第149号  2006.11.30


  皆さん、こんにちは。松井孝治です。

  本日は、先日のメールマガジンでも触れました、
  携帯電話を通じた青少年の犯罪への巻き込まれの問題を
  とりあげたいと思います。
  (末尾に来週月曜の決算委員会テレビ中継入り質疑の
   ご案内をいたしております)

 ★ 児童生徒への携帯電話の普及 ★

  NTTドコモの研究所の調べによりますと、
  携帯電話・PHSの保有率は、小学生で24%、中学生で66.7%、
  そして高校生に至っては96%が携帯電話を持っている
  という数字になっております。

  そして、この携帯電話が、子どもたちが犯罪に巻き込まれる
  大きな窓口の役割を果たしてしまっている現状を
  皆さんはご存知でしょうか?

  私自身も、最近同僚の衆議院議員の高井美穂さんや
  松本剛明政調会長とともに、警察庁の方から、
  その実態をお伺いしてはじめて事態の深刻さを思い知り、
  国会では高井さんともども、この問題を取り上げております。
  以下簡単に実態を説明します。

 ★ 違法・有害サイトへの入り口 ★

  警察庁の報告書によりますと、インターネット上では、
  出会い系サイトや、子どもに性行為を強いるサイト、
  ひったくりや架空請求の共犯募集の書き込みが繰り返されるサイト、
  殺人シーンなどが流されるサイト、自殺仲間を募るサイトなど、
  違法・有害サイトが氾濫しています。

  携帯電話を持っている人の多くが経験されているように、
  いろんな風俗関係の迷惑メールが飛び込んできて、
  そのメールを見てクリックしてしまうと、いとも簡単に、
  出会い系サイトなどの有害サイトに接続してしまう環境に、
  日本の青少年はおかれているわけです。

  平成17年中の いわゆる出会い系サイトに関係した犯罪の
  検挙件数は、1581件。
  これによって殺人、強姦、児童買春、児童ポルノ、淫行などの
  被害にあった18歳未満の児童は1061人に上ります。

  これは、いわゆる出会い系サイトに関係した
  事件全体の被害者の 約84%に上ります。
  さらに18年上半期の被害児童数は612人で、
  前年同期と比べて約23%増加しています。

  恐ろしいことは、これらの数字はあくまで検挙された事案と
  被害者の数であり、氷山の一角であるということです。
  実際の被害者数は これの数倍、数十倍、
  いや数百倍かもしれません。

  しかも、以上の数字のうち、携帯電話を利用して被害に遭った
  児童の割合は、平成17年中が96.4%、
  平成18年上半期が95.6%となっているのです。
  出会い系サイトを通じた犯罪の8割5分は児童が被害者、
  しかもそのほとんどは携帯電話を通じて犯罪に巻き込まれている
  というわけです。

  この問題は、アイモードやイージーウェブの普及などで、
  日本が国際的に見て携帯電話を通じたインターネットアクセス
  先進国になっていることの深刻なマイナスの側面なのですが、
  非常に深刻な犯罪に児童を巻き込んでいる実態からみても、
  早急な対応が必要です。

 ★ フィルタリングの義務化を ★

  現在のところ、有害サイトへの接続を遮断するフィルタリング
  というサービスを使うしかないのが実態です。

  しかし、携帯電話やパソコンのヘビーユーザーである私にしても、
  このフィルタリングサービスにはついては、聞いたことはあっても、
  その内容は警察庁の竹花生活安全局長さんから
  教えていただくまで 詳しく存じませんでした。

  余談ですが、竹花さんは 東京都副知事も経験された
  異色の官僚で、以前から、街の美化や青少年犯罪の撲滅に
  献身的に取り組んでおられる人物で、
  日本全体の「おやじの会」の会長もされています。
  歌舞伎町の掃除運動なども 竹花さんが中核的に
  取り組まれてきたものです。

  閑話休題。
   主流となっているフィルタリングサービスは、
   特定の条件(例えば「性描写があるという」条件)に合致する
   情報を遮断する昨日のことで、この機能を用いれば、
   違法・有害な情報を含むコンテンツへのアクセスが遮断され、
   青少年が有害なコンテンツを見ることが出来ないようにする
   ことが可能というものです。

  アンケート調査によれば、
  フィルタリングサービスを利用しているという方は
  わずか2.1%。よく知っているという方は全体の7.1%。
  知らないという方が56.2%と多数を占めています。

  私は、まず、
  携帯電話の加入窓口で、使用する人の年齢確認をする。
  未成年が利用する場合には、保護者の同意がない場合は、
  原則としてフィルタリングサービスをかけるようにし、
  保護者の同意がある場合のみそれを解除できるようにする。
  といった規制が必要だと考えています。

  ちょっと技術的な話になりますが、電気通信事業法の26条には、
  サービスの提供条件の説明義務、すなわち、いわゆる携帯電話
  事業者やその代理店は、総務省令で定めるところにより、
  利用条件を説明しなければならないという規定があるわけです。

  まずすぐにでもやらなければいけないことは、
  この省令を改正して、利用者が未成年の場合は、
  必ずフィルタリングサービスの説明を義務付けることです。

  そして、それにとどまらず、私は、電気通信事業法を改正して、
  利用者の年齢確認義務、未成年へのフィルタリングサービスの
  原則義務付けを 法律によって担保すべきだと考えているわけです。

 ★ 政府は縦割りの弊害を乗り越えて迅速に対応を ★

  高市IT担当・青少年担当特命大臣は、
  私の問題意識に共感いただき、前向きの対応を約束されましたが、
  それでも、電気通信事業者への義務付けについては、
  担当の総務省に遠慮されてか、
  明確には答弁いただけませんでした。

  また、詳しくは下記の11月14日の参議院内閣委員会の
  議事録を読んでいただければわかるのですが、
  官僚任せにしていると、会議の回数は重ねても、
  実際に 電気通信事業者に規制をかけるところまでに
  行き着くのに、各省庁の利害調整に時間ばかりかかります。

  その間にも 子ども達が悲惨な事件に
  どんどん巻き込まれているのです。
  私としては高市大臣に政治的決断を求めるとともに、
  事態が進捗しない場合は 
  議員立法化もしていかなければならないと考えています。

 参考 参議院内閣委員会でのやりとりから抜粋

 ○国務大臣(高市早苗君) 
  今、法律による義務付けのお約束までここでは断言できません
  けれども、ただ、総務省の方でその法的な問題も含めて私は前
  向きに検討していただけるものと理解をいたしておりましたの
  で、近々、まだ申し上げてから間がないものでございますから、
  近いうちに総務省でどこまで検討していただいているかという
  ことも更にチェックをさせていただいて、ちょうどIT安心会議、
  これはインターネット上における違法・有害情報等に関する
  関係省庁連絡会議というものがございますので、私自身はこの場
  を使って、ちょっと法的な問題も含めて各省でできることを
  検討させていただきたいと思っております。その業者の営業行為
  に対してどこまで法で縛れるかというところも含めて、
  研究をさせてください。

 ○松井孝治君 
  (前略)ただ、それ(IT安心会議)は例えば閣僚レベルで、
  高市大臣御本人が出席されて、例えば最近でいうといついつ 
  開催したというような会議なんでしょうか。

 ○国務大臣(高市早苗君) 
  私の出席も可能ではあると思いますけれども、構成に関しまし
  ては、警察庁、金融庁、総務省、法務省、外務省、財務省、
  文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通
  省、環境省と、それぞれ総務課長レベルでやっております。
  議長は内閣官房の内閣参事官ということなんですけれども、
  これまでで五回開催をいたしております。

  具体的には、IT安心会議での議論を踏まえての対策、特に
  インターネット上における違法・有害情報対策についての方針
  というのは出てきておりまして、今年の七月三十一日のIT安心
  会議の方で各施策の進捗状況なども報告されているところです。

 ○松井孝治君 
  そういう会議をやられていること自体は別に悪いことじゃない
  と思いますが、ただ、十月に大臣が答弁をされて、大臣自身も
  非常に積極的な御答弁を衆議院でされています。是非、大臣の
  リーダーシップで、閣僚レベルでこれどうしようかと。事務的
  に言えばいろいろ、それはキャリアとの関係もありますし、
  通信に対する規制というのをどうあるべきか、いろんな議論が
  あると思いますが、現実にどんどん被害に巻き込まれている
  児童が増えておりますので、是非早期に大臣、総務大臣や、
  あるいは官房長官も今日、この件についてお聞きしようとは
  思っていなかったんですが、御出席でございますので、
  ちょっと政府で、閣議の後でも少し残っていただいて、
  しっかりこれ、通信規制の在り方でも、やはり子供の安全を
  巻き込んだ問題についてはきちっと規制強化も含めて考える
  べきじゃないかと。
  そのときに、元々これ、この問題の発端はですね、官房長官、
  警察庁で勉強会をされたんです。そのときには実は総務省の方
  とかは入っていなかったんです、経済産業省も入っていなかっ
  たんです。だから、例えば通信規制、通信事業者に対してどう
  規制をするかというようなことは、問題提起はされていますけ
  れども、まだそれが現実に総務省の中で、あるいはそのソフト
  ウエアの開発で経済産業省が入って、全政府を挙げてしっかり
  取り組もう、しかも政治的決意を持って取り組もうというとこ
  ろまで体制はできてなかったんじゃないかと思うんです。
  是非、早期にそういう体制をつくることも含めて検討して
  いただきたいと思うんですが、高市大臣あるいは官房長官の方
  から決意をいただけませんでしょうか。

 ○国務大臣(高市早苗君) 
  高井議員から御質問いただきました後、事務的にまず総務省と
  話をしまして、その検討の状況をしばらくは見ようということ
  で私ども内閣府の方では考えていたんですけれども、今日、
  先生が質問される前に総務省ともお話しになって、まだちょっと
  具体的に詰まってきている状況でないような印象を受けました
  ので、私これから戻りまして、これからといいましても夕方まで
  ちょっと教育特の方に入りますので、そういった仕事が終わり
  まして戻りましてからもう一回報告を受けまして、あしたでも
  一度総務省と話をさせていただきます。その上で、有効と思わ
  れる方向性が見えないようでしたら、このIT安心会議にも
  当然この問題提起をいたしますし、また閣僚間で、総務大臣
  それから官房長官にも是非じゃ御一緒いただくということで
  閣僚間でちょっと意見交換もさせていただきたいと思います。
  そこまでお約束できるかと思います。

  議事録抜粋終わり

 ★ 総務省の対応 ★

  なお、この質疑の約1週間後の11月20日、
  総務省は、未成年者が使用する携帯電話における有害サイト
  アクセス制限サービス(フィルタリングサービス)の
  普及促進を図るため、携帯電話事業者3社
  (株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ、KDDI株式会社
   及びソフトバンクモバイル株式会社)及び社団法人電気通信
  事業者協会に対し、自主的取組を強化するよう要請しました。

  具体的な要請内容は以下のとおりです。
 (1)フィルタリングサービスの推奨活動の強化を図ること
  ア.未成年者が契約者である場合には、フィルタリングサービス
    の利用に関する親権者の意思を確実に確認すること 
  イ.既存ユーザーへ利用の働きかけを行うこと
  ウ.推奨活動を行うよう代理店等への指導を強化すること 
 (2)フィルタリングサービスの周知・啓発の一層の促進を図ること
 (3)ユーザーニーズに応じたフィルタリングサービスの
    提供に努めること
 (4)フィルタリングサービス普及に関する定期的な評価を
    実施すること

  まずは、行政として一歩を踏み出したことは率直に評価すべきだ
  と思いますが、私としては、これで実効をどこまで挙げるか不安
  なしとしません。

  皆さんのご意見をお待ちしております。


 ☆お知らせ☆
  先日事務局便りでご連絡いたしましたが、関係者のご配慮により、
  参議院決算委員会の総括質疑でテレビ中継入りで質問をさせて
  いただくことになりました。

  日時:12月4日月曜日午後1時45分頃から55分間
  (当初はお昼前から民主党のトップバッターの予定でしたが、
   天下り問題で答弁予定の人事院総裁が 宮中行事出席のため
   時間が変わりました。ご注意ください)

  テーマ:天下り問題、公益法人問題、IT調達・電子政府の問題点など
  出席閣僚:安倍総理ほか全閣僚

  是非、生中継ないし録画でご覧いただき、
  ご意見をいただきたいと存じます。

 ☆ 御礼 ☆
  11月23日の国政報告会・その後の京都国際マンガミュージアム
  見学会は無事?好評に終了しました。
  特に龍池自治連合会の皆さま、京都精華大学の皆様など、
  マンガミュージアム関係者の皆さまには本当にお世話になり、
  ありがとうございました。

  私は 別の会への出席のため 紙芝居の途中で
  失礼せざるを得なかったのですが、龍池校が美しく保存・活用
  されていて、感動いたしました。

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  ●京都から、この国のかたちを変える。●
   第149号  2006.11.30 発行  (配信数:1731部)

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<第149号  2006.11.30発行>

     
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