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皆さん、こんにちは。
松井孝治です。
本日は、子どもの安全について、
少しお話をさせていただきます。
◆先週の滋賀県・長浜における事件は、
児童の母親による事件であっただけに
ショックは大きいものでしたが、
そんなショックが覚めやらぬ中で、
昨日の朝、
京都市左京区の第四錦林小学校区の
学童の通学の見守り運動を、
前原誠司代表や福山参院議員、泉衆院議員、
滋賀県選出の林参院議員、
地元・左京区の北岡府議、鈴木市議、隠塚市議、
などとともに見学させていただきました。
民主党ホームページにて紹介記事あり
◆同校の取り組みは、
5年前に学区内で起こった、
児童連れ去り未遂事件に端を発します。
グループ登校の取り組みやパトロールから始まって、
見守り隊の人数は、現在370名にまで広がっています。
◆この学校の取り組みの開始にさかのぼることさらに1年前、
今から6年前に、京都では伏見区のある小学校で、
突然乱入してきた男性が2年生の男児を殺害する
という凶悪な事件が起こりました。
京都市では河合隼雄・現文化庁長官を会長に、
同事件に関する専門家会議が設置され
1年間かけての議論の後、報告書がとりまとめられました。
その報告書から少々引用させていただきます。
■「・・委員すべてが考えたことは、
今回の事件は京都市教育委員会が努力してすすめてきた
「開かれた学校」に対するある種の挑戦であり、
それをいかに受け止めるかということであった。
もちろん、学校における安全確保は極めて大切である。
しかし、だからと言ってこの事件におびえて、
学校を「閉じる」ことを考えたとしても、
それは異常な攻撃に対する万全のまもりになるはずはない。
物理的な閉鎖により守ることによって、
かえって失うものの大きいことを考え、
むしろ「開かれた学校」の考え方は促進しつつ、
これを守るのは、心の結びつきによる守りではないか、
とわれわれは考えた。
学校を取り巻く人々の心のつながりが、
目に見えぬ防壁をつくり出すのだ。
(中略)
地域全体の大人も子どもも通じての心のつながりこそ、
このようなことに対する強い防壁と言うべきであろう。
・・・」■
◆この報告書の精神が、
第四錦林小学校区のそして京都市の学校安全についての
考え方を貫いているように感じます。
◆もう少し具体的に、この学区の運動の特徴はいくつかあります。
◆第一には、
さすがに5年の蓄積があり、多くの人たちが、
無理のない範囲で継続的に見守りを行っておられることです。
朝夕の散歩や門掃き、花木の水やり、商店の掃除、
買い物などをできるだけ、子ども達の登校時間や下校時間に
合わせて行う運動を5年間続けておられるのです。
例えば、
あるお寿司屋のご主人は開店前の掃除を
2時間早く行われていますし、
また、ある方は、犬の散歩を1時間遅らせるとか、
夕ご飯の買い物を少し繰り上げるとか、
といった、ちょっとした努力
(といってもそれを継続させるのは結構大変なものです)
の積み重ねなのです。
私達が見学させていただいたときも、
さりげなく、多くのご近所さんが子ども達に声をかけたり、
一緒に通学されていました。
◆第二に、
この学区には京都大学のキャンパスがあり、
この見守り運動にも多くの学生さんが参加されていることです。
京都大学の青少年ボランティアサークルが中心になって、
見守り運動に参加したり、休日にスポーツを行ったり、
木曜日の放課後に、校庭で大学生が小学生と一緒に
遊ぶような活動も展開されています。
最近「小中」連携という言葉を聞きますが、
この学区では「小大」連携が行われているのです。
そのサークルに限らず、
運動サークルのロードワークを
子ども達の通学時間帯に、通学経路に合わせて行う
などの協力が行われているということです。
第四錦林小学校に限らず、
京都市では各地のコミュニティスクールに
多数の大学生がボランティアスタッフとして参加されています。
例えば、私の事務所に
最近インターンとして手伝っていただいている
立命館大学3回生の太田瑛子さんは、
後で聞いた話では、御所南小学校でボランティアスタッフ
として活動しておられ、そのことを知らなかったPTA活動中の
私の妻とばったり会って、
「あらま」なんて偶然に驚いているといった具合です。
◆第三に、
見守り運動がひとつのきっかけになり、
子どもたちの安全の問題以外にも
非常に大切な良い影響が広がっていることです。
見守り運動が展開されて、
多くの方々が見守りに参加されるにつれ、
子どもたちの遅刻がほとんどなくなった事例もそのひとつです。
また、毎日見守りをしていただいていた
お年寄りが亡くなってしまい、そのお葬式に、
毎日見守っていただいていた子ども達が参列して、
その子ども達が、給食の時間に涙をためながら、
その話をクラスの友人にするという風景が現実になっています。
◆ありきたりな言葉になってしまいますが、
地域と学校や子ども達の絆が強くなっているということです。
◆例えば、
祇園祭の山鉾のルーツと言われる、
この学区の存在する吉田地区に伝わる伝統祭具である
「剣鉾」の保存活動が、この学校で行われています。
地域の「吉田剣鉾保存会」の方々の指導の下、
学校に伝統剣鉾部が設立され、毎週水曜日の放課後、
「子供剣鉾」の練習が熱心に行われ、
子供剣鉾は、いまや市内のいろいろなお祭りに
招かれるまでになっています。
地域と学童の交流は、これに限らず、どんどん広がっています。
学区の児童の父親で作られる「四錦おやじの会」の皆さんが、
子どもたちとともに
学校からほど近い鴨川の水質や生物調査を行われ、
非常に有意義な成果をあげられました。
それがひとつのきっかけとなり、
次に、児童とPTAや地域の人々、青年会議所など
計300名で、校庭の一部を使ってビオトープを作られるに至り、
さらに、そのビオトープ用に、
環境教育を支援するNPOからの助成をもらって、
校庭に井戸を掘られ、
さらに、せっかくできた井戸を有効に活用しようではないか
と言うことになって、
地元の吉田学区自主防災会の方々と学校が、
その井戸を災害時の住民の生活用水として役立てる旨の
覚書を結ぶなどの協力関係を作るといった具合に、
地域と学校や児童との交流が、連鎖的に広がっているのです。
◆先週の水曜日に、
民主党シンクタンク「プラトン」の第一回BBL
(昼食持ち込み形式の無料セミナー)で
犬山市の石田市長がその講演
(「わがまちの子どもはわが手で」)の中で、
「学校は実は子ども達のためだけでなくって、
大人達のためにあるんだ」とおっしゃっていました。
今回もお世話になった、
京都市の教育改革の立役者である門川教育長は、
「子どもは地域のかすがい」とおっしゃっています。
その意味は、
まさに上で申し上げた点にあるのではないでしょうか?
◆地域の絆を取り戻す、最高の舞台は、
私達の未来そのものである
子ども達の学びの場である学校であり、
「子ども達のために」という大人達の思いが、
子供達を媒介にして、地域の信頼の絆をつくる。
◆この循環を強化していくために、
学校運営のルールを見直したり、
国と都道府県と市町村と学校の役割を見直したり、
教育や生涯を通じた学びのために、
もう少し財政支援が行き届くような予算配分の見直しを行う
ことが政治の役割だと、
確信を抱いた月曜の朝でありました。
この見学では、
海原校長をはじめとした
京都市立第四錦林小学校の教職員の方々、
山崎美三郎 吉田自治連合会会長、
山田栄一 安心・安全委員会事務局長はじめ地域の皆様、
また門川大作教育長をはじめとした京都市教育委員会の皆様、
そしてこの見学をアレンジ頂いた
地元の鈴木マサホ市議(第四錦林小学校卒業生)など
多くの方々に大変お世話になりました。
ありがとうございました。
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● 御礼 ●
第3回「京都からこの国のかたちを変える会」、
ナミねえこと竹中ナミさん、村尾信尚さん、堀場雅夫さんの
ご参加のもと、大勢の皆さんにご出席いただきまして
ありがとうございました。
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☆お知らせ☆
私が理事を務めております公共政策プラットフォーム
(プラトン)のBBLご案内
皆様、ご興味お持ちの方はご参加ください。
以下についてお問合・お申込はプラトンまで
※BBLとは…Brown Bag Lunch(BBL)形式
昼食持込型のディスカッション・セッション
●プラトン第2回BBL
□日 時:2月22日(水)11:45〜13:15
□会 場:参議院議員会館 第一会議室
東京都千代田区永田町2丁目1番1号
□講 師:山本良一氏(東京大学生産技術研究所教授)
□テーマ:「科学的知見に基づいた公共政策の立案への期待
−サステナビリティの科学的基礎に関する
調査報告書を公表して−」
●プラトン第3回BBL
□日 時:3月1日(水)11:45〜13:15
□会 場:参議院議員会館 第一会議室
東京都千代田区永田町2丁目1番1号
□講 師:飯尾 潤氏(政策研究大学院大学教授)
□テーマ:「信頼総合型改革について」
●プラトン第4回BBL
□日 時:3月14日(火)11:45〜13:15
□会 場:参議院議員会館 第一会議室
東京都千代田区永田町2丁目1番1号
□講 師:山下一仁氏(独立行政法人経済産業研究所 上席研究員)
□テーマ:「グローバル化と人口減少時代の農政改革」
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●京都から、この国のかたちを変える。●
第133号 2006.2.21 発行 (配信数:1668部)
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