ご質問・お問合せ
ホームプロフィール国会質問会議録写真集記事・著作イベントリンク

  
  皆さん、こんにちは。
  松井孝治です。

  2004年も残すところあとわずか、4日になりました。
  今年最後のメールマガジンをお送りさせていただきます。

 ◆今年は、夏の参議院選挙において福山哲郎さんが
  皆さんの圧倒的な支持を得て再選されるなど、
  地元の政治活動としては、
  着実な成果を挙げた一年でした。

  しかし、年金改革案の内容や、
  17年度予算政府原案に見られるように、
  国内的には、改革が全般的に停滞するとともに、
  新潟中越地震や一連の台風など
  多くの災害に見舞われた年であり、
  海外に目を向ければ、イラク戦争の泥沼化など、
  多くの課題を残した年になりました。

 ◆臨時国会閉会後
  約一週間、アメリカに行ってまいりました。

  今回の出張は、民主党の松本剛明衆院議員、
  自民党の世耕弘成参院議員、愛知治郎参院議員と4人で、
  東京アメリカンセンターの議員交流プログラムに
  参加したものでした。

  12日日曜日夜に、日本を出発し
  (同日夜遅くにワシントン着)、
  13日朝9時から、ぎっしり丸4日間
  詰め込まれたスケジュールをこなして、
  17日の朝米国を出発し、
  日本時間の18日夜に、地元に戻りました。

 ◆アメリカでは、実質4日間で22回にわたって、
  60人近くの方々と会談を重ねました。
  ホワイトハウスのマイケル・グリーン氏や
  国防総省のリチャード・ローレス氏、
  国務省のエヴァンス・リヴィア氏、
  USTRのウェンディ・カトラー女史など
  各省庁幹部スタッフとの意見交換は
  充実したものでしたし、

  GAOやCSRなど議会直属の調査部局のスタッフに
  システムのブリーフィングを受けたことも
  貴重な経験でした。

  また米国の政党関係者から
  米国の選挙システムや
  選挙キャンペーンの内容を聞けたこと、
  IIEのモンティ・グラハム氏との
  米国経済についての意見交換なども
  有意義なものでした。

  さらに、ワシントン在住の
  日本人の研究者の方々とも交流でき、
  非常に充実した時間を過ごすことができました。

 ◆今年はたまたまですが、
  1月の、国際交流センター、
  7月の、アジアフォーラムジャパン、
  そして今回の、東京アメリカンセンターのプログラムと、
  三度米国訪問の機会を得ましたし、
  今回の出張直前に出席させていただいた
  比叡会議でのテーマも「アメリカ」でした。

 ◆今年一年を通じての米国についての印象、
  わが国についての思いを3点申し上げます。

 ■第一点は、
  よく言われることですが、
  日米関係はかつてないほどに緊密であり、
  米国にとって日本は
  世界の中でも最も信頼すべき
  パートナーとなっていることです。

  米国政府高官のみならず、
  一般国民の間でも、日本人全般についての
  好感度、信頼度は、確実に高まっています。
  今回の滞米中にも、
  CNNのグッドモーニングアメリカという
  朝7時からのニュースショーが
  3日連続で、日本特集を組んでおりましたが
  総じて好意的なものでありました。

  ひょっとしたら、
  不幸にも日本の経済力が
  かつてのように米国の脅威ではなくなり、
  なおかつ、米国の外交政策に従順な日本だからこそ、
  そのような結果になっているのかもしれませんが、
  米国の政府や、広範な国民から信頼すべきパートナー
  という評価を得ていること自体はよいことです。

 ■第二点は、
  9・11以降、「テロとの戦い」が米国の主要テーマであり、
  そのことが米国特有のゆとりや、寛容性を
  奪いつつあるのではないか、ということです。

  国内線であっても
  米国の空港におけるセキュリティチェックの厳しさは
  ただごとではありません。

  私自身も今回、ワシントンの帰路、
  ニューヨークに立ち寄ったのですが、
  国内線でチェックインが済んだ後の
  セキュリティーで、松本議員ともども30分を要し、
  ニューヨーク行きが一便遅れてしまいました。

  他にも同様の乗客が多数いましたが、
  見えない敵「テロ」との戦いの中で、
  こうしたことについて国民自身が
  あきらめている感がありました。

  (米国人にとっての)
  外国人の研究者(特にインドなどアジア系)なども
  一度帰国すると、入国ビザが出ないという事情で
  移動が困難になり、結果として
  米国以外に移住するケースも生じていると聞きます。

  米国が軍事力、経済力において
  他国の追随を許さない存在になっていることも、
  米国の一国主義的状況を助長しているのではないか
  と思われます。

  同時に、米国内でも社会の分断化が進行し、
  米国社会自身が、マイノリティーや弱者に対して
  従来持っていたおもいやりが、
  欠けてきているのではないか
  という指摘もあちこちで耳にしました。

 ■第三点は、
  わが国の米国頼みも、
  ほどほどにしなければならないことです。

  テロとの戦いに直面した現在、
  いかに米国の国力が隆盛を極めていようとも、
  米国自身がいつまでも「世界の保安官」では
  いられなくなっていることを
  米国政府は、実は十分認識しています。

  米国がイラクで戦っていることには
  いろいろの要素があるとは思いますが、
  最大の要因は、米国がイラクを
  テロの温床と考えたことにあると思います。

  現在の米国には、世界の平和と安全のために、
  自国の安全と関係なく兵を送るほどの
  余裕はなくなっているのです。

  だからこそ、米軍再配備の議論が待ったなしなのです。

  アジアにおいて、北朝鮮問題、中国・台湾間の緊張など、
  短期的にも安全保障上のリスクは存在しますし、
  将来中国がさらに大国化した際に、
  どのような国際関係の変化が生まれるか、
  予想の限りではありません。

  米国との信頼関係の維持は、当然重要ですが、
  いつまでも米国の軍事力(ハードパワー)に依存し、
  実態はともかく、
  外見上米国に追随していると見られているような
  行動をとっていたのでは、
  アジアの中でも国際社会でも
  真の尊敬と信頼を集めることはできません。

  国連常任理事国入りが、とかく話題になっていますが、
  とにかく拠出金が多いのだから、
  常任理事国になる権利があるのだ、というような議論ではなく、

  わが国が、国際社会の平和と安定にどのように寄与するか
  という議論を先行させなければいけないと思います。

  たとえば、
  地震や台風に見舞われるわが国だからこそ
  培われてきた災害復旧・復興のノウハウ、
  最近少々怪しくなってはいますが、
  交番システムをはじめとした治安維持や土木や鉄道技術など
  安全・安心を確保するためのシステムの正確さなど、
  実はわが国のシステムで世界に誇りうるもの、
  国際的に共有することによって外国の方々に
  喜んでもらえるものはたくさんあるわけです。

  そうしたものをもっと普遍化し、
  国際的に貢献していくことが必要だ、と感じています。

  日本のソフトパワーは、
  アニメやポップミュージック、若者ファッションだけでなく、
  伝統文化や社会的制度にもあるはずなのです
  (韓流ブームが日韓関係に及ぼした影響からも明らかなように
   アニメや音楽、テレビや映画などにおけるソフトパワーの
   影響力は極めて絶大であり当然重要です)。

  それらを再発見し、
  自らがその一員であるアジアの国々・地域をはじめとする
  国際社会に提供する努力をしてはじめて
  日本が、尊敬と信頼を集める国になるのではないか
  と考えます。
 
 ◆今年一年も皆様にはお世話になりました。
  今後ともよろしくお願いいたします。

 〜〜〜〜〜
  ☆事務所からのお知らせ☆

   松井事務所(京都)では、
   事務所スタッフ1名を募集いたしております。
   詳細は、松井事務所 松下(075-213-6648)まで
   お尋ねください。


<第102号: 2004.09.08発行>

     
 +-+-Copyright Koji Matsui Official All Right Reserve.-+-+