経済情報・カプセル 2000.11


またも人材流出

クシの歯抜ける通産省

 来年一月、経済産業省に衣替えし、新たな飛躍を遂げようと目論む通産省で人材流出に歯止めがかからない。この8月に退官しマスコミを賑わした五十三年組のエース、安延申氏の後を追うように10月上旬、五十八年組で事務次官の最有力候補とされた松井孝治氏(40歳)が突然、辞表を提出した。来年の参院選で郷里の京都から民主党候補として出馬する。

 松井氏は、通産省では中枢の官房畑を歩んだ。官邸の内閣副参事官として所信表明演説をはじめとする首相のスピーチなどを作成、省庁再編では行革会議事務局に通産省を代表して出向。通産省は解体されずに残った。

 「もっと大きなフレームワークで仕事がしたい」と退官した松井氏だが、ここ数年の官僚たたきと歯止めがかからない権限の弱体化に嫌気がさしたのが本音のようだ。官僚の予備軍は、通産省でもあと数人いるといわれ、人材流出は当分続きそうだ。


マスコミファイル トップ