〜京滋の国会議員:松井孝治(民主)、谷垣禎一(自民)
前回に続いて憲法改正の意義や必要性について聞く。衆参両院の憲法調査会が5年間の議論を経てまとめた報告書が出そろった。これらをたたき台にして今後は政党でも議論が進むが、9条をはじめとする政党間の主張の隔たり、二院制に関する衆参の立場の違いは明らかで、改憲派にとっても合意形成に向けた道のりは長そうだ。
・松井孝治氏/民主党政調副会長(参院京都)
いま、国のかたちが問われている。中央集権と官僚統制の社会を変えなければならない。国と地方の役割分担を定め、総理大臣がリーダーシップを発揮できる体制にするというのが、憲法改正を必要と考える圧倒的な理由だ。
憲法で行政権が内閣に属しているのが問題で、事実上は内閣総理大臣が霞が関の各省庁の上に乗っかっているだけで指揮権を発揮できていない。住民に身近なことは地方が決めるべきなのに国会議員や官僚が口を挟み、国がやるべき外交や年金見直しなど大事な問題を先送りしてきた。
こうした統治構造の問題は行政の中だけではなく、「公」をだれが構成するのかという概念でみれば、現在の憲法が想定する官と個人に限らず、NPO(民間非営利団体)などのさまざまな団体、家族も含めた社会の多様なプレーヤーまで視野を広げ、環境権やプライバシー権をどう守るのかと考えるべきだ。
憲法をはじめ法律の在り方を議論するのが国会の役割なのに、護憲か改憲かとイデオロギー的な枠組み論に終始してきたのは国会の怠慢だ。二院制もほとんど議論されてこなかったが、参院は「チェックの院」に特化して会期を通年とし、将来世代の利益という視点から政策や財政を議論する存在意義を持つべきだ。
|