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  皆さん、こんにちは。
   松井孝治です。

  昨日6月16日をもちまして
   150日間に及ぶ通常国会が閉幕しました。

 ■6月冒頭の、年金法案の質疑打ち切りと、強行採決に加えて、
   公的資金強制注入のための、金融二法について、
   わずか4時間弱しか、委員会質疑を行っていない状況で
   本会議の多数決で、委員長に中間報告を求め、
   強引に採決に持ち込むやり方は、
   与党議員の中にも、
   眉をひそめる向きが少なからず存在します。

  このように、最近の与党の国会運営は
   いくらなんでもちょっと横着が過ぎると思います。

  また、実質上、米司令部の指揮下に置かれる多国籍軍に
   自衛隊を参加させる、という判断にしても、
   与党内部にも慎重論が強い中で、
   余りにもなし崩しの感があります。

 ■我々自身も、例えば、
   年金法案の強行採決に当たっての抵抗のあり方など、
   反省点も多いと思います。

  55年体制まがいの日程闘争を繰り返すのは、
   会期末に重要法案を未処理で残すことによって政局にする
   という野党の伝統的手法なのですが、

  国民の皆さんが、このような形での
   与野党の日程闘争を望んでいるとは思えませんし、
   所詮、数の上で劣る野党が日程闘争に血道をあげても、
   最後は強行採決されれば終わりなわけで、

  むしろ、通年国会にして、
   言論の府にふさわしい実質的討議に力点を置くべきだ
   と、私は思っています。

 ■年金問題の中身について申し上げれば、
   今回の年金制度改正は、根本的な問題を解決できていません。

  急速な少子高齢化が進展する中で、
   給付と負担の関係の見直しが必要なことは認めますが、

 ・莫大な過去債務の負担を
   圧倒的に将来世代に背負わせるものであり
   世代間の不公平が解消しないこと、

 ・官僚の天下りと
   保険料無駄遣いの構図の清算が不十分なこと、

 ・国民年金、厚生年金、公務員共済、私学共済など
   制度がばらばらで制度間の不公平があること

 ・以上の現行制度の不備を放置したままでの負担増は
   若年層を中心とした、年金離れを加速することが確実であり、
   そのことがさらに、負担と給付のバランスを狂わせ、
   年金の空洞化を招く、と考えられること

  は、構造的かつ深刻な問題です。

  やはり、消費税の年金目的税化など
   広範な国民負担に踏み込んだ議論なしに
   解決ができる問題とは思えません。

 ■そのためには、国民の皆様から、
   今回のつじつまあわせの国民の年金法への
   批判を明確に示していただき、

  ともかくも、抜本改革なきままに

  14年間にわたり、負担が上がり続け、給付が下がり続ける

  今回の制度改正を
   どこかで見直さなければならない、と考えています。

 ◆「できること」と「できないこと」◆

  −教育について−

  さて、5月末に、地元京都で
   親しい府会議員さんや市会議員さんたちが、
   党派を超えて自治体議員ネットワークを、
   立ち上げられました。

  その記念講演会に、私の尊敬する先輩であり、
   年長の友人である寺脇研さんに
   講師としてお見えいただきました。

  一時間半ほど
   寺脇さんに熱弁を振るっていただいたのですが、
   その中で、私が最も感銘を受けた言葉が、
   寺脇さんが

  子供たちに捧げる
   「「できること」と「できないこと」」

  という言葉でした。

 ◆例えば「社会のバリアフリー化」を
   小学3年生のクラスで考えるとしましょう。

  社会に多様な人々がいて、
   小学校の中で行動するにしても
   人それぞれにどんなバリアがあるかを議論し、
   自分たちの力で、
   それらのバリアを、どれだけ取り除けるかを考えます。

  そうすると、たかだか小学校の狭い校舎の中でも、
   小学3年の自分たちだけで何ができ、何ができないのかという、
   限界が見えてきます。

  例えば、階段にすべてにスロープを付けることは
   ちょっと無理だったとしても、
   点字を教わって、プラスチックに点字を打ち込んで、
   それを手すりに貼り付けることなど、
   そんなにお金をかけずともすぐにできることがある
   ことがわかります。

  自分たちの力の限界を知るとともに、
   助け合うことによって、
   あるいは社会の人々に働きかけることによって、
   その限界が広がっていくことも学ぶ。

  そして自分たちの力でできることについては
   すぐ行動しよう、
   という実践の重要性を肌をもって体験する。

  自分の力を知るということは、
   例えば人間が持つ物理的な力の大きさ、
   カッターナイフのような道具の持つ力を知り、
   その力をいかに抑制するか、
   他者に接するかということにもつながるわけです。

 ◆地域の教育現場で責任ある仕事をされ、
   また霞が関で働きながらも、
   職場にとどまらずに全国各地に出向いて
   子供たちやその家族の皆さん、地域の方々と
   徹底的に議論を重ねてこられた
   寺脇さんならではの言葉でした。

 ◆私は、官僚であるとともに、映画評論家でもある
   寺脇さんの映画の好みを信頼していますので、
   いつもお会いすると、
   今何を観るべきですかと尋ねることにしています。

  講演会の中でも紹介されていましたし、
   終了後の会食の際、そのことをお尋ねしましたら、
   やはり迷うことなく、
   「ほたるの星」というご返事が返ってまいりました。

  その後、たまたま東京で
   会食予定がキャンセルになった晩がありましたので、
   新宿東口までその映画を観に参りました
   (調べてみましたら、そのときには都内でも
    一館しか上映しておりませんでした)。

 ◆ここでストーリーや感想を申し上げるのは差し控えますが、
   一言で言えば、新米の小学校教師と子供たちにとっての
   「「できること」と「できないこと」」についての映画です。

  私は心の底から感動しました。
   一人でも多くの方々がご覧になることを是非是非お奨めします。

  皆様のご意見をお待ちしております。

 ■お知らせ■

  先日メルマガで予告されました
  私の官僚制度改革案(の一部)が
  月刊「時評」6月号に掲載されました。

  近日中にホームページにアップさせていただきます。

 ■ 御礼 ■

  先日の福山哲郎参議院議員の「テツローが翔ぶ2」には
   大勢の皆様においでいただき誠にありがとうございました。
   おかげさまで大盛会で、
   ご出席の皆さんには好評をいただくことができました。

<第100号: 2004.06.17発行>

         
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