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胸がすく、は少々大げさかもしれないが、モヤモヤ郵政国会のさなか、
そんな感じで聞いた。
7日、参院決算委員会の締めくくり総括質疑、小泉純一郎首相ら全閣僚を前にした
鴻池祥肇委員長の冒頭発言である。まず、JR西日本の大事故に触れ、
「私は尼崎市の生まれで、50年近く住んでいる。
いろんな報道があったが、特に印象に残ったのは、中年の男性が叫ぶように、
『社会が緩みすぎているから、こんな事故が起きたんじゃ』
という言葉でした。まさに、いろんなところで、この日本社会、緩みがでておるんだ。
政治家がネクタイ緩めたり、外したり、スーツを取ったり、これはちょっと間が抜けて
見えるだけで・・・」
と一喝、町村信孝外相ら数人の閣僚に次々質問を浴びせ叱咤したあと、こう結んだ。
「どんな会社でも決算大事、日本政府も決算大事ですよ。
その決算を予算に反映させようというのが、われわれのもう必死の思いなんです」
約15分間まくしたてたが、キーワードは <緩み> 。
予算が緩んでるから締めるぞ、というドスの利いた決意表明だった。
<予算の衆院、決算の参院> と言われてきたが、
これまではおきゅうをすえて溜飲を下げる程度で、決算委自体も緩んでいた。
だが、委員長に就いて約2年、鴻池の陣頭指揮で
ようやく <決算のメス> が振るわれようとしている。
同日の決算委では、03年度決算を是認する一方、各省庁に36項目の審査措置を、
会計検査院には初めて9項目の検査を要求、結果を報告させる決議をした。
来年早々、06年度予算案の審議入り前に、この報告が予算に反映されているか、
説明を求める強気の構えだ。
もともと参院改革と決算重視に意欲的な青木幹雄参院議員会長が、
鴻池の突進力を見込んで、
「乱暴やってもいいから」
と2期連続の委員長を頼んだ。
鴻池の腕っぷしは、構造改革特区・防災担当相のときにも定評がある。
決算委の与野党理事には、
「好き放題やれ。参院の意地を見せろ。責任はおれが取る」
とハッパをかけた。
自民から共産まで9人の理事が集中的に作業した結果、ITシステムの見直し、
捜査費の不正流用からODA(政府開発援助)の不正事案まで、かつてない詳細な
審査措置要求案をまとめ上げたのだ。
民主党の松井孝治筆頭理事は、
「われわれ鴻池組です。鉄火肌で、突っ込んでいくときの凄み、そして野党よりも野党的。
仕上げではみんなで4時間も議論した。」
と言う。
鴻池財閥の家系と直接のつながりはない。
家業の港湾運送業を継いで苦労し、JC(日本青年会議所)会頭を経て政界入りした。
兵庫から衆・参議員それぞれ2期、64歳、剣道五段。
2年前、長崎の幼児誘拐殺害事件をめぐって、 <市中引き回し打ち首> の突出発言が
批判され一躍名を売った。俠気のある党人派、とだれもが言う。
「衆参とも決算をないがしろにしてきた。時々野党がほえて与党がなだめる。
これじゃあだめだ。すれ違い平行棒にしておけない。予算に反映させる。
不正は許さない」
と鴻池は決算革命の決意を語った。
長年言われ続けた <衆院のカーボンコピー> の蔑称を返上しかけている。
今回の荒行で、参院自民党首脳部には、「よくやった」と「ここまでやるのか」の両様の
反応があるというが、臆することなく風穴をあけてほしい。
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