うんですね。
ですから、この内閣一元化の制度、元々は、幹部が各省と、政府案の原案の言葉で言うと内閣人事庁と両方に所属する、そういう部分とか、あるいは候補者の名簿を両方が作る、内閣人事庁も必要に応じて作る、極めてあいまいな部分があった。これは恐らく渡辺大臣の本意ではなかったと思うんです。調整の結果、まあやはり、とにかく制度を導入することということで、ある程度妥協をして決断されたと。だから、それを民主党の修正案、民主党が提案して各党がのまれた修正案というのは、しっかり、はっきり明確に位置付けさせていただいたということで、今のお二人の思いというのは同じだと思いますので、その前提で今日は質問をさせていただきたいと思います。
ですから、大臣におかれましては、ここは修正案の部分だから自分は余り答える資格がないとかいうことではなくて、元々の思いを明確に答弁していただきたいと思いますし、総理、官房長官への配慮も結構でございますが、より率直に思ったことを御答弁いただければ大変有り難いと思います。
じゃ、具体的な御質問をさせていただきます。
これ、まず提案者に伺いますが、各大臣が幹部職、例えば局長級に特定の人物を任用しようということになったときに、例えば渡辺大臣が部下の事務局長に特定の人物を起用したいと。それは行政の内外から起用できるというふうな規定になっているわけでありますが、具体的に、それはこの一元人事のところでいうと内閣人事局と各省の関係、要は各大臣が任命権を持っているわけですが、大臣と官房長官あるいは各省と内閣人事局との関係はどういう手続を経て幹部を任用することになるのか。
ちょっと具体的に、この条文だけでは抽象的で分かりませんので、具体的に御答弁、修正案提案者からいただけますでしょうか。
○衆議院議員(松本剛明君)
まさにこの点が、先ほど大臣からもありましたが、私は建設的妥協というより建設的前進だというふうに修正案提出者としては理解をしているところでございますが。
各大臣が幹部に特定の人物を任用しようとする場合でございますが、その場合は、各大臣がその人物を幹部職員に登用しようとしていると、その人材、有識者を内閣人事局でありますが、この場合は内閣官房長官に推薦をし、適格性を審査いただいた上で名簿に登載をしてもらうと、こういう形になります。各大臣は、その名簿に登載された人材、有識者について内閣総理大臣及び内閣官房長官と協議をした上で任命をしていただくこととなります。
なお、管理職については内閣人事局が定める選考に関する統一的な基準に沿って各大臣が任用することになるものというふうに承知をしていることも付言を申し上げたいと思います。
= 松 井 孝 治 =
渡辺大臣に伺いたいと思いますが、そういう制度が修正合意で盛り込まれたわけでありますが、渡辺大臣自身も元々この制度を導入された元々のオリジナルな考え方の持ち主のお一人であると思うわけですが、今、松本議員の方から御説明があったような手続で、各大臣は局長なら局長を任用すると、そういう理解でよろしいですか。
○国務大臣(渡辺喜美君)
元々、政府案の原点は、現状では大臣の人事権という名の下に各省事務方の仲間内人事が横行しているのではないか、そして各省大臣がそれを追認せざるを得ない状況に置かれている実態があるのではないかと、そういう問題認識からスタートいたしております。こういったことを改めるためには、まさしく内閣人事庁でも候補者名簿を提示するということが大事なことでございますので、政府案においてはまさにそういう仕掛けをつくったところでございます。
修正案においてはこうした基本的な問題認識は共有をされていると思います。官房長官が一元的に候補者名簿を作成をすることとし、内閣一元化をより強化をしたものと考えております。
= 松 井 孝 治 =
おっしゃるとおりだと思うんですね。私も修正協議に実務的に加わらせていただきましたけれども、仲間内から各省の言わばタコつぼの中で、しかもそれを大臣がどこまで関与して本当に人事を行っているのか、あるいは事後的に承諾しているのか、そこもあいまいな点が多々ある。そういうことではなくて、大臣が具体的にこういう人を局長にあるいは次官に登用したいと。その人の適格性というのをやっぱり客観的なところで、内閣人事局で見る。場合によっては外部から適切な人を引っ張ってきた方がいいかもしれない、そういう候補者のプールをつくっておく。その中で大臣がこの人を欲しいと。そして、内閣人事局あるいはその長たる官房長官あるいは総理も、ああ、この人ならいいんじゃないかということで合意をして任命するということによって、非常に透明で、なおかつ民間人も含めて一番ふさわしい適材適所の人事が可能になる、私はそういう理解でおりますが、大臣、その基本的な考え方を共有していただけますか。
○国務大臣(渡辺喜美君)
御指摘のように、大臣のイニシアチブということを考えれば、特定の人材を幹部に登用するということは大いにあり得る話であります。そういったことを排除する必要は全くないと考えます。
修正提案者の答弁されたような手続、すなわち各省から内閣人事局に推薦するといったプロセスの下で今申し上げたようなことは認められてしかるべきと考えております。
= 松 井 孝 治 =
修正案提案者にもう一回確認したいんですが、政府案原案は各省も名簿を作れる、それから内閣人事庁も名簿を作れるということでしたから、一元化といっても別に内閣人事庁の名簿の中から採用しなくてもよかったわけですね。だから、これは一元化もどきだったと思うわけです。
だけれども、今回は明らかに名簿を作るのは内閣人事局のみでありまして、内閣人事局のこれは専権でありますから、そこのルートは一元的になったということの解釈でよろしいかどうか、端的に。それから、大臣もその考え方に従って今後運用されるということでよろしいかどうか、端的にお答えいただきたいと思います。
○衆議院議員(松本剛明君)
松井委員の御指摘のとおりでございます。
縦割りの弊害の排除そして政治主導の強化という面にかんがみまして、現在の各府省という組織、それから大臣、さらには政治との関係を、現状をつぶさに分析をする結果、やはり大臣、政治にしっかりとした主導権を持つためにはむしろ内閣に一元的に名簿を作成をする権限を与えることが適当である、こういう判断で修正案を提出をさせていただき、これはある意味では政府案の趣旨をより明確に強固にしたものというふうに理解をいたしております。
○国務大臣(渡辺喜美君)
提案者に同じでございます。
= 松 井 孝 治 =
明確な御答弁、ありがとうございます。
そうすると、ちょっと細かいことですけれども、先ほど提案者の方からは管理職まで含めて御答弁をいただいたんですが、管理職の方は一応各省にゆだねているんですね。新しい管理職を対象とした制度をつくるということになっていますし、後で伺いますように、処遇の弾力化というのは管理職にも導入されている、まあ管理職というのは課長職のことでありますが。じゃ、これは管理職、課長職は各省に任せっきりかというと、この修正案の中でいうと、管理職の登用についても基準は内閣人事局が作るということになっているんですね。
これは大臣にもしあれでしたら御答弁いただきたいんですけれども、じゃ管理職、課長ぐらいのところはもう各大臣以下各省に任せっきりということではなくて、この課長人事についても内閣人事局が恐らく各省横断的な人事をやれとか、あるいはやっぱり外部の専門家をどんどん登用しろというような基準を作るということになると思うんですが、その基準に各省が必ずしも従わないというときは、しっかりとそれは内閣一元の立場で、管理職のところ辺りからやっぱり大臣がおっしゃるような各省割拠主義じゃなくて、ゼッケンを付けているんじゃなくて、もう管理職になった以降は日本の国益を背負う、まあ大臣のお言葉で言うと日の丸官僚ということになっていただかなければいけないと思うので、そこはやっぱり人事局に大いに各省の管理職の人事についても申入れをしていただきたいというふうに思うわけでありますが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(渡辺喜美君)
課長級の場合には、内閣人事局の定める統一基準などの下で、大臣は基本的には官房長官との協議を行うことなく任用をすることになろうかと思います。ただし、統一基準から逸脱して任用がなされているなどという場合には、官房長官から大臣に協議を申し入れることが考えられます。
= 松 井 孝 治 =
非常に明確な御答弁をいただきました。
やはりそういう形で、人事権は一義的に、それは幹部もそうですし、管理職も大臣にあるかもしれない。
ただ、幹部の場合は、これはもちろん候補者プールに入っていなきゃいかぬし、後でまた確認的に御答弁をお願いしたいと思いますが、元々いい人だなと思っていたら、ふたを開けてみたら、ちょっと行動がおよそ大臣がおっしゃるところの日の丸官僚として不適任であったという場合どうするかということも、これは含めて強い権限を内閣人事局あるいは官房長官が持たなければいけない。同時に、今おっしゃったように、もう課長レベルでもやっぱり統一基準を人事局は作るわけですから、そこは状況に応じて官房長官が機動的に各省に協議を申し入れる、各大臣に協議を申し入れる、思い切った答弁をしていただいたと思います。評価をさせていただきたいと思います。
質問を続けますが、じゃ、これ、一回候補者プールの中に入ってしまって、大臣が、例えば国土交通省が、道路局長の任用は内閣人事局が管理する候補者名簿から任用されましたと。その道路局長を国土交通大臣が任用するときには、総理、官房長官の許可も取って適切に任命されましたと。ところが、その行動を見ていると、道路局長としてはいいかもしれないけど、国土交通省内の異動で道路局長を、この人をじゃ事務次官にしようと。そのときに、事務次官としてこの人が本当に適任かどうかといったときに首をかしげるということはあり得ますね。やっぱり、道路局としてはいいかもしれぬけど、全体の事務次官としての見識があるのかどうかということはあるかもしれない。そういうときに、いったん局長あるいは部長で任用したときに、あとは各省の中で従来の、先ほど大臣がおっしゃったような仲間内人事ということで骨を抜かれてしまったら、この制度の意味はなくなると思うんですね。
ですから、ここは衆議院の委員会でも、私、傍聴しておりましたけれども、明確に大臣も答弁されましたけど、修正案提案者と大臣にそれぞれ伺いたいんですが、いったん例えば幹部候補者名簿の中に入って、内部部局の例えば部長なら部長で任用しました。あとは、局長に格上げする、あるいは事務次官に格上げするとき、それは官房長官、総理との協議が要らない、あるいは内閣人事局との協議プロセスが要らないということになったら骨が抜かれると思うんで、それはやっぱりそのたびごとに、新しい官職に任命するときごとにこの五条の規定というのが適用されて、きちんと官房長官、総理に協議がされるのかどうか、その点確認していきたいと思います。
○衆議院議員(松本剛明君)
修正案における幹部職員の任用ということでございますが、これは、先ほども申し上げましたように、政治主導の強化ということが主眼でありますから、幹部を新たなポストに異動させる場合、これはむしろ新たなポストに任用をする、このように理解をしておりますので、当然、総理大臣及び官房長官と協議をした上で行う、こういう扱いになるものと理解をいたしております。
○国務大臣(渡辺喜美君)
修正前の政府案におきましても適格性審査の制度を設けております。いったん幹部職員になったら、もう二回は適格性審査はやらないということではございません。ポストが変わるたびにこの審査は行われると考えておりました。修正案の枠組みの下では、今提案者から御答弁がありましたように、ポストが変わるごとに改めて総理、官房長官と協議をするということが適切であろうと考えます。
= 松 井 孝 治 =
この点、もう明確な御答弁をいただいて、感謝をし、評価をしたいと思います。
私がこういうことを伺いますのは、五条の第二項の第五号に、幹部職員等の任用、給与その他の処遇については、任命権者が、それぞれ幹部職員の範囲内において、その昇任、降任、昇給、降給等を適切に行うことができるという規定を置いているんですね。これは、要するに弾力的な処遇を可能にするという、今までの非常に、一般の公務員の過度に厳格な身分保障というようなもの、これは上方にも下方にもそうでありますが、そういうものを、やはり責任ある立場にある局長クラス、課長クラスというのは解いていこう、要するに、実力に応じて処遇は下げられるということを書いたわけでありまして、このことをこの規定をもって、いや、あとは処遇の範囲だから、いったん部長で採用したら、それを事務次官に上げるときに一々官房長官に協議しなくていい、あるいは総理に協議しなくていい、各省の中でそういう人事が行われるというふうに解されてはいけないと私は思うわけであります。
したがって、そこの趣旨を修正案の提案者にももう一度確認をし、ここは処遇の弾力化であって、今大臣からもあるいは修正案提案者からも明確に答弁があったように、新たな職位に任ずるに当たっては、再度内閣人事局を通じて総理、官房長官の決裁が必要であるということを提案者及び大臣に確認しておきたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君) 先ほども申し上げたように、修正前の政府案でも内閣人事庁が適格性審査を行うという規定を置いておりました。任用時に適格性審査を行う以上、いったん任用された後の仕事ぶりが不適格な場合、その職から外すべきであるという進言を各大臣に行うことも当然内閣人事庁の任務に含まれているものと考えておりました。修正後の条文においても、いったん任用した後は官房長官が一切口出しできないというのは規定の趣旨にそぐわないと考えます。任用後に不適格と判断される場合には、官房長官等が職から外すように申し入れて協議に入るという制度が設けられるべきものと考えております。
なお、修正後の五条二項三号に基づいて、当然、国家公務員法、現行の五十五条は改正すべきものと考えております。
= 松 井 孝 治 =
非常に思い切った答弁で、その点は評価をしたいと思いますが、私が聞いていた点は、その後で聞こうと思っていた点をお答えいただいたものですから手間が省けたんですが、その点もう一回後で確認しますが、修正案提案者にちょっと戻って確認をしたいんですが、私が伺いたかったのは、この修正案の五条二項第五号に弾力化条項というか、任用を格上げしたり格下げしたり、例えば給与なんかをですね、そこを弾力的に行うことができるということが書いてあることは、今大臣がおっしゃったような、同じく五条第二項第三号で、大臣は、新たな職に当該職員を任命しようとするときに協議しなければいけないということと矛盾しないというか、その五号は三号をオーバーライドするわけではないと。
要するに、五号の規定というのはあくまでも処遇、例えば給与等の処遇のことであって、それは大臣にある程度裁量の余地があるけれども、新しいポジションに任命するときには当然三号の規定に沿って手続をしなければいけないというのが大臣の御答弁であったわけですが、それは修正案提案者の趣旨からいってもそのとおりでよろしいわけですよね。
○衆議院議員(松本剛明君)
結論から申し上げれば、委員御指摘のとおりでございます。
五号につきましては、これは弾力的な人事ができるようにするということで、その行う者が当然、手続上というか、主語は任命権者ということになるわけでありますが、任命権者が取るべき手順というか、必要な手続というのは三号に規定をされているというふうに理解をいたしております。
= 松 井 孝 治 =
そういう意味では、五号は場合によっては給与の引下げ、引上げだけではなくて降格ということも含むんですよね、あるいは昇格ということも含む。ただ、それはできるということを書いてあるけれども、あくまでもそれは三号の協議のプロセスを通じて、例えばこの人は事務次官だったけれども、どうも適格でないと大臣が後で判断した、この人を局長クラスに格下げしよう、それがもし新しい任務であれば、これはやっぱり一応内閣官房長官、総理の決裁を得なければいけないし、逆もそうであると、私もそういうふうに解釈いたします。
それで、大臣が更に突っ込んだ御答弁を先ほどいただきました。要は、例えば局長なら局長に元々の候補者名簿、内閣人事局が管理する幹部の候補者名簿の中から局長を選んで、それを総理、官房長官の同意を得て任命しました。ところが、その行動を見てみると、そもそもその幹部候補者名簿に入るだけの適格性がなかったということが後の行動から見て明らかになったというときに、先ほど大臣は御答弁の中で、内閣人事局あるいは官房長官から協議して、この人はもう不適格になったから是非それはむしろその職を免じてくれということを、人事権は各大臣にありますけれども、申入れ協議を行う権限があるということでございまして、しかもその大臣の方は、私もそこまで大臣が御存じであるというふうに認識していなかったんですが、国家公務員法五十五条の改正が必要であるということまでおっしゃっていただいた。非常に大臣が詳しく制度を把握されているので私も驚いたわけでありますが。
確かに、国家公務員法第五十五条には任命権者という規定があって、これは原則各大臣が任命権者になっているわけですね、当然その各省の職員については。だけれども、例えばその第三項の中には、「この法律、人事院規則及び人事院指令に規定する要件を備えない者は、これを任命し、雇用し、昇任させ若しくは転任させてはならず、又はいかなる官職にも配置してはならない。」という規定もあるわけで、ある意味では、大臣の人事権というものを規定しながらそこに前提条件をもう五十五条自身が付けている。ですから、これと類似の規定を、例えば国家公務員法上、この後、この基本法が通った後、明確に、例えば内閣人事局の候補者名簿から外れた場合はこの限りでないとか、それが前提条件であるということを明確にしておかないと、今の大臣の国会答弁でこれはもう趣旨は極めて明らかになったとは思いますが、そこは後でまた骨抜きになってしまう可能性があると私は考えているわけであります。
大臣はそこまで含めてこのもう国家公務員法まで通暁されて御答弁をいただいたので、私はその点評価をしたいと思いますが、大臣、そういう趣旨でよろしいわけですよね。
○国務大臣(渡辺喜美君)
そのとおりでございます。
= 松 井 孝 治 =
ありがとうございます。非常に明確になりました。
それで、じゃ、しからばこの対象になる、今大臣がおっしゃった、あるいは修正案提案者松本議員からお話があったものというのは、非常にやっぱり各省もう幹部、局長クラスあるいは局長に準ずる者というのは、各大臣の意向だけでは任命できない、あるいはいったん任命したとしても、その途中で不適格な行動があったとしたら、それは内閣全体として協議をして、場合によってはその人を免ずるということまで含めて考えていかなければいけないという非常に強い意向は明らかになったわけですが、じゃ次はこの幹部ですね、幹部というのがどこまでの範囲なのかということが問題になるわけであります。
幹部というのがごく限定的にとらえられてしまうと、これがまた骨抜きになる可能性があるわけでありまして、今の幹部職員というのは、私、これは事前に事務的に確認をしておりますと、いわゆる指定職、指定職というのは事務次官、これは、法律に明確に書いてあるのは事務次官、局長、部長その他の幹部職員というふうにこの基本法では書いているわけでありますが、だから事務次官、局長、部長がこの幹部職員から外れるということはこの法律の書き方からいってあり得ないわけでありますが、じゃその他の幹部職員とはどこまでの者なのか。
今日、人事院にもお見えいただいておりますが、ざっとで、全部読み上げると大変ですけれども、今人事院が幹部職員、指定職として規定しているものはどういう職があるのか、ざっとどういう種目があるのか簡単に御紹介いただけますか、全部悉皆的でなくてもいいですので。
○政府参考人(吉田耕三君)
今先生から御説明ありましたとおり、指定職というものは、給与法上の指定職俸給表の適用を受ける職員でございます。指定職俸給表というものは、マネジメントや専門性という点から見て、その官職の職務と責任が特に高度である、そういうものに適用しております。
具体的には、給与法の別表、備考によりまして、事務次官、外局の長、試験所又は研究所の長、病院、療養所の長その他の官職を占める職員で人事院規則で定めるものに適用するというふうにされております。さらに、人事院規則では、例えば事務次官、それから同じような官職といたしましては警察庁長官、金融庁長官等のグループ、それから外局の長官、あるいはいわゆる省名審議官と言っておりますが何々審議官というグループ、あるいは内部部局の局長あるいは外局の次長その他これに準ずる官職ということで、具体的には審議官であるとかあるいは一部の参事官であるとか、そういうものが対象になっております。
= 松 井 孝 治 =
今の御答弁を修正案提案者も聞いていただいたと思うんですが、修正案提案者はこの制度を明確に導入されたその責任者であると思うんですが、基本的にその幹部職員、その他のという部分ですね、事務次官、局長、部長その他のというところは、基本的には私は今人事院の給与局長の方から御説明いただいた範囲を想定しているというふうに考えていますけれども、そういう理解でよろしいでしょうか。
○衆議院議員(松本剛明君)
基本的には、給与法上の指定職というものの枠を取るかどうかということはいろいろ議論があると思いますが、実質的にはその範囲を想定をしているものと理解をしております。
= 松 井 孝 治 =
私も、修正協議の実務担当者の一人としてはそう理解をしております。
ただ、今、松本議員がおっしゃったとおり、これ給与法の世界で決まっているんですね。人事院というのは給与制度を今所管していますから、その給与表の中で、どういう職の人が非常に重要であるか、責任が重いかということで規定しているんです。
だから、この考え方自体を、これはまた将来、内閣人事局と人事院の関係を考えるときに、どこがそれを判断、幹部職員の判断をするのかと。今のように人事院が、この人に高い給与を与えるべきかどうかということで判断をするというのも一つの考え方でありますが、やはりその官職が担う責任の大きさ、まさに人事院がおっしゃったとおりですよ、責任の大きさ、その職務の重要性ということでこれは幹部職員と位置付けるべきだというのは、やはり私は人事局が今後きちんと判断していくべきだと思うんですね。
そのときに、非常に細かいことになって恐縮ですが、細部に神は宿るといいますので、この条文を見ますと、五条第二項の第一号の幹部職員の定義、「事務次官、局長、部長その他の幹部職員」という後に「地方支分部局等の職員を除く。」と書いてあるんですね。これは、幹部職員でどこまでのものを内閣一元管理するかというときに、地方出先機関の長までそれをやるのがいいのかどうかと。実質的にやっぱり内閣の中枢部分を幹部職員として一元管理しよう、それは人数は多少減るけれどもしっかり管理しようという考え方の下でこの修正案が作られていると私は理解しているんです。
その意味で、この「地方支分部局等の職員を除く。」という「等」で何でもかんでも除外されてしまったら、またこれ骨抜きになるんですね。だけど、修正案提案者はここは別にそういう骨抜きの「等」を作ったつもりじゃないと思うんですよ。どういう意味でこの「等」というものを入れられたのか。
どこまでが内閣一元管理の対象になるのかというところで、ここら辺はいいんじゃないか、地方支分部局の職員はいいんじゃないか、あるいはこういう職は、先ほど給与局長がおっしゃった職の中でも必ずしも、内閣一元管理って非常に強いですからね、さっき大臣がおっしゃったように、ここまでは要らないんじゃないか。逆に言うと、中枢の部分はしっかり押さえるけど、それ以外はそれと同じような構成にする必要はないんじゃないかと思われたその内容を、例えばこの「等」の中にどういうものが含まれるかということで説明いただけますでしょうか。
○衆議院議員(松本剛明君)
松井委員の御指摘のとおり、今後の新たな制度の設計にゆだねられるものと思っておりますが、私ども修正案の提案者としまして、この「地方支分部局等」の「等」の部分でまず考えられますのは、先ほども議論がありました指定職の範囲の中には本省、地方支分部局という扱いにはなりませんけれども、研究所などの附置機関なども入ってくるわけでありますが、こういった辺りも、あと、規模の大きい病院、療養所等も物によっては入ってくるわけでありますが、こういったものは内閣一元化の対象とする必要がないもののうちに入るのではないか。こういうことで「地方支分部局等」ということで記載をさせていただきました。
あわせて、公務員の職の中には司法的な要素を有するものというものも含まれております。本来、政治主導、内閣一元化の管理ということにかんがみますと、そういった司法的な要素を有するものをどこまで一元の対象とするかということは議論の余地があるものと思いますが、そういったことも含めて、新たな制度の中で内閣一元化の趣旨、政治主導の趣旨にのっとって内閣の人事局で主導権を持ってお決めをいただくべきものというふうに理解をしております。
= 松 井 孝 治 =
大分明快になってまいりました。
そのときに、これ同僚議員に余り事前通告をしていないことをお尋ねするのもちょっと気の毒なんですが、実は公務員の中には一般職と特別職というのがあるんですね。例えば検察の関係の、今司法的とおっしゃったので事前通告なく聞かせていただくんですが、検察の関係の職の方なんかは、やっぱり余りにも政治的な、内閣の総理官邸の下で一元化するというときにそういうところまで、場合によっては、この検事正働きが悪いからこれはやっぱり免ずるべきじゃないかなんということを法務相に総理が言うというのは、そういうことはやっぱり想定していないという意味で今、松本議員も司法的な立場まではここに入れない方があえていいんじゃないかということをおっしゃった、私はそれは見識だと思うんです。
だからといって、特別職の公務員は全部この枠外にしてしまうということになると、これはちょっとまた行き過ぎだと思うんですね。というのは、外務公務員などというのは外務公務員法で特別ですから、じゃそれは全部外務省の職員というのは違うのかとか、あるいは防衛関係はどうなのかとか、あるいは検察関係はじゃすべてそうなのかとか、そういうことではなくて、むしろその職、職に応じて、やはりここは司法的判断から見て、まあ詳細はこれから決めていかれるんでしょうけど、司法的判断があるから余り権力の中枢で介入するのはふさわしくないというところは外しておいた方がいいんじゃないかと、そういう意味でおっしゃったのであって、特別職であるという理由だけで全部外すということではないですよね。
○衆議院議員(松本剛明君)
そのとおりでございます。今お話がありましたように、むしろ外交、防衛に携わる者というのは政治そのものでございますから、こういった者は特別職、一般職ということではなく、その職の事柄の性質に従って内閣一元化にすべきものはしっかりと内閣一元化の対象とすべきものというふうに理解をいたしております。
= 松 井 孝 治 =
ありがとうございます。そこはやはり政治に携わる者としておのずと節度を持たなければいけないところも私はあると思うので、修正案提案者の考え方に賛同いたします。
その上で、今多少入り込みましたけれども、この修正案を協議する中で、与野党協議をさせていただいている中で、与党の議員の方から具体的に提示があったものとして、例えば大使というのはこれに入るんだろうか、それから逆に言うと、先ほどの給与局長さんのお話にはなかったかもしれませんが、今は分類上管理職に当てられているけれども、これも与党の方から御発言があった話でありますが、主計局の主計官なんというのは課長クラスですよ、今は。だけれども、本来的に主計官の一部なんかは、むしろその責任の重大さから見たら幹部職員という扱いをした方がいいんじゃないかという議論が与党の同僚議員からそういう御提案もありました。それはいずれにしても詳細は今後の制度設計で、そんなの法律で書き込むことじゃないということで、当然法律には盛り込んでいませんけれども。
そこは修正案提案者にお伺いしますけれども、今位置付けで、例えば内閣官房の参事官とか内閣官房審議官とか、官邸においては一応給与の類型からいうと今は課長職で位置付けられているけど、むしろやっぱりここの仕事の重要性というのは幹部職と位置付けてもいいんじゃないかというのは、いわゆるしょせん給与法の位置付けですから、しょせんというのは大変失礼ですけれども、給与法の位置付けですから、その職務の責任、権限をよく判断して、もう一度どういう職が幹部職なのか、あるいはどういう職が管理職なのかということを判断をし直した方が私はいいと思うんです。
それと同時に、今もあったような、ここは余り政治が触らない方がいい、独立性を留保しておいた方がいいというような検察関係の部門であるとかあるいは国税庁長官であるとか、そういう部門は特記してむしろ外していこうじゃないかというようなことは良識を持って取り組むべきだと思うんですが、そういう課長職、今でいう課長職も幹部職にもう一回、幹部職と管理職の境目を判断をし直した方がいいんじゃないかと私は思うんですが、この点は修正案提案者と大臣と双方のお考えを伺っておきたいと思います。
○衆議院議員(松本剛明君)
松井議員からも御指摘のあったとおりでございます。給与法上の言わば枠組みというか、区切りではなく、これはやはりこの法の趣旨に従った区切りが設定をされるべきだというふうに考えておりまして、この幹部職というのにつきましても、今申し上げた、この法の政治主導の内閣一元化の趣旨に従ってこの幹部職の対象というのは規定をされるべきであるというふうに私ども修正案提出者は考えているところでございます。
当然、先ほども外交ということを申し上げました。大使も政府と一体となって外交を展開をするわけでありますから対象に含めることが期待をされるというふうに考えておりますし、他方で、お話がありました主計官、これは予算編成に携わるという意味ではまさに政治の根幹にかかわる部分であることを考えますと、幹部という扱いに含めるのが適当なのではないかという指摘は私も同感の思いでいるところでございます。
○国務大臣(渡辺喜美君)
幹部職員の範囲は、今回の基本法に基づいて個別法の整備を行う中で明確にされるべきものと考えております。
基本法案においては、幹部職員は、条文の文面上、主として大臣任命の職員を想定しているものと考えておりますが、先ほど議論のありました大使などについても、内閣人事局による適格性審査あるいは候補者名簿作成の対象とすることなどは考えられるものと思っております。その場合には、外務公務員法の改正もあり得るということでございます。
また、個別法の整備を行う中で明確になってまいりますが、現行の人事院規則に縛られるということではなく、幹部職員等の人事管理を内閣官房で一元的に行うという法の趣旨に沿って考えていく必要がございます。法律ですべて幹部職員の範囲を確定をしてしまうのではなくて、政権の判断に応じて弾力的に変更できるようにすることも考えられるのではないでしょうか。
この場合には、内閣一元管理の趣旨にかんがみれば、人事院規則に落とすということではなくて政令に落とすといったことも考えられようかと思います。また、課長級のポストの中で特に重要なものを幹部職員と扱うことも検討されてしかるべきだと考えます。
= 松 井 孝 治 =
慎重な言い回しでありましたが、今の私と修正案提案者の議論を踏まえた御答弁を明確にいただいたと思っております。
是非、今、給与局が給与を決めるというお仕事の延長線でどういう仕事が重要かというのを、結局給与法の体系の下で、まあそれが人事院規則というような位置付けを経て、その人のランクが事実上決まっているという状況にあるわけですね。
ですから、今大臣、非常に重要な答弁されたのは、それはもう内閣として、例えば政令で、どういう職がこの幹部職に当たるのか、幹部職になるからには非常に報酬等も場合によっては良くするということもできるけれども、その分、ある意味では内閣全体の立場から、その職から外すというようなこともある、あるいは降給されるということもある、そういう、リスクと言うと言葉は不適切かもしれませんけれども、それも負うようなものを、非常にある意味では厳しい制度ですね。その厳しい制度にどこまでの範囲を対象にするかというのは、私はその内閣その内閣でどういうポジションを、そういう全体を、それこそ日の丸官僚として責任を負うポジションを決めていくのは、内閣の判断として政令で定めるというのは非常にある意味では新しい発想ですし、私は適切なことだと思うので、是非大臣、その方向で御議論を更に詳細を詰めていただきたいと思うわけであります。
それで、ちょっと若干前後しますけれども、修正案提案者に伺いたいんですけれども、この五条の第二項第一号、第二号で「新たな制度を設ける」と書いてありますね、要するに幹部職、管理職、これの趣旨ですね。この趣旨というのは、要するに今申し上げてきたような、この議事録に残っているこの人事運用というのは従来の霞が関の縦割りの人事とは全然違う人事でありまして、そのこと自体が新たな制度だと私も思うわけでありますが、この「新たな制度」と書かれた趣旨というのを御答弁いただきたいんですが。
○衆議院議員(馬淵澄夫君)
お答えさせていただきます。
先ほど来より、松井委員並びに松本提出者、さらに渡辺大臣の御議論の中にありました幹部人事、さらには幹部職員、管理職員といった方々、新たな定義を今この委員会の中でも皆様の議論の中で明らかにしていただいたわけでありますが、こうした職員の皆さん方の任用については、当然ながら、新たな定義があるわけですから新たな制度を措置しなければならないということになります。その上で我々としては、この修正案の中では大きくは五点、その具体的な措置というものを考えております。
先ほど委員が御指摘のように、縦割り行政の排除や多様な人材の登用、さらには弾力的な人事管理のために設けられるべき五つの具体的な措置として私どもが考えておりますのは、一つには、先ほど来の議論になります適格性の審査、これについては内閣官房長官が行い、さらに候補者名簿の作成を行う、そして任免については総理及び各府省の大臣並びに内閣官房長官、このお三方での協議の上で行うということが一点。
さらには、幹部職員等の任用に当たりましては、政府内外、国の内外から多様な能力並びに経験をお持ちの方々の人材登用、これを努めるということ、これが二点目でございます。
そして、三点目といたしましては、幹部職員等の任用、給与その他の処遇につきましては、これも先ほど来の議論のように能力、実績に応じた弾力的な措置を講ずるということ、これが三点目の具体的な措置でございます。
また、あと四点目といたしましては、各府省、これは定数が定められておりますので、この定数の設定、各府省での幹部職員の定数の設定や、また管理職員の選考におきます統一的な基準の作成、こうしたものも内閣官房において一元的に行うべきものとして新たな制度を措置するとしておるわけでございます。
こうした制度を措置することによりまして、こうした幹部職員、内閣中枢、政権中枢で管理すべき一元化の実態として具体的な制度措置がこの趣旨として定められているというふうに私どもは理解をしております。
= 松 井 孝 治 =
ありがとうございます。非常に整理された明快な御答弁いただいたと思います。
それで、この幹部職員の任用に当たっては、今も御答弁ありましたけれども、「国の行政機関の内外から多様かつ高度な能力及び経験を有する人材の登用に努める」というふうに明記されているわけであります。それで、これ、今の日本の、特に幹部の、局長クラス採用といっても、ほとんど一〇〇%霞が関の生え抜きの方々なわけですね。行政機関の内外からといっても、そう簡単ではないと、大臣、思うんです。具体的にはどういうやり方でこういう人材を集めようとしておられるのか。
この条文、五条の中には実は公募というのを僕らの修正案の中には入れていたんですが、そこの公募というのは、六条第四項二号に公募という言葉が出てくるので、もう当然入っていますよということであえてこの五条には書かなかったんですが、大臣は、幹部職を内外から幅広く登用するというときに例えば公募を使うのか、どういう形で内外から本当に人材を集めてこようと思っておられますか。
○国務大臣(渡辺喜美君)
幹部職員及び管理職員を対象とした新たな制度をつくるというのは、一般の職員とは異なる任免や評価などの制度を設けるものであろうと考えます。
御指摘の六条四項二号の公募でございますが、民間からの人材登用、また省庁の枠を超えた人材登用に際して、公募は大変有効な手段であります。積極的に活用すべきものと考えます。このため、六条四項二号において公募の対象となるポストの数の目標を定めるとしているところであります。ポストの数の目標を定めるとしておりますのは、公募を積極的に活用するために行うものでございます。ごく限られた数の目標を定めて終わりだというのでは、法の趣旨とは全く反することになるものと考えます。
= 松 井 孝 治 =
そうですね。公募を法文の中に取り入れた政府の判断としては、これは御英断だったと思うんです。
それで、いろんな国が、実はこの幹部公務員制度というのは日本のオリジナルではなくて、もう大臣も御承知のように、例えば最近でいうと韓国が導入して非常に思い切った制度となっていますし、イギリスやオーストラリアでは韓国よりも更に思い切った制度になっているわけですね。やっぱり幅広く人材を集めてくるというときに、もちろん霞が関内部から人材をどんどん僕は優秀な人を登用していくというのがこれがメーンソース、人材のメーンのソースになると思うんですが、やっぱり外部にもチャンスを与えなければいけない。
だけど、一般的にはそんな局長なんかに自分がなろうとも思っていないし、そんなチャンスがあるということも今の日本社会では一般の民間の方は思っておられないわけで、やっぱりそこは特にこういう制度を導入したときに、幅広くそういう制度がありますよと、こういう人を募集していますよと。仮に霞が関の内部で適任者がいると分かっていても、その人を採るに当たっては一応公募という手続をして、ほかにどういう人がいるのかということを、人材を発掘する作業というのが必要になってくると思うわけであります。
先ほどの給与局長がおっしゃった指定職だけでも、幹部職員実は七百名ぐらい、今指定職の方が霞が関にいらっしゃいます。それから、この公募対象は管理職も含めて公募対象ということに法定されていますが、本省だけで課長級の方々というのは、企画官級、我々は企画官とかも課長級に含めていますから、それは大体四千名ぐらいいるわけですね。ですから、四千数百名という範囲を対象にこの公募というものを導入するということになるわけであります。
ですから、これ最近身近な隣国である韓国の例を調べさせていただきましたら、韓国の上級公務員制度の半分は何と大臣、公募だそうですね。韓国の場合は面白くて、官民公募、要するに全く日本でいうところの霞が関と、あるいはそれ以外も含めた公募というのが実は全体のその職のうち二割、それで政府内、霞が関の中でどこの役所からでもいいからおいでと、霞が関に限定されませんけれども、そういうのが三割ある。全体の中の数字ですよね。ですから、五割のうちの二割が官民公募、三割が行政機関、政府内での公募ということを韓国はもう既にやっているんですね。
だから、私はこれぐらい思い切ったことを、大臣は余り少ない数じゃ駄目だというふうにおっしゃったし、意気込みはいいですけど、例えばこれぐらいの、韓国ぐらいを目標に置いて、この六条にはその目標、公募の数の目標ということを定めてあるわけです。少なくとも、公募をしたから全部外部から採れなんということを私は言っているつもりはないんです。ただ、そういうチャンスを与えるというメッセージを民間の方々にも与える、結果として公募をしたけれども、それはやっぱり内部の方が適任であるということで判断したということは、僕はその数は多いと思いますよ。だけれども、そういう思い切った目標値を掲げるつもりがあるのか、例えば韓国の例なんかを参考にするつもりがあるのかどうか、大臣の御答弁を求めたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君)
公募にも民から官公募、官から官公募というのがございます。韓国では二割が民から官公募、三割が官から官公募、合計五割が公募ポストであるということでございます。日本においていきなり全ポストを公募でやれというのは困難であろうかと思いますが、韓国のように数値目標を掲げている例というのは大変参考になるものと考えます。
いずれにしても、目標、公募の対象となるポストの数の目標を定めるとしているのは、公募を積極的に活用するために行うという理解であります。
= 松 井 孝 治 =
是非よろしくお願いします。
私も専門家の話を聞いたんですが、オーストラリアなんかでいうと、何か土曜日の新聞の朝刊か何かには必ずベーカンシーノーティスといって、こういうポジションが今度空きますよというふうなことが広告されると。それを見て、ああ、どういうポジションが空いているんだなということは幅広く一般の国民の方が御存じになられて、そして、じゃ我こそはという方はそこに応募されると。そういう、制度として定着されないとなかなか、新しい人事制度をつくるということになりますから、本当に公募にしたときにきちんと、まあところてん人事なんていう言い方もありますけれども、でも、やっぱり日本のところてん人事によって次の人が必ず空任なくつながっていくという良さもあるわけで、でもそういう公募を導入したらやっぱり不安定になりますから、それは制度として確立していかなければいけないので、是非、大臣、検討をいただきたいと思います。
じゃ、次の質問をしたいと思いますが、これも大臣でありますが、公募の手続というのは、当然のことですが、課長の公募とか管理職は各省の権限でありますが、幹部職の公募ということになりますと、これは各省がやるというのは私は論理的にこの条文を読む限りは無理だと。要するに、幹部候補者の適格性審査を内閣人事局で行い、候補者リストは内閣人事局が作るんですから、この公募の主体というのは当然、内閣人事局になるし、内閣人事局の言わば公募というのは専権事項だと私は考えます。ですから、管理職は別ですよ、幹部職についてどのポジションを公募に付すべきかどうかということを含めて、それは内閣人事局が決めていくということと私は解釈しておりますが、そういう私の解釈で大臣、お考えは同じでしょうか。
○国務大臣(渡辺喜美君)
修正後の条文によりますと、幹部職員については内閣人事局で一元的に候補者の適格性審査を経て候補者名簿の作成を行うことになっています。したがって、幹部職員に関しては、公募により候補者を募るのも内閣人事局が一元的に担うということにしなければ制度の整合性が確保できないものと考えます。
= 松 井 孝 治 =
修正案提案者にちょっと確認しておきたいんですが、修正後の条文と大臣がおっしゃったものですから、修正案の提案者もそういうお考えでよろしいんですよね。よろしいと思いますが、いかがですか。
○衆議院議員(馬淵澄夫君)
御指摘のとおりでございます。
= 松 井 孝 治 =
ありがとうございます。
そういう意味で、今後の内閣人事局の制度設計と併せて、この公募の手続、どういうポジションを公募にするかということも内閣人事局が決められるということですから、そこの判断をどういう形で制度的に組み込んでいくかということも含めて、これは非常に大事なポイントなので、しっかり今後議論をしていただきたいと思います。
次に移ります。
先ほど、内閣人事局、あるいはその長たる官房長官、さらにその長たる総理大臣は、自らの判断でいろんな、この人は、この幹部は、局長は必ずしも内閣全体あるいは国全体のことを考えていないんじゃないかということを含めて、場合によっては各省に対して物も言えるというような話がありました。五条の第二項第五号の規定は、幹部職員、管理職員の範囲において、昇任、降任、昇給、降給を行うことができるという規定があるわけであります。他方では、さっき、いや、この人は不適任だからこの人はこの職を免ずるべきだというようなことも議論になり得るよという話がありましたが、それはその職を免ずることがあっても、私は少なくともその人を首にするというところまでやっぱり行くのは行き過ぎだと思うわけです。例えば、この人は、この局長、道路局長としてふさわしいかどうかということを判断し、それは当然、大臣、国土交通大臣が、道路局長としてこの人はふさわしくないからこの人は格を下げよう、あるいは内閣官房長官が、この人はちょっと道路局長として国全体のことをやってないんじゃないかということで、この人は局長にふさわしくないんじゃないかということは言えるということは申し上げましたけれども、だからといって、その人が、じゃいきなり、毎日出勤して一生懸命仕事はしていると、道路局長としてはふさわしくないかもしれないけど、いきなりこの人を首にできるかといったときに、私はそれはまた別問題だと思うんです。
そういう意味で、この第五条第二項第五号の規定において、幹部職員の範囲において、あるいは管理職員の範囲においてという規定が掛かっているのは一定の意味があるんだと思うんですが、これは修正案提案者に伺いたいんですが、この幹部職員又は管理職員の範囲においてという規定の意味を教えていただけますか。
○衆議院議員(馬淵澄夫君)
お答えさせていただきます。
この弾力的な運用という中で、今、松井委員の御指摘のように、それこそ恣意的な判断がなされてはならないということにおきまして、この幹部職員の範囲、管理職員の範囲というのは、その給与面におきまして上限から下限までの範囲内においてこれを判断できるということで規定したものでございます。
民間の人事管理などでは、いわゆるバンドと称される人事の中での職制の範囲がございます。今回のこの修正案におきましても、そのような趣旨にのっとりまして、弾力性を持ちながらも、一方で幹部職員、管理職員のその範囲内で、給与の上限、下限の範囲内での昇任、降任、あるいは昇給、降給ということが可能となるという、そういった制度にしたものでございます。
= 松 井 孝 治 =
分かりました。そういう民間の処遇の慣行も踏まえてこういう制度を導入したということで理解をいたしました。
そのときに、昇任、降任、昇給、降給等を行うことができると。その「等」というのは、ちょっと細かいことのようですが、どんなものを想定されていますか。
○衆議院議員(馬淵澄夫君)
ここにおきましては、先ほどのようにいわゆる首にするなどということはこれ当然含まれません。ここにおきましては、転任あるいは配置換え等、これらを想定をしております。
= 松 井 孝 治 =
分かりました。一定程度の、当然、幹部職員とか管理職員であっても、公務員ですから、余り政治的に、ある範囲内でそれが処遇ができるということと理解をさせていただきました。
それから、内閣人事庁、先ほどから政府案は内閣人事庁、修正案は内閣人事局。新聞等によっては、これは庁は大きいから局にして妥協を図ったというような記事があるわけでありますが、これを庁を局にしたというのは、修正案の提案者の考えとして、どういう意味でこの庁を局にしたんでしょうか。
○衆議院議員(馬淵澄夫君)
この庁を局にしたということについては、非常に重要な観点を一つ申し述べさせていただきたいと思います。
いわゆる幹部職員等の人事というのは、これは内閣におきまして、これ重要事項でございます。したがいまして、幹部職員の人事におきましては、内閣政権中枢で執り行わなければならないとして内閣人事局にしたわけでございまして、当然ながら、そのような組織の設置は行政の肥大化を、これを抑えるということも効果としてございますが、報道等にありますように、単に行政組織のその規模の問題を我々は論じたわけではございません。あくまで内閣重要事項は政権中枢で担うという、その基本理念にのっとったものでございます。
= 松 井 孝 治 =
そういう趣旨だったと思うんですね。ちょっとそこの部分が、マスコミ報道等で何か庁は大き過ぎるから局にして妥協を図ったみたいに書かれているものですから、私も気になったので確認をさせていただきました。
その内閣人事局ですが、官房の下に置かれる。官房の下に置かれる局というのは、これは初めてだと思うんですけれども、私の知識が正しければ。これ、しかし、先ほど来大臣の御答弁を聞いていても、相当大きな権限を握ることになります。要するに、各省の縦割りというものをくさびを打ち込むという意味では大きな権限を今回の基本法において与えているということになってきます。もちろん、その上には総理、官房長官がいらっしゃるわけですから、人事局長の独走ということにはならない、政治の意思を体したものになるというふうには考えますけれども、この人事局長の人材というのは非常に重要だと思うんですね。どういう人材を登用するのか。例えば、内閣人事局長がどこかの役所のことだけ聞くとか、そんなことはもちろんあり得ない。総理、官房長官の下で、まさに大臣の言葉で言うと、日の丸官僚というものをしっかり、官僚に国益に即して仕事をしてもらうという趣旨ですから、そういうことがあってはならないんですが、逆に言うと、どういう人材を登用するべきなのかと。あるいは、やっぱり霞が関なんかで見ても、それが何か特定省庁の省益を代弁するような方がそこに来られてしまったら大変なことになるという考え方もあると思うんですが、内閣人事局長にどういう人材を登用すべきか、そこについての大臣のお考えを伺いたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君)
御指摘のように、内閣人事局は各省庁から中立で、各省庁の評価をうのみにする人では困るわけです。また、各幹部の勤務状況を的確に把握できる人物である必要もございます。こうした人物はなかなかいそうでいないのかもしれません。少なくとも特定の省の出身者の固定ポストにするような安易な人事だけは避けなければならないと考えます。
人事局を機能させるためには、ポストの重みも重要であります。局長は、例えば官房副長官級にするということも考えられるのではないでしょうか。副長官の併任とするということもあろうかと思いますが、民主党の御提案のように、副長官を増員をするとか、いずれの考え方も検討の余地はあろうかと思います。
各省庁からの中立性を確保するという観点からは、これまでの人事慣行を一新していかなければなりません。外部の人材登用というのも一案であろうかと思います。ただ、この場合は、幹部の勤務状況を的確に把握する観点から、例えば相当年数の任期を設けて長期にかかわってもらうなどの工夫が必要であろうかと思います。
= 松 井 孝 治 =
本当に難しいと思うんですね、どういう方にするのかというのは。
我々は、これは提案者にお聞きするのもお気の毒なので伺いませんけど、やっぱり民主党が考え方をまとめさせていただいたときに、官房副長官というものを増員しようというような考え方を持ったのは、例えば、こういう職の人は人事だけ各省から情報を集めていても駄目なんですね。各省の次官とか局長がどういうふうにふだん困難な政策の調整に動いているのかということを見ながらでないと人物評価というのはできない。したがって、今、官房副長官というような言葉も現実に大臣から出てきたというのは、そういう重みを持った御発言だと思うんです。
ですから、ここは、いずれにしても、省益を排する、場合によっては民間的センスも持っている人が必要かもしれないし、あくまでも人事情報をどこかから、二次情報だけで見ているというんではなくて、本当に内閣官房に置いたことの意味は、先ほど馬淵議員からもお話がありましたけど、重要な政策の調整に当たって、まあ例として不適切かもしれません、後で松本議員から注意を受けるかもしれませんが、重要かどうか議論があるかもしれませんが、消費者庁というものを導入するといったときに、各省がいろいろ動かれています。総理の言葉がある中で各省庁が動かれています。だけど、そのときに各省の担当局長なりがどういうふうに動いたのかということを見て、この人はどこまで本当に全体の政府の方針に従うのか、その中で、つらいかもしれないけど汗を各役所の中でかいているのかみたいなことも含めてその人の人物評価をしなければいけないので、人事だけ情報を各省からもらって評価をしているというような人材ではとても対応できない。
逆に言うと、内閣人事局というのは人事という名前が付いていますが、後でもちょっと伺いたいと思いますが、本当にいわゆる人事管理だけでいいのか、そこはどうしても組織的な配慮をしなければいけない、あるいは、政策的に各局長、次官がどういうふうに動いているかということをしっかり把握をして判断しなければいけない、非常に難しいポストにあるだけに慎重な対応が必要だと思います。
大臣にもう一つ伺いたいんですが、内閣人事局、これ局長だけで到底その人事管理ができるわけではありません。この人事局のスタッフについても、じゃどういう人を集めてくるのか。各省から派遣するのか、今の内閣官房で多いですけれども、各省から二年交代で来られるようなそんな制度でいいのか。やっぱりここの、内閣人事局のスタッフについて、どういう人をどれぐらいの任期で採ってくるのか、大臣、ある程度のイメージがありましたらお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君)
これも今後の組織構築に向けての大きな課題であろうかと思います。基本的に局長に準ずる資質が人事局長を支えるスタッフには求められると思います。各省の意向を受けて働く、動く、そういうスタッフをいかに排除するかという仕掛けが大事であろうかと思います。
特に組織立ち上げの当初においては、各省庁が人材を送り込んで人事局を実質的に植民地化しようなどというもくろみがないとは言い切れません。こういったことを防ぐためには、例えばスタッフを政府内外から公募をし、これまでの公務員制度を改めようという高い意欲を持った人材を登用するといったことが考えられるかと思います。
= 松 井 孝 治 =
この人材をどういうのを充てるのかというのは、なかなか、言葉で今大臣がおっしゃっていただいたことも大事ですが、本当にやっぱりその人がどういうモチベーションで働くかということも非常に大事なんで、制度設計とそれから運用をきちっとやっぱり官邸が見ていくということが必要だと私も思っています。
それで、内閣人事局の機能、人事もそうですけれども、機能をどう位置付けるかというのが非常に大事なんですね。それで、法案の十一条二号には、内閣人事局に必要な範囲で人事行政機能を移管するという趣旨が入っています。これは中央人事行政機関としての機能をどう再配分するかということだと思うんですけれども、具体的にこの内閣人事局にどういう機能を移管すべきと考えておられるのか、大臣、現時点でおっしゃれることをお願いいたします。
○国務大臣(渡辺喜美君)
御指摘のような部局は、例えば、総務省行管局の機構、定員関係事務とか、人事院給与局の級別定数を定める部局とか、人事・恩給局の事務、それから年金、共済関係の事務、こういったことが一応考えられますが、こういったことを内閣人事局へ移管を検討していくことになろうかと思います。
特に機構、定員関係事務や級別定数に係る部局は、修正後の五条四項一号によりまして、内閣人事局が幹部職員等に係る各府省ごとの定数の設定及び改定を担うこととの関係からも、移管ないし事務の見直しの対象になるものと考えております。
= 松 井 孝 治 =
非常に重要な答弁をいただきました、地味ではありますけれども。これは、霞が関の官僚組織でいいますと、今の御答弁というのは非常に重い御答弁でございます。
先ほどちょっと申し上げたんですが、人事局という名前ですけれども、その本質的な機能からいうと、例えば局長ポストの定数を握るということは、局というのは機構なんですね、今大臣がまさにおっしゃったように。その局をどれだけ、場合によってはもう、ここ、局長ポスト要らないんじゃないかということを判断するためには、まさに定員だけ持っていればいいということではなくて、そこの、機構についての判断権も、今の御答弁でいうと、人事局が握る。そうしないと、定員だけ持っていて機構は別ということになると、また役所の中の縦割りを、ただでさえも人事行政機関が縦割りで幾つもあって、そこの区別がないということを指摘されているのに、そこを集約しなければ意味がない。そういう意味では、大臣の御答弁は非常に今大事な御答弁であったと思います。
同時に、級別定数、これも、いろんな各省庁も苦しんでいるところがあって、人事院の給与局長を前に申し上げるのもなんですけれども、大分級別定数というところも弾力化されてきているというふうに私も承知はしておりますけれども、ここを、じゃどこが管理をするのか、あるいは級別定数制度みたいなもの自体を今後どう考えていくのかということも含めて、私は制度を見直していくべき時期に立ち至っているということを反映した今の大臣の御答弁だったと思います。
是非、今の大臣の御答弁というものを私も記憶し、そしてもちろん記録に残っていますから、こういう趣旨に沿って今後制度設計がなされていくということを期待していきたいと思います。
給与局長がいらっしゃるから、ちょっと給与局長は別に御答弁をいただくという意味で、先ほどのもう御答弁で終わっていますから御安心いただきたいわけでありますが。じゃ、人事院というのがありますと。この機能のうち、どこを残すのか残さないのかということも非常に大事なポイントであります。
私自身は、今、内閣人事局が非常にある意味では大きな権限を持つ、そして幹部職員については非常に各省庁に対して物を言う権限を与えられているということであります。同時に、これは、一つ間違えば、総理、官房長官の意思ではありますが、場合によっては、当該、例えば降給処分、降格処分を受けた職員から見れば、本当にそれは適正な処分であったのか、適正な降格であったのかということについて不服が出てくる可能性も十分にあるし、それは当然、勤労者の権利として不服申立てをする権利は保障しなければいけない。
そういったときに、やっぱり私は、今の人事院、人事院という名前に今後も存続するのかどうかは分かりませんけれども、今の人事院が果たしておられる公平性を担保するような機能、その他の機能で重要な機能もあると思うんですけれども、大臣は、いろいろなところで人事院について、国会の委員会では御言及はなかったと思いますが、いろいろ言及をしておられるところを私も伺っておりますが、この人事院の機能として、やはりここは残すべきじゃないかというようなものはあるとお考えなのか、それはどういう部分なのか、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君)
今後の検討課題であろうかと存じます。
= 松 井 孝 治 =
一転、おしゃべりになりませんでしたが、ここはやっぱり慎重に議論をしていただきたいと思います。それ以上伺ってもどうもお答えが出なさそうな雰囲気ですから、次の質問に移りたいと思います。
内閣人事局の機能について、大分この間、ほとんどの時間を内閣人事局あるいは内閣一元人事に費やして議論をしてまいりましたけれども、大分内閣人事局の機能が見えてきたと思いますね。今おっしゃったように、総務省の行政管理局あるいは人事・恩給局、こういうものも全部内閣人事局に基本的に行く、行政管理局も少なくともコアになる機構、定員関係の事務が内閣人事局に行くということになってくると、今の内閣法で定める内閣官房、これ内閣人事局は内閣官房の下に置かれているわけですね。
ですから、重要事項の調整であるとか企画立案、各省にまたがるものの政策の企画立案、調整というのは基本的に内閣官房の事務でありますが、それで読めるのかどうかというのがやや微妙でありまして、現に法案の十一条、十一条の柱書きに内閣官房の事務の追加ということが趣旨が規定されていますから、あえて確認する必要もないかもしれません。十一条には「内閣官房に事務を追加するとともに、」というのが柱書きに入っていますから、これは当然、内閣法の改正というものが必要になってくると思うわけでありますが、ここの、内閣法の改正を行って、内閣法のたしか十二条だったと思いますが、内閣官房の事務を規定した条項は、そこをきちんと改正してでも、今大臣がおっしゃったような各省のいろんな機能というのはここに集約するんだという意思だけ、細かいことはいいですから、その意思だけ大臣から確認しておきたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君)
基本法の十一条では、内閣人事局設置のため必要な法制上の措置を一年以内を目途に講ずることとしております。その際、内閣法十二条も改正し、必要な事務の追加を行うべきものと考えます。
= 松 井 孝 治 =
時間的な枠組みまで示していただいて、感謝をいたします。
一年以内にこの内閣法を改正するということをはっきり明言いただきましたので、そこは、内閣法、そこだけの改正でいいのかどうかということもあります。先ほどの各省の幹部人事に対して総理、官房長官がある程度物を言えるという仕組み、その延長線には私は内閣法の六条の部分もあると思いますが、とにかく内閣法の枠組み全体を一度この一年以内に見直すという意思が表明されたわけですから、是非そこはしっかりと議論していただきたいと思います。
時間がどんどん押しておりますので、次の質問に移ります。
国家戦略スタッフというのがこの法律上位置付けられています。これがちょっとイメージがばらばらでありまして、たしか制度懇と言われるような懇談会、大臣、これは官房長官も出席されていた制度懇では、国家戦略スタッフというのは、私の記憶が間違っていなければ、事務次官級の方を十数人置くというような議論をたしか堺屋委員がされていたことを記憶しております。そういうものとして国家戦略スタッフを位置付けた方がいいのか。
修正案を提案した中の、民主党の中ではもう少し若い実務家も含めた国家戦略スタッフを、十数人とかいうレベルではなくてもっと大勢、やっぱり官邸の下で、総理、官房長官の直下でスタッフを抱えるべきではないかという議論をしておりました。これは今条文として政府案にもあったわけでありますが、大臣は国家戦略スタッフというのはどれぐらいのランクの方々をどれぐらいの人数を内閣に置くということを想定しておられるのか、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君)
事務次官クラスを数十名といった議論がなかったわけではございません。
そもそも国家戦略スタッフというのは、内閣の重要政策について企画立案を機動的に補佐するというための部隊であります。その趣旨からいたしますと、実務を機動的にこなすためには、中堅、若手の人材も必要であります。人数規模については今後の検討課題でありますが、イメージとしては数十名から百人ぐらいは必要になるのではなかろうかと思います。
= 松 井 孝 治 =
ありがとうございます。
修正案提案者松本議員、民主党のイメージ、民主党で議論していたイメージですね、これは修正案の中で各党が合意していたわけではないと思うんですが、それも大体私の認識でいうと実務者中心でそれぐらいの数だったと思うんですが、ちょっとそこだけ、これは修正案とは直接関係なく、議員としてのお立場で御答弁いただきたいと思います。
○衆議院議員(松本剛明君)
松井議員とともに党内でも議論をさせていただいたところでございますが、やはり機動的に政策の立案企画ができるという体制を整えなければいけませんし、抱えている政策の案件というのも複数にまたがることも想定をいたしますと、先ほど大臣がおっしゃられたようなイメージ、規模になるのではないか。
そして、特に実際に、ある意味では企画立案でありますから、そういった実務ができるといった人材、そしてまた、そういったレベルの方々が入っていただくことを想定をしているものというふうに考えております。
= 松 井 孝 治 =
ちょっと通告していた順序と変わるかもしれませんが、よく聞いて御答弁いただきたいと思うんですが。修正案提案者に伺いたいんですが、国家戦略スタッフの人事管理はじゃだれが行うのかと。これ特別職公務員ですから、基本は政治任命をした総理大臣あるいは官房長官が行うという考えだとは思うんですが、しかし、そこで来て働いてくれた有為なる人物が総理、官房長官が変わっちゃったらあとは糸の切れたたこというのももったいない話だと思うんですね。
実は私も実務者としてかかわっていましたけれども、元々内閣人事庁が国家戦略スタッフについては管理するという規定があったのを削除したんですね、修正のときに。この削除の意味、要するにそれは、もう内閣人事局はこの国家戦略スタッフの人事管理はしないということなのか、それとも必ずしもそうではないということなのか、修正に当たって国家戦略スタッフの人事管理を内閣人事庁がするということを削除したことの意味を教えていただけますか。
○衆議院議員(松本剛明君)
国家戦略スタッフは内外から幅広く登用することも含めて、有為な人材をまさに国家戦略の企画立案に活用するものとして設置をしたものでありますけれども、やはり国家戦略スタッフも内閣官房に置かれるということを考えますと、その人事管理を内閣人事局が行うことを否定する趣旨で削除をしたものではないというふうに申し上げてよいかと思っております。
= 松 井 孝 治 =
そうだったと思います。内閣官房に置かれるわけですから、一々そこに内閣人事局が管理を行うと書くというのは条文上余り美しくないというか、一々そこまで入念的に具体的に書かなくてもいいだろうということだったと私も記憶しております。
それで、少し話を戻しますと、幹部候補育成課程というのは、この法律、元々政府案で盛り込まれて、幹部候補育成課程については修正協議の中で特段手を加えたわけではありませんので、大臣にお伺いしたいわけですが、これは我が党内でも批判があったんですけれども、これは今のキャリア制を単に制度化した、キャリア制は今の法制度上余り根拠がないものですから、T種職員をある年限たったら課長にするとかいうのは必ずしも制度的な裏付けがあるわけではないから、それをある程度制度的な裏付けを行おうということで制度が導入されたんではないかと。
そのときに、全く今のキャリア制を単に制度的に明定したということでは意味がなくて、大臣もキャリア制はこれは基本的に廃止するんだと、いったん。だから、総合職がキャリアではないと私は理解していますけれども、しかし総合職で採ったからといって必ず何年たったら課長になれるということを保証するものではないということはいろんなところで大臣は発言されているのでもうそれは不要なんですけれども、そうであるとすれば、この幹部候補育成課程が、例えば課長補佐になってから課長になるまで、今の制度でいうと大体十年ぐらい、キャリアでいうとですね、掛かる。その間を幹部候補育成課程として位置付けたということだったら何の意味もないんですね。幹部候補育成課程というのがあることは別に私は否定しませんし、それは私も制度的に賛成していますけれども、これを十年とかいうふうに固定的に運用しないでいただきたい。
要するに、人によっては十年掛けて例えば係長から課長補佐ぐらいになって、幹部候補育成課程の入口に入りましたよと。いろんな難しい仕事をしたり研修もしたり官民人事交流をしたりしながら、人物として熟成されて管理職に十年掛けてなる人もいる。だけれども、それを三年間で駆け抜けていく人もいるだろうし、十五年掛かる人もいるだろうし、逆に言うと、幹部候補育成課程というのは入っていないけど、この人は非常にこんなすばらしい能力があるのかということで、外部登用もあるぐらいですから、中で幹部候補育成課程を経ずに課長になるという人もいたっていいじゃないかと。私は、それぐらい柔軟な制度というふうに考えないと、現行のキャリア制度を残すような運用にされてしまう可能性があると思うんですが、大臣は私の考え方に同意いただけますでしょうか。
○国務大臣(渡辺喜美君)
全く御指摘のとおりだと思いますね。まさに今、松井委員がお話しになられたようなことを我々も目指して昨年以来改革に取り組んできたわけでございます。
したがって、現行のキャリア制度の実質的な温存や、ましてそれを制度化してより強固なものにするなどということがあってはならないと考えております。
= 松 井 孝 治 =
ありがとうございます。その点確認したかったので、大変明快な答弁で。
それで、ただ、そうだとすると、この幹部候補育成課程というのは、基本的に各省が運用しますよね、ルールは決めていきますけれども。実際、そこで課長の任用というのは、各省、各大臣の下での権限ですから、内閣人事局なり政府全体としては関与しにくいと思うんですよ。あなたのところは結局、従来のキャリア制のそのままの運用をしているじゃないかと、それについてきちんと内閣人事局は監視できて物を言えるのでしょうか。
○国務大臣(渡辺喜美君)
内閣人事局は、幹部候補育成課程に関する統一的な基準の作成及び運用の管理を行うことになっております。
各府省において不適切な運用がなされている場合には是正を求めることが想定されております。最終的に幹部職員の適格性審査を行います。この点が最大の監視機能と言えるかと思います。仮に、特定の省の育成してきた人材の多くが不適格と審査をされるようなことになれば、その省は当然その育成課程の在り方を大幅に見直さざるを得ないということであろうかと思います。
= 松 井 孝 治 =
ありがとうございます。
ただ、おっしゃったように、最終的にはそれはもちろん幹部のところでは見れるわけですが、その前の管理職員、課長への登用の運用が非常に従来のキャリア制、全く年功序列的な運用がされている、外部からも人を入れない、そのときにきちんと、おたくの省の幹部候補育成課程というのは機能していないんじゃないかということを、これはその制度を管理するという言葉が今大臣の御答弁で条文にあるということを御紹介いただきましたから当然できるんだと思うんですが、ある種の成果である幹部職員のところで物を言うだけじゃなくて、途中の制度の運用において、あるいは管理職の登用のところについてもその運用状況を見ながら物を言えると解してよろしいですか、イエス、ノーだけで結構なんですが。
○国務大臣(渡辺喜美君)
イエスでございます。
= 松 井 孝 治 =
それじゃ、次の質問に移ります。
先ほど、国家戦略スタッフについて内閣人事局がきちんとフォローするんだよねということを御質問させていただいて、そうですという御答弁をいただきましたが、大臣の下に政務スタッフというものが置かれることになっています。これは我が党案では元々補佐官、大臣補佐官というふうに位置付けていたものであって、名前は私は政務スタッフというのはちょっと何かよく分からないので補佐官という名前にしていただいた方が、今後名前も含めて御検討されるでしょうから有り難いと思いますが。
その政務スタッフは、基本的にこれは大臣が任命し、特別職ですから大臣が評価をするということだと思うんですが、これも残念ながら、渡辺大臣だって未来永劫いらっしゃるわけではないので、大臣がだれかそういう特別職でポリティカルアポインティーとしてどなたかを任命されても、その方が大臣が辞めたらもう糸の切れたたこになっちゃ私は気の毒だと思うし、そういう職に行こうという人がやっぱり余りいなくなってくると思うんですね。
ですから、そこはやっぱり最低限、内閣人事局は大臣の政務スタッフについてもどういう仕事をしておられたのか、大臣からもよく話を聞いて、ある程度人事管理をしていくべきではないかと思うんですが、ここは大臣どう思われますか。
○国務大臣(渡辺喜美君)
今後の検討課題ではございますけれども、政務スタッフを経験した者が有力な幹部候補になり得るということもあるわけです。ということを考えれば、内閣人事局が政務スタッフの人事情報の管理を行うということは適切なことだと考えます。
= 松 井 孝 治 =
じゃ、次に行きます。
元々の政府案は、幹部職員は内閣人事庁に併任するという案がありました。我々の考え方は先ほど来ずっと議論しているとおり、人事権、任命権者は基本的に大臣であると、ただし内閣人事局は国全体の立場からそこに対して非常に強い拒否権も持てるし、その人が期待どおりの仕事をしていなかったら大臣に対して協議の申入れ、これはまずいんじゃないかという協議の申入れまで行えるという権限があるということが質疑の中で明らかになりました。
そうすると、制度上も、これまでの議論で明らかだとは思うんですが、内閣人事局、幹部人事が例えばある省の局長さんは元々の政府案でいうと内閣人事庁に併任していたんですね。併任しているから情報が取れるというような議論もあったんだと思うんです。そこの部分はなくなったんだけど、今この委員会でも議論したような内閣人事局の非常に強い権能もあるわけですから、しっかり、幹部職であっても、内閣人事局は国全体の立場からその局長さんなら局長さん、事務次官なら事務次官の評価をする、人事管理の権限を行うということはこの際、この委員会での議論で明確にしておいた方がよいと思うんですが、大臣、お考えをお述べいただけますか。
○国務大臣(渡辺喜美君)
幹部職員については、内閣人事局が適格性審査、それから候補者名簿作成などの形で任免にかかわります。平素から人事に関する情報の管理は幹部職員についても行うことになります。詳細は今後の課題でございます。
= 松 井 孝 治 =
ありがとうございます。
内閣人事局の権能については先ほど非常に突っ込んだ議論が行われました。本来であればちょっと確認をここでしておこうと思っていたんですが、もう大臣の方から内閣人事局が幹部職の機構、定員全体を管理をするという任に当たるということを御答弁いただきましたので、もうそこは再度重複的な御答弁はいただきません。
次の話題に移らせていただきたいと思います。
政官の接触制限というのが元々の政府案の原案にございました。結局それは廃して、むしろ記録をしっかり付けていこう、適切に付けていこう、そしてそれを適切に情報公開していこうということで修正案をのんでいただいたわけでありますが、これちょっと大臣の方から、この政官接触というのは非常に、政官接触について具体的なルール策定、これなかなか難しい部分があると思うんですが、どこがルール作りを行い、そして将来その制度ができたときにどこが管理することになるんでしょうか。
○国務大臣(渡辺喜美君)
ルール策定については、一義的には法案成立後につくられます国家公務員制度改革推進本部事務局になろうかと思います。その後の運用段階においては、内閣官房等の恒常的な組織において管理することが考えられます。どこで担うかについては今後の検討課題でありますが、例えば内閣人事局というのも一つの候補であろうかと思います。
= 松 井 孝 治 =
ありがとうございます。この点は、ちょっと今日時間がなくなりましたので、またこの後機会があればそこで御質問をさせていただくこともあろうかと思いますので。
ただ、一言申し上げておきたいのは、これは民主党から提案させていただいた修正条文なんですが、やり方によっては物すごく事務作業だけ増やして、そして結果として何か誤った情報を世の中に出す、政策的な議論をしていてもその言葉じりをとらえて誤った情報が出る可能性もありますし、情報公開の仕方、記録の仕方というのは相当慎重に議論をしていかなければ弊害もある制度であることも含めてこれは制度設計をする必要があると思います。また時間があればこの問題は議論をさせていただきます。
その上で、もう時間が、私、今日いただいた時間が五分ぐらいですので、一点、この法案の検討のタイミングですね、時間軸についてお伺いしたいと思います。
この法案で、検討とか措置とか、いろんな言葉が使われているんですが、この検討というと、本当に、国会で大臣が検討させていただきますと言ったらそれは何もしないことだというような一般国民の方々の受け止め方もあるわけでありますが、この法律はその全体のスケジュールが明定されていますから、検討ということはそれなりの時間軸の中である成案を得るということである、あるいは措置、法律的な措置をするとこの法案で書いているというのはある時間の中でその措置をするということだと思うんですが。
大臣に伺いたいんですが、検討とか措置というのはのんべんだらりと検討するということじゃないんだと、あるいは措置といってもいつ措置するか分からないということじゃないんだ、この法律の枠組みというのはどれぐらいの時間軸で何をやることを想定しているかということをお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(渡辺喜美君)
今回の基本法すなわちプログラム法の核心は、公務員制度にかかわる様々な課題について明確に期限を定めるところにございます。検討する事項については、出口なき検討を延々と続けるということではございません。御指摘のように、五年以内を目途に何らかの成案を得るべく検討を行うということになります。また、法的な措置が必要な事項については三年以内を目途に法制上の措置を講ずることになります。
基本法において責務を負うのは政府であります。この規定の射程は法案の国会提出を行うところまでであって、後は国会がその可否を判断されるということになろうかと思います。
= 松 井 孝 治 =
ありがとうございました。
端的に伺いますが、十二条に国民に開かれた自律、条文がこうあるんですが、全部読むと長いので、いろいろ表現があって、「国民に開かれた自律的労使関係制度を措置するものとする。」という条文が十二条にあります。この措置するものとするということは、結論からいえば、今の大臣の御答弁でいうと、三年以内にこの措置というのは法案にして国会に提出するということを政府として位置付けたというふうに解してよろしいですか。
○国務大臣(渡辺喜美君)
労働基本権については、修正後の条文で、自律的労使関係制度を措置するとしております。この措置には、当然法制上の措置が含まれるものと考えられます。したがって、法の四条に従い三年以内を目途に法制上の措置を講ずる、すなわち法案を提出することが政府の責務であります。
= 松 井 孝 治 =
非常に明快な答弁をありがとうございました。
今、ジュネーブでILOの会議が開かれていて、この国会で大臣がどうおっしゃるかということが政府全体の方針として非常に国際的にも重要な注目される状況でございましたので、今の大臣の答弁はしっかりと日本政府として対外的にも発信していただきたいと思うわけであります。
そして、もうこれが最後の質問になりますが、ちょっと本件とは違うんですが、去年の改正国家公務員法の規定は、百六条の三の第二項第四号に、例の官民人材交流センターができた後、三年以内は各省があっせんできるという、それは内閣総理大臣の承認を得てあっせんが認められています。内閣総理大臣の承認というのは、再就職監視委員会に授権されています。この内閣総理大臣の再就職監視委員会に授権されている、もし再就職監視委員会ができないときに、これは内閣府から官房長お見えいただいておりますが、再就職監視委員会が何らかの事情で設立されないときに、内閣総理大臣は、その各省の再就職を承認する権限をここに委任しているわけですから、当然のことながら、内閣総理大臣は各省の再就職を承認できなくなると私は解するのが普通自然だと思うんですが、官房長、今この法律を所管しておられる立場で、有権解釈権者としてそれは、内閣総理大臣は再就職監視委員会が設立されないときには再就職の承認はできないですね。
○政府参考人(山本信一郎君)
今、松井委員お尋ねのセンター、それから再就職監視委員会、これは内閣府に設置されるものでございますので、私ども、これを運用、解釈する責務を有しておるものでございます。
今、松井委員御指摘のように、法律で、内閣総理大臣が承認する権限は再就職等監視委員会に委任するという具合に法律上明確に書かれておるところでございます。したがいまして、この法律の規定によって再就職等監視委員会に委任をされていることから、同委員会が専らこれを行使することが予定されているという具合に考えておるところでございます。
それから、私ども政府といたしましては、この法律の百六条の八第一項において、例えば、再就職等監視委員会の委員長、委員については両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命すると規定されておりまして、政府としてはこの責務を果たすべき立場でございます。したがいまして、この委員の任命が行われないことを前提として現時点でお答えすることは差し控えたいと思います。
以上でございます。
= 松 井 孝 治 =
時間が参りましたのでここで終わりますけれども、今の点は非常に重要なポイントですので、前段の答弁は私、理解できましたが、後段の部分で留保を付けられたことの意味が分かりませんが、これを議論をしますと五分、十分掛かりますので、これはまた別の機会でしっかりと議論をさせていただきたいと思います。
ありがとうございました。
○委員長(岡田広君)
午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。
午後零時二分休憩
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※全議事録はコチラからご覧ください。
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