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皆さん、こんにちは。松井孝治です。

12月7日の第7回政策対話 (「100分の1から日本を変える」

講師:溝畑宏大分県企画文化部長、トリニータ大分ゼネラルマネージャー)

には多数の皆さんにご来場いただきありがとうございました。
多くの方々に溝畑君の飾らない人柄とバイタリティ、実行力を知ってもらえたことを、同級生としてうれしく思います。

是非、彼のような人材が、将来何らかの形で、故郷の京都のために貢献してくれることを願うものです。

さて、一昨日(9日)、小泉内閣はいよいよ自衛隊のイラク派遣を、決定しました。
以前から申し上げているとおり、私は、今回の自衛隊のイラク派遣に反対です。

イラク派遣の問題点はとりもなおさず、この戦争の大義にかかわる問題点です。
一義的には、小泉内閣の問題であることは間違いがありませんが、同時にこれは、戦後の日本が抱えた問題を浮き彫りにするものです。

何が問題なのか、私は大別3点の問題があると考えます。

  1. 日米安保依存の安全保障体制
  2. 小泉総理が、米国の対イラク攻撃を、ただちに支持した背景には、北朝鮮の核開発疑惑など極東の安全保障環境が緊迫する中で、日本の安全を守るには、米国との信頼関係を強化するしかないとの判断があったはずです。

    私は、今日まで日米安全保障体制がわが国を含めた東アジアの平和秩序維持に果たしてきた役割は、高く評価するものですが、自国及び周辺地域の安全保障をひとつの大国に依存することのもつ意味をわれわれ日本人自身がよく理解する必要があると思われます。

    よきにつけあしきにつけ、日本は、米国と同じ船の上に乗らざるを得ない状況に、置かれているのです。

    日本にとっては必ずしもイラク・フセイン政権の動向が直接的に国益を左右する問題でなくとも、イラクを、安全保障上の深刻な危機とみなす米国が今回のイラク攻撃のような行動をとった場合、仮に、それが国際法違反の先制攻撃の疑いの濃いものであっても、日本にとっては、それを支持せざるを得ないような強い政治的圧力がかかるということです。

    小泉政権を見ていると何やら米国が日本の宗主国のように思えますが、これは小泉内閣の外交姿勢の問題に加えて、自国の安全を過度に一国に依存する体制を作り上げてきた戦後の日本の外交・安全保障体制の問題に他ならないのです。

  3. わが国独自の情報収集能力の欠如
    小泉政権が、米国のイラク攻撃を支持した、もうひとつの理由は、イラクが世界の平和への脅威となる大量破壊兵器を開発・保有する「ならずもの国家」であることについて米英の情報を信用するしかなかったことがあります。

    結果としては、これだけ探索しても発見されないのですから米英の情報の信憑性に疑義もあるのですが、かといって、わが国には、このような国際安全保障上の問題についての情報調査能力が全くといってないことがあらためて露呈されました。

    私は、何も日本がいわゆる軍事情報に特化した調査能力を強化せよ、といっているわけではありません。

    今回の奥大使、井ノ上書記官の落命ひとつをとっても折角、熱情あふれる外交官が現地で活躍していても、彼らに、現地の治安情報を提供し安全を確保するすべもなかったわけです。

    同時に、米国がイラク攻撃を、直前まで日本に通報しなかった理由も同じであります。

    日本政府には、情報の機密保持の能力が、決定的に欠如していることは世界中で有名な事実なのです。

    このインテリジェンス能力の低さ、情報セキュリティの脆弱さも、戦後日本の米国依存と一国平和主義的平和ボケの結果といっても言い過ぎではありません。



  4. 自国民の安全確保への意識の薄さ

    前号のメールマガジンでも指摘させていただいたように、これまで日本は、国際的な平和維持活動や貢献活動に参加していますが、そのたびに、
    派遣される日本人の安全は確保されているという「フィクション」の下で、派遣をしてまいりました。

    しかし、現実には政府としては、外交官や民間人も含めて現地で活動する邦人の安全確保のためにどれだけの努力を払ってきたでしょうか? 

    たまたま昨晩、私が、勉強会でご一緒したお一人は、今年、官民からなるイラク復興支援チームの一員としてイラク南部に長期出張を命ぜられましたが、現地では事実上英国軍の指揮の下、暴動に近い群衆が投石しているようなイラク南部の町を自ら車を運転しながら、電力復興などの協力に駆け回ったそうです。

    当時は、政府の保証もなく、傷害保険も民間保険会社と交渉の結果、高い保険料を払っても、十分なものは得られず、現地では、日本政府が守ってくれるわけでもなく、英国軍と交渉しながら、日々恐怖と不安の中、復興協力を行っていたとのことでした。

    奥大使、井ノ上書記官が使用されていたランドクルーザーの防弾装備にしても、大使館の警護体制にしても、日本は、「平和協力」に、現実にどの程度の危険が伴うのかを、明らかにした上で安全確保に抜本的に力を入れることなしには、「国民の生命を守る」という国家の基本的使命を果たすことはできません。

    これに関連して私が疑問を感じているのは、小泉首相、川口外相から奥大使・井ノ上書記官に対して賛辞の言葉はあれども、ご両名の生命を守ることができなかったことについての反省とお詫びの言葉がないことです。

    私も、先週土曜日に青山斎場で執り行われた葬儀に参列させていただいて、同僚の多くの国会議員や官公庁関係者ともども、あらためてお二人のお人柄や激烈なるお仕事振りを職場やご友人代表から伺い、感動と悲しみで涙がとまりませんでした。

    お二人の遺志をおもんばかれば、本件で誰かを責めるということは適切ではないかもしれません。

    しかし、やはり日本政府として、この勇敢で優秀かつ素晴らしい人格のお二人の外交官の命を何ゆえに守れなかったかを、率直に反省し、今後の対策に努めるべきではないでしょうか。

    このあたりにも、平和ボケの中で、自国民の安全を守るという意識の希薄さが構造的に残っているように思います。



以上三点の問題は、小泉内閣に限らず、もしわれわれが政権を担っていたとしても一朝一夕には解決できない深刻な問題であると思います。

特に第一、第二の問題は、憲法問題などと同様、場合によっては党派を超えた枠組みでしっかりと議論をしなければならない課題であると思います。

であればこそ、今回の問題を契機に、今後こうした問題をタブーとするのではなくきちんと議論を開始すべきであると考えております。

しかし、第三の論点はただちに対策を講じなければなりません。

私は、この際、民主党として、自衛隊のイラク派遣には徹底して反対する一方、イラクなど邦人安全確保が困難な地域については、一定数の自衛官を外交官併任ででも在外公館警護のために派遣することができるという趣旨の自衛隊法改正案を取りまとめるべきであると考えております。


もうひとつ提案があります。
私の地元の知人である、西村昭彦さんから、「イラクの人達が必要としているのは生活物資でしょう?きれいな飲み水が必要でしょう?自衛隊やNPOは井戸を掘ったりするのでしょう?

でも、そこかしこに劣化ウラン弾の破片や不発弾が埋まっています。貫通力のあるウラン弾は地中を深々と貫通し、地下水位まで達しているでしょう。

日本ができる、いや、やるべき国際貢献は具体的で緊急性があり、長くイラクの人々に役に経つものでなければなりません。

それは、1万台の放射線検出器の無償貸与だとおもいます。バッテリーは太陽電池による充電器です。

この放射線検出器に忘れては成らないのが、アラビア語と日本語による丁寧な取り扱い説明書です。日本の得意なテクノロジー分野での貢献です。

この援助を行なえば、今後何十年にわたってアラブ社会で日本の名前が忘れられることはないでしょう。ユダヤの人にとっての「命のビザ」のように」

というご提案をいただきました

素晴らしいご提案だと思います。

私は、これまで議員として、経済や行革を中心に活動しておりましたが、このことばかりは、本日付で民主党「次の内閣」外務大臣になられた地元の同志の前原誠司議員、同じく安全保障担当大臣になられた親友である松本剛明議員に真剣に提案し、党内で積極的に議論してまいりたいと思います。

皆様のご意見を歓迎いたします。



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 ◆第8回政策対話◆
      (山井和則衆議院議員と共催)

  『地球交響曲ガイアシンフォニー上映会
               &龍村仁監督講演会』

  ・ 日時 :2004年3月7日(日曜日)午後1時〜
  ・ 場所 :宇治市生涯学習センター
  ・特別講演:龍村仁氏(ドキュメント映画監督) 

  【講師紹介】
   1940年 兵庫県生まれ。
   1963年 京都大学文学部美学科卒業、
       NHKに入局。主にドキュメンタリー番組を演出。
   1974年 退職後はドキュメンタリーの他、ドラマ、
       コマーシャル等、数多くの作品を手掛ける。
   1976年「シルクロード幻視行」でギャラクシー賞、
   1987年・「セゾングループ3分CM
          ライアル・ワトソン編、野口三千三編」で
       ACC優秀賞。
      ・サイエンスファンタジー「宇宙船とカヌー」で
       ギャラクシー選奨。
   1992年「NTTDATAスペシャル宇宙からの贈りもの
              ーボイジャー航海者たちー」
      ギャラクシー選奨、
   1995年「NTTDATAスペシャル未来からの贈りもの
              〜この星を旅する物語」で
      ギャラクシー奨励賞。他受賞多数。

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 ◆アカデミーヒルズ ポリシースクール◆

  統治構造研究会 国のかたち再考
  ナビゲーター:松井孝治

  ・期間  : 2004年1月24日(初回)から
              毎月1回全8回シリーズ
  ・開催  : 土曜日・11時〜13時
  ・会場  : 六本木アカデミーヒルズ
       (六本木ヒルズ森タワー49階)
  ・参加費用: 40,000円
        (全8回/税込み・各回ごとに分割可)

 ■官僚として与党を支えた経験を踏まえて、
   国政野党として政権交代を訴える若き改革派の論客
   松井孝治がナビゲーターとなって、政と官、
   中央と地方、官と民、「公」のありかたを議論し、
   あるべき「統治構造」を探ります。
   国会議員、官僚、知事、市長など
   多彩なゲストを迎えます。

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   (松井孝治ポリシーセミナー担当まで)
   電話番号 03−6406−6649
   受付時間 10:00〜19:00(土日祝日除く)



<第88号:2003.12.11発行>

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