参院決算委員会参院決算委員会は8日、小泉純一郎首相と全閣僚が出席して2002年度決算をめぐる質疑を行った。首相は、事務次官ら中央省庁幹部の特殊法人などへの「天下り」について「事務次官が自動的に自分の役所(所管)の特殊法人、独立行政法人に天下りするのは許される時代ではない」と厳しく制限すべきだとの考えを強調した。
(6面に論戦の焦点)
さらに、官僚の天下りを監視する権限を人事院から閣僚に移すとした政府の公務員制度改革大綱に関して「与党で見直しをした方がいいという声が出ており、もう少し検討し直す必要がある」と述べ、チェック機能強化の観点から内閣全体として関与する方向で再検討する意向を表明した。
自民党の中川義雄、民主党の松井孝治、公明党の山下栄一各氏への答弁。
参院は独自色を出す一環として決算重視の姿勢を打ち出しており、本予算案審議入り前に決算委が開かれるのは今回が初めて。決算審議の結果を予算案審議に反映させる狙いだ。
参院決算委 論戦の焦点(6面)
八日行われた参院決算委員会集中審議の主なやりとりは次の通り。
年金の資金が赤字 藤井氏
リスクを最低限に 厚労相
岩井国臣氏(比例)
イラク国民は日本の民間レベルの活動を待っている。
小泉純一郎首相
日本も外交官が殺害され、民間人が出るのは難しい。早く多くの民間人も企業も行ける
ような状況に(なるよう)、国際社会と協力しながら取り組まなければならない。
中川義雄氏(北海道)
浅田農産の会長夫妻が命を絶った心境は痛ましい。
首相
誠に痛ましい。鳥インフルエンザに対する国民の厳しい反応や自らの責任を考え、その
ご苦労は大変なものだったと思う。
中川氏
京都での発生は養鶏業者からの通報に時間的ずれがあった。
亀井善之農相
京都のケースは養鶏業者からの通報がなく、出荷先でも感染が確認された。早期発見、
早期通報が何よりも重要だ。
中川氏
家畜伝染病予防法改正による補償措置が必要ではないか。
農相
養鶏業者の迅速な通報が極めて重要。そのためにも当該地域の関係業者が大きな損失を被らないことが必要。蔓延防止の徹底を図るため制度化することでしっかり対応したい。
藤井基之氏(比例)
年金の資産運用で赤字が出ている。
坂口力厚生労働相
新しい独立行政法人でやっていく。基本方針もそこで作り、理事長も民間から選ぶ。
(運用は国債や株など)いくつかを組み合わせ、リスクを最低限に抑える。
円より子氏(比例)
事実婚夫婦の子供は戸籍に「子」としか書かれない。東京地裁でプライバシー権侵害と
の初判断があった。改めるか。
野沢太三法相
判断を真摯(しんし)に受け止め、よりプライバシーの保護に配慮した続柄の記載の
在り方を検討したい。そろそろ前進させるべき時がきている。
円氏
区別記載があるのは民法が相続で嫡出子と非嫡出子を差別しているからだ。
法相差別をしないのが世界的潮流。民法が非常に古くなっており、今後、国民世論の動向を見極めながら検討を進めなくてはいけない。
松井孝治氏(京都)
特殊法人、財団法人への天下りを見直すのか。
首相
事務次官が自動的に自分の役所の特殊法人、独立行政法人に天下りするのは許される時代ではない。政府系金融機関のトップもすべて事務次官経験者が座っている。次からは
そうしないことを言明している。
松井氏
公務員制度改革大綱を見直す考えは。
首相
与党で見直しをした方がいいという声が出ており、もう少し検討し直す必要がある公務
員が安心して働けるような、天下りも今のような状況にならない制度改革はどういうも
のか、見直さないといけない。
山下栄一氏(大阪)
発生地域周辺の卵、鶏肉は移動制限されるが、補償措置がない。
農相制限区域外の養鶏農家でも卵価の低迷、風評被害で大変苦労しており、それらを含め、支援措置と制度化を考えたい。
畑野君枝氏(神奈川)
老人医療の高額医療費はきちんと患者に償還されているか。
辻哲夫厚生労働省保険局長
2002年10月から03年3月の診療分で、償還されたのは490万件、298億円。未償還は
120万件、68億円になる。
畑野氏
坑インフルエンザ薬を国内で製造できるようにしたり国家備蓄するべきだ。
厚労相
(輸入した)半分が残っている。万が一、鳥インフルエンザが人から人へうつるとなる
と大変なので、日本で製造ができないか、スイスの製薬会社にお願いをしているところ
だ。
又市征治氏(比例)
社会保険事務を国に一元化したが納付率が低い。地方がやる方が能率的では。
厚労相
地方でやった方が、丁寧であったことだけは間違いない。ここは、全体で(納付率を)
アップしなければいけないので、懸命にやる。
二院制どう考える 岩本氏
一院制も検討課題 首相
岩本荘太氏(石川)
二院制、一院制の問題をどう考えているのか。
小泉首相
県や市は一院制で、何の不自由も感じてない。衆院を落選した人が参院に行く。そうす
ると何のために参院があるのかということにもなりかねない。選挙制度の問題もある。
だから一院制の問題も考えた方がいいと申し上げている。
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