小泉純一郎首相は8日の参院決算委員会で、国家公務員の天下りについて「事務次官が自動的に自分の役所の特殊法人や独立行政法人に天下りしていくのが許される時代ではない。できるだけ直していかなければならない」と強調した。政府は今後、次官経験者の特殊法人トップへの就任を原則禁止する方針だ。
首相は既に次官経験者が政府系金融機関の長になるのは好ましくないと表明していたが、禁止対象を全特殊法人とする方針を示したのは初めて。松井孝治氏(民主)への答弁。ただ、中央省庁の官僚からは次官経験者を排除しては特殊法人の運営はできなくなるとの声も漏れており、徹底されるかどうかは不透明だ。
福田康夫官房長官は同日の記者会見で、首相発言について「政治的判断だ」と説明。政府系金融機関の今後の人事に関しては「いずれどういう体制にするか議論しなければならず、よくそこを見ていきたい」と述べるにとどめた。
一方、能力主義の導入などを盛り込んだ政府の公務員制度改革大綱に関しては首相は決算委で「もう少し検討し直す必要がある。各般の意見を聞き、与党とも相談しながら見直してもよい」と述べた。今後、天下り規制の方法や職員の能力評価の基準などを再検討する。
|