●京都から、この国のかたちを変える。●
        第24幕  2001.12.23(日)
規制改革意見交換会 & お礼 & 国政報告会 
皆さん、こんにちは。松井孝治です。本日もやや長文です。
 
「なんだ連日のメルマガか!」とお思いでしょうが、国会が終わっ
たこの時期に、自分の思いを出来るだけ沢山書いておきたいと考え、
本日もメルマガを配信させていただきます。
(石原大臣VS松井孝治後半戦は、明日お送りさせていただきます)
 
◆規制改革意見交換会◆

 12月21日金曜日、私、松井が幹事役になって
 宮内政府総合規制改革会議議長と、
 民主党の若手の規制改革の中核メンバーで、
 面談・意見交換して参りました。
 
 ※注
 (1)宮内義彦さんは、経済界でも屈指の改革派として有名な
   人物です。また、従来から規制の緩和・改革に極めて熱心な
   人物で、本年4月には政府の規制改革会議の議長に任命され
   ておられます。同時に、オリックスブルーウェーブのオーナ
   ーでもあります。(こちらの方が皆様一般にはなじみがある
   でしょうか)

 (2)当方メンバー
  ・野田佳彦衆議院議員(民主党ネクストキャビネット行革・規
  制改革担当大臣)・原口一博衆議院議員(民主党規制改革特別
  部会座長)・古川元久衆議院議員・武正公一衆議院議員・松井
  規制改革チームの若手中核メンバーで、もっとも気の合う議員
  団です。
 
 非公式な会談でしたので、詳細は省きますが
 宮内議長の象徴的なコメントと、
 その場での議論を踏まえた私の感想を書かせていただきます。
 
◆宮内議長の問題提起◆

 ○ 「経済社会」という言葉があるが、本来、経済は社会の一部
   であるはずが、日本の場合、「経済イコール社会」になって
   しまっている。

 ○ 経済の主体である企業は、きちんと経済的な役割を果たし、
   今の大企業の多くがそうであるように、企業がともかく社員
   の一生を面倒見る(終身雇用や再雇用の斡旋、各種の福利厚
   生の面倒見も含めて)ような体制が維持できればよいけれど、
   現実には維持できない。
 
 ○ それを維持しようとしても、結局企業自身が倒れてしまう。
   従って、雇用の安定のような社会的機能(セーフティネット
   と言い換えても良いかもしれない)を、企業に押しつけるの
   ではなく、政府や自治体、さらに言えば、NPOも含めた公
   的な担い手が、もっと分担していかないと、結局、「経済」
   も「社会」も、両方だめになってしまうのではないか。


 ★このご意見は、短い文章の中で表すと一見過激な意見に見える
  かもしれませんが、宮内議長は、決して働く人々を企業は切り
  捨てるべきだというトーンでおっしゃっているのではなく、
  むしろ何でもかんでも、全部企業に押しつけていたのでは、
  かえって働く人々の利益を損なう結果となってしまう、という
  ご意見でした。
 
  私も含めた同席メンバーにとって、新鮮で説得力のあるお話し
  でした。
 
   以下、その日の議論に、私の問題意識を付け加えて、
   説明させていただきます。

◆◇ 霞が関は完全な「独占企業」 ◇◆

◆行政の中央集権

 社会的機能については、政府の中では、
 あまりにも中央集権的に霞が関が担いすぎていたことが、
 問題だったと思います。
 公共=中央の官が担うものとの発想が余りにも強いのです。
 
 霞が関が、地方自治も含めて行政を支配していることの問題は、
 古くから指摘されています。
 
◆立法
 本来は政治家が作るべき法律案の大部分は、霞が関の官僚が、
 作成しています。
 
◆司法、裁判所の機能
 政治や行政に関わる法律問題は、重要であり専門的なので、
 憲法裁判所(憲法問題をあつかう)や、行政裁判所(行政に関す
 る訴訟をあつかう)が、通常の民事刑事裁判をあつかう裁判所と
 は別に、設置されている国があります。
 
  ★内閣法制局
   我が国では、憲法解釈については、最高裁ではなく、   
   内閣法制局(霞が関にあります)が事実上の解釈権を握って
   います。

  ※注 内閣法制局の主要なメンバーは、
     各省のエリート官僚の中でもとりわけ優秀で、    
     頭の固い官僚が出向しています。
     内閣法制局長官は、内閣官房副長官(事務)と並んで
     閣僚会議(大臣の会議)に出席できるたった二人の官僚
     です。

  ※注 少し前までは、国会の予算委員会では、総理の後ろの
     席が、内閣法制局長官の指定席で、総理や閣僚が、憲法
     問題を問われると、ほとんど法制局長官が答弁するのが
     通例でした。
     しかも、内閣法制局の幹部陣はほとんど大蔵、通産、
     法務各省の出身者が占めてきました。
     今の長官は大蔵官僚、次の長官は通産官僚です。
 
  ★行政訴訟  
  (例えば、原子力発電所の建設差し止め訴訟や、トンネル災害
   などについての国家賠償訴訟などです)

   大概の判事さんには、行政の専門的知識がありませんので、
   事件が起こると、その分野の霞が関の官僚に電話がかかって
   きて、関係法律の解説書(ほとんど霞が関が作っています)
   がほしいとか、具体的にどういう趣旨の法律か教えてくださ
   い、という要請があります。

   ※注 少し考えてみていただければわかりますが、
      これは裁判の前に、裁判官が、法廷と別の場所で、
      被告である各省の担当官に事前に「お知恵拝借」して
      いる実態があるのです。

◆強力権限  三権分立はどこに?

 現在の霞が関は、地方も含めた行政を牛耳り、立法を支配し、
 さらに海外で言えば、憲法裁判所や行政裁判所の権限や機能まで
 兼ね備えているといってよいでしょう。

 ※注 これだけ権限があれば天下りが横行する理由もよくわかる
    でしょう。
 
 しかも、民間経済も、ある程度規制緩和が進んだとはいえ、
 まだまだ、規制で縛られたり、補助金で、いわゆる護送船団が
 続けられている分野(公共事業など)が多いのが実態です。

 ※注 護送船団方式で、これまで銀行を守り続けてきたことや、
    公共事業費でゼネコンを守り、その資金が政治献金に化け
    るような構造など、その最たるものです。


◆道路も大都市も村も平等?
  そして、いろいろな政策は、
  (1)結果の平等の追求
  (2)国土の均衡ある発展という名目の下に、
 個人や企業の活力を低下させ、また、地域経済の中央依存を高め、
 その空洞化を促進する結果となっています。
 
 ※注 考えてみてください。
    運動会で、一等賞が差別になるので出さないことで
    一生懸命かけっこの練習をする子供が育ちますか?
    どこの地域にも車の通らない道を作り続け、全国各地に
         全く同じような、ほとんど利用者のいない公民館を作り
    続けて、地域の個性ある発展は実現しますか?
 
 本当にやる気があって、努力しようという企業や個人の意欲をそ
 ぎ、自分の地域に、産業や人材を真剣に育てよう、という自治体
 や地域経済人に対して、何らの手もさしのべられていないのが、
 現在の日本の姿ではないでしょうか。
 
◆巨大化すぎて機能不全

 こうした環境で、今、まさに日本経済は、破綻の危機に瀕してい
 ます。

 霞が関を中心とした官僚型意思決定の仕組みも、
 あまりにも巨大な権限と組織を抱えているために、
 霞が関内部の意思決定に膨大な時間がかかり、
 大胆な政策を提案しようとしても、
 内部で意見がまとまらないということで、
 機能不全に陥っています。


■□ 規制改革 □■

 このような巨大化し、機能不全になった霞が関を、
 そして、霞が関による護送船団でゆるみきった産業界に活力を
 とりもどす為には、思い切った規制改革を行う必要があるのです。

■目指す規制改革

 そのためには、私たちが目指しているのは、単に日本の規制を
 何でもかんでも、壊すのではなくて、従来の【中央集権=霞が関
 支配=経済中心・企業中心主義=その下での結果平等、地域均衡
 の実現】からの転換を求めているのです。
 
(1)政策立案機構が、霞が関にしか存在しないことの弊害は極め
  て重大です。
 
■誰がチェックするのか?

(2)霞が関のチェック機能としては、
  会計検査院や公正取引委員会などが存在しますが、
  実質的に極めて不十分にしか機能していません。
 
  ※注 会計検査院
     各省の予算の執行に不正があれば摘発する組織が、
     会計検査院です。しかし、摘発が行われるのは本当に
     氷山の一角です。自分の役所(会計検査院)の人件費の
     分だけの金額の摘発を行っていると言われています。
     冗談のような本当の話です。

  ※注 公正取引委員会
     摘発する各種の談合も、実態の談合の多さに比べれば
     圧倒的に不十分であり、霞が関では
     「公正取引委員会=吠えない番犬」という陰口が半ば
     公然とたたかれています。
 
     そもそも、大蔵省や通産省、自治省などの主要な役所の
     人間には、会計検査院や公正取引委員会なんて、自分の
     就職の相手にもしなかった、一段低い役所だという傲慢
     な考えをもった人間が多数いるのです。

■霞ヶ関のライバルに

 私は、公正取引委員会や会計検査院の機能は、
 今後、ますます重要になるのに、ほえない番犬状態では
 霞が関の不正も暴けないと思っています。

 特に会計検査院を、議会に付属させて、
 外部から民間人や各界の専門家を、任期付きで積極的に採用し、
 霞が関に匹敵するだけの、政策チェック及び立案の機能を担わせ、
 いわば霞ヶ関のライバルに育てていくことが重要であると、
 私は考えています。

 
◆意見交換会 継続◆
 1時間余りの短い意見交換でしたが、宮内議長の人格・識見に
 引きつけられるとともに、われわれ民主党の若手有志と、考え方
 が非常に近いのに驚きました。
 
 今後、さらに一、二名の改革派経済人有志も交え、宮内議長と
 共に勉強会を開催していこうということになりました。


◆京都知事候補◆
 さて、別件ですが、土曜日の知事選に関するご意見募集に、
 多くの方々からメールを頂きました。
 本当にありがとうございました。

 私たちが考えていたことを、支持していただくメールが多くよせ
 られ、自分たちの考えは間違っていなかったと心強く感じました。

 そうしたメールのご意見も参考にしつつ、
 22日、民主党京都府連は、常任幹事会を開催し、率直に議論を
 行いました。
 
 いろいろな意見が交わされましたが、
 京都の経済人、文化人、学識経験者有志がご推挙される、
 吉田和男教授について、
 その人格、見識から見て適任であるとの意見が支配的でした。
 
 もちろん、まだご本人の意思確認も済んでおりませんし、
 民主党でも、多くのメンバーが、
 吉田和男教授に直接お会いしたこともなく、
 その政策をお聞きしていないこともあり、
 最終的な結論には至っていませんが、
 われわれとして吉田教授を支持する、という方向性は明らかにな
 りました。
(メルマガ配信前に新聞報道で皆さんの目に留まることでしょう)
 
◆ご意見を◆
 私は、以前から吉田教授の著書を読み、
 また官僚時代から、各種の勉強会で吉田先生の見識に触れてきま
 した。地方主権時代のリーダーとして、吉田先生にご活躍を頂く
 ことは、大賛成であります。
 
 今後とも皆様に、京都府知事に期待する役割、政策、
 知事選と政党の関わりなどについて、引き続き、ご意見を賜りた
 いと存じます。
 
 ご意見は
   info@matsui21.com
 又は松井個人にのみ読ませたい場合は 
   koji@matsui21.com
  までお願いします。
 

◆12月29日の国政報告会
 
 すでにご案内申し上げておりますとおり、
 12月29日の午後4時から国政報告会(無料)、
 午後6時頃から実費制での懇親会を開催します。

 メルマガで取り上げたことや、それ以外の問題、知事選について
 のわれわれの見解など、何でもありの意見交換会にしたいと思い
 ます。
 席はまだ十分にありますのでふるってご参加下さい。
 参加のお申し込みはお気軽に、
 info@matsui21.com
 までお願いします。

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 ●京都から、この国のかたちを変える。●
       第24幕  2001.12.23(日)発行  (配信数:814部)

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