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第139号 2006.5.26
皆さん、こんにちは。松井孝治です。
本日も長文をお許しください(今日のは特に長いです)。
1月20日から始まった第164回通常国会も
会期末の6月18日まで、いよいよ残すところ、
あと3週間あまりとなりました。
150日間あった会期も、
前半は予算審議が中心、
そして後半は行政改革、医療制度改革、共謀罪、
教育基本法、国民投票法などなどと、
重要案件が目白押しです。
今日は、
緊迫の度合いを強める、この国会情勢のなかで、
皆さんに申し上げたいことが3点ほどあります。
◆最初は、行革推進法案がらみの話題です。
本日の参議院本会議で、
政府の行革推進法案が、成立いたしました。
私は、今回の行革法案には、
現在の行政の無駄遣いの根源にある、
天下りと、天下り先への不透明な発注関係を
是正するための具体的措置がないことを、
ずっと指摘してまいりました。
批判だけでなく、
対案を出すべきだという思いで、
今週の月曜日には、
前回のメールマガジンでもお話してありました
議員立法2法案を
私が発議者となって参議院に提出いたしました。
(正式名称は、
「国家公務員の離職後の就職に係る制限の強化
その他退職管理のための国家公務員法等の
一部を改正する法律案(通称:天下り規制法案)」
及び
「国が行う契約の過程及び内容の透明性の確保等による
契約事務の適正化を図るための会計法の
一部を改正する法律案(通称:随意契約等透明化法案)」)
天下り規制法案の方は、
2月に提出した法案を、さらにバージョンアップしたものです。
(2月6日のメールマガジン参照)
内容を大まかに申し上げると、
天下り規制法案の方は、
2月3日に提出した法案の改正ポイントに加えて、
(1) 天下りの背景にある早期退職勧奨、
いわゆる肩たたき、の原則禁止
(2) 本省幹部(審議官級以上)の離職後10年間の
再就職状況の報告義務づけ
の二点を盛り込みました。
(1)の理由は、
天下りの根っこにある、早期勧奨退職制度が
現状のように維持されている限り、
引き取った法人は、その見返りを求めるのは当然で、
こうした関係が続く限り、
天下り受け入れ法人と、国との不透明な関係が
根絶されないと考えるからです。
また、(2)は、
国会審議で、
各省庁を退職した職員の天下り状況をたずねても、
天下り規制期間の2年を過ぎると、
各省庁では把握する権限がありません、
という答弁で、
迂回天下りや「わたり鳥」と称されるような
何度も何度も、各種法人をわたり歩くような
天下りの実態は、ベールに包まれたままなので、
これを明らかにする措置です。
随意契約等透明化法案の内容は、
(1) 契約内容(金額、物品・役務の名称)、
随意契約・指名競争入札にした理由、
天下りOBの人数などを、
契約から60日以内に公表すること
(2) 会計法第二九条の一二により
「長期継続契約」が認められている役務から、
情報処理システムの開発及び運用を、
明示的に除外すること
(3) 上記の情報公開の結果を踏まえ、
随意契約及び指名競争入札の基準の厳格化、
契約事務の適正化に必要な措置を講ずる
と法律上明記すること
の三点です。
(1)は不透明な随意契約を徹底的に情報公開すること
(2)は、電気、ガス、水道、電話について認められている
無競争の長期継続契約を悪用し、
年間数千億円のIT調達が電話代名目で
特定業者に無競争で支出されていた実態を
法律上禁止するものです。
(3)は、(1)の情報公開を踏まえて、
本来例外的に認められていた随意契約などが、
総調達件数の7割、8割を占めるという
本末転倒の状態を改善する義務を
政府に課するものです。
図に示すと以下のとおりです。
http://www.matsui21.com/melma/06/060526-panel.pdf
天下りと随意契約がセットになって、
税金のムダづかいや、民業圧迫を引き起こし、
また、各省庁は天下り先への配慮もあって、
予算配分を柔軟に変えることもできません。
ひと言で言えば、
「官」のあり方をいびつなものにしているのです。
この歪んだ構造の核心に、メスをいれられるのは、
政治しかないと考えています。
党本部のホームページでもとり上げていただきました。
小泉総理が相当程度
私の指摘に賛意を示されながらも、
行革法案に、私が提出した
天下り規制、
随意契約透明化のための法律規制
を取り入れられなかったことは、
極めて残念ですが、
今後ともこの問題については
あきらめずに議論を続けていきたいと思います。
なお、4月26日、5月8日の
行政改革特別委員会での議事録をアップしております。
ご関心のおありの方は、下記をご覧ください。
4月26日議事録
5月8日議事録
来週月曜日(29日)には
決算委員会総括的質疑で、
財務大臣、官房長官ほか全部で9大臣に
これらの問題を質疑させていただきます
(残念ながらテレビ中継はありません)。
◆大きな項目で二つ目にお話したいのは、
最近マスコミでも大きく報じられている
教育基本法の改正問題です。
焦点の愛国心ですが、
▼政府案では
「我が国と郷土を愛する・・・態度を養う
(第2条(教育の目標)」
と記述されています。
▼一方、われわれ民主党の案では、
「日本を愛する心を涵養」
と前文に書き込みました。
政府案が対象にしたのは「態度」。
民主党案ではあくまでも「心」を大切に考えています。
われわれは、
国を愛する態度を養うことを
教育の目標にするのではなく、
日本を愛する心が、
国民の間に湧き出ずるような教育や社会が必要だ
と考えているということです。
そして政府案では、
愛する対象が「我が国と郷土」とされているのに対して、
民主党案では、「日本」であることにも留意ください。
われわれは、「国家」だけを愛するのではなく、
文化や言語、自然、人々の集積である「日本」を愛する気持ち
が重要だと考えています。
また「宗教的感性」も重視しています。
凶悪犯罪が増加し、生や死の意味がとかく軽んじられている、
いまの時代にこそ、
人間性に対する深い洞察力を育むことが
求められているのではないでしょうか。
民主党案では
「生の意義と死の意味を考察し、
生命あるすべてのものを尊ぶ態度を養うことは、
教育上尊重されなければならない(第16条)」
と記しています。
また、ここで言う「宗教的感性」とは、
特定の宗教、宗派の教義ではなく、
大自然や宇宙の中での人間の小ささを謙虚に受け止め、
生命の意味、大自然、宇宙の摂理を
厳粛に尊重しなければならない
ということを意味したものです。
教育基本法で、もう一点、申し上げたいことは、
伝統の尊重や祖先を敬うことに加えて、
他文化の理解を深めることともに、
われわれの子孫、未来の世代に思いを致す
ことの重要性です。
この点は特に、民主党案作成にあたり、
私としても強く意見申し上げた点です。
復古主義、国粋主義ではなく、
伝統や先達に敬意を表するとともに
われわれは未来に思いを致し、
世界中の様々の異文化にも心を開き、
新たな文明を創造するということを
基本理念としなければなりません。
民主党提案日本国教育基本法案は
以下でごらんいただけます。
http://www.dpj.or.jp/faxnews/pdf/20060524143943.pdf
◆大項目の三番目は、
先輩議員である山本孝史議員が行われた
勇気ある告白と魂の叫びともいうべき提案に関してです。
参議院議員の山本孝史さんは今週月曜日、本会議で、
自らがん患者であることを告白し、
与野党の利害を超えて、
「がん対策基本法案」を今国会で成立させるよう、
小泉首相に訴えられました。
「がん治療には地域間格差、施設間格差があり、
がん難民が日本列島をさまよっている・・・」
「がん患者は身体的苦痛や経済的負担に苦しみながらも
新たな治療法の開発に期待を寄せつつ、
一日一日を大切に生きている」。
患者としての切実な思いをこめた、この質問に、
私は心うたれました。
私たち一人一人、命の尊さをもう一度、
深くかみしめなくてはいけません。
5月22日参議院本会議に関する記事
小泉首相からは
「国会で十分に議論いただくべきものだ」
との、とおり一遍の答弁がなされ、
非常に残念でなりません。
こうした命に関わる重要な法整備の議論は、
政治的な思惑を乗り越えて、党派を超えて
何としても、
まとめ上げていかなければならないのではないでしょうか。
■お知らせ■
政策対話シリーズ第12回
日 時 6月2日(金) 18時30分より
会 場 リーガロイヤルホテル京都 1F
ゲスト 川勝平太教授(国際日本文化研究センター)
川勝先生は、
私が最も尊敬する歴史家、思想家の先生です。
小泉行革の本質については
先日の参議院行革特でも、議論させていただきましたが、
今、最も必要なのは
日本がどのような国家たらんとしているか、という議論です。
川勝先生には、文明史的視点から、
アジア太平洋国家としての日本のあり方について
論じていただきたいと考えています。
お申し込みは京都事務所まで。
メール または電話 075-213-6648
でよろしくお願いいたします。
■ 余録・余禄 ■
(というにはちょっと長いですけれど)
○映画○
今週23日の火曜日、
民主党の中堅・若手議員約20名で
「青いうた のど自慢 青春編」
という映画を観てまいりました。
日々国会で殺伐たる議論に、忙殺されがちな我々ですが、
たまには仕事を終えた後、
よい映画、単に娯楽・気晴らしではなく、
現代社会の課題を題材に盛り込んだようなものを観て、
そのあと酒でも飲みながら、
政治家同士の会話というより、
人間同士・友人同士の会話を持てるような時間や
相互の関係が必要かなと思って
私が幹事役をさせていただきました。
各自が仕事を終えてからということで、
夜9時過ぎからという遅い時間の上映会でしたが、
中堅若手を中心に、大勢の議員が足をはごんでくれました。
内容は観ていただいてのお楽しみですが、
美しい自然に抱かれた
青森県むつ市に生まれた4人の少年少女が
挫折を経験しながらも
大人への階段を上りはじめる物語です。
都会と田舎。
それぞれの挫折。
社会の偏見。
家族の思い。
別離と再会。
それらが、「のど自慢」を舞台として、
「ケ・セラ・セラ」「木綿のハンカチーフ」など
様々な年代の名曲の数々に重ね合わせて、描かれています。
映画を観終わった後夜11時半ころから、
映画を観た仲間の議員10数名に、
この映画の監督の金田敬さん、
プロデューサーの椎井有紀子さんや
シネカノンのスタッフの方や
文部省・文化庁の仲間なども飛び入り参加のもとで、
久しぶりに議員同士で映画談義、人生談義に花が咲きました。
普段は厳しい国会論戦を繰り広げている仲間が、
映画の終盤ぽろぽろと涙を流し、
普段とはまた違う表情で、熱く映画や人間を語る姿を見て、
たまには、こんな会もいいなと感じた次第です。
(みんな翌日は朝8時からの会合でしたので、
結構きつい睡眠不足に見舞われましたけれど(笑))
東京では有楽町のシネカノンで
夜9時15分からレイトショー上映、
京都でも6月から
京都シネマで上映が予定されています。
○読書○
教育基本法、山本議員の本会議質問と、
今回のメルマガを書かせていただくにあたっても、
生命とは何かということを考えさせられました。
最近、西野樹里さんの
「地球(ガイア)へのラブレター」(明窓出版刊)
を読みました。
西野さんとは、以前西野さんが、
関西のある地方自治体の議員をなさっていたときに
初めてお会いして以来のお付き合いです。
第二の母、肝っ玉母さんのような
厳しくもあたたかい人柄の持ち主で、
私にとっては大げさではなく、人生の恩人の一人です。
ゴールデンウィーク中に読ませていただいたのですが、
亡くされたお嬢さんの思い出をはじめとした、ご家族の話や、
議会・選挙活動(結構苦笑してしまいます)、
海外や国内各地で実地経験された事柄など、
具体的なご経験から、
西野さんが洞察された心象風景が深く、
かつ広がりをもって表現されています。
私のような鈍感な凡人の感性で、
西野さんが書かれている精神的な世界を
どこまで理解できているかどうかは別にして、
生命の意味、自然と人間との関係、家族との関係・愛情など、
いろいろなことを考えさせられる、
愛情にあふれた一冊でした。
私も愛用しているamazonの書評でも取り上げられています。
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●京都から、この国のかたちを変える。●
第139号 2006.5.26 発行 (配信数:1691部)
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