第146号  2006.10.23


「再度公(おおやけ)について考えるー自治会の方々とお話してー」


  皆さん、こんにちは。
  松井孝治です。

 ★躍進の集いの御礼

  本日は、まず御礼を申し上げます。
  10月20日の 民主党京都府連の躍進の集いには
  会場があふれるほどの大勢の皆様に ご来場いただき、
  誠にありがとうございました。

  枝野幸男衆議院議員・民主党憲法調査会長
  の非常に論理立った講演、

  渡部恒三衆議院議員・民主党最高顧問
  の味わいのあるご挨拶(印籠付き(笑))、

  山田啓二京都府知事、桝本頼兼京都市長、
  堀場雅夫堀場製作所最高顧問、木戸美一連合京都会長など、

  そうそうたるご来賓の あたたかいご激励
  京都府連所属の中堅・若手議員の
  それぞれに個性あるコメントやあいさつなど、
  熱気ある4時間近くを 皆様方とともにさせていただき、
  感謝いたしております。

  ただ、後半のパーティで、ご参加の皆様方に
  立ったままで長時間お過ごしいただいたことは
  申し訳なく存じております。

 ★本音で聞く、学校統廃合の断腸の思い(翌日の国政報告会)

  翌日の国政報告会は、比較的少人数でしたが、
  前号のメルマガで書かせていただいた、
  京都国際マンガミュージアムの設立にご苦労なさった、
  龍池学区の方々も 谷岡会長さんをはじめとして
  何人もご参加いただき、設立に当たってのご苦労話など
  を本音でうかがわせていただくことが できました。

  学校統廃合のときの断腸の思い、それを乗り越えて、
  何とか廃校となってしまった母校を 地域の拠点として
  活用していきたいという 地域の皆さんの執念、
  300回以上も、
  あるときは 京都市や京都精華大学の方々を交え、
  あるときは 自治会の方々で
  熱い議論を重ねてこられた経緯など
  これまでも伺っていたお話ではありますが、
  最後は グラス片手に ご苦労をされてきた方々のお話を伺い、
  あらためて感動が広がりました。

 ★地域の施設への愛着と、「生きた」竈金(かまどきん)

  こうした方々が 新しい施設の整備にかかわっておられるので、
  グラウンドの人工芝ひとつをとっても、
  地域の皆さんが、非常に丹念な下調べをされ、
  別のグラウンドの人工芝より 三段階上質のものを、
  頑張って価格交渉され、(三段階下の普及品の)半値まで
  値切って調達されるようになった ということです。

  自分達の地域の施設、そこでサッカーをする子ども達を、
  あるいはゲートボールやグランドゴルフを楽しむお年寄りを、
  長刀の稽古をされるご婦人が、
  快適に楽しめる場所を作りたい という思い。

  折角なら 近所の会社のOLさんやサラリーマンの方々が
  そこでお昼にお弁当をひろげて 
  くつろいでもらえるような場所をつくりたい という願い。

  そうした熱意があるからこそ、限られた予算で、少しでも、
  後々まで みんなが喜んで使える施設にしたい
  という気持ちが、無駄遣いを許さず、
  お金を「生きた」ものにしていると思います。

  ましてや 
  自治連合会で 1000万円の寄付をされているのですから、
  まさに下世話な言葉で失礼ですが、
  「身銭」感覚が そこに注ぎ込まれているのです。

  住民の皆さんの目は 真剣そのものです。

  マンガミュージアムの場合、
  そうした住民の皆さんの気持ちが
  京都市や京都精華大学にも乗り移り、皆さんで、
  必死になって このプロジェクトを成功させよう
  という気持ちを ひとつにする結果になっているのだな
  と実感いたしました。

 ★マンガミュージアムと 全国各地の無駄遣いの違い

  全国各地で、あいかわらず税金の無駄遣いが続いています。

  私は、その原因は、
  お金についての 当事者意識の違いだと思います。
  中央も地方も 行政に当事者意識、身銭感覚がありません。
  だからこそ、
  札束を焼いてでも 責任逃れをする人々がいるわけです。

  龍池学区の1000万円の寄付。
  自治会の皆さんは、毎年いくら積み立てて、
  そして いつのお祭りにいくら節約した、
  いつの記念行事で いくら剰余金があった、
  そうしたことが 全部頭に入っています。

  まさに「生きた」お金です。

  例えば、今回京都市が
  国際マンガミュージアムに補助をされた1億円。

  これを捻出するのに、ひどい財政状況にある京都市が
  どこまで市民の税金を投入するのがよいのか、
  市役所内部や議会も含めて さんざん議論をされた結果です。

  世界に発信できる施設にしたい。
  そのために 京都精華大学も10億円近い資金を出す、
  地元の自治会も1千万円を拠出する、
  京都市として ぎりぎりどこまでのお金を出すのか、
  真剣な議論が行われた と伺っています。

  だから 1億円が生きていると思います。

  同じような金額でも、市内中心部某所の、
  街の雰囲気とそぐわない噴水などへの税金の使い方とは
  大違いだと思います。

  今年 マンガ学部を創設された京都精華大学にとっても、
  このプロジェクトは非常に大きな賭けであった
  (というか、賭けである)と思います。

  その分、京都精華大学の皆さんの目も 真剣そのものです。

 ★霞が関が陥りやすい「錯覚」

  これに対して、霞が関の官庁街で仕事をしていると、
  しばしば、官僚は錯覚に陥るものです。

  何兆円とか何千億円単位の 予算の折衝をしていると、
  何億円単位のお金を、予算折衝では「落穂(おちぼ)」拾い
  と称して、予算査定の最後の段階で、しつこく粘っていれば、
  政策的には疑問符がついているものでも、
  最後に 剰余金として予算の査定をもらえる
  というような慣行がありました。

  自分達が 現場を見たこともないプロジェクトに
  数千億円単位の予算を 査定してしまうことすらあります。

  そうした感覚、現場感覚のない予算査定と、
  予算施行がしばしば無駄遣い、
  あるいは 談合や無競争の随意契約、
  丸投げ発注につながっています。

 ★ローテーション人事と地域への愛着

  霞が関でも、地方のお役所でも、
  2年か3年経てば人事異動があり、その間を大過なく過ごすこと
  が出世の必要条件のような 雰囲気が色濃く残っています。

  もちろん 2年間であっても必死に頑張る公務員も
  多数存在しますが、大勢は、「事なかれ主義」に
  陥ってしまいます。

  なんといっても その人の生活や人生と その仕事が
  直接つながるのはわずか2,3年、
  しかも 中央官庁の場合、
  現実には行ったこともない土地の事業のケースが 
  多いわけですから。

  その点が、先祖代々その土地に住まい、
  自分達の子どもや孫達にとって、いい地域を残したい 
  という思いを持っておられる 住民の皆さんの現場感覚や 
  地域への愛着 との根本的な違いなのです。

  今回の マンガミュージアムへの文部科学省の補助金は、
  河合隼雄文化庁長官が なんども現地に足を運ばれ、
  文部科学省の官僚も 幹部から若手にいたるまで
  大勢の方々が現地を訪ね、趣旨に共感して、
  しかも大学、京都市、自治会までもが負担をするという、
  異例の形で、決定されたものです。

  その意味で、マンガミュージアムの場合、
  中央官庁もふくめ、要は かかわった皆さんが、
  すべて熱心に 愛着と当事者意識をもっているプロジェクト
  であるという点において、
  特別なプロジェクトであったと思います。
  (本来的には 国の補助金などの地方への大幅な移譲を
   進めなければいけないことは 言うまでもありません。)


 ★「公(おおやけ)」とは

  私は、この国から、税金の無駄遣いをなくすことの近道は、
  中央も現場も いろいろな予算事業に
  「当事者意識」も「責任」も「愛着」も感じない、
  「遠い政府」をなくして、

  極力、各種事業を、当事者意識と責任感をもって行える、
  「身近な行政体」を作っていくこと にあると思っています。

  そしてその「身近な行政」には、極力、
  「官」である役所だけでなく、地域の皆さんが、
  地域の将来のことを考えて参加してもらう形で、
  新しい「公(おおやけ)」というもの
  を作るべきだと考えています。

  地域の「行政」は、霞が関とは違って、
  身近な政府にはなりえますし、より具体的な形で
  責任は問われやすくはなりますが、
  どうしても行政(官)では吹き込めにくいものは、
  その地域への「愛着」だと思います。

  そしてその「愛着」を、各種公的事業に、
  もっとも吹き込めるのは、地域の住民の皆さんです。

  でも 住民の皆さんだけにそれを任せていたのでは、
  時によっては 地域のエゴが過ぎること
  もあるかもしれませんし、限られた財政の制約の中では
  我慢のしどころという点もあるでしょう。

  その点はやはり、行政(官)の出番です。

  龍池自治連合会の竈金の精神、
  そして300回以上、議論を重ねて、民、官、学が 
  困難だけれども わくわくする京都国際マンガミュージアム
  というプロジェクトを 作り上げようとされているのは、
  私にとっての、地域主権、新しい「公(おおやけ)」作り
  のひとつのモデルであります。

 ★補選のお詫びと「京都からこの国のかたちを変える」

  昨日の二つの補選、私も合計して10数回、
  茨木に、池田に、箕面に、厚木に、応援にまいりましたが、
  力及びませんでした。

  応援していただいた皆様に 本当に申し訳なく思っています。

  もう一度、本日申し上げましたような、
  地域の情熱を引っ張り出せるような、政治や行政作り、
  すなわち、新しい「公(おおやけ)」づくり、

  その点こそが、「京都からこの国のかたちを変える」
  という私の主張の中核であることを心に刻み、
  政治活動を続けてまいりたいと思っています。


 ★大切な追伸

  前号のメルマガで、「純情きらり」の中で、
  達彦と桜子が謝りに行った 戦死した同僚の姉の言葉として
  「許しません」、
  「あなた方のことも、そして、この戦争を止めることが
   出来なかった私達自身も、絶対に許しません」
  というやり取りがあったと書きました。

  その後、東京在住の友人のAさんからメールをいただきました。
  正確には
  「許しません」、
  「あなた方のことも、弟を奮い立たせ(けしかけ?)
   戦争に追いやった人たちのことも、
   そして、この戦争を止めることが出来なかった 私達自身も、
   絶対に許しません」
  という趣旨の表現だったはずですということです。

  私の記憶をたどっても、確かに
  そのような表現であったと思います。

  だからこそ、前回のメルマガでも申し上げましたように、
  「一億総懺悔」だけでなく、やはり、「奮い立たせた」方々の
  責任の総括が必要だと思うわけです。

  この点、補足させていただきます。

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  ●京都から、この国のかたちを変える。●
   第146号  2006.10.23 発行  (配信数:1720部)

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<第146号  2006.10.23発行>

     
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