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  皆さんこんにちは。
  松井孝治です。

  郵政民営化法案の審議入りをめぐって、
  国会で与野党が対立しています。

  かつて細川政権の時期に、
  最強野党と言われた自民党も
  徹底した審議拒否をしていますから、
  決して審議拒否が現在の野党の専売特許ではありませんが、

  それでも多くの方々にとっては
  何か手続き論で国会が空転している
  という印象が濃いかもしれません。

  私も、このところ、多くの方々から直接、あるいはメールで
  ご意見をいただいております。

  以前にもメルマガで一度発信済みですが、
  この際、私の考え方をもう一度申し上げたいと存じます。
  
 ≪政府の案は≫

  ○ 2007年度に民営化を始め、
    2017年までに完全民営化を果たす。

  ○ 郵政公社の4部門である
    郵便・郵貯・簡保・窓口ネットワークを分社化し、
    2007年時点で
    政府が100%出資する持株会社の子会社とする。

  ○ 郵貯と簡保は、
    2017年までに株式をすべて市場に売却し、
    完全民営化とするが
    各社の経営判断で株式の持ち合いも可能とする。
 
  ○ 2017年以降も、
    郵便と窓口ネットワーク会社を保有する
    持株会社の1/3の株式は、国が保有する。

    郵便のユニバーサル(全国均一)サービスは確保する。

    持株会社に1兆円の基金を設け、
    過疎地の郵便局が経営困難となった場合に支援を行う。

  ○ 日本郵政公社の職員は
    国家公務員の身分を離れて各会社の職員となる。

 ≪私個人の考え方は≫

  ○ 郵貯・簡保の機能は
    結局のところ民間と競合するので、
    段階的に縮小・廃止する。

   政府出資の郵貯、簡保会社などを残し、
   さらに政府出資の持ち株会社がコントロールし、
   基金まで設けて支援を行う
   という小泉さんの案は

   明らかに官業の民業圧迫の恐れがあるとともに
   税金で民業の破綻のリスクを追うことになるもので
   問題が多いと思います。

  ○ 他方で、過疎地を含む全国一律のサービスが
    期待される郵便などの業務は、
    必ずしも純粋民間会社の業務に適さないので
    基本的に民営化会社に行ってもらうべきであると思います。

   民営化会社は、郵便業務を中心にしつつ、
   介護を中心とする福祉や、子育て、
   そして市役所や町役場などの行政が
   これまで担ってきた公共サービスを、
   より民間の発想を取り入れて行う組織に変革します。

   職員身分は民間人でよいと思います
   (守秘義務など一部みなし公務員規定は必要ですし、
    雇用の配慮も必要ですが)。

   この民営化会社については一定の政府出資を当面残し、
   運営状況を見ながら完全民営化の可能性を探るべきでしょう。

   この会社は
   「日本地域公共サービス株式会社」的なものですが、
   ブロック単位の分社化も可能だと思います。

  ○ 要は、地域に信頼されている郵便局の全国ネットワークを
    郵便、福祉、子育てに活用した地域公共サービス株式会社
    のようなものへ転換し、
    貯金・保険は完全に民間に任せてはどうかというものです。

 ≪郵政民営化=小さな政府?≫

  政府は、小さな政府にするために郵政公社を民営化し、
  公務員の数を減らすのだといっています。

  私の案でも民営化会社の職員は公務員ではないので、
  その点を否定するわけではありませんが、
  誤解していただきたくないことは、

  実際は郵便局の職員には
  一銭の税金も使われていないことです。

  本日、新聞報道にありましたように
  郵政公社の05年3月期決算で
  経常利益1兆8798億円 という数字が発表になっています。

  減収であるとか、もっと経営努力が必要
  というコメントもありますが、

  少なくとも郵政公社は、
  政府の一般会計や多くの他の特別会計のように
  赤字を垂れ流しているわけではなく、
  それらに比べればはるかに健全な経営が
  行われていることは、
  フェアに申し上げなければなりません。

  小さな政府を推進するというならば、
  職員が公務員身分を持たない
  独立行政法人や特殊法人、ファミリー企業などに
  莫大な交付金や補助金(税金)が投入され、
  おそるべき無駄遣いが行われていますから、
  むしろ、そちらに鋭くメスを入れることが
  「行政改革」的には先決だと思います。

  もちろん、郵政改革も同時並行で行えばよいのですが。

 ≪更迭問題≫

  また、民営化に反対する幹部官僚を更迭したことについての、
  民主党幹部が批判したことについてのご意見もいただきました。

  本当のところ、更迭された二人が
  どこまで政府方針に反していたのか、
  よくわからない部分があるので、
  事情によっては政治の指導力不足の可能性もありますが、
  私は、この更迭自体を批判するべきではないと考えます。

  ○ 民主党マニフェストには・・・

  一昨年の秋に、私が事務局長となって
  (委員長は仙谷由人・現政調会長)
  政権準備委員会報告書をまとめ、
  マニフェストに取り入れました。

  その中には、あくまで政権政策に賛同し、
  協働する人材のみを幹部公務員として政治的に登用する
  という趣旨を盛り込みました。

  民主党が政権を獲得した場合は、
  政権公約への賛同と、助力を誓った人材を、幹部に登用し、
  仮にそれに反した場合は、直ちに更迭しなければならないし、
  そのことが可能な、
  公務員制度を作らなければならないと思います。

  ○ 個別利益誘導排除

  ただし、これは、
  政治家の政策を支援すべき幹部公務員の場合であって、
  逆に補助金の交付や規制の適用など
  政治家が利権誘導的に関与すべきでない職務に関しては、
  むしろ現状のような与党の政治家の個別利益誘導は
  排除しなければなりません。

  ○ 政策丸投げ

  しかしそもそも、
  今回のような更迭騒動が起こったこと自体、
  普段から政策立案を官僚に丸投げしていたことや、
  マニフェストで規定したことについて
  党内に深刻な対立を残していることのあらわれですから、
  決してほめられたものではないことは
  読者の皆さんならお分かりのとおりだと思います。

 ≪対案≫

  民主党としての、
  郵政民営化に関する対案や考え方が
  国民に明確に示されていない
  というご批判は確かにもっともですので、
  党の一員として、できるだけ党内にそのような声を伝え、
  早期に皆さんに民主党案をご理解いただけるよう
  努力するつもりです。

 ◆報告◆

  5月20日の第10回政策対話は
  講師の平田オリザさんの
  コミュニケーション論とまちづくりという視点が
  オリジナルで非常に面白く、大変盛り上がりました。

  私もお話を伺いながら改めて勉強になりました。
  ご来場の皆様にも感謝申し上げます。

 ◆お知らせ◆

  学生向け政策対話(勉強会)を計画しています。

  6月18日の午後5時頃から、
  政策研究大学院大学教授で、
  マニフェスト運動を推進する21世紀臨調幹事の
  飯尾潤さんをお招きし、勉強会を開催したいと思います。

   飯尾さんとはほぼ同世代で、
   役人時代からの友人であり、改革仲間です。

  会場は烏丸御池周辺、参加費は無料の予定ですが、
  詳細決まり次第告知します。

  どの程度の学生・院生の皆さんが参加されるか、
  反応が知りたいので希望される方は
  直接松井事務所までメールか電話でご連絡ください。

   なお、学生ではないけれど
   どうしてもとおっしゃる方は事務所にご相談ください。

<第116号  2005.05.26発行>

     
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